コジマ汚染レベルで脳が駄目な男のインフィニット・ストラトス 作:刃狐(旧アーマードこれ)
あまり尻Assでもないのですが驚く事にシモネタがほぼ皆無です。
じょ…冗談じゃ…!
ここまで前書きです。
「一緒に居てやれないのは非常に残念だが俺にはやる事が多すぎる、お休み、簪」
「うん…おやすみ…信一郎」
「おやすみ~シンにー」
「おやすみ、本音ちゃん」
と、簪を部屋まで送って別れる、本音ちゃんと同室だったのか、まぁわかる気もするが。
ACの特殊機能を起動してデスクトップホログラムを目の前に投影する、普通のパソコンの機能がおまけで入っているのだ、凄く便利。
プライベートチャネルを起動、と言っても外部に音が漏れないようにする為の無線イヤホンの様な物だ、続いてオーメルの音声メールを開く。
『オーメル・サイエンス・テクノロジーのアディ・ネイサンです。信一郎様、先日の依頼であるデュノア社系列の情報収集を終えました、よって報告します。
まずシャルル・デュノアの出生ですが、記録上には一切存在しません、ほんの数ヶ月前に戸籍が生まれました。ご存知だとは思いますが本名はシャルロット・デュノア、デュノア社の社長と妾の隠し子です。もっとも、コレまでずっと黙秘していたようですが…恐らくコレからもでしょうね、器の小さい事です。
ですが一応親としてのプライドなのか愛なのか莫大な額のポケットマネーを送っていたようですね。それと内部情報を探ってみた所彼女の事を否定し続けているのは社長夫人だけのようです。
まぁこんな所でしょうか、その他の情報が必要なら連絡してください、随時新たな情報をお届けします。
それにしても…何故このような情報が必要なのです?大企業と言っても所詮第3位です、我々カラードの足元にも及びませんよ、では失礼致します。
公式試合では是非オーメルの製品をお使い下さい、悪い話にはならないと思いますが』
うむ、相変わらず人を見下した態度がたまらん、オーメルは間違えている要素が変だ。
個人的には感情の情報が欲しいがカラードの面々には期待するだけ無駄だろう、これは俺の勘と希望に頼るしかないな。
今は日が沈んだ所謂夜だ、フランスと日本のタイムラグ…は…何時間だっけ?
「IBIS、フランスと日本の時差は?」
『8時間です、夏は7時間ですが、今フランスは昼である事には変わりません』
「ありがとうございます」
「はい、いつでもお呼び下さい、信一郎様」
よし、ならば今日中に終わりそうだな、面倒さえなければ。
喜べ今日の俺は紳士的だ、それに機嫌がいいぞ、マハハハハハハ!
「ただいま俺の部屋、おーぷんぷん!」
カードキーを差し込んで開いてみるが部屋に誰も居ない、念のためと確かめてみたがシャワーにも居ない、よし、シャルりんは思い通りいっちーの部屋にシャワーを借りに行った様だ。
「クローズド、ドアァ…」
ゆっくりと優しく女性を扱うかのごとく扉を閉める、ロックがカードキーなのに手動ドアとは之如何に。
そして隣の部屋、つまりいっちーの部屋に向かう、と言っても20歩も無いわけだが、扉の前に立って「左手」でノックしてみる。
ゴキィン、ゴキィン、と鉄と木をぶつけた音がした、まぁ金属と木をぶつけたわけだが、ちなみに俺の義手だが素材が元々IS装甲と同じだった、そこに俺が手を加え微強化、衝撃にかなり強い金属になった、強度は微妙に上昇。
「いっちーいっちー、シャルりん来てる?」
「う!! おっと! …イデッ! い、いないぞ!」
「わっかりやすいなぁオイ、ここにいるのは知っている! 大人しく開けろ!」
「警察かよ!」
「アンさんココにおんのはわかっとんねや! はよ開けんかいゴラァ!!」
「ヤクザかよ!」
「トリックオアトリート! お菓子くれなきゃドア爆破しちゃうぞ☆」
「お菓子目的になったぞ?!」
面倒な、いいか、俺は面倒が嫌いなんだ。
「仕方ない、たったららったったーったったー、マスターキー(軍用語)」
「ま、ますたーきー?」
「い、一夏っ! 扉から離れて!!」
マスターキー、アンダーバレルショットガンのことだ、分かりやすく言うと小型のショットガンである。
音を良く聞いていっちーが扉から十分離れた事を確認する、ちなみにこのマスターキーもカラード産で音も無く弾を撃ち出せる優れもの、着弾音も弾薬自体に特殊な加工が施されていて着弾音も抑えてある。
パヒュガッ!!
