コジマ汚染レベルで脳が駄目な男のインフィニット・ストラトス   作:刃狐(旧アーマードこれ)

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今回微妙に文字数が少ないです。
大体一万千九百ちょいぐらい、まぁちょっち前まで2万オーバーとかザラだったし、別に構いませんねッ!

あと旧IS5巻を探して色々走り回ってたんですけどね、見つかりませんでした(テヘペロ
なので非常にアレかもしれませんが他の二次創作作品を複数見て統合し、同内容のもの、つまりコレが多分本筋だろって言うのを探して書いたりしてます。
なのでかなり飛び飛びだったり時系列が微妙に狂ってたりするかもしれません。



5巻でござる。主人公はゲスいな編
アメコミとか洋画とかゲームとかガチタンとかF&Cとかを推すお話【挿絵追加】


「おごぉぉぉああああ!!」

「あらあら、どうしたの? この程度って事は無いでしょう?」

「ダメ……! お姉ちゃん、駄目だよ……!」

「そぉれ☆」

「IGAAAAAAAAAAA!!!!」

 

や、やっと放してくれたか、畜生右腕の筋を千切られた。

く、くそう、義肢さえ使えりゃこんな事になんかならねぇってのに!

何が「簪ちゃんとお付合いをしたいなら私を生身で倒してみなさい! あ、義肢で攻撃しちゃ駄目よ☆」だ、やる気満々じゃねぇか、しかももう攻撃手段ねぇよ!

 

「どうしたの、籐ヶ崎君、調子はどう? 満身創痍ね、腕が動いてないじゃない」

「ハッ ハッ ガハッ ガッ」

「もうやめて、もうやめてよ……こんなの、見たくない……!」

「そうね、もう甚振るのも止めにしましょう、もう義肢、使ってもいいわよ」

「ぐ、ふ……ッハァ!! ファイナルフュージョン、承認ッ!!」

 

意味は無い、アイサイト起動、視線制御及び思考操作との同調開始、左腕エネルギー伝達。

 

「リパルサーレイ、起動…!!」

「何? 手の平、光っ……ちょ! ちょっと、待っ!!」

『リパルサーレイ起動』

「ファイア!!」

 

当てる訳には行かないので狙いを逸らして撃つ、大げさに避けたたっしーの眼前1Mほど前方を光が通り過ぎて武道場の壁に直撃、バガン、と音を立てながら破壊され、直撃点が融解する。

 

「え、え…? は、反則でしょぉぉぉぉぉ?!」

「エルボーロケット!!」

『エルボーロケット、エンゲージ』

「ナウ!!」

 

直ぐにジャンプして左腕肘から噴出するロケットエンジンで拳を加速させ振り落とす。今度は当たるかも知れない場所を狙ったので結構ヤバイ感じ、避けられるのは百も承知だけどインパクトがあればよし。

直前までたっしーがいた場所に拳が突き刺さり前腕でドーザーシステム(パイルバンカー機構)が起動、破壊規模を大きく広げる、漫画みたいなクレーターが出来た。

 

「もしかしたら知らないかもしれないから言っとくわ、それあたったら人死ぬぅぅぅ!!!」

「知ってるぅぅぅ!!! チェーンソード!」

『チェーンソード』

 

地面から腕を引き抜くと腕からノコギリのような剣が伸びているがご心配なく、押し当てただけでブッタ斬れる高周波ブレードだ。

上段から唐竹割の如く縦に全力で、かつ超大振りで振り下ろす。

 

「ひゃあ?!」

 

チェーンソードロック解除、蛇服剣型にして右腕を無理やり動かしながらPA起動、これで勝つる!

狙いもクソもなくブンブングネグネ適当に動かしてたっしーを攻撃、避けれなくなったら最終的にはルール違反を犯すだろう、それで俺の勝ちだ(ゲス顔

 

「くっ、このッ! あっぶな!」

「何としてでも簪は俺が貰う、止めれるものなら止めてみろ!」

「こっの! 調子に…!!」

 

おい、マジかよ! 何でこの斬撃の嵐の中無傷で掻い潜ってこっちに来れるんだよ!

バグってんだろ、チートか!

