インフィニット・ストラトス~ADVERSE FORTUNE THE DESTINY~   作:ZXZIGA

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本当に怒らせたよコイツ。


人は時に超えてはいけない一線を越えてしまう。

クラスリーグでの噂が増えた。リーグ優勝をすると、一夏か巧人のどちらかと付き合うことができるというものだとか。

発生源を知りたいものだ。

一夏はいいとして、巧人はすでに彼女がいる。

もともとは、箒が「優勝したら付き合ってもらう」と恋人になってほしいことを大声で叫んでしまったからだ。

 

 

アリーナ

鈴がISスーツを着ていた。どうやら練習をするようだ。

「あら?一番乗りと思っていたのですが・・・・。」

その声は、セシリアだ。

鈴「アタシがこれからリーグ優勝のための特訓するんだけど?」

セ「それは私も同じですわ。」

鈴「どっちが上かはっきりさせるのも悪くないわね!」

セ「よろしくてよ?どちらがより強く優雅であるか、決着をつけようではありませんの?」

鈴「ふッ・・・アタシが上なのはわかりきってるけど?」

セ「弱い犬ほどよく咆えると言いますけど、本当のことですわね。」

鈴「どういう意味よ。」

セ「わざわざ自分を大きく見せようとしているところなんて、典型的ですわね。」

鈴「その言葉!そっくりそのまま返してあげる!!」

二人はISを展開させる。

砲撃。

そこにはラウラが。

鈴「いきなりぶっ放すなんていい度胸してるじゃない!」

二人を見ながら、ラウラは

ラウラ「データで見た時の方がよっぽど強そうだったがな・・・・。」

とバカにする。

鈴「なに?やるの?わざわざボコられに来るなんて、よっぽどのマゾヒストね!」

セ「鈴さん、どうやら彼女は共通言語をお持ちではないみたいですからあまりいじめるとかわいそうですよ?」

ラウラ「数くらいしか能のない国と、古いだけしか取り柄の存在しない国はよほどの人材が不足していると見える。」

鈴「どうやらスクラップをご所望みたいね!」

セ「そのようですわね!」

ラウラ「二人がかりで来い。くだらない種馬を取り合う牝どもに、私は負けん!」

鈴「今何て言った!?アタシには「どうぞ思う存分好きなだけ殴ってください。」って聞こえたけど!」

セ「この場にいない方々の侮辱までするなんて、その軽口が二度と叩くことができないようにして差し上げますわ!」

ラウラは左掌をこちらにむけ、指を動かす。こまねいているのだ。

ラウラ「さっさとかかってこい。」

「「上等(ですわ)!!!」」

 

廊下

 

巧人、一夏、シャルロットが歩いていると

「アリーナで三人の代表候補生が模擬戦をやっている。」

という言葉を聞いて、走ってゆく。

 

アリーナ

 

三人がアリーナに着いた。遅れて箒もついた。

突然の爆煙。

鈴とセシリア、ラウラがいた。

どうやら、2対1で模擬戦をしているようだ。

鈴とセシリアが押されていた。

鈴の龍砲がラウラの持つ「停止結界」で止められる。

鈴とセシリアの攻撃を受ける。

だが怯むことはなかった。

ラウラはワイヤーブレードによって鈴のISの脚部を巻き付ける。

そしてそのままセシリアにぶつける。

地面にたたき落とされる二人。

鈴の龍砲よりもラウラの攻撃の方が速かったが、セシリアがミサイルを至近距離で発射する。

鈴は片方の龍砲を失った。

ラウラは健在だった。それどころか、無傷だった。「停止結界」の力だ。

ワイヤーブレードを使って鈴とセシリアの首に巻き付ける。

そのまま引きずり倒し、鈴にパンチ。セシリアに蹴りを入れ、もはやリンチだった。

動けない標的に無慈悲な攻撃。

二人のディスプレイに「危険」と表示される。

それでも攻撃をやめない。

このままでは二人は

 

死ぬ。

 

シールドを突き破り、飛び込んでくる二人の影。

一夏と巧人だった。

一夏が斬撃を入れようとしたところで「停止結界」を使うラウラ。

鈴とセシリアのISは解除され、二人は地面に崩れ落ちる。

ラウラがキャノン砲で撃とうとした時に、横からビームの嵐。

巧人が左腕に外付けされたビームガトリングと右手に持つビームライフルを使っている。

巧人がラウラをひきつけている隙に、鈴とセシリアを一夏が安全な場所に移動させる。

巧人の腕にワイヤーブレードが巻き付けられている。

ラウラ「まずは貴様からだ・・・・!」

左腕にプラズマ手刀を展開させ、切りかかろうとするが

千冬に止められてしまった。

ラウラ「きっ・・・・・教官!?」

一夏「千冬姉・・・・・。」

巧人「織斑先生!」

千冬「模擬戦をやるのはいいが・・・・・・シールドを破壊することは黙認しかねる。決着は、リーグ戦で行え!いいな?」

ラウラ「教官がそう仰るのならば・・・・・。」

ラウラはISを解除する。

千冬「お前たちもそれでいいな?」

「「はい」」

千冬「では、リーグ戦までに私闘の一切を禁ずる!」

保健室

鈴「別に助けてもらわなくともよかったのに・・・。」

セ「あのまま続けていれば、勝っていましたのに・・・・・。」

巧人「二人とも・・・・・無理はしないでください。」

巧人「好きな人の前だからと言って・・・・・」

と小声で話す。

鈴「何言ってんのよ!」

セ「そんなのではありませんわ!」

口では否定するが、その顔は否定していない。

一夏「無理するな。ホントは辛いんだろ?」

といって肩を触る。

「「~~~~~~~~~~~~~~~~~~!」」

あまりの痛みにうずくまる。

一夏「やっぱり痛いんじゃないか。」

突然、保健室のドアが開き、大勢の女子が。

一夏「うわぁっ!?なんだなんだ?」

女子が紙を見せる。

その内容は、「二人組でリーグ戦やる事になったから、そこんとこよろしく。」だそうだ。

私と組もう!という女性がたくさんいるが、巧人は何故かそれを予想していた。

・・・・・・わけではない。

一夏「悪い!!巧人と組むことにしたんだ。」

と言ったら、女子はあっさり離れていった。

鈴「一夏!私と組みなさい!」

セ「いえ!私と組んでくださいまし!」

「ダメですよ。」

山田先生だ。

真耶「二人のISはダメージがひどくて、リーグに出すことはできません。」

巧人「二人のかたきは取ります。」

一瞬、彼からどす黒い塵が見えた気がする。




鈴は一夏が好き。
セシリアは巧人が好きだけど、恋人がいることを知っている。
だが、高まる気持ちがセシリアにはある。

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