コジマ汚染レベルで脳が駄目な男のインフィニット・ストラトス 作:刃狐(旧アーマードこれ)
アンチじゃないのでそこん所はご理解下さい。
この作品にアンチ要素は無いと思われます。
極端に人をバカにしたり苦しめたりするのは作者の純粋な欲望なだけで嫌いだからと言うわけではありません。
そもそも私は嫌いなキャラクターがいる作品には手を出しません。
あと完全に主人公視点なので一夏の熱い戦いとかはありません、外野からへーそーなんだー、と眺めているだけです。
この陰では何があったのか、このキャラクターにはどんな思惑があったのか、などはフロム脳を各自活用してください。
ワケわかんねぇよ、日ノ本語喋れよう、日ノ本語喋れねぇんなら死ねよ、な方は感想欄にて説明を要求していただければ返答いたします。
考えていないところも多々あるのでどうかご了承下さい。
以下本編です。
少し前にタッグを組んでトーナメントが開催されると言った発表がされその日、いっちーがちっふーや真耶先生から話を聞く前に大勢の女子生徒が1組に乱入、タッグを組んで欲しいといっちーとシャルりんに向かって異句同音に喋りだす。
乱入してくるとは、とんでもないやつらだ。
俺と簪が組んだ事以外はあまり変わらなかったので省いておこう、勿論私闘は禁止され、なんか色々あった、あったんだ。
それから数日後トーナメント表が発表された、さてどんな物かと見に行くとご都合主義は存在したようで存在しなかったらしく1回戦Aブロックに組み込まれた、生憎相手は専用機持ちでもなければ代表候補でもない一般生徒チームだ、名前も知らないため1組ではない事は確かだ、そして俺は人の名前を覚えるのが極端に苦手である。
正確には名前と顔が一致しない事が多い、生前の高校時代に至っては同じクラスの女子の名前を丸々1年知らなかった事もある。
生前の話は置いておこう、なんにせよ油断せずへばり付いて切り裂き叩き潰すとしよう。
おっ、どうやらいっちーは俺たちの次にらうりーと戦うようだ、そのまま一個ずれたみたいだな、俺と言うイレギュラーが紛れ込んだからだろうか、消えろイレギュラー! 生きるッ!!
「相手の名は…エリー・コーネイト、イルフ・メディルト…か、知らんな…まぁ、いいか…ギヒャハッ」
「ひっ!」
周りの女性陣が一気に俺から離れた、元々周りが俺を避けていたがたった今トーナメント表を見るには最適の快適空間が出来たわけだ、畜生…
しょぼんぬしながら移動を始めた俺は突然尿意を催した。こ、これは…死ぬってのか、俺が!
等と思いつつトイレへと人外脚力を生かしてパルクールで移動、もう殆どの人間が慣れてしまったようで誰も叫び声を上げたりはしなくなった、まぁ都合はいい。
トイレに入ってチャックを開けてゴソゴソしつつ。
「アレェ!?ねぇぞォ? 」
「そんな筈あるか、よく探せ」
勿論良く探せばあったので、てかよく探さなくても普通にあったでちゃんと用を足しながらトイレの入り口を見るとよく見知ったいっちーのようないっちーに似たいっちー的ないっちーが入ってきてたので挨拶をする。
「乱入してくるとは、とんでもない奴だ」
「いいじゃねぇかトイレぐらい」
「貴様も! 他企業の連中も! 私の邪魔をする奴は! 皆死ねばいい!!」
「何だよ! お前どんだけトイレ邪魔されたのが嫌なんだよ! シンのトイレに対する情熱は一体なんなんだよ!」
「トイレに居る時はね 誰にも邪魔されず 自由で なんというか 救われてなきゃダメなんだ 独りで静かで豊かで……」
「独りで静かってのは分かる、俺も家のトイレが落ち着くし、でも豊かってなんだよ…」
「…セリフ選択ミスった」
「え!?」
エヴァンジェのセリフにすればよかった、ここはただのレイヴンが来るべき場所ではないって言えばよかった。
いつか絶対使ってやるからなこのセリフ、覚悟しておくんだな!
