ランスIF 二人の英雄   作:散々

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第129話 エンジェル組最終決戦

 

-エンジェル組 アイス支部秘密基地 長い廊下-

 

「真空斬!!」

「二翼の弓!!」

 

 ブラック仮面と摩利支天が互いに飛ばし合った闘気の剣撃が空中でぶつかり合い、四散する。それが始まりの合図であった。弾けるように動き出す面々。まず先手を取ったのは、エムサだ。

 

「皆に力を……加算衝撃! 続けて、身体加速!」

「付与魔法!? それも同時に二つだなんて!?」

「ヒュー、精鋭揃いって事か」

 

 得意の詠唱停止で事前に付与魔法を止めておいたエムサが、攻撃力と素早さの付与を同時に行う。それを受け、即座にブラック仮面とフェリスが前に出る。前衛である二人だ。対するのは、摩利支天とブラボー。

 

「はぁっ!」

「ふっ! 受けよ、四翼の刃!」

 

 ブラック仮面の上段斬りを摩利支天が受け止め、そのまま四翼の刃を放つ。真偽入り交じった四本の刃がブラック仮面を襲うが、即座に後方に跳んで躱す。自慢の必殺技が空を斬ったにも関わらず、摩利支天はどこか嬉しそうにニヤリと笑った。だが、瞬時にその表情が引き締まり、上半身を即座に仰け反らせる。それと同時に、先程まで摩利支天の体があった場所をフェリスの鎌が通過していった。

 

「なんという一撃……」

「やっべ! このグリーン姉ちゃん、二人同時に片付ける気満々だった!」

「グリーン言うな!」

 

 そう、ブラック仮面と摩利支天が戦う横でフェリスとブラボーが戦っていたのだが、フェリスは鎌を大きく横薙ぎに振るい、摩利支天とブラボーを同時に片付けようとしたのだ。すんでのところでブラボーに躱され、摩利支天にもギリギリ避けられてしまったため目論見は失敗に終わったが、その一撃はフェリスの存在を摩利支天暗殺組に知らしめるには十分な一撃であった。

 

「厄介なのはブラック仮面だけではないという事か……」

「当然だ。グリーンは俺よりも強いぞ」

「だからグリーンって……もういい、好きに呼んでくれ……」

 

 摩利支天がフェリスの強さに感嘆していると、ブラック仮面がそれを補足するかのように口を開きながら摩利支天に跳び掛かっていく。入れ替わるように一度後方に下がったフェリスは、全てを諦めたかのような瞳でツッコミを投げた。

 

「うぉぉぉぉ!!」

「飛べ、精霊パーンチ!」

「おっと!」

 

 二対二の攻防を続けていた前衛に、スパルタンと如芙花の力の精霊が割って入る。自慢のパワーで鉄球を振り回してくるが、ブラック仮面はそれを悠々と躱す。確かにスパルタンも一流の使い手だが、これよりも遙かに強い鉄球使いとの戦闘経験がブラック仮面にはある。かつての人類最強、トーマ・リプトン。

 

「あれに比べれば、見切るのは容易い! 虎影閃!!」

「ぐおっ!?」

 

 ブラック仮面が腰を深く落とし、そのまま強烈な突きを放つ。威力が一転に集中されたそれは鉄球のど真ん中に命中した。瞬間、スパルタンの鉄球が粉々に砕け散り、空中へと四散していく。

 

「ま、また破壊された!? 安かねぇってのに……」

「へへへ。カンパはしねぇぜ」

「ファイヤーレーザー!!」

 

 スパルタンが呆然とし、ブラボーが何故か後方に跳び去る中、炎の光線がブラック仮面とフェリスの間を縫うように飛んでいき、無防備のスパルタンに直撃した。爆炎カードは耐えきったスパルタンだったが、上級魔法であるファイヤーレーザーの一撃には堪らず吹き飛ぶ。

 

「くっ……っ!?」

 

 摩利支天が援護に動こうとするが、またしてもフェリスが横薙ぎに振るった鎌に邪魔されて思うように動けない。剣や槍に比べて攻撃範囲が広く、斧よりも素早い攻撃を繰り出してくる鎌。決して扱いやすい武器ではないが、一流の戦士が使うそれは非常に厄介な存在となる。そして、フェリスは間違いなく一流。

 

「ならば、速の精霊よ、相手をかき乱し……」

「真空斬!」

「炎の矢!」

「エアレーザー!」

 

 三体の小型精霊を出した如芙花だったが、即座に反応した三人の遠距離攻撃に精霊が吹き飛ばされる。悔しそうに歯噛みする如芙花を見ながら、ブラック仮面は後方にいるピンク仮面へと言葉を掛ける。

 

「どうやら相性が良いみたいだな。正直、かなり連携が取りやすい!」

「ええ。まるで今まで何度も一緒に戦ってきているかのような動きやすさです。不思議ですね」

「ぷっ……」

「(不思議じゃねーよ!)」

 