 

「乗るッ…!! っつ!!」

「く、ひ、キヒャハハハハ!! 足払いか! 直接殴られんですんで良かった、どうだ? 痛いだろう? 微動だにしない角ばった鉄の柱を蹴るのは! キヒャハ! パイルバンカーで固定したんだよ!!」

 

チェーンソードを即収納、懐のたっしーに掴みかかる。

 

「俺の、勝ちだ!」

「どう、かしらね!!」

 

身体を外側に反らして回避された、無茶な姿勢だがこれではこちらも攻撃できない。

 

「とでも思ったか?! 取ったァ!!」

「腕が?! ガハッ!」

 

関節を逆に曲げ、首を掴む、そのまま力尽くで床に倒し手の平を顔に突きつける。

 

「キヒャハッ! どうだ、俺の勝ちだ」

「ぐ、くく、うぐぅ……の、い…プ…きよ」

「んぁ?」

「この際プライドは抜きよ!!」

「ゲ、ゴハァ?!」

 

そう言って俺を人以上の凄まじい力で蹴り飛ばし光を纏いながら飛び上がった。

木の壁が割れて俺がめり込むぐらいの威力だった、多分肋骨が何本か逝ってる。

 

「ご、フッ! ガフッ!」

「あ、あ……! 駄目、もういい……もういいよ! もうこれ以上ボロボロになる信一郎は見たくない!!」

「ほら、立ちなさい籐ヶ崎君、まだ私は参ったなんて言ってないわよ」

「まだ、肺が、ゴホッ、やられただけだ、まだまだ、ゲホッ、まだまだ……ぐぷっ」

「ッ……!! 来て!!」

 

簪が俺の、前で光を纏って。

 

「簪、俺が、俺がやる……べき……」

「簪ちゃん、一つだけ言っておくわね、私は国家代表なのよ」

「知ってる……! そんな事ぐらい、百も……千も承知してる! でも、見てるだけじゃ始まったりなんてしない!! 私にとって……これが正しい事!!」

 

あぁ、くそ、いい女だ……本当にいい女だよ、ちく、しょ…

 

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

 

「…………知らない天井だ」

「でしょうねえ、保健室で貴方を見たのは始めてですよお?」

 

首を動かして声のした方向を見ると赤目黒髪の生徒さん、浮かべた笑顔がちょっと怖い。

 

「おはようございまーす」

「リサの専売特許ですねえ。私は2年生のリサですよお、フィンランドの代表候補生で保険委員をしています。貴方は男子生徒なので織斑一夏君か籐ヶ崎信一郎君ですねえ。どっちですか?」

「俺はカラードの」

「まぁどっちでもいいですねえ」

 

アイエエエ?!

 

「動かない方がいいですよお、肋骨が4本骨折、2本ヒビ、肺も少し傷を負ってますねえ、左腕の腱断裂、上腕二等筋の断裂、胸筋も酷く損傷を負ってますからねえ。いくら医療技術が発達したと言っても一週間は掛かりますよお、まあISに蹴り飛ばされてコレだけで済んだのは幸運と言うべきか体が丈夫なおかげと言うか、どっちでもいいですけどねえ」

「予想外に酷い、鍛えなおさねばならぬな」

「まさかIS学園でISを使って生身の人間を蹴る馬鹿が居るとは思いませんでしたねえ、そう思いませんか? 楯無(おバカ)さん?」

 

カーテンで区切られた向こうでガタッって言った、恐らくそちらもベッドのはず、何故居るのか。

 

「馬鹿ですよねえ、鉄柱を蹴ったら足折れちゃったそうですよお? 中学生でもしないことなんですけど、馬鹿ですよねえ」

「リサ、やめて……コレ以上私の心を抉らないでぇ…」

「丁度先生も来られたようなのでリサは部活に行きます、では! ではでは! ではではでは!」

 

ルランラとスナイパーライフル(恐らくエアガンかガスガン)を担ぎスキップをしながら部屋を去って行く、何と言うかこう、本音ちゃんとはまた違った独特な自分の流れを持っている人だった。

 

「織斑先生こんにちわー! はい、こんにちわー!」

「あ、あぁ」

「うふっ、うふふふふ」

 

入れ違いで入ってきたちっふー、てっきり保険医かと思ったのだが担任だったでござるの巻。

 

「どうもアイツは苦手だな……さて、籐ヶ崎、更識姉、体の調子はどうだ?」

「私は骨折だけですのでナノマシン治療で明日には治りますが…」

「治った」

「えぇ?!」

「だろうな、続いてお前達のやらかした事だが」

 