股間のカラサワ(2)を仕舞ってチャックを上げた後水道で右手を洗う、ちなみに左手は使っていない、左腕肩部のブースターをほんの少しの出力で起動して熱風を出し右手を乾かす。
ちなみに義手の無駄機能の一つだ、カラードって…ホント馬鹿、いい意味で。
「んじゃ俺行くわ、トーナメント、楽しみだなぁ。なぁいっちー?」
「…そうだな、でもセシリアと鈴が…」
「……お前が何を考えているのか、俺には分かるよ。いっちー」
「?」
「この先何が起こるかもな」
そう言って歩き去る俺はカッコイイ、顔以外は。
具体的に起こる事はいっちーがらうりーに嫁認定される、簪は俺の嫁。
大丈夫、大丈夫、何も問題は無い。大丈夫だ、問題ない。略して大問題。
でも俺がらうりー相手に変な喧嘩売っちゃったから微妙に正史と変わっているかもしれない、言っておくが精子じゃないからな。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
『さて、あらゆる国の企業やIS関係の方々の集まる中! 学年別タッグトーナメント、開催です! ちなみに私は試合時の実況は致しません、どちらかと言うと司会進行ですね、あ、勿論トーナメントには出場しますので応援してくださいねっ』
誰だったか、確かいっちーの代表就任パーティーに乱入してきたとんでもない奴こと黛薫子先輩だったか、俺を見るなり敬語へと会話方法を変えた人物だな。
『えー…なんだかもう少し時間を引き延ばせとの事で急遽ご来賓の方にインタビューを行わせて頂きます。そうですね、ではカラード社長の籐ヶ崎 麗羅さん、お話をお伺いしてもよろしいでしょうか?』
『えぇ、構いませんよ』
「信一郎…もしかして……お母さん?」
「うむ、変な事を言わなければいいんだが…」
「若いね…すごく」
「だが30d」
『16歳です☆』
「…………本当にそう見えるから困る、だがそうなると俺より年下に…」
「うん…」
『え゛っ…と、今大会に関して何か一言お願いしてもよろしいでしょうか』
『そうですね、今大会は私達カラードのACが出場していますから…少なくとも負けることは無い、と言っておきましょう』
『自分の所属IS乗りに何か一言ありますか?』
『うーん…うんっ! シンくーん! ママもパパも応援してるよー! それとアディがオーメル系列の武装使って欲しいだって! あっ、あとねあとね、えっとね! ん~…あれ? 忘れちゃった…』
『あ、ありがとうございました』
「仕事モードはクールで完璧なのにファミリーモードになった瞬間天然になってしまう母である」
「ふふふ…面白い人だね」
クスリと笑う簪を見てふぅと息を一度吐く、さてさてソロソロ始まるか、気を引き締めないとな。
『え? あ、はい。準備が整ったようです。それでは両チーム、アリーナへと入って下さい!』
「行けるな? 簪」
「うん、勿論」
「それは良かった、チェンジ、アーマードコア、スプリットムーン!」
「おいで…打鉄弐式…!」
「チェンジ、カラーアセンブル、パレットデフォルトアリーヤ」
「色が…黒くなった…?」
「じゃあ行こうか」
「…うん!」
二人でカタパルトに乗り同時に射出開始、急速に加速され二人同時に光の下へと飛び立ち地面から脚が離れる。
上下左右と無茶苦茶に2段クイックブーストを連弾で行い最後にダブルクイックターンで回転、簪と並んで空中停止し、敵の方へと月光を装備した右腕を突きつけ、アイセンサーを点滅。
相手さんは二機ともラファールのようだ、その程度の紙防御など一瞬で切り裂いてくれる、月光の切れ味を思い知れ。
『簪、俺は左側を潰す、右は頼めるか?』
『任せて、でも…あんまり一人に……しないでね、寂しいから』
『3分だ』
『…うん、頑張ってね』
相手さんはこちらが二人とも専用機持ちなのを見て警戒、腰を深く落とし直ぐにでも行動できるようにしている、だが無駄だ、このスプリットムーンの前ではこの程度の距離など無いに等しい。
「…3分だ」
「…?」
「何言ってんのよ」
「3分以内に一機落とす」
「へぇ…言ってくれるじゃない、専用機持ちだからってあまり調子に乗らない方がいいわ」
「そうですね、わたくし達も組んでから必死で訓練を致しました、専用機が2機相手でも負ける要素はありません」
戦闘開始のブザーが響く。
直後前方へのクイックブーストで距離を詰め月光を振り抜く、まず一刀、月光を振る瞬間速度は音速を遥かに上回る、銃弾を見てから避けるなどISでも不可能、そうだろう?
直ぐにクイックターンでフラッシュロケットを撃ち込む、流石にロケットは避けられるが360度視界があるのはフラッシュロケット相手に分が悪すぎる、左手のモーターコブラをロケットに連射、ロケットに銃弾が突き刺さり爆発、特殊EMPを周囲に撒き散らし閃光を発生させる。
「っあぁ!! ハイパーセンサーが!!」
「センサーステータスが著しく低下、危険ですね」
連射したままのモーターコブラをスライドさせ先ほど月光で斬ったラファールへ向け1マガジン使い切る、オーバードブースト準備。
やはり武器や機体のスペックが違いすぎる、それに1年のこんな時期だ、代表候補でもない一般生徒にACの相手は酷過ぎるか?
