MASKED TAIL   作:響く黒雲

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ようやくファントム編完結です!!


終戦後…

前回のあらすじ

ようやくミラと和解したツバサ

しかし暴走したコウマによってミラに危険が迫る

ツバサは怒りにより再びバーニングフォームに変身、お互いの命を顧みない闘いをするがミラによって正気に戻る

コウマも妖精の法律(フェアリーロウ)によって浄化され戦争は遂に終結したのであった

――――――――――――――――――――――

 

「うう… ここは…?」

 

「目覚めたか? コウマ。」

 

コウマは崩壊したファントムのギルドで目覚める

 

「ツバサ… 俺ぁ一体何してたんだ?」

 

「なんにも覚えてないのか?」

 

コウマは闘いの記憶が無かった為ツバサは今までにあった事を説明した

 

「そんなことが… 本当にすまん!!」

 

「それはいいんだが… お前鎧に飲まれる程一体何に怒っていたんだ?」

 

するとコウマは少しずつ自分の過去を話始めた

 

「……… 俺には妹がいてさ… スッゲェいい奴でさ、俺には勿体無い妹だったよ…」

 

「でも… ある時だ、いきなり俺たちの村は襲われたんだ…」

 

「………………」

 

「家は全部焼き払われて妹も連れてかれちまった。」

 

「その時の理由は何だったと思う?」

 

「魔皇力か…」

 

「その通り… たったそれだけの理由で俺たちはすべてを失ったんだ… 馬鹿げてるよな?」

 

そこまで言うとコウマは静かに涙を流した

 

「よかった…」

 

「何がだよ…」

 

「泣くほどの理由がお前にあってよかったと言ったんだ。」

 

「はっ?」

 

「怒りの鎧は使用者に破滅しかもたらさない、そんな物を使ってでもやりたかった事なんだろ? 下らない理由だったらもう一発殴ってた所だ。」

 

「はぁ!? お前怪我人に更にダメージ与えるとか鬼畜かっ!?」

 

「はっはっはっは!!」

 

「笑い事じゃねぇ!!」

 

「「うっ!? 痛たたた!?」」

 

二人はダメージを忘れてしゃべっていたのでそれが傷に響いたようだ

 

ハッキリ言ってアホである…

 

 

「「作者てめえ!!」」

 

 

……地の文を読まないでほしい

 

「まったく…」

 

「まっ、これを期にもっとちゃんとしたギルドに入ったらどうだ?」

 

「そうだなぁ… まぁ考えて置くよ、またなツバサ。」

 

そう言うとコウマは何処かへ行ってしまった

 

「(コウマ… 俺は信じてるぞ… いつか一緒に戦える事を…)」

 

その時が以外に近い事をコウマもツバサもまだしらない…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~崩壊した妖精の尻尾(フェアリーテイル)

 

見るも無惨な姿になった妖精の尻尾《フェアリーテイル》にメンバー全員が揃っていた

 

「こりゃあまた…… ハデにやられたのぅ…」

 

するルーシィが謝ってきた

 

「あ… あの…マスター…」

 

「んー? お前も随分大変な目にあったのう。」

 

そんな事気にしていないようにマカロフは言うがそれでもルーシィの顔は晴れない

そんなとき後ろからルーシィを励ます者がいた

 

「そーんな顔しないのルーちゃん。」

 

それはガジルに闇討ちされたチームシャドウギアとリーダスだった

 

「レビィちゃん、リーダス、ジェット… ドロイ…」

 

「みんなで力を合わせた大勝利なんだよ。」

 

「ギルドは壊れちゃったけどな。」

 

「そんなのまた建てればいいんだよ。」

 

「心配かけてゴメンねルーちゃん。」

 

「違…う、それはあたしの…」

 

それでも自分が悪いと言い張るルーシィにレビィはやさしく言う

 

「話は聞いたけど誰もルーちゃんのせいだなんて思って無いんだよ。」

 

「俺……役に立たなくて… あの…あの… ゴメン…」

 

リーダスの謝罪にルーシィは首を振る

その時マカロフはルーシィに言った

 

「ルーシィ、楽しい事も、悲しい事も、すべてとまではいかないがある程度は共有できる… それがギルドじゃ。」

 

「一人の幸せはみんなの幸せ、一人の怒りはみんなの怒り… そして一人の涙はみんなの涙。」

 

「自責の念にかられる必要はない、君にはみんなの心が届いているハズじゃ。」

 

ルーシィは必死に涙を堪えるがそれでも涙が溢れる

 

「顔をあげなさい、君は妖精の尻尾(フェアリーテイル)の一員なんだから。」

 

そこまで言うとようやくルーシィは溜まったものを吐き出すように泣いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それを陰で見ている者がいた