ちっふー慣れすぎだと思うんだが、まぁそれはそれでいいんだけども。

 

「ま、ま、待ってください! 治ったわけ無いですよ?!」

「死んでも生き返る、千切れた腕も生える、コイツに関しては一々驚いていたら体が持たん。さてまずは武道場が無茶苦茶になったことに付いてだ、理由が女の取り合いか、それで一々破壊されてはたまった物ではないな」

「いっちーの周りでは男の取り合いで設備が破壊されていっているわけだが」

「一夏は私の物だと言うのにな、懲りん奴等だ、それは置いておきだ。壁の陥没、30センチ程の穴と焼け跡、床の穴とクレーター、無数の切り痕、そして……ISによる甚大な破壊の痕跡だ」

「IS以外は俺」

「修理費だってタダではない、と言うよりも新しく作り変えることになった、そちらの方が安く付く」

「それに関しては俺が、数億あれば建つでしょ」

「分かった、そして建設の間武道場が使えないとの事で幾つかの部から文句が出ている」

「あー、うちの人間を30人も入れていいなら明後日には建てれますが」

 

そう言うと腕を組んでなにやら考え込んだちっふー、ぶつぶつと独り言を言っている……? あ、あぁ! 窓に、窓にぃ!!

 

何も無い。

 

「常に監視をつけることになるが、それでも可能か?」

「解体用AC、詰まる所重機を使いますがそれを許可して頂けるなら」

「ならば多分問題は無いだろう、すまんが頼んでもいいか」

「あいよ、了解しましたっと」

「さて、武道館を破壊した事に対するお咎めは無しだ、一応説明しておく、籐ヶ崎が凄まじい額の寄付から免罪、更識姉が生徒会長権限と代表ゆえに、だ。それと更識妹は巻き込まれた形と言うことにしてある、心配するな更識姉、叩きすらしていない、普段から素行はいいからな」

 

ただし今日は部屋に謹慎だがな、と付け加えるちっふー。

見えはしないがきっとたっしーも胸を撫で下ろしているのだろう、俺と同じように。

 

「次だ、籐ヶ崎は生身の延長上で問題は無いが問題はお前だ、更識姉」

「え、はい?」

「ISの緊急時以外の無許可展開、及び生身の人間へのISによる攻撃、そして破壊行為だ」

「あ、いや、その、これは仕方が無いんです!」

「説明してみろ、私が納得するように」

「彼の攻撃が生身で受けるのが不可能なほどの威力だったんですよ!」

 

カーテンを思いっきり開いて俺を指差すたっしー、なんか言いにくい、「たてにゃん」でいいかな。

まぁ確かに俺の義手義足は言うなら「兵器」なんだがな。

 

「そうか、なら無断展開は生命の危機という事で免除してやろう、だが生身の人間への攻撃と破壊行為に付いてだ」

「妹の為です(キリッ」

「……納得すると思うか?」

「織斑先生も一夏君の為ならISも余裕で展開するし攻撃しますよね?」

「そうか……そうだな、うむ、これは籐ヶ崎が悪い」

「アイエエエ?! チッフーナンデ?!」

「あまりブラコンを舐めるなよ」

 

そんな真剣な顔で言われても困る、どれ位困るってガチタンが安定ジャマー打ち込まれてタンシーストレコで完封されるぐらい困る。

 

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

 

「さて皆さんおはようございます! 新学期が始まってそろそろ一週間ですが夏休み気分は終わりましたか? まずは皆さんに連絡です」

 

といいながら山田女史が空間ディスプレイを弄って黒板(と言うのも妙な話だが)に映像を投影する。

 

「今日明日と二日間武道場が改修工事中で使えません、あとは工事にきて下さった方々や工事用の重機がその周囲にありますのでちょっかいを出したりしちゃ駄目ですよ!」

 

そう言って窓の向こうその周辺を指差すと光の粒子が集まって巨大な人型を形作り数秒後にその場所で大声を出したのだろう「キルッドォォッザァァァァッ!!」と聞こえてきた。

 

「あ、あ、あ、あれ? あわわわ!! せ、せんぱぁぁぁぁい!!」

「落ち着け、あれは解体用のACだそうだ。…そうだ、つまりカラードが武道場の改修工事に来ている、心配するな、あれ自体に兵器としての性能は備わっていない、そうだな、籐ヶ崎?」

