ランスIF 二人の英雄   作:散々

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第175話 治安隊隊長の矜持

 

-女の子刑務所 重犯罪者用牢獄塔 一階-

 

「うへー。牢屋が一杯ですかねー」

 

 そこには囚人の入った牢屋がずらりと並んでいた。牢獄塔の中は吹き抜けになっており、その中心部には階段が置かれている。見れば二階にも三階にも牢屋が並んでいた。どの牢屋にも沢山の囚人が入れられている。シトモネが牢屋の中に目を向けながら口を開く。

 

「随分とすし詰めね」

「今のゼスは刑務所がいくらあっても足りないくらいだからね。私達だって犯罪者な訳だし」

「治安の良いリーザスや、民が反乱を起こそうとする気力も湧かないくらいに貧窮しているヘルマンと違い、ゼスはレジスタンス活動が特に活発ですからね」

 

 ネイの説明にかなみも頷く。リーザスやゼスとて、国に反発して活動をする者はいる。だが、ゼスではその数が比較にならない程多いのだ。治安が良い事を強調して自国を誇るかなみだが、確かにそれはリーザスの誇るべき利点だ。裕福で治安が良く、何より魔人界から離れている。三大国の中では民が最も暮らしやすい国であるのは間違いないだろう。

 

「それじゃあ、手分けしてシャイラを探すぞ」

「ええ、急ぎましょう」

「カオルさんの言っていたのはどうしますですかねー?」

 

 トマトが言っているのは、二手に分かれる前にカオルの言っていた提案の事だ。レッドアンのようにこの刑務所の中には冤罪で牢屋に入れられた者も多そうであるため、話を聞いてあげて冤罪のようであれば、ついでに助けてあげようというものだ。正義を愛するガンジー王の側近であるカオルらしい提案とも言えよう。

 

「お帰り盆栽を持っているランスと違って、こちらの帰り木には上限があるからな。あれもこれもと話は聞かず、必要最低限の立ち回りの中でこれは出した方が良いと思った人間だけ解放していこう」

「そうね。冤罪の人全てを救い出すなんて不可能な訳だし」

 

 志津香が肩を竦める。全ての人を救い出すなどおこがましい。自分たちに出来る事など限られているのだ。今優先すべきは、シャイラの救出。牢の中は広いため、いくつかの組に分かれて探索を始める。勿論、敵が潜んでいる可能性もあるため、単独行動は禁止としている。

 

「…………」

 

 そして、そんな様子を見ている一つの影があった。最上階よりも更に上、塔の内壁のでっぱりに腰を落とし、ルークたちを監視するように見ている一人の忍び。コードだ。下から見上げても、この場所は丁度死角になっているため自分が見つかる事は無い。

 

「(まさか本当にやって来るとは……)」

 

 ルークが来るのであれば元仲間であるシャイラのいるこの牢獄塔だと思い駄目元で張り込んでいたが、まさか本当にやって来るとはと驚くコード。だが、これはついている。ここでルークの仲間や実力を確かめられれば、ラガールに良い報告が出来るからだ。

 

「(……強い。まともに戦っても勝ち目はなさそうだ。『解放戦の英雄』という二つ名に偽りなしのようですね。連れている仲間たちも手練れが多い)」

 

 コードはルークの強さを一目で感じとる。これまでラガールの命で多くの修羅場を潜り抜けてきた。だからこそ、相手の強さもすぐに察せる。隙が無い。間違いなく大陸でも屈指の強者だ。連れている仲間も手練れ揃い。ルーク以外の相手は一対一でならば勝てるだろうが、パーティーを組まれれば厄介な存在になる。

 

「(やはり魔想の娘も連れていますね。これも報告に……ん!? あれは!?)」

 

 ルークに近寄っていく女性の姿を見てコードの目が見開かれる。その美しい顔、流れるような髪、透き通る声。間違いない、彼女だ。

 

 

 

-女の子刑務所 重犯罪者用牢獄塔 三階-

 

「なんだか今日はやけに刑務所内が騒がしいね」

「そうなのかい?」

 

 女囚の一人がそう口にするのを聞き、床に寝っ転がっていたシャイラが体を起こす。確かに先程から所内が騒がしいのには気が付いていた。だが、まだこの刑務所に来て日の浅いシャイラからしてみれば、珍しい事なのかどうかの判断は出来ないでいた。

 

「こりゃ、脱獄囚でも出たのかもね」

「へぇ、そりゃあたしも便乗すべきだったかね」

「止めときな。失敗して殺されるのがオチだよ」

 

 女の子刑務所の警備は頑丈だ。新所長になってからというもの、脱獄を企てる者が増えているが、成功した者は一人もいない。何があったのかと牢内で盛り上がる中、シャイラだけがこちらに近づいてくる者の足音に気が付き、その目を細める。

 

「……誰か来る」

「看守かい?」

 