 ブラック仮面とピンク仮面の発言にエムサが思わず吹き出し、フェリスがげんなりとする中、先程後方に下がったブラボーがカメ子に乗って前衛へと舞い戻ってきた。

 

「ひゃっほー! これがデンジャラス竜巻アタックだー!」

「ちっ!?」

「おっと! 真空斬!」

 

 回転しながら突進してくるブラボーの一撃に、初見であるブラック仮面とフェリスが驚きながら躱す。返しに真空斬を放つが、空中で方向転換したブラボーは軽々その一撃を躱した。ピンク仮面も炎の矢を放つが、ヒラヒラと躱し続けるブラボー。

 

「なら空中から……っ!?」

「させんぞ……」

「ちっ、さっきのお返しかよ……」

 

 羽で飛び上がろうとしたフェリスだったが、四本の刃が突如迫ってきたため、それを鎌を振るって弾く。三本は鎌が当たった瞬間に四散し、最後の一本だけがガキン、という金属音が響く。これこそが、四翼の刃の正体だ。先程とは反対に摩利支天に邪魔されたフェリスが悔しそうに舌打ちをする。

 

「どんどん行くぜぇ! イヤッホー!!」

「ならば、石飛礫!!」

「げっ!?」

「任せろ!」

 

 巧みに方向転換をしながら突進してくるブラボーに対し、エムサが石飛礫を放った。魔力を帯びた石が大量にブラボーに飛んでいく。その効果範囲は広く、いくらブラボーでもこれは躱しきれない。だが、そのブラボーの前にスパルタンが飛び出してきて、石の攻撃をその巨体で受け止める。何が起こったかを心眼で察知したエムサは声を漏らす。

 

「自分の体を盾に!?」

「タフネスも売りの一つなんでな!」

「サンキュー。鉄球代、一割くらいは持ってやるぜ! デンジャラス竜巻アタック!!」

「させるか!」

 

 エムサに突っ込んでいったブラボーの間に、ブラック仮面が割って入る。回転しているレイピアの一撃を剣で何とか受け止め、シャリシャリという嫌な刃音を聞きながら、剣に力をこめてブラボーをそのまま押し返す。

 

「おっとっと……」

「みんな、準備は出来たの! レッドは最後に美味しいところを持っていくの!」

 

 カメ子の上でよろけながらも、体勢を立て直すブラボー。すると、それまで戦闘に参加していなかったざしきわらしが叫んだ。どうやら、これまで技を放つ準備をしていたようだ。振り返って見れば、両腕のきつねとたぬきが不思議な光りを帯びている。

 

「ざしきわらしの最終奥義……人を呪わば穴三つ、不幸の連鎖は跳ね返る……赤狐緑狸アタックなのー!!」

 

 瞬間、きつねから赤い光が、たぬきから緑の光が放たれ、摩利支天暗殺組の四人と一匹に向かっていく。それぞれがその攻撃を躱そうとしたが、自動追尾なのかいくら躱しても追いかけてきて、全員がその攻撃を受けてしまう。

 

「ぬっ……!?」

「ちっ!?」

「なんなの、この光は……」

 

 全員が自分の受けた攻撃に不思議そうにしている。全身を光が包んでいるが、どうやら痛みなどはないようだ。そもそも、ざしきわらしがこのような技を使えるなど、この場にいる全員が知らなかった。というのも、この技は放つまでに相当時間が掛かるため、野性のざしきわらしでは放つ前に冒険者にやられるか、逆に他のモンスターたちが人間を倒してしまうかしてしまい、あまり一般には知られていないというのが真実である。

 

「ざしきわらし種の最終奥義、その効果はレベル25以下の相手を一撃でノックダウンする驚異の技なの!! 今は溜め時間が長いから使いにくいけど、みんなで改良を加えていて、数年以内には溜め無しで使えるようになりそうなの!」

「それは凄いな」

「かなり強力な技ですよ、これは。ランス様とか時期によっては危ないかも……」

「さあ、みんなノックダウンなの!!」

 

 恐るべき効果にブラック仮面とピンク仮面が声を漏らす中、ざしきわらしが嬉しそうにガッツポーズを取る。だが、摩利支天暗殺組を包んでいた光は何も起こらないままシュルシュルと収束していった。困惑するざしきわらし。

 

「な、なんでなの!?」

「レベル28だ」

「俺っち、レベル27」

「レベル26です」

「レベル34……」

「みんな高すぎなのー!!」

 

 全員がレベル25を越えているというまさかの事態に半泣きになるざしきわらし。だが、ブラボーが乗っていたカメ子が目を回してよろよろと地面へと落ちていった。驚き、声を上げるブラボー。

 

「カ、カメ子!?」

「あ、良かったの、効いてくれたの。これが私の奥義なの、えっへん!」

「偉いぞ、ざしきわらし。あの厄介なカメを落とせたのはでかい」

「えへへ……」

 