ハイパーセンサーが機能を取り戻したのか俺に向かってマシンガンを連射する相手からの攻撃を避ける為にオーバードブースト起動。
オーバードブーストに背部ブースターの相乗効果で現行ISをも越える速度でアリーナを飛び、マシンガンの銃弾を回避する、モーターコブラの空マガジンを棄て新しいマガジンを装填する。
おっと、本音ちゃん見っけ、最前列だったのか。
「はいブレーキっと、はーい本音ちゃん元気?」
「元気だよ~シンにーはどお~?」
「おう、元気元気、スッゴイ元気、それよりも簪を応援してやってくれないか? 俺はすぐに落とせるからどうでもいいんだがなぁ」
「あ~シンにー、危ないよ~」
そう言って本音ちゃんが俺の後ろを指差す、本音ちゃんの周りはわーきゃーと騒がしいが何事だろう。
「大丈夫大丈夫、本音ちゃん」
その場で翻り月光を振り抜く、背後から飛来したロケットランチャーを両断した。
「見えてるから、ね」
「マシンガン!」
「おう、今行く!!」
ブレードホーミングを利用して音速を突破、簪の元へと急ぐ、時間にして約2秒、簪の横へと躍り出てモーターコブラを軽く上へと浮かせるように投げる。
簪が無駄の無い動きで掴んだのを確認してクイックブーストで瞬間離脱、元々のターゲット付近へと移動する。
『ふざけないでよ…! 何でロケットランチャーを斬れるのよ…!!』
「斬れるのはロケランだけじゃねぇぜ、次はアンタだよ、1分27秒よく耐えた方だ」
『一体何言って…!』
「銃弾が発射されるのを見届けた後に銃弾を避けるのは無理だ」
『だから…』
右腕を、月光を振り抜く、相手は既に後ろに居た。
「…え? う…そ、そんな」
「…終止」
一機落とした、これで2千万は上がった(カラードの株的な意味で)。
「悪い簪、待たせたな」
「遅いよ…寂しかった」
「埋め合わせは今度する」
「…うん!」
『なるほど、2対1ですか…これはピンチですね』
ふむ、そう言えばオーメルのACを使っていないな、さてさて…いやしかし…言っちゃえばアレだけどオーメルって武器は優秀だし速度も良いんだけど如何せんAPとEN消費率が劣悪なんだよな…
いや、正しくはライールがEN効率ヤバイだけなんだけど…
でもまぁ使えと言われたんだし使おうか…潤沢なENかENなど使う必要など無いと言わんばかりの装甲が好きなんだけど…俺にとって相性が悪すぎる。
「…まぁ仕方あるまい」
「どうしたの?」
「ちょいとな…チェンジ! アーマードコア! ルーラー!!」
フルライールの、ショットガンにレーザーブレード、背に近接散布ミサイルと近接レーダーを背負った完全近接仕様の速度特化AC、ただし薄くENをバカ食いする困ったさん。
『ど、どういうことです…? 形が…変わって? 二次移行なのですか?!』
「これが我がカラードのACの特徴だ、ただ武器を変えるようにフレームを変えただけ」
「信一郎、行こ」
「―俺は敵を撹乱する、攻めるのは簪、お前だ―」
「―分かった…― …怪我、しないでね」
「でも怪我したら簪が治療してくれるんだろ? 最後に地面に墜落しちまうかもな」
『戦闘中にイチャイチャと…私へのあてつけですか、あてつけなんですね。わかりました、潰します』
と、そう言うなり両手にヘヴィーマシンガンを持ち乱射を行ってくる、クイックブーストで回避し直後に急接近、思ったとおり近い方を、つまり俺を追いかけるように銃口を流す。
さてさて、ENが心配ではあるがショットガンと散布ミサイルでやりくりすれば何とかなるだろうか、否…何とかする。
「なるほど、遅いな…まるで止まって見える、絶対こっちがステイシスだって」
と言ってしまった直後カラーリングとエンブレム、武装が変更された。
あ、やっべ…間違えてステイシスにしちまったいな、まぁいいか。撹乱はこっちの方が向いているかもしれないし、PMミサイル、アサルトライフル、レザバズ…うむ、オーメルは支援には向かんな、単機戦力だ。
しゃーないからレザバズを一次ロックで撃つ、攻撃力はかなり高いが変わりに弾速がそれなりに遅い、いやデータ上では割と早い方だけどさ、弾がデカイし距離もそれなりに離れてるから遅く感じるんだよな。
まぁ一回のサイドクイックブーストでルーラーが追加ブースター付けてたってのもあって距離はかなり開いてる、近距離でヒュンヒュン飛んでたら自分が相手を見失う事もあるぐらいだ。
おぉう、案の定避けられてしまった、当てる気などもとより無い。
早すぎて俺への捕捉は無理だって? だから簪にロックをかけるか、いい選択だ。だが無意味だ!
「簪、ターゲットロック、頂いて行くぜ」
簪と敵の間に入り込み一瞬だけ速度を落としてクイックブーストで離脱する、するとあら不思議、敵のロックが俺に掛かっているではありませんか!
「―信一郎、ミサイル撃つから…サポート、お願い―」
「―おっけおっけー、とっとと潰そうぜ―」
バシュッと打鉄弐式に搭載されたミサイルポッドの射出口がオープン、すると先ほどまで持っていたヘヴィーマシンガンを収納しロケットランチャーを展開させる。
『撃たせるわけには行きませんね…!』
「ノーロック武器ってのは、ほんの少し銃口を反らすだけで…」
アサルトライフルで一発、一発だけロケットランチャーの銃身に攻撃を加える、すると俺とは反対方向に銃口が向き、明後日の方向に発射された。
『…あ…』
「この通りだ」
呆気に取られた約1秒で簪はミサイルを全て射出しロックを終えていた、着弾まで1秒も無い、ついでにMPミサイルを構えておく、一応の保険としてな。
何重もの爆発が起こって凄まじい爆音をアリーナ内に響き渡らせる、なんか敵の悲鳴が聞こえた気がする。
俺の用意を裏切るように試合終了のブザーがアリーナ内に響いた。
[試合終了 勝者 更識簪、籐ヶ崎信一郎ペア]
「一回戦突破、だね」
「次が嫌~な予感するけどな」
「どこも怪我…してない?」
「あ゛! 怪我すんの忘れてた!! 畜生、何たる不覚か…!!」
「もう、怪我無くて…良かった、じゃあ行こう?」
簪がアリーナを出ようと移動を始めるがココで俺がしょうもない事を思いつく、取り合えず簪の手を取りプライベートチャネルを起動、ヘッドパーツの下では変な笑みを浮かべていただろうな。
『簪、瞬時加速を持続的に続ける技術はあるか?』
『出来る…けど、どうしたの?』
『ならOKだ、ACに近い改造を施した打鉄弐式なら瞬時加速中に軌道を曲げれる、緩やかにではあるがな』
『そんなことが、出来るの…?』
『あぁ、アリーナを一周してから帰るぞ、向こうから回れ、俺はこっちから回る』
軽い合図で背中を合わせる、アイコンタクトは出来ていないが分かってくれたようだ、出力を打鉄弐式とリンクさせて丁度向こう側で交差するようにする、さて…おふざけの開始だ。
『行くぞ(行くよ)』
OBの甲高い音とOBに近い音を発する瞬時加速のブースト音、同時に同速で対称的な軌道を描いてアリーナを飛ぶ、AC…ネクストタイプにしては割と遅くはあるがISにとってはかなり速いのかもしれない。
『凄い…! こんなに速く、長く飛べるんだ…!!』
『時速1300キロ、まだ音速突破だ。望むなら今度音の数倍の速度を体感させてやる』
『本当?』
『あぁ、おっと! もう交差するか、簪はそのまま飛んでくれ、俺が避ける』
距離500、300、100バレルロールで回避、っと…簪すっげぇ笑顔だった、見る権利は俺の物だ、俺だけの物だ!
