インフィニット・ストラトス~ADVERSE FORTUNE THE DESTINY~ 作:ZXZIGA
巧人が撃墜されてしまったと同時刻。
即席の作戦室では。
真耶「・・・・鷺波君の反応・・・・ロストしました。」
信じられないという気持ちが混じった声を出す。
千冬「・・・・・・・。」
鈴「嘘・・・・・。」
シャル「そんな・・・・。」
ラウラ「お兄様・・・・。」
セ「ありえませんわ・・・・。」
『千冬姉!』
その時モニターから一夏の声が響く。
『俺のせいで・・・・・ッ俺のせいで巧人がぁ!』
千冬「・・・・・二人は直ちに撤退しろ。」
『!?巧人はどうするんだよ!』
千冬「あれだけのダメージだ・・・・・生きてはおらん。」
『アイツを見捨てるのか!?』
千冬「今は撤退しろ!」
『わかりました。織斑先生。』
一夏に代わって箒が応答する。
巧人「・・・・・・・。」
巧人は一面に花が咲いている場所にいた。
巧人「・・・確か・・・・・」
彼は一夏を庇い、大ダメージを受けてしまった。
巧人「じゃあ・・・・・・僕は死んだのかな?」
<そんなことはありません>
と不思議な声がする。
巧人「・・・・あなたは・・・・・。」
彼にとっては初対面なのに、なぜか懐かしい雰囲気がする。
<私をお忘れになりましたか?>
<マイマスター>
目の前に立つ褐色の長い黒髪の女性。
巧人「・・・・・まさか、君に会えるとはね。」
巧人「ファントム」
一方、一夏達二人は
一夏「おい!箒!」
箒「どうした?」
一夏「あれ!」
一夏の指さす方に目を向けると
福音が、白い光の繭に包まれていた。
箒「奴は一体何をするつもりだ?」
一夏「わからねぇ・・・・でも、ここは逃げる方がいいかもしれない。」
箒「そうだな。」
一夏「巧人・・・・・。」
箒「もう・・・・・よせ。」
一夏「アイツは!・・・・・俺のせいで、命を落としちまったんだ・・・・・。」
箒「だが、今は嘆いているヒマはない!」
一夏「くっ・・・・・!」
苦虫をかみつぶしたような顔をして、二人は撤退を余儀なくされたのだった。
千冬「・・・・・くそっ!」
自分の失態に悪態をつく千冬。
花畑では
巧人「ファントム・・・・・。」
巧人の声は、まるで意を決した男の声だった。
巧人「モードチェンジ。コード「シャドウファントム」シフト「AVENGER・OF・THE・TREASON」」
<それを使えば、あなたは本当に死んでしまうかもしれないんですよ!?>
巧人「今は・・・・・守りたいものがあるから・・・・・。」
<・・・・・わかりました。あなたは一度決めたことは決して曲げない性質(タチ)ですものね。>
巧人「よくわかってるね。」
<もちろんです。・・・・・伊達に7年間は共にいませんから。>
巧人「・・・・・そうだね。」
二人は光り輝いて、世界は暗転していった。
即席の作戦室。
ヴィーッヴィーッヴィーッ
千冬「!」
真耶「織斑先生!」
千冬「何だ!?」
真耶「福音が!第二次移行しました!」
千冬「・・・何だと!?」
福音は機械的な翼ではなく、まるで天使のような翼を持っていた。
と
真耶「!?」
真耶「新たな熱源!?」
真耶「水中から来ます!」
巨大な水柱が突如として出現し、瞬時に凍りつき砕かれた。
その砕かれた水柱の真ん中にいたのは、ワインレッドと黒のカラーリングで禍々しい姿をした機械人形のようなものだった。
燃え盛る剣を右手に持ち、異様な冷気を発している剣を左手に持って。
次回「君が願うもの」
「シャドウファントム」
「攻撃特化モード」
二本の剣
「プロミネンス」 何でも焼き尽す灼熱の剣
「アイクシル」 何でも凍てつかせ粉々にする氷結の剣
元ネタ「エクシアダークマター」