 流石にカメ子はレベル25には達していなかったらしく、目を回して床に倒れる。胸を張るざしきわらしの頭をブラック仮面が撫でると、嬉しそうな笑顔をざしきわらしが返してくる。

 

「というか、モンスターにもレベルって概念があるんだな」

「あるの。魔物使いさんなら見えるらしいの」

「へー……」

 

 初耳の情報にフェリスが驚く中、あちらではブラボーが目を回しているカメ子を胸に抱いて叫んでいた。

 

「おぉぉぉ! カメ子、俺っちが絶対に仇を取ってやるからなぁぁぁ!!」

「カメ子ちゃんは導かれてしまったのよ……そう、魂の行き着く理の中へ……」

「別に気絶しているだけだから、戦闘が終われば何の問題もないの」

「自分に酔っているだけだ」

 

 如芙花が何か意味不明の事を宣っているのを、フェリスは呆れたような視線を向けながらため息をつく。そして、続けざまにブラック仮面とピンク仮面にも視線を向け、更に大きなため息をついた。

 

「こっちも似たようなもんだけどな……」

「ん?」

「え?」

 

 フェリスの気苦労をまるで理解していない二人が惚けた声を出していた。死闘は、まだまだ続く。

 

 

 

-エンジェル組 アイス支部秘密基地 アーチボルトの部屋-

 

「アーチボルト様、好き好きー」

「あん。お尻を触っちゃ駄目」

「可愛いのぅ、おめぇら」

 

 その部屋を一言で表すのなら、ハーレム。女王であるリアが座っていそうな豪華絢爛の椅子に腰掛け、周りに大量の女の子モンスターをはべらせている金髪の男。王様の様な服を着ており、男なのに化粧までしている。この男が、エンジェル組アイス支部の支部長、アーチボルトだ。

 

「ここだ、突入!」

 

 そのとき、部屋の扉を蹴破って何者かが侵入してきた。女の子モンスターの視線がそちらに向き、アーチボルトも侵入者を見やる。

 

「誰だ? ここには入るなと言っていたはずだが……」

「うおっ!? 見るからにむかつく奴」

「うわぁ……」

「あの男、まさか……」

 

 その部屋のハーレムっぷりを見てランスが苛立ち、キサラはとんでもないものを見てしまったかのようにげんなりとしながら声を漏らす。大の男が部屋に籠もって女の子モンスターといちゃついている。冷静に考えれば、駄目人間である。だが、それ以上に狼狽している男がいる。言裏だ。何故かアーチボルトの顔を見てから困惑したような表情を浮かべていた。

 

「ん? 見たことのない野蛮な男……そうか、お前がランスとかいう奴だな?」

「うむ、女の子モンスターを無理矢理はべらせている貴様を成敗しにきた」

「無理矢理とは失礼な……彼女たちは私の寵愛に応えてくれたに過ぎん」

「アーチボルト様、好き好きー」

 

 側にいたおかし女とちゃぷちゃぷに抱きつかれ、アーチボルトの顔がだらしなく綻ぶ。

 

「うん、やはり女の子モンスターは最高だな。人間の女と違い、汚れていない。私は彼女たちときゃっきゃうふふするためにエンジェル組の支部長にまでのし上がったのだよ」

「欲望駄々漏れで最低なのれす」

「そんな……」

 

 そのとき、ランスたちの後ろから女性の声が聞こえてきた。振り返ると、そこにいたのはアーニィ。

 

「お、アーニィじゃないか。俺様に抱かれるために戻ってきたのか?」

「そんな……そんな……」

 

 ランスが上機嫌に話し掛けるが、アーニィの耳には届いていない。今のアーチボルト発言と姿を見て、アーニィはふらふらと倒れ込み、両手と膝を地面につく。

 

「そんな……アーチボルト様が、信念も何も無いただの変態だったなんて……」

「心中お察しします……」

 

 先程ランスを殺しかけた相手だというのに、キサラはアーニィに哀れみの視線しか送ることが出来ない。なぜなら、信頼していた男が変態だったという経験は、先日キサラもバードで経験しているからだ。落ち込むアーニィの姿を見て、アーチボルトが椅子からゆっくりと立ち上がりながら口を開く。

 

「アーニィか。ばれてしまっては仕方がないな。そうだ、私は女の子モンスターが大好きだ! きゃんきゃんが好きだ! やもりんが好きだ! マジスコが……」

「あ、長くなりそうなのでその発言はいらないのれす」

「ちっ、つまらん。よろしい、ならばハーレムだ、まで言わせてくれ」

 

 何やら長い演説になりそうなのを察知したあてなに口を挟まれ、不満そうに舌打ちをするアーチボルト。そのとき、今の言葉を聞いた言裏が信じられないというような表情で口を開く。

 