「………え?」

 

俺に尋ねた後数秒ちっふーの動きが止まり建造物を解体しているキルドーザーを見て再度俺を見る。

 

「まさか…」

「あ、あー、大丈夫、見る限りグレネードもミサイルも装備していないし、純粋に解体用として派遣されてますって」

「…そうか」

「まぁ腕に装備されてるドーザーで殴り落とせばISだって数発でグッチャグチャだけど」

「何か言ったか?」

「独り言です」

 

しかし隣のいっちーは信じられない物を見ているかのように俺を見る、そんなに俺を見るなよ、俺にはホモのケはないぞ。

尻は貸してあげないぞ、わかったな。

 

「…ドーザー」

「ぅひっ?!」

 

左腕のドーザーシステムを起動させて腕を一瞬伸ばして戻すといっちーが情けない声を上げた、ワロス、ワロッシュ、ダーガッシュ。

俺の義手に搭載されたドーザーシステムでISを殴り潰すなら物凄い勢いで殴り続けなければ駄目なんだよね、ISを数発で潰せるのは凄まじい体積と言う前提条件が必要なんだぜ。

 

「さて、次の話だが……」

 

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

 

「これで今日の授業は終了だ、さて、色々言いたい事があるがまずは籐ヶ崎、授業終了のチャイムと同時にハンバーガーとコーラを出して何をしている」

「このハンバーガーとコーラは世界で一番売れている だから世界で一番美味いものに決まってるだろ」

「やかましい、仕舞え」

「いいですか、籐ヶ崎君、その理論を成立させる為にはまず世界中の食べ物を一律全て同じ値段にしてから数字を確かめないと駄目なんですよ?」

 

山田先生に論破された、ぐぅの音も出ない。

 

「ぐぅ……」

「ぐぅの音も出ないって訳じゃないんだな、シン」

「腹の虫だ」

「黙っていろ籐ヶ崎、色々言いたい事だがな、いい加減クラスの出し物を決めろ、幸運にも今日は部活が休みだ、今の内に決めてしまえ」

 

あぁ学祭か、時速数十キロで巨大なだんじりを引きずり回せばいいんじゃね?

祭りってそんなもんだろ?

 

「はい!」

「谷本」

「キュラッ、ガチタンだらけの押し相撲、エリアオーバーもあるよ!」

「却下だ、次」

「はいっ!」

「…谷本」

「だんじりよろしくガチタンを校内引き摺り回す!」

「却下、次」

「はぁいっ!」

「却下」

「何も言ってないのに?!」

 

泣き崩れる谷本さん、口から零れる言葉はやっぱりガチタン関係、そういや有澤の社長が見学に来たとか言ってたな。

今は映画に奮発されたとかで80メートル級のイェーガー作ってる。

しかもちゃんと兵器庫に登録して保管してた、一週間前に3機目が完成したとか。

 

「お化け屋敷ー!」

「布仏か、ふむ、他には」

「うーん、何か食べ物を提供すればいいんじゃないかな…」

「デュノアが料理、幾つでも出せ、そこから絞っていけばいい」

「バンドはどうでしょう?」

 

次々と出されていく案、と言うかせっしーの見た目でバンドて、ないわー、オーケストラなら説得力あるけど。

 

「せっしー! 何の楽器演奏できる?」

「弦楽器ならば何でも出来ますわ、ヴァイオリンからエレキギターまで」

「すっげぇ!!」

「他にバンド向きの楽器演奏できるのは?」

「シンにー、私ねぇ~、ドラムできるよぉ~」

「シンは何か出来るか?」

「た、大砲なら……」

「大砲?!」

 

105mm砲とか演奏できる。

さてさてどうしようかと首を捻っているとひょっこりと手を挙げて誇らしげに無い胸を張ったらうりーが!