 シャイラの言葉を聞いて、囚人たちの視線が牢の外に向く。遠くの階段を駆け上がり、こちらに近づいてくる足音。そして、それはこの牢の前でピタリと止まった。そこに立っているのは、冒険者風の装いをした女性。

 

「シャイラ……」

「……おいおい、マジか」

 

 目に涙を溜めて牢の前で立ち尽くすその女性を見て、シャイラにも込み上げてくるものが確かにあった。全く期待していなかったかと言われれば、ゼロではない。だが、まさか本当に助けに来てくれるとは。共に死線を潜り抜けてきた、唯一無二の相棒。

 

「ネイ……」

「良かった……本当に……生きて……」

「ネイ、シャイラがいたのか!?」

 

 泣き崩れるネイの後ろからぞろぞろと人影がやってくる。そして、その者たちにも見覚えのある者が含まれていた。

 

「セスナ!? それにあんたたちも!?」

 

 最近では三人娘と呼ばれていたセスナ。闘神都市の戦いで一緒だったかなみや志津香やトマト。そして、何故かおかしな仮面をしているがルークの姿まで。どうやらネイはアイスフレームの力だけでなく、ルークたちにも協力を要請して自分を助けに来てくれたようだと判断するシャイラ。流石にルークたちがアイスフレームに入ったとは考えなかった。座ったまま、深々と頭を下げるシャイラ。

 

「……すまん、迷惑かけた! それと、感謝する!」

「何言ってるのよ! シャイラが捕まったのは、仲間たちを逃がす為に犠牲になったからじゃない」

「全然迷惑じゃない……」

「シャイラ、俺だ」

「……ああ、ルークだよな?」

「……ん?」

「はいはい、今感動の場面だからちょっと黙ってなさい」

 

 仮面を外して自分だとアピールするルークと、既に仮面を外す前から判っているシャイラ。当然、互いに言っている事の意味が判らず平行線になる。その手をグイと引っ張る志津香。今はシャイラ、ネイ、セスナの感動場面なのだから邪魔するなというのは正しい意見だろう。牢内の囚人たちがシャイラの周りに集まって来る。

 

「なんだい? レジスタンスのお仲間か?」

「ああ、どうやら助けに来てくれたらしい」

「そりゃよかったじゃないか。さっさと逃げなよ」

「冤罪の人はいませんか! もし本当に冤罪なんであれば、少数限定ですが一緒に連れて行きますけど!」

 

 シトモネの呼びかけに囚人たちがざわざわとし出す。とはいえ、冤罪の者は基本的に軽犯罪者塔に入れられる。ここにいるのは本当に犯罪をした者ばかり。

 

「わ、私は冤罪で……」

「嘘言ってんじゃないよ、馬鹿が! あんたはしっかり三人殺した犯罪者だろうが!」

 

 嘘を口にする囚人にリーダーが喝を飛ばす。連れて行って貰いたいのは山々だが、暫しの間とはいえ自分たちを守ってくれていたシャイラの顔に泥を塗るのは避けたい。こちらにも意地はあるのだ。と、そこで思い浮かんだのが一人の顔。

 

「あんた! 冤罪じゃないんだけど、連れて行って貰いたい奴が一人いるんだ」

「えっ?」

「アニー! ほら、こっちに来な!」

 

 女囚のリーダーに呼ばれて奥からゆっくりとやってきたのは、アニーと呼ばれた褐色の女性。見れば、体の至る所に生々しい傷がある。

 

「その傷は……」

「あそこにある矢で看守たちは私らをいたぶっているのさ。あたしたちはもう慣れたもんだから怪我程度で済むけど、この娘はいずれ死んじまう」

「慣れたもんって……」

 

 思わずシャイラが振り返る。それは嘘だ。ここ暫くは自分が全ての矢を叩き落としているが、その前までは定期的に死者が出ていたはずだ。だが、リーダーは余計な事を言うなと真剣な表情でシャイラを見てくる。そのまなざしに、シャイラは何も言えなくなる。

 

「なあ、頼むよ!」

「良いんです。私は外で許されない事を……」

「この娘はもう十分反省しているんだ。刑務所に入るにしても、もっとマシな場所に入る権利がある。こんな場所にいるべきじゃあない。連れて行ってやってくれ!」

「それは……」

 

 どうしたものかと困惑するシトモネ。確かに境遇は同情するが、冤罪ではないようだ。矢による虐待は許されないものだが、かといってそれを理由にしたら全ての囚人を解放する事になってしまう。流石にそれは無理だ。

 

「彼女が反省している事は、十分知っているさ」

 

 その時、シトモネの後ろから声が響く。その声の主の顔を見た瞬間、それまで諦めたような表情をしていたアニーの目が見開かれた。

 

「ルークさん……」

「久しぶりだな、アニーさん」

「知り合いなの?」

「ああ……」

 

 志津香の問いかけに頷くルーク。知らない訳がない。彼女が刑務所に入る事になった理由である事件を解決したのは、ルーク自身なのだから。生々しい傷の数々。それを申し訳なさそうに隠すアニーの姿を見て、ルークは静かに腰を落とした。