『おおよそ残り4分の1周辺で進行ブースト出力を秒間20%づつ落として0%時点で逆噴射を秒間10%づつ上昇、最後に急停止してピットに戻るぞ』
『うん、わかった』
出力減少を確認、うむ、中々軌道調整が難しい、速度は俺が決めてるんじゃなくて簪が決めていて俺のACを簪の打鉄弐式とリンクさせ俺はその与えられた速度で軌道を調整、落ちないように必死こいているのだ。
簪との距離残り約100メートル、うっし…打鉄弐式とのリンク遮断、最後は自分でブースト調整っと。
半回転して簪に背中を向けるように…と思っていたのだが簪も同じ事をしていたので結局背中を合わせて並んで停止、ステイシスと打鉄弐式が背中を合わせて並ぶ、中々絵になるだろう。
『よし、戻るぞ、身内が見ていたのを思い出してなんだか恥ずかしくなって来た』
『ふふふっ うん…帰ろ』
二人同時にではないがカタパルト射出口に逆から進入してピットへと戻る、そしてー…
「着弾ッ!!」
「しっ、信一郎?!」
ACを着込んだままメインブースターがイカレて錐揉み状に全身をぶつけ、スタイリッシュにクレイジーなほど停止する。
「メインブースターが完全にイってやがる! クッ…駄目だ、飛べん!」
「えと…もう、落ちてる…よ? じゃなくて! 怪我、無い?」
「駄目だ…もう死ぬかもしれない、人体に重要な部位が足りなくなった…」
「う、うそ…!!」
「左腕と両足の感覚が無い…」
「ねぇ、信一郎…私どうすればいいの? 笑えばいいの? 怒ればいいの?」
「笑えば…いいと思うよ」
この後、怒られた事をここに記す。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
「よっす、遊びに来た、調子どうだい?」
手に汗握るであろうらうりーチームVSいっちーむの試合中に観客席の鈴音とせっしーの所へと腰を下ろす、簪は今打鉄弐式のメンテナンス中でここには居ない、本音ちゃんもだ。
「えらく呑気(のんき)ね、アンタまだ次の試合があるって言うのに」
「本当ですわ、それにわたくし達に調子云々等と言われても困ります、すこぶる悪いに決まっていますわ」
「ほっほぉ、そいつぁ残念」
「と言うよりさ、私てっきり布仏さんと組むと思ってたんだけど」
「それ、わたくしも思いましたわ」
ちなみに本音ちゃんは谷本さんと組んだとのこと、どうでもいいだろうが谷本さんの武装はグレオン、完全に有澤重工に感化されている。
「あぁ、いっちーとシャルりんには言ったんだが、彼女…と言うより嫁さんが出来てな」
「へぇ…ぇえええ゛え゛?!」
「は、はいぃ?!」
「で、さっき組んでた彼女がそうだ」
「じょ、冗談じゃ…」
「あぁ、本当ですか?! 夢なら覚め…!!」
なんだこいつらすっげぇ失礼、おっぱい揉むぞ、尻撫でるぞ。
そう思うと左手が勝手に動き出し、左前方のせっしーの尻をさわさわと撫で始めた、私は戦慄した、なぜこのような事になったのか、理解が出来ない、私の意志ではないのだ、ならばなぜ。
あぁはい、せっしーの初々しい反応を見たかっただけです、心で理解したッ!
「ぅきゃいッ?!」
「な、なにっ?!」
「とっ、と! 籐ヶ崎さん?! なっ、何をしているのですか!!」
「拙者ではござらん!」
「妙にゴツゴツしてた上に冷たかったので絶対に籐ヶ崎さんの左腕でしょう!!」
「尻撫でるんだったら右腕で撫でるわ! 左腕と両足の感覚無いもの!!」
するとどうだ、何やら鈴音が俺のことをまるでゴミを見るような目で見ているではないか、いいぞ、冴えてきた!
「ねぇ、シン、ちょっといいかしら、私見てたんだけどさ、アンタがセシリアのお尻触る所」
「じょ、冗談じゃ…じゃあもう一人! もう一人証人を呼ぶぞ! IBIS、見てました?!」
『はい、信一郎様が義手でセシリア・オルコット様の臀部を触る所を確認しました』
「…籐ヶ崎さん…何か言い残す事は?」
「あ、モッピーがいっちーの攻撃で落ちた」
「「え?!」」
ふぅ、助かった、いやはや危ない所だったな…あと少しで警察に保釈金を積まなければならない所だった。
「あ! あぁ! あのバカ! 何で箒をお姫様抱っこしてるのよ!!」
「ず、ずるいですわっ!!」
「所詮は獣だ、人の言葉も解さんだろう」
もっふもふ、あ、それ、もっふもふ。
「あ、よし! そこよ、やっちゃいなさい!」
「あぁ! どうして突っ込むのですか?!」
「うっし、ナイスフォロー!」
にしてもシャルりんの武装って地味だよな、見た目も威力も、俺のハウザーなんて見ただけでやばいって分かる見た目だぜ?