「その物言い、間違いない。やはり兄さんでござったか……」

「なに!? お前の兄貴だと!?」

「左様。この男は、寺を継ぐのが嫌で逃げ出した我が兄、砲裏でござる」

「砲裏だと? そのようなセンスの欠片もない名前は忘れた。私は、アーチボルトだ!」

 

 なんと、アーチボルトは以前言裏が話していた、大陸に渡ったという実の兄であった。アーチボルト自身もそれを認めたうえで、砲裏という名は捨てたと口にする。

 

「兄さんが寺を抜け出したから、拙僧が大変苦労しているのでござるよ!」

「許せ、弟よ。私には女の子モンスターのハーレムを作るという夢があったのだ。それに、何よりもそのハゲ頭が私の美的感覚から我慢出来なかったのだ!」

「なんと身勝手な……」

「ご主人様に言われたらおしまいなのれすね」

「お恥ずかしい限りです……」

 

 実の兄の痴態を言裏が恥ずかしそうにしている。ナルシスト、働くのが嫌で逃亡、引きこもり、変態。その対象が人間でなく女の子モンスターなのだから、裏ドラが乗って満貫である。

 

「というか、なんであんな変態が女の子モンスターにモテているんだ? なんかむかつくぞ」

「兄は拙僧よりは威力が劣るものの、女の子をメロメロに出来る淫の念力を使う事が出来るのでござるよ。恐らく、それを女の子モンスターに使ったのかと」

「ふーむ、ん……? あっ!? という事は、受付嬢が貴様にメロメロだったのはその淫の念力のせいか! ふてぇ野郎だ、俺様が叩き斬ってくれる!」

「おっと、失言でござった……ラ、ランス殿、今はそれどころではありませんぞ! アーチボルトを倒さなくては!」

 

 言裏がモテる真相に気が付いたランスは、受付嬢を奪われた事を思い出して剣を抜く。本気で斬り掛かりそうなランスの威圧に気圧され、言裏は慌ててアーチボルトを指差した。

 

「あの……言裏さん、本当にいいのですか? ご兄弟なのでは……」

「いいのでござるよ。私情は捨てるでござる。というか、拙僧もあの馬鹿兄を一発ぶん殴りたいでござる」

「それも私情なのれす」

「ふむ、そうだな。今はアーチボルトを倒すのが先か」

 

 言裏の兄という事が判明したが、だからといって倒すのを止めるランスではない。言裏の言葉に納得し、後ろでアーニィが絶賛へこみ中なのを尻目に、ランスたちがアーチボルトに向かって構える。それを見たアーチボルトは、不敵な笑みを浮かべた。

 

「ふっ、この美しく強い私に挑もうとは愚かな……この私の実力を知らぬお前ではあるまい、言裏よ! 下がっていろ、マイスイートハニーたち。すぐに終わらせてやろう。卵、卵、卵、本、本、本……」

「こ、この呪文は……」

 

 アーチボルトが女の子モンスターたちを下がらせ、何やら呪文を唱え始める。すると、部屋の地面に大きく描かれていた魔法陣から強烈な光が発せられる。それを見た言裏が驚いたように声を漏らす。

 

「なんだ? 知っているのか?」

「はい、これは我が寺に伝わる召喚術。ランス殿たちも名前くらいは聞いたことがあるでしょう。JAPANに伝わる伝説の聖獣、オロチの名を……」

「知らん」

「即答なのれす」

「ま、まさか……その聖獣オロチを呼び出すのですか?」

 

 キサラが冷や汗を流しながら息を呑むが、言裏は首を横に振る。

 

「いえ、呼び出すのはそのオロチに仕えるモンスター、オロチっこでござる。ですが、油断めされるな。聖獣直属のモンスターであるオロチっこは、最上級女の子モンスターと比べても遜色ありませぬ。まさか愚兄が秘伝の術を習得しているとは……」

「ふむ、それは面倒だな」

「蛇、蛇、蛇、兎、兎、兎……」

 

 最上級という事は、バルキリーや最強魔女とほぼ同等の力という事だ。そんなものを召喚されては面倒極まりない。なおも呪文を続けるアーチボルトを見てどうしたものかと考えるランスであったが、何か名案が浮かんだのかニヤリと悪い顔をする。

 

「ふん!」

「あっ!」

 

 ランスが床に描かれていた巨大な魔法陣の一部を足で消し去る。思わぬ行動に言裏が声を漏らすが、アーチボルトは気が付いておらず、なおも呪文を続ける。

 

「……いでよ、オロチっこ!!」

「あいやー! って、あれ? ここはどこですか?」

「ハニーぃぃぃぃ!?」

 

 自信満々に呪文を唱え終えたアーチボルトだったが、魔法陣から飛び出してきたのはオロチっこではなくハニーであった。シェーカーを持っているところを見ると、どこかのバーテンハニーのようだ。

 

「あ、どうも、伊集院と言います。ラジールの町でバーテンハニーをやっていますので、どうぞよろしく。あ、ランスさんじゃないですか。お久しぶりですね」

「おお、これはご丁寧にどうも」

「ん? ……知らん」

 