 

「……真空斬!」

 

 そして、高い位置に備え付けられていた矢の発射台を真空斬で破壊する。飛び散る破片と、驚愕した表情の囚人たち。

 

「その内修理されるだろうが、暫くは楽に過ごせるはずだ」

「ルークさん、鍵が開きました」

「シャイラ!」

「ああ、すまない。本当にありがとうな」

 

 かなみが煉獄の鍵で扉を開け、牢からシャイラが出てくる。そのシャイラを涙ながらに抱きしめるネイ。それに続き、女囚のリーダーがアニーの背中を押した。入口傍までやってきたアニーだが、まだ決心はつかないようだ。

 

「アニー、行きな!」

「ですが……」

「ルーク、どうするの?」

「そうだな……彼女は冤罪じゃない」

 

 カオルの言う救い出す条件とは合わない。不安そうに見つめる女囚たちの前で、ルークは牢の扉近くにいたアニーを無理矢理抱き上げた。

 

「きゃっ……る、ルークさん!?」

「となれば、犯罪者であるレジスタンスらしく、無理矢理攫って行く事にしよう」

「そういう事。まあ、別にいいけど」

「それじゃあ、すぐに脱出しましょう!」

 

 この牢獄塔での用事は済んだため、一斉に駆けだすルークたち。そんな中、ルークに抱えられているアニーは困惑した声を出す。

 

「ルークさん……ですが……」

「何もこの刑務所にいる必要はないさ。罪を償いたければ、ゼスが平和になった後にもう一度刑務所に入ればいい」

「平和になった後……?」

「そのために、今俺たちは行動している。詳しい事は後で説明する。今はついて来てくれ」

「……判りました」

 

 これ以上言ったところで、ルークは自分を置いていくつもりはないのだろう。彼は自分やジウの町を救ってくれた恩人。ならば、ここは彼を信じてついていこうと決めたアニー。牢獄塔を飛び出し、元の刑務所内に戻ったルークたちは廊下を駆ける。

 

「それで、どうしますか? すぐに脱出を?」

「いや、ランスの笛の音がまだ聞こえてこない。軽犯罪者塔に向かって合流するぞ」

「気にせず脱出すればいいのに」

「そういう訳にもいかんさ」

 

 外していたマスクをつけ直したルークがシトモネの問いに答える。脱出したいのは山々だが、別れ際にランスの言っていた笛の音がまだ聞こえてこない。という事は、まだあちらは任務を達成していない。ならば、合流を目指す。しかし、そう考えていたルークたちの足がピタリと止まる。廊下の向うから警備隊がやってきたのだ。そして、その中心に立つのは見知った顔。

 

「…………」

「総員、止まれ!」

 

 それは、治安隊隊長のキューティ・バンド。レジスタンス活動をしているのだ。いずれ戦う事になる可能性が高いのは判っていた。だが、やはり複雑だ。シャイラやネイ、セスナやかなみでさえも難しい表情をしている。

 

「やはりルークさんたちでしたか……」

 

 そして、複雑なのはこちらも同じ。嘘であって欲しかった。カメラの映像も、旧友のサイアスも、ルークがレジスタンスになった事を示していた。だが、それでも間違いであって欲しかった。

 

「キューティ……それに、ミスリーも……」

「どうします……?」

 

 ネイが声を漏らし、かなみがどうするべきかと尋ねてくる。だが、ルークは答えない。キューティの顔を真っ直ぐと見据えながら、静かにその答えを待っている。

 

「隊長……」

 

 部下が声を掛けてくるが、キューティもまたそれに答えない。真っ直ぐとルークの表情を見る。判っている。多分、ルークはゼスの事を思って下からの改革をしているところなのだ。抱きかかえているのはアニー。後ろにはシャイラの姿もある。確かに所長がエミに変わってからの事を考えると、アニーを助け出してくれた事には感謝したいくらいだ。だとしたら、自分はここでルークを見逃すのか。改革を進める支援をすべきなのか。いや、そうではない。

 

「総員、戦闘配備! 目の前の賊を捕らえる!!」

「はっ!!」

 

 自分はゼスの治安隊隊長。国の守護を任されている。その矜持がある。ならば、ここは戦う以外の選択肢はない。キューティの号令を受け、ミスリーや他の警備隊が一斉に戦闘態勢に入る。そして、そんなキューティを見ながらルークは少しだけ嬉しそうに微笑んだ。

 

「良い判断だ! ネイ、アニーさんとシャイラを頼む」

「任せて!」

「並の賊じゃあない! 各自、気を引き締めろ!!」

 

 開戦。と同時に、まず弾かれるように飛び出したのはミスリーとかなみ。かなみの忍剣とミスリーの左腕がぶつかり合い、金属音が鳴り響く。

 

「くっ……」

「つあっ!!」

 