 

「郷に入っては郷に従え、そういう言葉が日本にはある。ならば我々もそうするべきだ、故に私は進言する、メイド喫茶はどうだろうか!!」

「…なるほど」

「おい、何で今モッピーが納得した」

「メイド服かぁ……ぉえッ」

「おい、何でシャルりん俺を見て吐きそうになった」

「シンはボディガードみたいにスーツ着て立ってりゃいいじゃん」

「一夏は執事服だな、と言う事はメイド喫茶ではなくなるな」

 

ちっふーが一夏を見ながら少し顎に手を当てる、数秒後鼻から血を流し始めた。

 

「いいな、いい、いいぞ、決定だなうん」

「せんせー、鼻から愛が溢れてまーす」

「いいぞ、冴えてきた!」

 

 

 

 

 

「と言うわけで一年一組はメイド(執事)喫茶 ボディガードを添えて、に決定しました! わーパチパチ!」

「次は出す料理とか決めないとね」

「やっぱこう言うのって研修に出たほうがいいんだろうかね」

「大丈夫だよ! 問題ないって!」

「必要だと思うのだが」

「だってここIS学園だし!」

 

そうであっても十分に注意せねば大惨事だけどな、こういうのは気をつけるに越したことは無い。

 

「ケーキとか出したいよね!」

「無理だ、生もの、生クリームは扱わん方がいい、素人には無理だ」

「ア、私大丈夫だヨ! Russiaの実家はカッフェもしてたしケーキも焼いテタ! 調理師免許もあるんダ!」

「なら、大丈夫か、生クリームを扱う物やケーキ関係はエレーナな任せるとして」

「普通の料理はわたくしにお任せくださいな!」

「舐めんな」

「AIEEEEEE?!(発音はエイー)」

 

自信満々に胸を叩いたせっしーを一蹴して全員でメニューを決めて行く、その過程で馬鹿みたいな値段を払って何故かいっちーにお菓子を食べさせるという珍妙不可思議なメニューが追加されたがまぁよかろう。

服は裁縫が得意な人員が急ピッチで進めるそうだ、部活の分もあるってのにご苦労な事だな。

 

「…折角だし各国の名物料理を作って出せばいいんじゃないか?」

「流石篠ノ之さん! そうだよね! フランス、ドイツ、イギリス、日本、ロシア! 何だかんだで沢山国籍が集まってるもんね!!」

「日本なら寿司かな!」

「アカンやつやソレ」

 

でもソレだったらまず幾つか料理を作ってみんとどうしようもないぞ。

 

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

 

場所は変わって調理室であーる。

 

「さて、まずは簡単そうな物から作ってみるか、イギリスっつったらフィッシュアンドチップスだろ」

「なんですの、その独断と偏見は?!」

 

まずタラをキッチンペーパーで水気切って塩コショウで軽く味付け、んで衣を着けて狐色になるまで揚げる。

他には芋を薄く切って軽く揚げる、次に高温でもう一度揚げる、んで油気を切って皿に盛ってケチャップとかサワークリームとかを添える、こんなもんだろ。

 

「さぁ食え」

「シンって料理できないって言ってたよね、確か」

「知識はあるからな、技術が要らない物は簡単に作れる、日本食はもう駄目だ、作れる気がせん」

「いただきます」

「ふむ、中々いけるな、量と値段を調整すればスナックのように食べれる」

「へぁ~美味しくない料理の代名詞って言われてるからもっとスゴイのを想像してた」

 

自分でも食ってみたがなるほどこれは中々どうして、男には嬉しい味だ、ジャンクフードってのは大好きだからな。

ん? せっしーが一口食って拳を握って震えてるんだが。

 

「……います…」

「え?」

「違います!! こんなのフィッシュアンドチップスではありませんわ!! イギリスを舐めないでくださいまし! 見ていられません! わたくしが手本を見せますわ!!」

 

とても格好よくエプロンを装備して調理台に立つ、誰かアイツを止めろ!!

 

「まずこの解凍したてのタラに衣を付けます! 油に放り込みます!」

「どぅ熱! 油跳ねてる!!」

「…………」

「揚げてる間は流石に待つのね」

「ところで誰か新聞を持ってきていただけませんか?」

「え? 新聞?」

「早く!」

「は、はい!」

 

新聞を受け取るや否や椅子に座って読み始める、何してんだこの英国貴族は。

 

「なんかソロソロいい色なんだけど」

「どれどれ……まだ駄目ですわ」

「え?!」

 

一面を読みきって新聞をたたみ立ち上がる、油の中を覗きこみ満足そうな顔をするせっしー。

 

「あと少しですわね」

「もはや茶色なんだけど」

「こげ茶色になるまで、ですわ」

 

待つこと数分。

 

「コレぐらいでいいですわね、さてと」

 

何を思ったのか新聞をもう一度広げるせっしー、そこに少し油をきったこげ茶色のサムシングを置いて包み始める。

 

「あと15分、ですわ♡」

 

その間鼻歌を歌いながら(とてもお上手、赤ん坊もすやすや眠れる)油に芋を適当に切ったものをぶち込んで行く。

これも茶色になるまで揚げて油も切らずにタラ(だったもの)の包んである新聞紙にぶち込み包んだ。

15分後瓶に入った恐らくモルトビネガーと思しきものを新聞紙から取り出したフィッシュアンドチップス(仮)にビチャビチャになるまで掛けるかける、まだ掛ける!!