 言裏に名刺を渡して深々と頭を下げる伊集院。かつてリーザス解放戦時にランスとも顔を合わせているのだが、当然そんな事は忘れているランスであった。

 

「おかしい、何故呪文が失敗したのだ……って、あぁっ!? 駄目じゃないか、魔法陣を消したら!」

「がはははは、貴様の呪文など、俺様の前では屁でもないのだ!」

「くっ、卑劣な……言裏、お前はこんな奴と仲間で恥ずかしくはないのか!?」

「拙僧は、寺を捨ててハーレムを作っている兄さんの方が恥ずかしいですぞ……」

「くそっ……かくなるうえは、私自ら戦ってやろう! 光栄に思うが良い!!」

 

 アーチボルトがマントをなびかせ、懐から巻物を取り出す。どうやらそれが彼の武器らしい。

 

「まほろひー! はらほれひー!」

 

 アーチボルトがそう叫ぶと、巻物から剣を持った巨大な腕と、炎の蛇が飛び出してきて、彼の周りにぷかぷかと浮かんだ。

 

「あっという間に終わらせてやろう」

「身の程しらずが。俺様の敵ではないわ!」

 

 ランスが笑いながら剣を構え、キサラもカードを、あてなは弓を、言裏が錫杖を構える。ブラック仮面たちに遅ればせながら、ランスたちも遂に最終決戦へと移行したのだった。

 

 

 

-エンジェル組 アイス支部秘密基地 長い廊下-

 

「特大ファイヤーレーザー!!」

「ぐっ……うぉぉぉぉっ!?」

 

 エムサからヘルの加護を受け、魔力が増したピンク仮面が特大のファイヤーレーザーを放つ。それを真正面から受け止めたスパルタンは吹き飛ばされ、廊下にあった柱に激突する。今度は、立ち上がれない。

 

「エアレーザー!」

「くっ……力の精霊!!」

 

 エムサが放ったエアレーザーを力の精霊でガードする如芙花。なんとか相殺した形となったが、煙の向こうから見えてきたエムサは既に次の魔法を放つ体勢に入っている。得意の、詠唱停止を使った連続魔法だ。精霊は間に合わないと踏んだ如芙花は慌てて袖から式紙を取り出すが、一歩間に合わない。

 

「黒の衝撃!!」

「式紙・と……あぁっ!?」

 

 式紙を放つ直前で暗黒の煙の直撃を受け、手に持っていた式紙はそこらにばらまかれてしまう。こちらも、決着がついた。

 

「しっ! しっ! しっ!!」

「ま、強かったよ。だけど相手が悪かったね!!」

 

 レイピアで連続攻撃を放つブラボー。それをフェリスは巧みに捌きながら、鎌を横薙ぎに振るった。レイピアの刀身が折れ、ブラボーの腹部の薄皮を横一文字に斬り裂く。その場に尻餅をついたブラボーの首下に鎌を向けるフェリス。

 

「俺っちの負けか……ま、暗殺者なんてやっているからいつでも覚悟は出来ている。殺りな」

「まあ、あっちが終わってからな」

「頑張れー、なの」

 

 観念した風のブラボーにフェリスがそう言葉を掛け、未だ戦いの続いている二人の方を見る。他の面々が次々に敗れていく中、あのブラック仮面相手にここまで持っているのだから、やはり摩利支天はただ者では無い。先程聞いた現在レベルから考えればもっと早く決着がついていても良さそうなものだが、そこは摩利支天の豊富な戦闘経験か、はたまたブラック仮面が戦闘を楽しんでしまっているからの長期戦なのかは定かではない。ざしきわらしは目を回しているカメ子の上に腰掛けて、応援に回っている。

 

「皆敗れたか……いや、必然だな、貴様らは強い……」

「ならば、そろそろこちらも決着といくか」

 

 そう口にしたブラック仮面は摩利支天の放った四翼の刃から真の一本を見つけ出して剣で弾く。驚いたように目を見開く摩利支天。

 

「見切ったというのか!? 我が四翼の刃を!?」

「使いすぎたな、奥の手は早々見せるものではないぞ」

「お前だって真滅斬を結構頻繁に使っているじゃないか……いや、違うな、いまのあいつの奥の手は……」

 

 フェリスが小声でツッコミを入れるが、何やら思うところがあったらしく、ブラボーの首下に鎌を当てたまま唸る。ブラック仮面がそのまま摩利支天との間合いを詰め、剣を振りかぶった。

 

「終わりだ!」

「甘いな!!」

 

 剣を振り下ろしたブラック仮面だったが、その一撃をすんでのところで後方に跳んで躱した摩利支天。だが、ブラック仮面もそれは想定していたらしく、即座に剣の柄を返して追撃しようとする。その反応を見た摩利支天は不敵に笑った。

 