 かなみが眉をひそめる。闘将ボディはやはり硬く、忍剣ではまともなダメージを与えられていないようだ。その証拠に、ミスリーは即座に回し蹴りを放ってきた。素早くそれを回避するかなみ。すると、かなみの後方から氷の矢が飛んでくる。シトモネが放ったものだ。だが、ミスリーはそれを片手で軽々受け止めた。四散する氷の矢を見て驚愕するシトモネ。

 

「嘘っ!?」

「そうか、伝えてなかったな。ミスリーに魔法は効かない」

「そんな!?」

 

 闘神都市での戦いを知らないシトモネが絶句する。魔法が効かない機械人形も驚きだが、そんな存在を魔法大国ゼスが保有している事に何より驚いたのだ。

 

「じゃあ、範囲攻撃でいくわよ。電磁結界!!」

「召喚!!」

 

 範囲魔法を放った志津香だったが、それと同時にキューティが十数枚のカードをばら撒いた。すると、そのカードから可愛らしい様相のモンスターが飛び出し、志津香の範囲魔法をその体で受け止める。モンスターたちは消滅していくが、後ろの警備隊のダメージはゼロだ。

 

「召喚魔法!? そう、あの時と一緒じゃないって事ね……」

「続けていきます。防御付与!!」

 

 成長しているのはこちらだけではない。敵であるキューティたちもまた、成長しているのだ。それを証明するようにキューティが付与魔法を掛けると、キューティ含む警備隊の防御力が一気に上がる。

 

「怯むな、進め!」

「ネイ達を守れ! 攻撃させるな!」

 

 耐久力が上がったせいで簡単には倒れなくなった警備隊が勢いのままに迫って来る。戦えないアニーと装備を持たないシャイラを守っているネイまで敵に攻め込まれたらアウトだ。前衛の仲間たちが間に入り、狭い廊下の中で戦いは続く。

 

「たあっ!」

「くっ……」

 

 かなみの攻撃はまともに通らない状態であるため、徐々にかなみはミスリーに追い詰められていた。相手が鈍足であれば終始素早さで撹乱する事も出来るが、ミスリーは決して遅くはない。ここが勝機と一気に攻めたてるミスリーであったが、直後その体が剣で弾き飛ばされた。壁に激突するも、すぐに体勢を立て直す。

 

「かなみ、他の警備隊を頼む。ミスリーは俺が引き受けた」

「はい、お願いします」

 

 確かに自分では分が悪い。すぐに警備隊の方へと駆けていくかなみ。止めようとしたミスリーだが、動けない。隙を見せればルークにやられる。気持ちを切り替え、ルークを見据えるミスリー。

 

「攻撃付与!」

 

 キューティの声が響き、警備隊の攻撃力が強化される。これで仲間たちは更に手一杯になったはず。ルークとミスリーの戦いに支援に入る事は難しいだろう。数百年もの間モンスターから闘神都市を守り抜いてきた闘将。中々に厄介な相手だ。だが、負けるつもりはない。静かに剣を構え直すルーク。

 

「闘将との戦い方は多少判っているつもりだ」

「ルーク、簡単に勝てるとは思わないでください」

 

 同時に大地を蹴る二人。ルークの振り下ろしの剣と、ミスリーの膝蹴りが交錯した。

 

「てやーですかねー!!」

「うぃ……」

 

 勿論、激闘を繰り広げているのはルークとミスリーだけではない。トマトとセスナが武器を振るい、警備隊を吹き飛ばす。だが、すぐに立ち上がってきてしまう。

 

「て、手強いですかねー!」

「付与……それと、練度……」

 

 流石はキューティ直属の警備隊。練度がそこらの警備兵とは比べ物にならない。更に付与魔法で強化もされているとあっては、堪ったものではない。

 

「殲滅だ!」

「ぐあっ!」

「続けてもう一発!」

「きゅー!!」

 

 バーナードの攻撃で警備隊が体勢を崩す。そのまま続けざまに連続斬りをしようとしたバーナードであったが、即座にウォール・ガイに間に入られ、そのウォール・ガイを斬りつけてしまう。放たれる反撃の雷。

 

「きゅーーー!!」

「ぬっ……」

 

 これは普通のウォール・ガイの雷ではないと気が付いた時にはもう遅い。あまりの衝撃に短剣を落とし、膝をつくバーナード。キューティの親友であるライトくんとレフトくんはあの雷帝カバッハーンの電撃を受け続けてきたのだ。そこらのウォール・ガイとは格が違う。

 

「エアレーザー!!」

「ぐあぁぁぁっ!!」

「ああっ、バーナードさん!」

 

 キューティの攻撃魔法を受け、壁に叩きつけられるバーナード。気は失っていないようだが、立ち上がれない様子だ。

 

「つ、強い……」

 

 警備隊を斬りつけていたかなみがキューティを見ながら声を漏らす。闘神都市の時はスター揃いであったため地味な印象であったが、彼女はここまで強かったのか。付与魔法、攻撃魔法、召喚魔法、そして異常な強さのウォール・ガイが二体。治安隊隊長の肩書は伊達ではない。

