インフィニット・ストラトス~ADVERSE FORTUNE THE DESTINY~   作:ZXZIGA

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福音編終了後、巧人の家に来る前。


番外5 臨海学校後日談

臨海学校から帰ってきた巧人。

その両手は包帯を巻いている。

まだ両腕のけがは治ってはいなかった。

だが、今日は休日。

特に何もしたくない彼は、日当たりのいい木陰で昼寝がしたかった。

 

巧人「・・・・・。」

 

ゆっくりと目を閉じて、いざ眠ろうとしたとき。

 

???「こんにちは。」

 

挨拶された。

目を開けるとそこには

 

巧人「何の用ですか?」

 

青い髪と赤い瞳を持ち、手には扇子を持った女性。

生徒会長の「更識楯無」。

 

楯無「特に用はないけど・・・。」

 

巧人「今日は何もしたくはないんです。」

 

巧人「眠らせてください。」

 

楯無「ちょっと待って!」

 

巧人「何です?」

 

楯無「お礼がしたいの。」

 

巧人「お礼をされるようなことはしてませんよ?」

 

楯無「君は私のISと、簪ちゃんのISを組み立ててくれたでしょう?」

 

巧人「アレは僕が勝手にやったことですから。お礼なんていりませんよ。」

 

楯無「でも、君のおかげで助かったことには変わりないの。」

 

楯無「・・・・ありがとう。」

 

巧人「・・・・・なんだか、照れますね。」

 

照れくさそうに巧人は言った。

 

楯無「それじゃあ、私は生徒会室にもどるね。」

 

巧人「何かあr・・・・・・」

 

巧人が言い終わる前に、楯無は消えていた。

 

巧人「消えちゃった・・・・・。何なんだろう・・・ねぇ?・・・・ウルフ。」

 

楯無からは見えない位置に、青い少し大きな狼が眠っていた。

 

ウルフ「・・・・・・。」

 

巧人「無愛想だねぇ・・・・。」

 

ウルフ(久しぶりに巧人に会えたから、ドキドキして話ができないッ!)

 

無愛想ではなく、ただ単に話せないだけだった。

 

ウルフ(どうしようっ!)

 

巧人「・・・・・眠ってるよね。」

 

巧人「僕も寝よう。」

 

ウルフ(起きてる!起きてるよ私!)

 

ウルフ(ひ~ん!みんなぁ・・・・・どうしたらいいのぉ~~~!)

 

聞こえるはずのないウルフの叫びは、空にも木霊することはなくただただウルフの心の中で木霊していた。

 

虎?「・・・・姉さんの声が!」

 

竜?「ウルフは巧人と一緒でしょう?」

 

鮫?「あの子はきっと一緒に居れてうれしいのでしょう。」

 

ライオン?「確かに、ウルフはあまり巧人様と一緒の時間を過ごせておりません。」

 

ライオン?「ウルフもいい時間をお過ごしのはずでしょう・・・・。」

 

と呑気に雑談を交わしていたウルフの仲間たち。

 

巧人(みんなどうしてるかな・・・・・。)

 

巧人(夏休みには、実家に戻るとしよう・・・・。)

 

巧人(もう一人の・・・・家族と一緒に。)

 

そう心の中で呟きながら、眠りについたのだった。




巧人は部活は入っていません。

「ウルフ」

性別 人間で例えると 女性。

性格 人見知り あがり症 (そのためか、巧人からは無愛想と思われている)

年齢 なし(意思を持った鎧であるため。)

獣時はものすっごいもっふもふ。

風を力に変えることができる。装着した人は瞬発力と筋力、脚力が大幅に上がる。
五感も狼のように鋭くなる。
武器を持たないため、戦闘スタイルは肉弾戦。
技使用時には、風を纏う。

他にも「ウルフ」とは別の鎧がある。
他の鎧も「ウルフ」と同様意思を持つ。
性格はバラバラ。

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