「オープンセサミ(開けゴマ)…」
「シ、シン…そ、それ…?」
「こんな所でマスターキーだなんて何を考えてるの?!」
「俺は面倒が嫌いだと言っただろう」
ズカズカといっちーの部屋に侵入してドアを閉めたらいっちーと案の定居たシャルりんに見えないようドアを直す。
直ぐにACを部分展開し特殊EMPを作動させて盗聴器、隠しカメラのみを破壊、展開した部分は左腕で展開したパーツはオーギル腕、要するに見た目は一切変わらないのだ。
続いて窓の方へ移動しカーテンを閉める、何故こいつらはこうも無用心なんだろう、訳が分からないよ! きゅっぷい!
「おい、椅子だ、椅子を寄越せ、麻呂は椅子を所望するでおじゃる」
「し、シン! いきなり入ってくるなよ!」
「一夏、大丈夫だよ…シンは僕が女だってもう知ってるから」
「…え?」
「画像も貼らずにスレ立てとな?!」
「相変わらず訳わかんねえな、シンは」
いつまで経っても椅子は貰えそうに無いのでベッドに腰を下ろす、きっと客観的に見ると面倒臭そうに座っただろうな、おっさんが腰を叩くのと同じぐらいの気ダルさを纏わせつつ足を組む。
「さて、お前らに、と言うかシャルりんに良いお知らせがあります」
「…な、何?」
「俺にお嫁さんが出来ました、今とっても嬉しいので幸せをおすそ分けします」
「お、お嫁さん?!」
「2次元?」
「ウンコを顔面に塗ったくるぞ」
「やめろォ!」
ACを再度部分展開してIBISへと繋ぐ、IBISとの会話を二人にも聞こえるようにして二人に座っているよう促した。
「IBIS、今フランスは何時ごろです?」
『昼過ぎ、2時頃かと』
「フランスとの時差? どうして…?」
「誰だ? この声」
「二人は好きに喋ってもいいが俺の邪魔をするなよ、シャルりんの答えは直ぐに分かる、いっちーの問いに対してだが…うーむ…俺の秘書…とは少し違うし」
『信一郎様にお仕えしております、カラードの軍用人工衛星及びカラードの電子空間管理AIのIBISと申します。織斑 一夏様、シャルロット・デュノア様、以後お見知りおきを』
「俺に仕えているって言うかカラードに仕えているって言ったほうが正しいけどな」
と、IBISの言葉を訂正しIBISに通信を繋ぐよう指示する、目前の二人は首を傾げたり難しい表情をしている、首を傾げているのはいっちーの方なんだけどな。
「何をしてるの?」
「デュノア社に繋げてる、何なら叫んでも構わんが向こうには一切聞こえないからな、俺が利用してるのは所謂プライベートチャネルだし」
「な、シン! お前何して…!」
『ハッキング完了しました、いつでも回線に割り込めます』
「割り込まないで普通に社長室の電話にでも掛けてくれ」
『はい』
「シン?! いったい何をするつもりなの?!」
「黙れよ…いいか、俺は面倒とバッドエンドが大嫌いなんだ」
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
「…どうした」
『失礼致します、私は…キャロル・ドーリーと申します』
「聞かん名と声だな」
『その通りでしょう、私もデュノア社の社長の声を聞いたのは初めてですから』
「…何者だ?」
『カラードの者です、くれぐれも妙な事はなさらぬ様に、まずは今録音しようとしている手をお止め下さい』
「見ているのか…」
『はい、大気圏外からではありますが』
「要求は…何だ」
『お話をお伺いしたいだけです』
「言って見ろ」
『では人を代わります、どうぞ』
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
『では人を代わります、どうぞ ―信一郎様―』
「失礼、日本語でお願いします。私は…あぁいやめんどくせぇ、俺はカラードの籐ヶ崎信一郎だ、知ってるだろう」
『知っている、よく…な』
「聞きたい事は他でもない、あんたと愛人さんの娘、シャルロットについてだ」
『なるほど…やはりバレたか』
「やはりって…どういう事? ばれる事前提で…僕をIS学園に?」
「…こいつ、本当にシャルの…親かよ…!!」
「やはりって事はバレる事前提だったのか」
『骨格から違うのだ、騙せるはず無かろう』
「…バレた時は身体を使って俺か織斑一夏を落とせと指示出していたからな」
『…なに? 私はそんな指示は出していないが…?』