それはミストガンだ

そんなミストガンにツバサは話し掛けた

 

「お前の仕業だったんだな、ミストガン。」

 

「なんの事だ?」

 

「惚けるなよ… お前だろ? じいちゃんの魔力をかき集めたのは。」

 

「よく気付いたな。」

 

「おかしいと思ったんだよ、俺とばあちゃんの見立てではまだ魔力は回復しないハズだったのにいきなりじいちゃんが来るから…」

 

「私に出来ることと言えばそれくらいしか無かった。」

 

そして二人は再びギルドに目を向ける

 

「行かなくていいのか?」

 

「今出て行ったら何のために正体を隠しているんだ。」

 

「ホントは照れ臭いだけの癖に…」

 

「余計なお世辞だ。」

 

「まぁいいや、それじゃあなミストガン。」

 

「ああ、また会おうツバサ。」

 

そう言ってミストガンは姿を消しツバサはみんなの所へ向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーいみんなー!!」

 

『『『ツバサ!?』』』

 

「およ? どったの?みんな。」

 

「どうしたじゃねぇよ!? お前体大丈夫なのか!?」

 

グレイは怪我をしたハズのツバサをみて驚いた

 

「いや? 今すぐにでも倒れそうだけど?」

 

『『『だったらとっとと寝ろ!!!!』』』

 

結局ツバサはどんな時でもツバサだった…

 

 

「ツバサ…」

 

「ん?」

 

そんな時ルーシィがツバサの所に来て謝ってきた

 

「ゴメン!! 私のせいで怪我しちゃって…」

 

「それ以上言ったら怒るぞ。」

 

「え?」

 

「これは自分の意思でやった事だ、ルーシィのせいじゃねーよ。」

 

そう言ってツバサはマカロフの所に行った

 

「じいちゃん、もう大丈夫なのか?」

 

「お主こそボロボロじゃないか。」

 

「まぁお互い様って事で…ありがとなじいちゃん…」

 

「なにがじゃ?」

 

「あの時妖精の法律(フェアリーロウ)が無かったら… 俺はコウマを救えなかった。」

 

「そんなもん偶然じゃ、救ったのはお前じゃ、わしに礼を言ってどうする?」

 

「そっか…」

 

そう言うと今度はミラの所へ向かい後ろから抱き着いた

 

「ミ~ラッ!!」

 

「キャッ!! 」

 

「フッフッフ… ギュ~!!」

 

「ち、ちょっとどうしたの!? ツバサ///」

 

「ん~ ちょっと甘えたくなっただけ。」

 

「もう… しょうがないわね///」

 

そして久々に超甘々空間が展開された

 

「ぐあっ!! だ、誰か!!コーヒーを持ってきてくれ!! とびきり苦いやつおおおっ!!」

 

「ハ、ハッピー!! しょっぱいの!! しょっぱいの持ってきてくれ!!」

 

「あいさー!!」

 

「もう結婚しちゃえばいいのに…」

 

「ホント… いいカップルだよね~」

 

「付き合っていないのが不思議なくらいだ。」

 

「てか、あんたはいいのかい? エルフマン。」

 

「ツバサは安心して姉ちゃんを任せられる漢だからな。」

 

「家族公認なんだ…」

 

上からグレイ、ナツ、ハッピー、ルーシィ、レビィ、エルザ、カナ、エルフマンの順である

 

そしてようやくミラから離れたツバサはみんなに言った

 

「それじゃあみんな、俺の体をよろしく。」

 

「? どういう事じゃツバサ?」

 

「どうかしたの?」

 

「悪い…… もう…… 限……界…」

 

そう言ってツバサは倒れた

今までのダメージが一気にツバサを襲ったのだ

 

「ツバサ!!?」

 

ミラは倒れたツバサを受け止め膝枕する

 

「ツバサ!! しっかりして!! ツバサァ!!」

 

「落ち着いてミラさん!!」

 

「落ち着かんかい、気絶しとるだけじゃ。」

 

「本当ですか!?」

 

「マスターが嘘ついてどうする。」

 

「よかったぁ~」

 

そう言ってミラは安心する

 

「とにかく、ツバサを寝かせられる場所を確保しなくては… 誰か!! 担架を!!」

 

「今までの疲れが一気に来たんじゃろう、大人しく寝かせといてやれ。」

 

「わかりました…… お疲れ様♪ ツバサ。」

 

「…… むにゃむにゃ…大好きだミラ……」

 

「へっ?」

 

「Zzz……Zzz…」

 

しかしそれは寝言だったようだ

 

「もう…/// そう言う事は起きてる時に言ってよね…… チュッ♡」

 

ミラはツバサの額に軽くキスをした

 

「お休みなさい…ツバサ。」

 

ミラはツバサの頭を撫でながら呟いた


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