「奥の手ではない。言ったはずだ、次は六枚の翼を見せると!」

「むっ!?」

 

 瞬間、摩利支天は腰を深く落とし、剣をグッと後ろに引く。それはまるで、ブラック仮面の虎影閃と似た構え。となれば、これより放たれるのは強烈な突き。ブラック仮面がそう判断し、対応が取れるよう身構える。その突きさえ受け流すなり避けるなりすれば、返しの一撃でこちらの勝利は固いからだ。

 

「来い、摩利支天!」

「受けよ、我が奥義! 六翼の槍!!!」

 

 摩利支天が叫ぶ。と同時に、ルークの目には六本の斬撃が一直線に自分に向かってきているのが見えた。それは、四翼の刃のような幻影とは違う、本物の斬撃。摩利支天の奥義、六翼の槍とは、超高速の突きを相手の両腕、両足、頭、胸の六カ所に叩き込むというものである。当然そのような高速の突きは人間の限界を超えており、摩利支天の右腕の筋肉はビキビキと悲鳴を上げた。しかし、摩利支天は技の手を緩めるような事はしない。唇を噛みしめ、その痛みに耐える。全ては、目の前の男に勝利するために。

 

「うぉぉぉぉぉ!!」

 

 摩利支天が咆哮し、その六本の突きを目の前の男に放ちきった。腕を振り切り、真っ直ぐと伸びたその手には、何かを貫いた感触は残されていない。目の前にいたはずの男が、忽然と姿を消しているのだ。

 

「なっ!?」

「馬鹿な!?」

「摩利支天、後ろ!!」

 

 スパルタン、ブラボー、如芙花の三人は目を見開き、摩利支天に向かって叫ぶ。だが、摩利支天はどこかスッキリとした顔で、先程まで目の前にいたはずの、今は真後ろで腰を深く落としている男に向かって声を掛けた。

 

「完敗だ。見事なり、ブラック仮面」

「そうだ……今のあいつの奥の手は、この高速移動……」

「虎影閃!!」

 

 ブラック仮面の突きが摩利支天の腹部に放たれ、鎖帷子を粉砕し、その強烈な勢いはそのまま摩利支天を壁へと吹き飛ばした。両足を犠牲とするため多用は出来ないが、これこそが今のブラック仮面の奥の手。あのディオをも倒した韋駄天速から虎影閃へのコンボである。更に言うなら、ここから龍爆斬へと繋げられるのだが、ブラック仮面はそれをしない。壁へと叩きつけられ、ずるずると床に崩れ落ちていく摩利支天を見ながら、その剣を腰に差した。

 

「殺さぬつもりか?」

「ああ、殺さない。あんたらは惜しい」

「ふっ、つくづく甘い男だ……」

 

 摩利支天の問いにそう答えたブラック仮面。と同時に、フェリスもブラボーへと向けていた鎌をスッと引いて肩に担ぐ。

 

「だとさ。ま、主人がそう言うなら仕方ないな」

「なんとなく予想していただろ、グリーンの姉ちゃん」

「まあね。それと、グリーンは止めろ」

 

 キッとブラボーを睨み付け、フェリスがブラック仮面へと近づいていく。ピンク仮面、エムサ、ざしきわらしの三人もそれに続くように駆けてきた。

 

「おつかれ様です」

「やりましたね、ブラック仮面!」

「ああ。世話になったな、ピンク仮面」

「完全勝利なのー!」

「後は、ランスたちと合流するか」

 

 勝利を喜び合う一同。この後は奥へと進み、ランスたちと合流するかとフェリスが呟くと、ピンク仮面が何故だか慌て出す。

 

「わ、私は用事があるので、この辺で失礼しますね! そろそろ帰っておかないと……」

「はいはい。帰って内職でもなんでもしてくれ」

「待て!」

 

 フェリスが呆れたように頭を掻き、ピンク仮面がこの場から立ち去ろうとしたそのとき、摩利支天が声を掛けてくる。

 

「仮面の戦士たちよ……」

「二人しかいねーよ! 一緒にすんなよ!!」

「ここまでの完敗はすぐに噂になる。摩利支天暗殺組は、最早この業界では生きていけぬ。我らは本日限りで野に下る」

「聞いてねーし……」

「もう諦めましょう、フェリスさん」

 

 フェリスの抗議を無視し、摩利支天は言葉を続けていく。周りにいる他のメンバーもそれを聞きながら、やれやれとため息をついていた。だが、その顔はどこか晴れやか。

 

「一から出直しだな」

「参ったね、こりゃ」

「鍛え直しですね」

 

 口々に言葉を述べる中、最後に摩利支天がニヤリと笑いブラック仮面を見る。

 

「いずれまた巡り会うことがあれば、そのときは勝たせて貰うぞ!」

「ああ、楽しみにしている」

 