 

「きゃあっ!」

 

 悲鳴と共に再度ミスリーが壁に激突する。それと同時に、真空の刃がキューティに襲い掛かってきた。すぐさまレフトくんが間に入ってその一撃を防ぎ、闘気が四散する。

 

「ありがとう、レフトくん」

「きゅー!」

「(ミスリーと一対一で戦ってなおこちらに攻撃を仕掛ける余裕が……)」

「くっ……まだ!」

 

 ミスリーが大地を蹴る。素早く振るわれた右拳をルークは剣で受け流し、首を巧みに動かして左拳を躱す。次いで振るわれた上段蹴り。だが、それは少し大振り過ぎた。強者であれば見過ごす事の出来ない隙。

 

「ふっ!」

「ぐっ……」

 

 その大振りの隙をついてルークはミスリーの腹部に思い切り剣を振るった。闘将のボディでも防ぎきれぬ衝撃にミスリーの体勢が崩れる。ミスリーは決して弱くないが、他の強者たちと違う明確な弱みがある。それは、人間との実戦経験に乏しい事。闘将になってからすぐに闘神都市の守護についたミスリー。その後、数百年もの間モンスターとの戦いを続けていた彼女は、武闘の練度は高まったが、逆に攻撃の端々に隙が見えるようになってしまった。言ってしまえば、モンスターとの戦いに特化した変な癖がついてしまっているのだ。モンスターとの戦いでなら気にならない隙かもしれないが、人間との戦いではそうはいかない。

 

「(ディオを破ったと聞いてはいましたが、これ程とは……)」

 

 アレキサンダー、イシス、そしてディオ。ルークはこれまで武闘家タイプの強者と何度も戦ってきている。ミスリーは強いが、先に説明した弱みはその他の強者と比べて明確な線引きとなってしまっている。いずれ対人戦を多く経験しこの弱みを克服した後は判らないが、現時点で負ける要素はほぼない。

 

「(強い……)」

 

 相手の強さを再確認しているのは何もこちらだけではない。キューティたちもまた、ルークたちの強さを再確認していた。闘将と一対一で戦うルークの力、警備隊の誰よりも高い魔力を持つ志津香、ミスリーから一撃も食らわずにやり過ごす程の素早さを持つかなみ。トマトもセスナも、あの時と一撃の破壊力が違う。警備隊員の数が勝っているお陰で今は拮抗しているが、単騎での力で少しでも対抗し得るのは自分とミスリーのみ。

 

「(いや、その考えもおこがましい……私とミスリーでも、ルークさんとの間では現時点では埋めようもない差がある……)」

 

 唇を噛み締めたキューティだったが、ここで違和感に気が付く。おかしい、何故ルークはミスリーにトドメを刺さない。ここでいうトドメは何も殺すという訳ではなく、どうして戦闘不能にしないのかという事だ。ミスリーを倒せば一気に状況は傾く。それなのに、どこか手加減をしているような振る舞い。あれではまるで時間稼ぎ。瞬間、キューティは目を見開いた。

 

「しまった!? 時間稼ぎだ!!」

「きゃぁぁぁぁぁ!!」

 

 キューティがそう叫んだ瞬間、軽犯罪者塔の方から女性の悲鳴が聞こえてきた。これはエミの声。そう、ルークたちはキューティたちと会った時点でランス達との合流を諦め、この場での時間稼ぎに従事していたのだ。既にブラック隊の任務は完了している。無理に押し通ってアニーを危険に晒すよりも、ここで時間稼ぎを選んだという事だ。

 

「隊長、今の悲鳴は……」

「粘着地面!!」

「まずい、総員回避!!」

 

 警備隊の意識が軽犯罪者塔に向いた僅かな隙を志津香は見逃さない。少し前から攻撃の手を止めて溜め込んでいた魔力を床に放つと、警備隊の足もとが粘着質の床に変わる。それはとりもちのように伸びて警備隊の足から離れず、その動きを封じる。

 

「くっ……」

 

 かろうじて粘着地面から逃れられたのは、キューティ、ミスリー、ライトくん、その他数名の警備隊のみ。警備隊とレフトくん、残っていた召喚獣は全て粘着地面の餌食になってしまっている。粘着地面は決して躱し難い攻撃ではないが、志津香が魔力を溜めて効果範囲を広げていた事と、警備隊がエミの悲鳴に気を取られていた事が重なって不覚にも多くの警備隊が捕らえられてしまった。最早決着はついた。

 

「……この笛の音は」

 

 するとその時、エミの悲鳴が聞こえてきた方角から笛の音が聞こえてきた。これはマッハぴよ笛の音だ。エミが自分たちを呼んでいるのだろうか。しかし、その音を聞いて先に動いたのはルークたち。

 

「かなみ!」

「はい! 煙幕!!」

「っ!?」

 