モロチン当たったらヤバイ、軽2をデュエル開始5秒で落としたことがあるからな、おおよそ居るであろう位置に撃ち込んだら敵が爆死したでござるの巻。
等と恐らくどうでもいいであろう事をウンウン考えていたらシャルりんがらうりーに急接近しつつ左腕を大きく後ろに振っていた。
「行ったぁ!!」
直後シャルりんがパイルバンカーを2~3度連続してらうりーに打ち込む。
アレほど連続して撃てるのはリボルバータイプのマガジンだからだろう、恐らく最大6連発のパイルバンカー。
だがなぜカラードが上位タイプでも思いつかなかったのだろう…いや、まてよ?
思いついたはずだ、カラードのことだからかなり早く、思いついたのはキサラギか、アルゼブラか、だがなぜ形になっていないのか。
「凄いっちゃ凄かったけど威力自体はシンのアレに及ばないわよね」
「それだぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
「ひきゅっ!! な、にゃによ?! いきなり!」
涙目で鈴音が訴えかけてくるがそんな物より俺は閃いた。
威力だ! 試作時点で威力が既にバカみたいにデカかったからだ!!
故に銃身が耐えられなくて崩壊、何だ駄目なのかで終わってしまったんだ!!
撃ち出すのに使う爆薬の威力を落とせば連射式も可能だ、撃ち出すのと引き戻すのに爆薬を使えばマシンガンの如く連射も可能、弾薬をベルト給弾でもガトリング式でもつけてしまえば実現可能!!
「マハハハハハハッ!! 浮かんだ、浮かんだぞぉ! その名もガトリングパイルだッ!!」
「ぼ、ボーデヴィッヒさんのISが溶けてますわ?!」
「なによ…あれ…!」
「ん? あぁ、あれ? V(ヴァルキリー)T(トレース)システムだろ、これだからドイツは」
「VTシステム…わたくし、聞いた事がありますわ…でも開発も使用も禁止されている筈では…」
『緊急事態発生、全生徒はアリーナから避難してください』
すると周りの女子生徒は一斉に立ち上がり悲鳴を上げて避難を開始する、ただし、目の前の二人は別、俺みたいに座りっぱなしと言うわけではないが冷静に状況の把握を始めている。
「どうした? 二人とも逃げないのか?」
「今このパニックの中わたくし達も非常口に走り込んでどうするのです?」
「それにね、私達は専用機持ちよ?」
「二人ともダメージレベルが深刻で展開できないけどな」
「うぐ、それより、籐ヶ崎さんこそ逃げないのですか?」
「そうよ、流れ弾、飛んで来るかもしれないわよ」
「んふーふ、冗談。 流れ弾なんてねぇよ、だってやる気満々な双方ともブレオンじゃねぇか」
まぁ非常口に突撃して他の女子達をどさくさに紛れて触ったりするのも魅力的だが、満員電車とか俺は嫌いなんだ。
「まぁ私は、一夏(あのバカ)なら大丈夫だって、信じてるし」
「そうですわ、一夏さんが負けるはず無いですもの」
「お、EN切れた」
「に、逃げてェェェ!!」
「早く退避してください!!」
「お前ら焦りすぎだろ、信じてやれよ」
大丈夫大丈夫、俺はいっちーのこと、信じてるからな…いや、ただどうなるか分かってるだけなんだけどな。
「無茶ですわ! 殆ど生身のままで戦うなんて!」
「あわ、あわわわわわ、あbbbb」
「いとおかし、大丈夫だって」
アリーナを見るとナニカサレタらうりーがいっちーに向かってブレードを振り、いっちーが紙一重で避け、雪片弐型が一瞬だけ目映い光を放ち、振り抜かれた。
実に愚直で綺麗な太刀筋だった、刃物はナイフしか扱えない俺から見ても美しかった。
ズルリとナニカサレタ黒い影が形を持った物体かららうりーが姿を現しいっちーに抱き止められる。
「な? 大丈夫だった」
「え、えぇ、わ、分かっていましたわ、だから言ったではないですか一夏さんが負けるはずが無いと」
「ふぇ、ふぇぇぇん、よかったよぉぉ、いちかしんじゃうかとおもったよぉぉ、ふぇぇぇぇん」
「何だこの差。んじゃ、ま 俺も避難するとすっか」
おぉ、こわやこわや、早い所社に連絡入れないと、いや…それともそのまま母さんに会いに行くか? うん、そうしよう。
「IBIS、母さん、社長の現在地を教えてください」
『ナビゲート致します、指示通りに進んでください』
ドイツがVTSを積んでいた事に付いて色々母さんの意見を聞いてみるのも…
…………あぁぁぁぁぁ!!! くそっ! 俺がらうりーの相手をしてVTSを発動させればそれをネタにドイツから色々強請れたのにィィィィィィッ!! 俺のバカ!!