 それは、再戦の誓い。ピンク仮面やエムサも笑みを綻ばせる中、ブラック仮面たちは奥へ、ピンク仮面は基地からの撤退を、摩利支天暗殺組は如芙花の治療を受けた後、ゆっくりとこの場を立ち去るのだった。これにて、摩利支天暗殺組との死闘は幕を閉じた。

 

「やれやれ、とんでもない連中だったな。いろんな意味で」

 

 フェリスがそう呟きながら、ランスたちと合流すべく長い廊下を歩いて行く。すると、突然ブラック仮面の歩みが止まった。不思議そうにそちらを見るフェリスたち。

 

「ん? どうした?」

「いや……流石にあの場で倒れるのはどうかと思ったから耐えていたが、もう限界だ。足が痛すぎて、もう一歩も歩けん」

「はぁ!?」

「どうかされたんですか?」

「いや、あの移動術は足に相当負担をかける技でな。一度ウェンリーナーに治療して貰ったとはいえ、この短時間に二度も使ったら流石に限界だったみたいだ。フェリス、すまないがウェンリーナーを呼び出して貰えるか?」

 

 そう、流石に韋駄天速の短時間二連発は限界もいいところであった。先のウェンリーナーの治療も一瞬であったため、完治まではいっていなかったらしい。もう一度治療して貰おうとするブラック仮面だったが、エムサがポリポリと頬を掻いて困ったように口を開く。

 

「あの、ウェンリーナーさんですが、数日は起きませんよ。ランスさんの治療で相当疲れたみたいです」

「なっ!? 二発目の韋駄天速は、治療して貰える事を考慮して使ったんだが、しまったな……」

「そうか。そういや知らなかったな……」

 

 ウェンリーナーが眠りについたときその場にいなかったブラック仮面が頭を抱える。そうと知っていれば、韋駄天速は使用を控えていたというのに。そのせいで今のブラック仮面は一歩も動けない状態である。

 

「シィ……ピンク仮面さんも帰ってしまわれましたしね……」

「エムサも回復魔法を使えないからな」

「ざしきわらしも使えないの……」

 

 しゅんとするざしきわらしの頭を撫でるフェリスだが、確かにピンク仮面を帰してしまったのは失敗だった。彼女がいれば、ヒーリングで多少マシになっただろうに。一歩も動けなくなったブラック仮面は真剣な表情で顎に手を当て、フェリスを見ながらゆっくりと口を開いた。

 

「フェリス、作戦Nだ!」

「ふざけんな!!」

 

 スパコーン、とブラック仮面の頭を叩く音が廊下に響き渡った。

 

 

 

-エンジェル組 アイス支部秘密基地 アーチボルトの部屋-

 

「がはは、俺様大勝利!」

「いやーん!」

「あぅ、ランスさん……その、こういうのは二人きりのときに……」

「ご主人様。あてなも混ぜて混ぜてなのれす!」

 

 ランスが上機嫌に女の子モンスターとキサラをはべらしている。あれ程の啖呵を切ったアーチボルトだったが、結局は瞬殺であった。今は目を回して床に倒れており、その髪の毛を言裏がカミソリでジョリジョリと剃っている最中だった。

 

「ああ、兄さん。一緒に坊主になって寺へ帰るでござるよ。いやー、助かったでござるよ、ランス殿」

「俺様にとっては、この程度の冒険など軽い準備運動にしかならん」

「いやはや流石でござるな」

「その迷惑な変態兄貴は二度とJAPANから出すんじゃないぞ」

「承知。それ、ジョーリジョリ!」

 

 ハーレムを形成するランス、顔を赤らめて困っているキサラ、羨ましそうに見ているあてな、気絶している実兄を坊主にしていく言裏。非常にカオスな空間であった。そこに、更にカオスな人物がやってくる。

 

「遅かったみたいだな。アーチボルトは倒したのか?」

「ふん、遅いぞブラック仮面……って、なんでフェリスに担がれているんだ?」

 

 それは、フェリスに担ぎ上げられて空を飛んでいるブラック仮面であった。横にはざしきわらしと、口元を手で隠しているエムサが立っている。エムサの方は必死に笑いを堪えているといった感じであった。そして、当のフェリスはブラック仮面が相当重いのか、ぜぇぜぇと呼吸を乱している。

 

「って、アーニィがいなくなっているではないか!?」

「さっき廊下ですれ違ったぞ。さらば、私の恋心とかぶつぶつ言っていたな」

「なにぃ!? しまった、逃げられた……」

 

 気が付けばいつの間にかいなくなっているアーニィ。美女であるにも関わらず、アーニィとヤらずに終わってしまったランスはショックを受け、その怒りの矛先をブラック仮面へと向けてくる。

 

「えぇい、それもこれも全て貴様が悪い! 貴様があのとき連れ去っていなければ、俺様はアーニィとヤり損ねずに済んだのだ! そのおかしな仮面をはぎ取ってくれる!!」

「うおっ!? フェリス、作戦Nで逃げるんだ!」

「ぜぇ、ぜぇ……ウェンリーナー、頼む、早く起きてくれ……」

 