 直後、廊下を白い煙が覆った。かなみが煙幕を床に投げつけたのだ。しかしこれでは、あちらも視界を奪われたはず。こちらへの攻撃は不可能。とはいえ身構えるキューティたちであったが、いつまで経ってもこちらに攻撃の手は来なかった。

 

「(よし、帰還するぞ!)」

「(帰り木を折りますですかねー)」

 

 そう、ルークたちの目的はキューティたちへの迫撃ではない。笛の音が聞こえてきたという事は、ランスたちの任務が完了したという事。煙に紛れて帰り木を折り、この場から帰還する一同。バーナードも気絶していた訳ではないため、帰り木を折る。

 

「(それじゃあ私も……っ!?)」

 

 煙幕を投げていたため皆よりもワンテンポ遅れてからかなみも帰り木を折ろうとしたが、その手をグイと掴まれる。しかし、それはおかしい。この煙幕の中でこちらの居場所を完璧に把握しているとでもいうのか。そんなもの、手練れの忍びでもない限り無理だ。

 

「かなみさん!」

「えっ……こ、コード!?」

 

 かなみの手を掴んだのは、少し前にアダム砦でかなみを逃がしてくれた忍びであった。名前は確かコード。何故彼がこんな場所にいるのか。だが、その疑問をかなみが口に出すよりも先に、コードが口を開く。

 

「何故貴女がこんなところに!?」

「えっ……あっ……」

「かなみ、どうした!」

 

 異変に気が付いたのはルーク。隊長として最後に帰還すべく残っていたルークは、煙幕の中から聞こえてきたかなみの声に反応したのだ。突然のコードの登場に困惑していたかなみであったが、ルークの声で我に返りその手を振り払う。

 

「ごめんなさい!」

「あっ……」

 

 コードの目の前からかなみの姿が消える。帰り木により帰還したのだ。直後、ルークの気配も消える。呆然と立ち尽くすコード。そして、煙幕が晴れていく。

 

「キューティ隊長……」

「逃げられたわね……」

 

 そこにルークたちの姿はなかった。そして、コードの姿も。流石にキューティたちに見つかる訳にはいかないため、煙が晴れる前にコードも姿を消していたのだ。

 

「どうしますか……?」

「……エミ様を放っておく訳にはいかないわ。私とミスリー、ライトくんは軽犯罪者塔に向かう。他の者は粘着地面の解除を手伝い、その後こちらに合流」

「はっ! 判りました!」

「気を付けてください!」

「(いや、多分もう敵はいない……)」

 

 二人と一体で軽犯罪者塔に向かうキューティたちを心配した様子の警備隊員たちだが、キューティの予想では既にあちらにいるであろう賊も帰還しているはず。もしかしたら先の笛の音はエミのものではなく、ルークたちの合図だったのかもしれない。だとすれば、やはりズルキ親子を殺したのはルークたちなのだろうか。いや、ここで考えに耽る訳にはいかない。今確かなのは、エミが悲鳴をあげたという事実。部下たちをその場に残し、ミスリーとライトくんを引き連れて廊下を駆けていくキューティ。

 

「エミ様!」

 

 見えてきたのは、床に座り込んでいるエミと、仰向けに倒れているドルハン。すぐに駆け寄り状態を確認する。エミは白いドレスが破られており、その乳房が露わになっているのを腕で隠していた。だが、下着はそのままであり乱暴された様子はない。恐らく、床で血を流しているドルハンが必死に守ったのだろう。

 

「(そうか、こちらにはランスさんが……気が付くべきだった……)」

 

 共同銀行や博物館のカメラ映像から、ルークとランスが行動を共にしているのは予想がついていた。ランスとの面識は殆どないが、闘神都市で彼が酷い男である事は他の女性陣から聞き及んでいる。軽犯罪者塔にはランスが向かっていたのだ。やはりエミを向かわせるべきではなかった。

 

「エミ様、大丈夫ですか!」

「え、ええ……くっ、レジスタンスめ……」

「キューティ隊長、幸いこちらも息があります」

「そう、良かった……」

 

 ミスリーがドルハンの無事を確認する。ホッと息を吐くキューティ。

 

「そちらはどうでしたの!? レジスタンスは!?」

「残念ながら逃げられました」

「何ですって! 何て無能な……」

「返す言葉もありません。ですが、賊の内の一人は素性が判りました」

「本当なの? 一体何者?」

「解放戦の英雄、ルーク・グラントです」

「な、何ですって!?」

 

 絶句するエミ。少し前、奴隷観察場で会ったあの男がレジスタンスに所属しているのか。驚きと同時に怒りが込み上げてくる。

 

「許せないわ。今すぐ指名手配を……」

「なりません!」

 

 少し強い口調でエミの言葉を遮るキューティ。一体何がいけないというのか。

 

「どういう事? まさか貴女、賊の肩を持つ気じゃ……」

「そうではありません。指名手配をしてしまえば、首を絞めるのは私達だという事です」

「それはどういう意味ですの……?」

 

 

 

-森の中-

 

「あの男が『解放戦の英雄』である事が重要なのだ」

「提督……それは……?」

 