『右です、信一郎様』
「あ、はい」
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
「ガトリングパイル?」
「うん、どうだろう」
「面白そうね! 流石シンくん! すっごくキサラギ臭がするけど! で、ACに積む?」
「うんにゃ、AISDに積んで欲しい」
「はいはい、じゃ社に帰ったらキサラギに言っておくわね」
「あんがと」
見ろ、また奇妙な単語が出てきたぞ、AISD、正式名称「アンチ・インフィニット・ストラトス・ドローン」対IS用無人兵器、世間に公開はしていないが社内の地下兵器庫に大量に生産し、ストックしてある、タチコマ見たいな物からACまで選り取りみどり。
管理している兵器庫によって名称が違う、例えば無人ACを保管している所はレイヴンズ・ネスト。
勘のいい人は気付いたかも知れないが保管している量産型無人ACの名前は「ナインボール」使用AIは片手間操作のIBIS、その際はラナ・ニールセンと名乗って貰っている。
防衛の為に俺のACと同じステータスを持つ無人ACも実は置いてある、動かしているのはやはりIBIS、しかしこちらは片手間ではなく外敵排除に専念してもらう、まだ一度も動かした事は無いが。
と言うよりもまず一度さえも外敵の侵入を許したことは無い、ISが突っ込んでくれば起動する機会もあるのだろうがこちらはカラード、喧嘩を売ってくる国が一つとして無いのが現状だ。
まぁそんな話は置いておこう、母さんとも別れてすることも無くなったしいっちーとからうりーとか見に行こう、うん。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
「身体筋肉痛で痛くなってたりとかそんなのは無いか? いっちー」
「ん、少し体が重い、でもまぁ大丈夫だろ、ところでシン」
「いっちー…どうした…?」
「左腕は?」
「なにを…いってる…?」
「いや、左腕どこ行ったんだよ」
左腕は置いてきた、あいつじゃこの戦いに付いて来れない。
いや、ただメンテナンスでフランに預けただけなんだがな、フラン…フラン・バッティ(バティでもいいと思ってたが設定資料集にバッテイと書かれてて唖然とした)・カーティス、カラードに所属する研究者兼AC(非ISタイプ)のテストパイロット兼ウェポンテスターであるジャック・バッティの義娘
整備や開発と言ったものが得意で俺の義手義足の整備士として居て貰っている、IS適正持ちでIS学園4組に所属。
余談だがカラード専属傭兵の一人を慕っている。
「整備、何だ? 違和感でもあるか?」
「まぁ…そりゃなぁ」
「左腕、XAM-SOBRERO」
と言ってACの左腕を展開する、するとL字型の板みたいなのが出現。
「きもっ」
「左腕、03-AALIYAH/A」
「色が黒いけど、まぁいつもと違和感は無い、うん」
「ところでらうりーはどうだ?」
「あぁ、保健室で寝てる、目を覚ますのは多分夕方頃だろうって千冬姉が言ってた」
「あっそ、じゃあ俺はもう部屋に戻るわ」
「おう」
いっちーと別れて自分の部屋に移動を始めた、ところで何やら遠くから鈴音達の声が聞こえる、このT字路の向こうからだ。
「一夏が大丈夫そうで良かったわ、ホント」
「本当ですわね、心臓が止まるかと思いましたわ」
T字路の曲がり角ギリギリで待機、みんなのアイドルリヘナラたんの呼吸音を口から出して待ってみる。
「ァ、ァァァァ…ハァァ…ァ、ァァァァ……」
「ね、ねぇ…何か、変な音聞こえない?」
「そうですわね…なんでしょうか?」
「…曲がり角…? 何かあるのかしら…」
周りに誰もいない事を確認して顔を作り変える、見た目リヘナラたん、可愛い!
鈴音がひょっこりと顔を出したのと同時に…
『キェァァァァアアアアアアアアアアアッ!!!!!』
「ひにゃああああああああああああっ?!」
「ひぃっ?!」
叫ぶ、すると鈴音がまず後ろに飛びあがって尻餅をつく、直後ペタペタと地面を這いずって後ろに下がる、俺がゆっくりと一歩前に出たらガクガクと震え地面を這いながら俺から顔を反らして一目散にせっしーの方へと向かう、なお、俺はせっしーの姿が見えていない。
直後自分の顔を元に戻し角から顔を出すと鈴音が涙目でせっしーの腰にしがみつき、せっしーの陰に隠れ、恐怖に引きつった顔で俺の方を見る。
「今度カラード主催のお化け屋敷行こうぜ、いっちーとかシャルりんとからうりーとか誘って」
「ふぇうぅぅ…ぅやぅ、うぇぅぅぁぁ…」
「お、驚きましたわ…おもに鈴さんの叫び声に」
「やっべぇ、鈴音が何喋ってんのか皆目見当が付かん」
「化けもにょ、が…いた、のぉ…!」
「ば、化け物? 籐ヶ崎さんしか居ませんが…?」
「いた! いたのよ! 薄紫で口が裂けてて針みたいな牙で赤い目で…!!」
「そんなの居るわけ無いではありませんか、変なことを言わないで下さいな」
「俺をそれと見間違えたか? 俺は黄色人種だし口が裂けてるわけでもないし目は黒だぞ」
鈴音を怖がらせるのが異常に楽しい件について、いやいや、嫌いじゃないんだ、ただその反応が凄く面白くてだな、ついやってしまう。
「じゃあ俺はもう部屋に戻るけど…あ、そう言えばこんな話を聞いたことがある」
「なんですか、いきなり」
「学園って元々人工島だろ? 島が出来る前、世界大戦時この海域で数え切れないほどの人が戦死したそうだ、今でもその霊魂が形を成し異形と化して徘徊しているらしい、じゃあの」
「初めて聞きましたわ」
と、走り去って曲がり角から耳を澄ませる。
「ね、ねぇ…セシリア、一生のお願い、寮の部屋まで一緒に来て、お願い」
「あんなの嘘に決まってますわ」
「お願い、お願いよぉ…」