 追いかけてくるランスから逃げるように、フェリスがブラック仮面を担ぎ上げて飛んでいく。決して早いスピードではないが、ざしきわらしが必死に邪魔をしているためなんとか追いつかれずにいた。

 

「えぇい、止まれフェリス! 主人である俺様の言う事を聞かんか!」

「悪いな、ランス。実は俺もフェリスと契約を結んでいるんだ」

「なにぃ!? まさか俺様とルーク以外にも契約を結んでいる奴がいたとは……」

「もう駄目だ……何を言ってもばれない気がする……ぜひっ、ぜひっ……」

 

 作戦Nに体力を奪われ、ランスやブラック仮面の発言に胃へのダメージを受けながら、フェリスは冷静なツッコミを出来る者のありがたみを噛みしめていた。すなわち、志津香のありがたみを。

 

「志津香……頼む、助けてくれ……こいつらの足を踏んでやってくれ……」

 

 その祈りは届かない。

 

 

 

-カスタムの町 酒場-

 

「へっくし!」

「あら? 志津香、風邪?」

 

 志津香のくしゃみに、向かいの席で食事を取っていたマリアが問いかけてくる。不思議そうに鼻を指で擦る志津香。

 

「いや、そんなんじゃないんだけど……」

「噂でもされてるんですかねー?」

「ルークさんだったりして」

「あらあら」

「……そんな訳ないでしょ」

 

 トマト、マリア、真知子の三人の言葉を受け、志津香がぷいと横を向く。だが、彼女を思っていた人物は、完全な大穴であるフェリスであった。流石にそれを予想出来た人物はいないのだった。

 

 

 

-ハピネス製薬 独身寮-

 

「…………」

 

 寮長のシルバレルが、扉に背を預けながら呆れたように目の前の男を見ている。

 

「むにゃむにゃ……下がって、キサラさん。この僕のロケットアームが火を吹くぞ、むにゃむにゃ……」

「駄目だこいつ、早くなんとかしないと……」

 

 前日の酒が抜けきらず、未だ夢の中のバードであった。夢の中では一流の冒険者で、キサラに好かれていて、ランスにも勝つことが出来る。凄いぞバード、涙を誘うぞバード。その後、ランスはドハラス社長から更に金をふんだくり、ハピネス製薬の事件は無事完了となった。残されたのはフェリスの胃の痛みと、一晩中眠っていた独身寮のバードのみであった。どっとはらい。

 

 




[人物]
アーチボルト (砲裏)
LV 20/30
技能 天志LV1
 エンジェル組アイス支部の支部長。言裏の兄であり、ハゲ頭になる事が嫌で寺から逃げ出し、エンジェル組の支部長へと登り詰めた。意外に行動力のある男である。女の子モンスターを病的に寵愛している。

マリア・カスタード (4.X)
LV 24/45
技能 新兵器匠LV2 魔法LV1
 カスタム四魔女の一人。この後、ほっぺたを強く引っ張られました。

魔想志津香 (4.X)
LV 37/66
技能 魔法LV2
 カスタム四魔女の一人。知らないところでフェリスからの好感度が上がっていたりする。

トマト・ピューレ (4.X)
LV 29/47
技能 剣戦闘LV0 幸運LV1
 カスタムの町のアイテム屋。滑り込んだ形の出番をゲット。

芳川真知子 (4.X)
LV 4/15
技能 戦術LV1
 カスタムの町の情報屋。出番は自らの手で掴み取るもの。

伊集院 (4.X)
 ラジールの町のバーテンハニー。31話から約100話ぶりの再登場。最近、アリサという名の彼女が出来たとかなんとか。


[モンスター]
ちゃぷちゃぷ
 二つ星女の子モンスター。スク水を着ているが、実は泳ぎは苦手であり、基本的には浅瀬に生息している。水を硫酸などの別の物質に変化させる能力を持つ。


[技]
赤狐緑狸アタック (半オリ)
使用者 ざしきわらし
 ざしきわらし種の必殺技。レベル25以下の相手を問答無用で戦闘不能にするという、恐ろしい技である。今はまだ溜めに時間がかかるが、数年後には改良されてほぼ溜め無しで撃てるようになるとかならないとか。読み方は『せきこりょくりあたっく』

六翼の槍 (オリ技)
使用者 摩利支天
 超高速の六連突きを相手に放つ摩利支天の必殺技。自身の腕に掛かる負担も大きいが、普通ではまず避けられない強力な一撃である。名前はアリスソフト作品の「夜が来る!」より。

まほろひー
 巻物から巨大な腕と剣を呼び出すお祈り。天志教の技の一つである。

はらほれひー
 巻物から炎の蛇を呼び出すお祈り。炎の威力は爆炎カードと同程度。

黒の衝撃
 暗黒の煙を相手に放つ中級魔法。あまり使い手のいない珍しい魔法である。

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