 女の子刑務所から少し離れた森の中を行くのは、エリザベスを救出したペンタゴン一向。道中、ネルソンは何とかしてルークをペンタゴンに引き入れられないかを思案していた。そのネルソンに対し、何故ルークにそこまで拘るのかという疑問をエリザベスがぶつけた。その答えが今の言葉だ。

 

「あの男は腕が立つ。そこは確かに魅力だ。だが、問題はそこではない。あの男がかつてゲリラ軍を率い、リーザス解放戦を見事成功させたという実績が何よりも大きいのだ」

「実績が……」

「民衆にとって、実績というものは輝いて見える。以前あれだけ大きな事柄を成功させたのならば、今回も成功するかもしれない。何かに縋ろうとする者は、より強い光に集まる」

「あの男が、その光であると……?」

「うむ。だからこそ、アイスフレームにあの男が入ったのが問題なのだ。何としてでもこちらに引き入れたい」

 

 あの男は神輿だ。解放戦の英雄という名を掲げれば、確実に人は集まる。国家転覆を成すにあたり、是が非でも手に入れたい人材。いや、手に入らないにしても、みすみすアイスフレームに所属させておきたくはない。

 

「フット。あの男の勧誘はやはり難しいか?」

「ですねぇ。正直、アイスフレームに所属しているのも不思議なくらいでさぁ」

「……こちらに引き入れるよりは、アイスフレームから抜ける可能性に賭けた方が幾分マシか」

 

 放っておく訳にはいかない。何か画策せねばと思案するネルソン。ただでさえ考えなければいけない事は山積みだ。だが、手を抜く訳にはいかない。ゼスの未来の為に。

 

 

 

-女の子刑務所-

 

「以上の事から、解放戦の英雄がレジスタンスに参加している事は秘匿しなければならないのです」

「くっ……」

 

 ネルソンが説明したような事をキューティもエミに説明をしていた。悔しいが、確かに言う事は正しいためエミは唇を噛み締める。それでは、あの賊共は捕まえられないという事なのか。その胸中を察したのか、キューティが言葉を続けた。

 

「ご安心ください、エミ様。奴らは必ず捕まえます」

「……どういう事?」

「公に発表できない代わりに、奴らの討伐に動くのは精鋭だという事です」

 

 

 

-女の子刑務所 中庭-

 

 呆然と中庭に立ち尽くし、夜空を見上げる人影が一つ。何故彼女はレジスタンスに所属している。何故彼女は自分の手を振り払った。何故彼女はあの男についていった。

 

『そうだ、この男が元凶だ! 私から全てを奪う男だ!』

「元凶……全てを奪う……?」

 

 主の言葉が頭の中に繰り返される。あの男が、元凶。あの男が、全てを奪う。

 

『魔想の子も被害者である可能性が出てきた。魔想の子を貶めたのはこの男だ。殺せ!』

「そうか……かなみさん……貴女も被害者なんですね……」

「ん? おい、そこのお前!? 何をしている!!」

 

 看守塔にいた男が中庭に立つ人影を発見し、光を当てる。だが、そこにはもう男の姿は無かった。見間違いかと首を捻った男であったが、直後にその首から血しぶきが飛ぶ。刺さっていたのは、くない。そのまま倒れ込み、絶命する。

 

「五月蠅いなぁ……」

 

 それを投げた男は一瞥もせず再び中庭を徘徊しならが、ぶつぶつと口を動かしていた。

 

「そうか、かなみさん。あの男の被害者なんですね。それじゃあ、僕が救わないと……僕の愛の力で救わないと……ふふ、ふふふ……」

 

 サーベルナイトの愛を間違っているとこの男は言い切った男。彼の信じる愛の形は、一体どのようなものなのか。

 

 

 

翌日

-アイスフレーム拠点 広場-

 

「(やれやれ、厄介な事になったわね……)」

 

 広場のベンチに腰掛けるのは、志津香。女の子刑務所での任務は見事に達成出来た。だが、大きな問題が起こってしまっていた。

 

『カオル、何かあったのか!?』

 

 カオルが毒に犯されてしまったのだ。針を撃ち込まれたという肩口は紫色に変色しており、ダニエルが調べたところ使われたのはムシ使いの毒。応急処置はしたが効き目はなく、彼女は今も寝込んでいる。エミを守る為にドルハンがランスに放った毒針。それは間に入ったカオルに命中し、彼女を蝕んでいた。

 

「…………」

「暇そうにしてるわね」

「……ん」

 

 声を掛けてきたのはプリマ。あまり接点の無い彼女が声を掛けてくるのは珍しいため、志津香もつい反応が適当になってしまう。今はダニエルがカオルを詳しく診断しており、それが終わるまでブラック隊とグリーン隊は待機となっていた。とはいえ皆カオルが心配であり、鍛錬をしても身が入らないのは判っていたため、各自自由に過ごして良いとされていた。

 