それをもう一度さっきの新聞紙に包んで笑顔で渡してきた。

 

「さぁ召し上がれ!」

「い、いただき…ます……」

 

覚悟を決めて食べてみると、なるほどコレは、中々どうして。

 

「純粋にマズイ……」

「胃が気持ち悪い……」

「これは、酷いな……」

「そうでしょう! そうでしょう! ソレこそが本場のやっすいバーで出てくるフィッシュアンドチップスですわ!! ちなみに実際は一口食べた後テムズ川に放り投げるのが通例ですわ!※」

 

※違います、勿体無いですしポイ捨ては環境破壊ですのでやめましょう。

 

ふと思えば今回出てきた料理は化学兵器ではなく純粋にまずい料理だった、料理の良識を埋め込めばせっしーって普通に料理できるんじゃね?

 

「では次は我が祖国ドイツの料理だな、ザウアークラウトだが……その、作り方を失敗するとただの腐ったような酸っぱいキャベツの生暖かいのになってしまうのだ、故にただの腸詰を作ったほうがいいだろう、それにザウアークラウトは好みが大きく分かれる」

 

そうこうしてそれぞれ各国の料理が作られていくのであった。

 

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

 

『一年生一組 籐ヶ崎信一郎君、至急生徒会室までお越し下さい』

「おねーちゃんだぁ~」

「なんだろうか、行ってくらぁ」

 

虚さんに呼ばれた、今日はあんまり変なことはしてないぞ、ちっふーにも殴られてないし、武道場関係かね?

まぁ虚さんだし物理攻撃は無いだろう、それに割と美味しいお菓子出してくれるし、ホントいい人だよなぁ。

 

 

「ノックしてもしもぉ~し、籐ヶ崎君只今到着いたしましたー」

「えぇ、入ってください」

 

扉を開けると事務用の椅子に座る虚さんと……にこやかにTRG-42(フィンランド産スナイパーライフル)を持った保険委員ことリサ先輩、だったか?

生憎たてにゃんは居ないようだ。

 

「待ってましたよお!」

「今回の話は一夏君と似たような理由です。言ってしまえばどの部活に入れるか、になりますね」

「うふふ、うふふふふ」

「は、はぁ、部活…?」

「ですが貴方の場合少し事情が変わりまして、その、非常に言いにくいのですが…」

「まぁ言ってしまえば部活同士の押し付け合いですねえ」

「へぇ、はぁ」

「申し訳ありません……お気分を害されるかもしれませんが」

「あぁ、いや慣れてるので、ご心配なく」

 

非常に申し訳無さそうな顔をする虚さんを手で制しているとニコニコ(目がカッ開かれている為非常に怖い)と俺の回りを回りながら見るリサ先輩。

 

「そこで白羽の矢が立ったのが、と言うよりも欲しいと思ったのが私達の部ですねえ」

「え? はぁ」

「私はどうでもいいんですけど、部長がいいかもしれないと言ったんですよ、まあ、何はともあれ持って下さい」

 

と言っていきなりTRGを持たされた、ワケが分からん、あとコレかなり重いんだけど、具体的に言うなら実銃の重さなんだけど。

エアガンみたいに重さが寄ってないし12倍率スコープも本物っぽいし。

うーむ、どうしろと言うんだろうか。

 

「これ、本物じゃ」

 

一瞬何かが高速で風を切る音がして同時にガキュン、と言う音とパシッとガラスを高速で撃ち抜いた音がした。

 

「銃撃ッ?! 遮蔽物に隠れろ!」

「北側やや上から、150ヤード程ですかねえ」

 

リサ先輩が虚さんを抱きかかえ机の陰に隠れる。

銃に一切目を向けず慣れてしまった動きでロックを外しボルトを上げ後ろに引き、押し込んで下げ、右手でグリップを握る。

再度遮蔽物の机に着弾、音と衝撃はしたが木片が飛び散らない辺り少々不気味だが射撃速度からすると奴さんもボルトアクションの可能性が高い、後ろに倒れこみ片膝を軽く立て銃身を固定するバイポッドや土嚢の代わりにする。