足掻くな、運命を受け入れろ、さてさて、鈴音の今後が楽しみではあるがイベント進行をせねばならぬため俺はとっとと部屋へと帰ることにしよう。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
「なんと! 男子に大浴場が解禁になりました!」
「つまり女子が使っている所に脚部射突型ブレード丸出しで突撃してもいいってことですね?!」
「だっ、だっ! 駄目に決まってます!!」
「いいぞぉ、冴えてきた…! ジャック、俺のドミナント、よく見ておくんだな!」
「シン、もう黙っていようか」
「使っていい時間がちゃんと決まっていますので絶対に! 絶ッ対に守ってくださいね!」
「使っていい時間になった直後に突入すればまだ着替え始めていない女子の一糸纏わぬ姿が見れる可能性があるんですね?!」
「女子の使っていい時間と1時間差がありますのでそれはありえません!」
「畜生…ついてねぇ…ついてねぇよぉ…シャルりんも付いてねぇよぉ…!」
「ふん!」
べちゃり、orzの時頭をシャルりんにハリセンで叩かれた、_oノZこんな感じになった。
「じゃ、じゃあ私は伝える事を伝え終えたので戻りますね、絶対に変な事しちゃ駄目ですよ! 籐ヶ崎君!」
「フリか、ならばZE☆N☆RAになるしかあるまい…」
「もうその流れはいいですよぉ~!!」
ひーんと顔を真っ赤にして恥ずかしがる真耶たん、一人で発電!一発!二発!三発!実戦のつもりで五発!
そうこうしている内に戦線離脱を試みる真耶たん、離脱…駄目だ、やらせてくれ。
しかし現実は無常哉、作戦領域からOBよろしく去って行く、逃したか…!
「クソがっ…俺の所為かよ…!」
「自業自得だよ」
パンネたんみたいに手足を使わずにうにうにと動いて自分のベッドへ移動する、続いて芋虫のように這いずってベッドの上に落ち着く。
「シャルりん先行って来いよ、シャルりんの後でいっちー引き連れて入ってくるから」
「……その約束、ちゃんと守ってね」
「しっかたねぇなぁ、分かった分かった、ドミナントとの約束だ!」
「絶対だよ!」
念を押して出て行くシャルりん、あぁ勿論約束は守るさシャルりんの後、とは言ったが、別に俺はシャルりんが部屋に戻ってきてから、なんて一言も言ってないがな!!
シャルりんが部屋を出た後で風呂に突撃だ、いっちーを連れてな!!
「GO! GO! GO!」
扉から顔を出して周囲を見る、シャルりんは居ないな、確認完了。
「いっちいっちー! 風呂行こうぜ!」
左手でコツコツガリガリ扉を叩きながらいっちーを呼ぶ、すると中からなんとも気の抜けた声が聞こえてきてその後扉が開く。
「おぉ、シンも行くのか」
「応よ、さてさて、楽しみだな」
「あぁ、やっっっと! 湯船に浸かれるな!」
「日本人と言ったら米と風呂だな」
「あぁ! んじゃ行くか、シンは着替え用意したか?」
「俺量子変換で服保存してるし」
「何て無駄な事に量子変換使ってるんだよ」
「いいんだよ、後5千位パーツ詰め込めるし」
「カラードパネェ」
で、大浴場の場所はどこだろう、と呟くと多分こっち等と勘で言ってきやがったのでノーセンキューしといた、お前の(地理的)勘ほど当てにならない物は無い。
設置されたパネルを見つついっちーの指差した方向とは反対に進みながら廊下を進んで行く。
「HD-LANCEL-OPT04」
「うぉ、何だよその頭に乗っかったひよこ」
「アヒルの代わりだ」
途中でいっちーを何度か足止めして凡そシャルりんが到着して10分ほど経ったであろう時に脱衣所に到着、予想通りシャルりんはもう浴場に居るらしい、計画通り!
「さて、脱ぐか! パージします。不明なユニット♂が接続♂されました。システムに深刻な障害♂が発生しています。直ちに使用♂を停止してください」
「何だ変な事言っtうお! 脱ぐの速いな?!」
「憧れるだろ」
「いや、てか前隠せよ、誰もシンのナニなんか見たくないって」
「いいじゃん、どうせ男同士なんだし、それとも何か、サイズの問題で見られるのが恥ずかしいのか」
「んな事ねぇよ、いたって平均的だよ俺のは」
等と言って腰にタオルを巻いたいっちーが一息ついて腰に手を当てる。
「んじゃ行くぞ!」
「いや隠せよ!」
ガラリと扉を思いっきり開いて蟹股大股でズンズンと歩いて行く。
「たーんたーんたっぬきっのきっんたっまはっ♪ かーぜっもなーいのっにぶーらっぶらっ♪」
「だから隠せって」
「うひゃぃ?!」
シャルりんを見つけたがその前にまず身体を洗いに行く、量子変換で身体を洗う用の手拭を出し椅子に座って身体を洗い始める。
「あいむしんかーあいくっどぅぶれいきっだん! あいむしゅーたーどれすてぃっくべいびー!」
「シ、シ、シンと一夏?! なっ何で?!」
「たっちざじゃんぱーふぃーりっいんざうぃる! かむとぅがーばんとぅしゅーうぃずみー!」
「なっなっなんでシャルが?!」
「あいむしんかーあいくっどぅぶれいきっだん! あいむしゅーたーどれすてぃっくべいびー!」
「だっ、だってシンが先に入れって言うから! 俺は後で入るって…あぁ?!」
「たっちざじゃんぱーふぃーりっいんざうぃる! かむとぅがーばんとぅしゅーうぃずみー!」
「お、俺はシンが行こうぜって言うから!!」
「でぃーぷしんくうぃずらーびずふぉえばー! ほーるどゅあずゆあしんきんおーばー!」
「シン! ちょっと聞いてるの?!」
「あうつてぃるねすさっらんうぃずひあ! さんどぅちるっれんれーいんざぷろっぐらー!」
「駄目だこいつ聞いてねぇ!!」
「でぃーぷしんくうぃずらーびずふぉえばー! ほーるどゅあずゆあしんきんおーばー!」
「しかもすっごく煩い!」
「あうつてぃるねすさっらんうぃずひあ! さんどぅちるっれんれーいんざぷろっぐらー!」
よし、身体をある程度洗えたぞ、ある一部を残して。その場所を洗うためにいざ立ち上がる!
「ウォォォォォアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!」
「何スッゲェ勢いでナニ洗ってんだよ!!」
「なっなっなっ! いきなり何してるの?!」
ふぅ、設置してあるシャワーの温度を調整して…お、すげぇ。一瞬で温かいお湯が出る、さすがIS学園だ、自宅のシャワー(会社に取り付けてある研究員、及びテストパイロット用簡易シャワー)とはワケが違う。
身体に付いた泡を落として行く、ACだったら膝関節まで水に使ったら死亡、何故なんだろうか河童か河童の仕業なのか。
「ふぅ、で? どうした?」
「シン、君と言う人は…!」
「お前って奴は……」
何だこやつらは、湯船に入る前には身体を洗うだろう、俺は何時も通りそうしただけだぞ。
「ボクが入ってからって約束だったけどもしかして…」
「約束は破っていない、だろう?」
「にしてもせめて前隠せよ、何度も言うけど! シャルだって居るんだぞ?!」
「だからどうした、湯船につかる時は手拭を浸けてはいけない、故に結局湯船では見られるんだ、なら最初から隠さなくても相違ない」
「恥ずかしいとは思わないのかよ」
「見られた所で何も感じないし見たところでおっ勃ちもしねぇ、お前らほど人生経験浅くねぇんだ、一緒にするな」
「だからってボクが入っている時に来なくてもいいじゃない!」
「温泉回! 水着回! 必須なんだよ! まぁ後でまだあるけど!」
よっこいしょと湯船に足を踏み入れる、フロントはシャルりんから丸見えだ、顔を真っ赤にして顔を反らすが反らした先はいっちーである。
ゆったりと湯船に浸かりながらシャルりんといっちーを眺めてニヨニヨ、あぁ、俺は気にしないで見つめ合ってて下さい。
「はぁ…ねぇ一夏、寒いでしょ? 入ればいいんじゃないかな?」
「い、いや…でも」
「いっいゆっだっな♪ ハハハン♪ いーいゆっだーな♪ ハハハン♪」
「それに、コレももう、入っちゃってるし」
「遂に俺、物扱いである、世界一の大企業の御曹司が遂に物扱いである」
なんだか妙に悔しくなってきたので湯船でバタフライをする、しかしそれなりに浅い上、脚と左腕が重いので直ぐに水没。
バカな、これが私の最後と言うか?! 認めん、認めr(ry
「湯船ではしゃぐなよ! 小学生か!」
「ぼくしょうがくせー! 僕生姜臭ぇ!」
「き、気持ち悪…ううん、何でもないよ」
「流石に傷ついた、俺もう上がるわ、あと大人しく二人でしっぽりしてろよ」
素早く髪の毛を洗って泡を落として浴場から出て行った事をここに記す。
ロッカールームを出て直ぐコーヒー牛乳をチビチビ飲む、豪快に飲む気にはなれん、たっぷり10分掛けて飲み終えるとロッカールームからシャルりんが顔を出した。
「まだ居たんだね、さっきはごめんね」
「うむ、構わんさ。気にしてない…気にして…無い……」
「スッゴイ気にしてるよね?!」
「ま、それは置いといて、とっとと部屋に戻るか、いっちーは?」
「まだもう少し入ってるだって」
「ほぉん」
と、部屋に向かっていると前方からちっふーが現れる、コマンド?
ちらりとこちらを見てきたので声には出さず口を動かす「現在大浴場にいっちー一人」それを見るや否やちっふーの唇の端がニィと吊り上がった、その笑みは正しく笑みだった。
「ばんわーっす」
「織斑先生、こんばんわ」
「浴場からの帰りか。あぁ、籐ヶ崎…いい事を教えてもらった」
「うぃ」
ちっふーとすれ違い数歩、そこで足音が一つ消えた、俺の重い足音ではない、シャルりんの軽い足取りの足音ではない、堅苦しく規則的な足音が消えたのだ、ちらと後を振り向く、しかしそこには誰の後姿も無かった。
真に影も、形も、痕跡も、それはまるで人ならざる者がいたかのように………
以上です。
更新遅れてしまい非常に申し訳ありません。
言い訳をさせて頂くのであれば大神を購入して私にやりこみ気質があったのと…
アサシンクリード3を購入して私にやりこみ気質があったのが問題です。
あとココはこういう風に書きたい! と言う願望が無く私にとってこの話が次までの繋ぎであった事も問題です。
以上でした、質問、感想、罵倒等々お待ちしております。
では皆様お休みなさい。