MASKED TAIL   作:響く黒雲

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遂に決着がつきます


封印されし炎、バーニングフォーム大暴走!!

前回のあらすじ

遂に闘い始めたツバサとコウマ!!

初めは押していたコウマだったが徐々にツバサに押されていく

そんな時コウマが怒りの鎧の力に飲み込まれてしまった

しかしツバサはトリニティフォームの力を使い見事コウマを倒したのだった

――――――――――――――――――――――

 

崩壊したギルドの中にツバサは佇んでいた

その時ツバサが来たところから人の気配がやってくる

 

『誰だ!?』

 

「ツバサ!!」

 

それはミラだった

 

『ミラ!! お前どうしてここに!?』

 

「どうしてじゃないわよ!! いきなり居なくなるなんて言ったら誰だって理由が聞きたくなるわ!!」

 

『それは…… 俺が化け物だからだ。』

 

「やっぱり… 私のせいなんだね…」

 

『ミラは悪くない、悪いのは俺なんだ、それに皆だってリサーナを殺したやつとなんて一緒に居たくないだろ?』

 

ツバサは困った様に笑った

しかしそれが気に入らなかったのかミラは怒りの形相を浮かべた

 

「なんで…」

 

『ミラ?』

 

「なんで笑っていられるの!?」

 

『ッ!!』

 

「あなたは私に怒らなくちゃダメなの!! それなのに…どうして笑っていられるの…?」

 

ミラは遂に泣き出してしまった

 

『ミラ… 俺だって怒らなかった訳じゃ無い。』

 

「グスッ… えっ?」

 

『俺は二年前怒りに任せていろんな物を破壊した…そうしなきゃまたエルフマンのように誰かを傷つけてしまうんじゃないかって怖かった…』

 

『でもじいちゃんに言われて気付いたんだ、この力をどう使うかは自分次第だって。』

 

「……………」

 

『それにカルディア大聖堂で変わっちまったミラを見て思ったんだ… 皆を守りたいって。』

 

「だったら… 私の心も守ってよ!! 私もツバサの心を守るから… だから私達の前から居なくならないで!!」

 

『…………』

 

ツバサは何も言わずミラを抱き締めた

 

『ごめん… 危うく約束破るとこだった…もう二度と居なくならないって言ったのに…』

 

「ううん… いいの、私も化け物なんて言ってごめんなさい。」

 

『ああ…いいよ。』

 

だがその時ツバサはあることに気付いた… それは…

 

『ヴヴァァァ…アギトォォォォ!!』

 

既に意識を失ったはずのコウマだった

 

『!? ミラ!!』

 

「? ツバサ?」

 

ツバサはミラを庇う様に抱き締めそのままコウマのブレードに切られた

 

『グアァァァアア!!!!』

 

「ツバサ!!」

 

そしてコウマに蹴り飛ばされたツバサは壁に激突し気を失い変身が強制解除された

 

「イヤァァァァッ!!」

 

ミラの叫びが耳障りだったのかコウマは次にミラを標的にした

 

「い、嫌… 来ないで!!」

 

ミラは必死に瓦礫を投げるがコウマは瞬時に近づきミラを殴った

 

「キャアッ!!」

 

そしてすぐさま近づきミラの首を片手で締め持ち上げる

 

「く… かっ… ああ…」

 

『グルルルル…』

 

「う… あ… ツ…バ…サ…」

 

コウマがブレードでとどめを刺そうとしたその時… コウマは異常な力の高まりを感じてツバサの方を向く…するとツバサは既に近くまで来ていてコウマの腕を掴んだ

 

「コウマ… てめえ… 一番手を出しちゃ行けねぇモンに手ぇ出したな…殺すぞてめえ…」

 

コウマは身の危険を察知しすぐさまミラを放して飛び退いた

 

「う、ゲホッゲホッ、ハァ…ハァ… ツ、ツバサ?」

 

『ウウヴヴゥゥ…』

 

「殺すぞてめえぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」

 

ツバサは強力な殺気と魔皇力を振り撒きながら叫んだそしてツバサの腰に光が高速回転し再びオルタリングを形成する、しかし先程とは違いオルタリングには紅い龍の爪の様なアーマーが付いていた

 

「変身!!」

 

そして両端を叩くと炎が溢れだしツバサを包んだ

そしてツバサは二年前になった忌まわしい記憶の象徴『仮面ライダーアギト バーニングフォーム』に変身したがその瞳は前回とは違って紅く染まっていた

 

『フッ!!ハァッ!!』

 

そして構えをとると目の前で光が集まりシャイニングカリバーになりその刃を展開し待機状態のエマージュモードから薙刀状態のシングルモードにした

 

『ウオォォォォォォォッ!!!!』

 

『ウガアァァァァァ!!』

 

ツバサはシャイニングカリバーでコウマは腕のブレードで互いにに切りつける

 

 

バキィンッ!!

 

『ガァ!?』

 

しかしコウマのブレードは折れてしまった

 

『ハァッ!!』

 

だがそんなこと関係無いとばかりにツバサはコウマを切り刻む

 

ザンッ!! ズバッ!! ゴスッ!! ズバンッ!!

 

『ウオォォォォォォォォォォォォオオッ!!!!!!!!』

 

その様子を見ていたミラは…

 

「(ダメ… このままじゃ… コウマもツバサも壊れちゃう…)」

 

そしてミラはツバサに近づいて後ろから抱き締めた

 

「もういい!! もういいわ!! 私は大丈夫だから…もう止めて!!ツバサァァァッ!!」

 

『グッ、ウウ… アア!!』

 

その魂の叫びが届いたのかツバサはシャイニングカリバーを落とし頭を抱えながら膝を着いた

そしてその目はすべてを憎む紅い瞳から希望に満ちた黄色い瞳に変わった

 

『ハァッ、ハァッ、うう、ミラ?』

 

「ツバサ!!元に戻ったのね!! よかったぁ!!」

 

そしてミラはツバサに飛び付いた

 

『うわあ!? ミラいきなり飛び付くな!?』

 

「だって…もうダメかと思ったんだもん…」

 

『ダメかもって… !そうだ!!コウマは!?』

 

そこでツバサはコウマに気付きコウマの方を向くとそこには満身創痍になりながら向かってくるコウマがいた

 

『ゥ…ウオォォ…』

 

『お前いい加減にしろよ… なんだってそんなになってまで戦うんだ!!』

 

ツバサは拳に炎を集め“バーニングライダーパンチ”をコウマのミラージュオルタリングに放った

 

『お前のその怒り!! 俺が打ち砕く!!』

 

『グオアァァァァァッ!!!!』

 

そしてコウマは吹き飛び壁に激突した…

 

『ハァ…ハァ… ッ!! これで…』

 

しかしコウマはまだ立ち上がろうとする

 

『ゥゥ…アギトォォォォ…』

 

 

『マ、マジかよ… こうなったら鎧を壊すしか…』

 

その時だった

 

『!? グボァァァァァァッ!!』

 

いきなりコウマが苦しみ出したのだ

 

『な、何だ!?』

 

「なにが起こってるの!?」

 

その瞬間、戦場を温かい光が包んだ

 

「この魔力… マスターのだわ!!」

 

『ああ、間違いない!! じいちゃんの妖精の法律(フェアリーロウ)だ!!』

 

そして光が収まった時怒りの鎧からどす黒いオーラが消え去った

 

『ウボアァァァァァァアアッ!!!!!!!!!!』

 

そしてコウマは倒れ、変身も解除された

 

「これで…やっと…」

 

変身を解きながらツバサは呟く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして長い様で短かったギルド戦争は終わりを告げた


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