左手でストックを押さえ込みセーフティを外し照準をつけ、正面の人影を狙う。

 

 

【挿絵表示】

 

 

太陽と反対側なのだろう、一瞬キラリと光ったポイントを銃撃した。

 

「反動が無い?! ガスガンかよコイツ!!」

「え? あ、はーい、オープン通信にしますねえ」

 

ガラスを初速で撃ち抜いたはいいがガスガンなのでどうしようもない、実銃を拡張領域から取り出そうとした瞬間リサ先輩が無線機を片手に持ちながら遮蔽物からのそりと出てきて近付いてきた。

 

「はーい、ストップですねえ、今から報告ですよお」

「え? はぁ?!」

「な、な、何ですか? え?」

 

呆気に取られる俺と虚さん、なんでや。

 

『ヒットです~、実銃やったら間違いなく死んでますてこれぇ~』

「ほうほうほう! どんな風にですかあ?」

『スコープをやられましたぁ~』

「スコープ! あら、あらあらまあまあ! うふふ、うふふふ、俄然欲しくなりましたよお!」

 

何の話をしてるのや全くわからへん、何? 俺試されてたとかそんな落ち?

 

「さて、さてさてさて! 籐ヶ崎信一郎君!」

「アッハイ」

「貴方には私達の部に入ってもらいます」

「アイエエ?!」

「ようこそ、サバイバルゲーム部へ、歓迎しますよお、盛大にねえ!! あと使っていた物は中身の無いペイント弾ですので、一応は安全に気を使ってましたよお?」

 

次回よりコジマ汚染レベルで脳が駄目な男のサバイバル・ゲームが始まります。

 

 

「ところでたてにゃんが居ないのは?」

「た、たてにゃ? あ…あぁ、会長でしたら今一夏君の所へ行っています、貴方をここに呼んだのはその件も絡んでいるのですよ」

「彼はブレオンですからねえ、期待なんて微塵もありませんねえ」

『副部長~スコープの代金って部費で下りるんですかぁ~?』

「最悪私が出しますよお、代表候補生ですからねえ」

 

やっぱり試されてたらしい、なんだって生前も今生の社でも学校でも銃を握らにゃならんのか、まぁ殺さんで済む分いいっちゃいいんだがな。

 

「それにしてもこのガラス、どうしましょう……」

 

穴空いてヒビだらけのガラスを見ながらしょんぼりと眉を下げる虚さん、なぜに本音ちゃんといい虚さんといい布仏さんはこう、非常に心に来るんでしょうね、罪悪感で体が震えますよ。

 

「俺が直しますゆえ、しばしご容赦を、拡張領域から取り出すのはこの不思議手袋」

 

と言いながら指貫グローブを取り出し、手に装着する。

 

「この手袋を装着したまま窓ガラスに触れ、直れと強く念じます。するとあら不思議」

 

能力でガラスを作り変え、足りない分を創造する。

 

「直っちゃいました、これでいいですか?」

「え、あ、わぁ…すごい…」

「……これでスコープ直せますねえ」

 

そう呟いたリサ先輩が俺の腕を引っ掴み「みんなみんな、生きているんだ標的なんだー」とか物騒な歌を歌いながら引き摺って行く、俺の体重100超えてるのにだ。

そこからサバゲー部の部室に引きずり込まれ部員に挨拶、んで色々なものの修理を頼まれ本日一日を終えました。

一番の驚きはイギリス代表候補のサラ・ウェルキンが部長で女尊男卑関係なく完全実力主義のおっとりとしたツワモノだった事であろう。

聞いた話ではBT兵器の適性がなかったため専用機は貰えなかったが実力ならせっしーを片手間に撃破出来るらしい、パネェ。

 

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

 

「なぁシン」

「なんぞ」

 

日替わり定食をモリモリ食べている目の下にクマを飼い始めたいっちーがホットドッグ♂を片手に持った俺に話しかけてくる、どうせそこらの一般生徒が見たところでチンプンカンプンな社の特殊技術部のデータを整理しながら返事。

 

「招待状は誰に送るんだ?」

「送らんよ」

「え?! 両親とかに送ったりしないのか?!」

 