「あのさ……もしかして、貴女も……」

「志津香で良いわよ。こっちもプリマって呼ぶから」

「うん……志津香も、復讐したい相手がいるの?」

「…………」

 

 先日のサーベルナイトの一件、志津香の言葉は嫌に実感がこもっていた。彼女の事はよく知らない。だが、もしかして彼女も自分と同じように復讐にその身を置いているのではないかとプリマは考えたのだ。

 

「まあね」

「そう……まだ終わってないのよね?」

「ええ。現在進行形の話」

 

 肯定。やはり志津香は復讐に身を置いていた。碌な事はないと言い切った彼女が、それでもなお達成しようとしている復讐。そんな彼女に自分が言える事など、何一つない。だからプリマは、こんな言葉を志津香に送った。

 

「応援してるわ。全部終わったら、一緒に飲みましょう」

「……ありがとう。酒は飲まないって誓っているから、それでも良ければ付き合うわ」

 

 

 

-アイスフレーム拠点 ルークの部屋-

 

 カオルの容態が判明するまで待機中のブラック隊。当然、ルークも部屋で待機しているのだが、その表情は険しい。カオルの事は心配だが、今の自分に出来る事は無い。ルークが考えているのは、先の女の子刑務所での出来事。

 

「何故正体がばれた……」

 

 サーベルナイトに正体を見破られたのは判る。あれはランスが「ルーク、お前の客だ」と言いながら自分の背中を押したからだ。多分、あの瞬間までサーベルナイトは自分の正体に気が付いていなかった事だろう。フットにバレていたのも当然の事。ロリータハウスの一件の際、自分はフットの前で仮面を外して正体を明かしている。だが、腑に落ちないのはキューティ。彼女は確かに出会った瞬間に「ルークさん」と口にした。一体何故。

 

「……そうか、エムサ! 彼女は今治安隊に所属している……」

 

 ブルーの称号を持つ仮面の戦士。彼女は今、キューティの仲間。彼女から情報が漏れたのだろう。頭を抱えるルーク。これではもう仮面の意味はない。キューティにばれたという事は、ゼスの上層部にはこの情報は行きわたっている事だろう。

 

「エムサにやられたな……」

 

 やられてない。

 

 

 

-ペンタゴン拠点 ポンパドールの部屋-

 

「こちらの変身を見破りかけ、私に変装を見破らせない恐るべき人間、ルーク・グラント……これはジーク様に報告せねば……」

 

 何の事は無い。ルークが彼女の変身を見抜いたのは、センスが普通の者とはずれていただけの事。似た者同士の二人であった。

 

 

 

-ゼス 某所-

 

 そして数日後、解放戦の英雄がレジスタンスに参加しているという情報は一部の者たちにのみ伝えられた。そしてその中には、キューティの言う精鋭も含まれている。

 

「サイアス、本当なの……?」

「ああ、確かな情報だ」

「ふむ。ルークの小僧め、相変わらず面白そうな事をやっておるのう」

「どうして二人とも少し楽しそうなんですか?」

 

 四将軍、動く。

 

 




[人物]
ネルソン・サーバー (6)
LV 6/17
技能 話術LV2
 ペンタゴン提督。アイスフレームと袂を分かった後も、ゼスの未来の為に活動を続けていた。『解放戦の英雄』という肩書きを持つルークを何とかしてアイスフレームから取り除き、あわよくば引き抜きたいと考えている。

エリザベス・レイコック (6)
LV 14/28
技能 話術LV1
 ペンタゴン幹部の一人。先の任務で不覚を取り女の子刑務所に囚われていたが、仲間の手により救出。より一層ネルソンへの信奉を強めた。

フット・ロット (6)
LV 22/31
技能 槌戦闘LV1
 ペンタゴン幹部の一人。数少ない良識派。多くの者がアイスフレームに行くと思っていた人物だが、何故かペンタゴンに残留。その思惑は誰も判らない。

キングジョージ・アバレー (6)
LV 30/42
技能 格闘LV1 プロレスLV1
 ペンタゴン幹部の一人。ペンタゴンの最高戦力。ネルソンの命により、ハッサム・クラウンをその手にかける。

ロドネー・ロドネー (6)
LV 13/29
技能 化学LV1
 ペンタゴン幹部の一人。毒物による攻撃を得意とする。エリザベスの救出について口では色々と言っているが、別に反対している訳ではない。

ポンパドール
LV 22/38
技能 変身LV0
 ペンタゴン幹部の一人。諜報活動を主としているが、時折忽然と姿を消したりする。一体何をしているのか。


[技]
攻撃付与
 仲間の攻撃力を一時的に上げる支援魔法。治安隊にはこの魔法を覚えている者が多いが、キューティのようにパーティー全体に効果を及ぼせる者は少ない。防御付与、魔法付与は第22話で登場していたのに対し、攻撃付与はまさかの初登場。会話の中で出た事はあったけど、使用は初。用語欄についてはいつ何を書いたか、ちゃんとエクセルで管理しています。

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