なんなんだろうかこの子は、そもそも実家が武器兵器を扱う会社で両親開発者だからそういうコネで入れるし来たい研究者はそれに連なって普通に来るし。

 

「無くても普通に来れるんだよ、会社の重役、兵器開発者、研究者、専属傭兵だって護衛として入れる、むしろあってもいらないんだよ、コイツは」

「あぁ、なるほど……」

 

ようやっと納得した様子のいっちー、というか何でコイツこんなに死にそうな面してるくせに普通に生活できるんだろう。

ホットドッグに齧り付いて咀嚼していると不意に肩を叩かれた。

 

「ん?」

「あの、信一郎さん」

「んぐっ、フランか、どうした?」

「その、もし良かったら招待状を頂けないかと思いまして…」

「ん? 二枚必要なのか、誰だ…?」

「父さんと……レイの分が欲しいんです」

 

ア、ナール)*(そういう事ね、でも心配せんでもいいのにな。

 

「別にやるのは構わんがその二人は普通に招待状無しで入れるぞ?」

「え?」

「ジャックは研究者として、レイは護衛として来れば不要だろ?」

 

おぉ、と納得いった様子のフラン、そうだ、どうせだし招待状はフランにやろう。

 

「ほら、フラン、俺の分をやる、お前は俺と違って普通に学校に行ってたから旧友もいるだろう、二人しか呼べないがそれで招待すれば良い」

「あ、ありがとうっ! 義兄さん!」

「おうぐ、はいはい落ち着け落ち着け」

 

首元に抱きついてきたのでとりあえず頭を右手で撫でておく、左から抱きついてきているのでやや撫でにくいが問題ではあるまい。

 

「…? これは?」

「俺の管轄でな、この出力のレーザーキャノンを作りたいと部下の要望だ」

「理論上不可能じゃないですか」

「そうだなぁ…俺のセラフでも安定起動が不可能なレベルだ、吹っ飛ぶ」

 

フランが身体を寄せたまま企画書に手を伸ばす、射程は500Mと凄まじく短いがチャージ時の放出エネルギーの余波だけでISを消滅させるレベルのレーザーキャノンだとさ。

 

「少なくとも外部にエネルギーを漏らさないようにするだけで20M級の規模になる、閉じ込めたエネルギーも放出させず使おうとすればその機体もデカくなる、まぁ結論的に言えば俺のACやISには搭載できないな、かと言って既存のAFや大型ACへの搭載も出来ん、新しく作り出さんとならん。あぁ、こういうのはどうも苦手だ」

「どうしても作らなければならないのですか?」

「そうさなぁ……作ってもどうしようもないとは思うが、技術の進化のためだ、作らねばならんだろう」

「なぁシン、それってココで話してていい事なのか?」

「理解できるやつが何人いるよ」

 

と返しながら企画書をガサと紙束の後ろに回して次の資料を見る。

 

「まーた奇妙な奴が現れたぞ」

「なんです?」

「身体に傷をつけない効果的な尋問、もしくは拷問だそうだ」

「趣味の悪い…」

「コレ俺に回す意味無いだろ、俺に何を求めてるんだ」

 

案1:空腹にさせた上で永遠と料理の画像を見せ続ける。

案2:薬と道具を使って堕とす♡

案3:精神的トラウマで責める。

 

「どれがいいかとさ、ただのアンケートじゃねぇか」

「1で」

「フランは優しいな」

 

俺なら能力使って心を壊してから俺に依存させる。

いかんな、考えがゲスい。

 




中途半端なところで終わってる気もしますがこういう仕様です。

 仕 様 で す 。

そして申し訳程度のお兄ちゃん成分。
ちなみにブラコンシスコンとかじゃなく普通に仲のいい兄妹です。

近い内にこの話に挿絵が追加されるやも知れません、途中で私が「面倒臭ぇや」と投げたら追加されません。
割とそーいうホントに人間のクズです。いや、なに、読者さんたちもそのうちわかる時がくるんじゃないかな、なにせホラ。
ACVDでコジマ粒子の存在が明らかになったから(意味不明
と言うかAFの残骸とかコジマ粒子の存在及びそれによる汚染とかもうこりゃ買うしかないでしょ、予約特典のDLCには主任とかキャロりんとかのボイスも入ってるし!!
恐れるな、購入する時間が来ただけだ……

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