「本人は簡単にゲロってくれたぜ?」
『そんな馬鹿なことがあるか!!』
「何故馬鹿なことなんだ?」
『たった一人の娘に対してそんな事が言える訳が無いだろう!!』
「シャル、その指示を出したのって本当に親父さんなのか?」
「僕に伝えてきた人はそう言ってた…けど…」
「そう言えば…相当な額を送っていたそうだが」
『何処まで調べた…!』
「ほぼ全て、アンタの感情以外はね、要するにアンタの気持ちをぶちまけて貰いたいだけさ」
『…そうだ、私の…こんな私が言うのも可笑しいが私の…愛する娘だ…苦しい思いなどして欲しくない』
「その割には随分と冷たいそうじゃないか」
『…出来る事なら…出来る事なら謝って抱きしめたかった…だがそれすらも私には許されない…』
「……うそだよ…こんなの…そんなはず無い…」
「シャル…」
「シャルロットをデュノア社に引き込んだ理由を詳しく聞きたいんだが?」
『…何故だ』
「それもあんたの感情だと目星をつけてるから」
『いいだろう、私としては…出来る事なら私が親である事を知らず、静かに、幸せに暮らして欲しかった…しかしシャルロットは、高いIS適正を持っていた、これでは私が親である事を調べられるのは時間の問題でしかない。
しかし、愛人との子だと知られれば社の評判は落ちる、私だけが罵倒され、蔑まされるのは構わない、が…社の評判は確実に落ちるだろう、そうすれば社員は最悪路頭に迷う事となる。
だが社員にも家庭がある、妻が居て、子が居る、私の世間にとっての失態一つで数多くの幸せな家庭を引き裂きたくなど無い…!! 私が…そうであったように…』
「次はシャルロットをIS学園に入れた理由を聞かせて貰いたい」
『それは…広告塔として…』
「違う違う、世間に対する、じゃないんだ。アンタ自身の思惑だよ」
『……原因は私の妻だ、彼女は非常に強くシャルロットに当たっていてな、多分…シャルロットの母…レティシアに対する嫉妬だろう…妻は、子が生せなかったから…
だから私はシャルロットを逃がすために、シャルロットに嫌われるようにした上で日本に、IS学園に送ったのだ』
「分かってると思うが…」
『ああ、その通り、一時的な物でしかない、だからその間に妻を何とか説得するつもりだった。
もしフランスに戻るのが嫌だと言ったなら親子の関係を絶って日本へ亡命させるつもりでもある』
「OK、OK、まだ幾つか聞きたい事があるけどまぁいいだろう」
『この話は…シャルロットには内密にしておいてくれ…私はあの子にとって憎悪の対象で無ければならないのだ』
「そりゃムリだ、申し訳ないけど。安っぽい言い方だけど、親子の壁には、消えてもらわなきゃいけない」
『何?』
「キャ~ロりん」
そう言って指を鳴らすとIBISが音声接続を一時的に遮断する。
『シャルロット・デュノア様、ISの通信機能をONにしてください、もし駄目である場合は強制的にONに致しますが』
「え、あ…わか…った」
『ではどうぞ、ご自由にお話し下さい、接続修正いたします。3・2・1・接続』
「さて、いっちー。俺に世界一可愛いお嫁さんが出来た話だがな」
「え? いきなりその話になるの?! 今までのは何?!」
「いや、俺かなり最初の方に言った筈だけど」
まったく、いっちーったらほんの少し前のお話の流れも覚えていないなんて、駄目な子ね! ぷんすこ!
「でだ、でだ、そのお嫁さんなんだがな」
「お、おぉ…」
「いっちーをかなり怨んでるからな」
「俺何かやった?!」
「正確には白式が、だが」
等と外野で話をしていると隣で頭部スタビライザーを展開したシャルりんがホロホロと涙を流していた、まだもう少し時間が掛かりそうだから惚気話に移って見ようかと思う。
「まぁそれは今度代役で俺がいっちーを左手でぶん殴るとしてだ」
「いや、死ぬから、15割ぐらい死ぬから」
「あれは今から36万…いや、1万4千年前だったか…まぁいい」
「あれ、俺今もしかしてスルーされた? 俺死ぬ事今確定した?」
「俺が彼女と出会ったのは整備室だった、今思えば変な歌を口ずさみながら入ったことが悔やまれる」
「もしかして、ガチか? 冗談じゃなくてガチなのか?」
「紆余曲折あって本日婚約いたしました、んふーふ」
「飛び過ぎ飛び過ぎ、何だよ紆余曲折って」
紆余曲折だよ、デートに行ったり一緒にIS作ったり、あだ名を付けようとしてゴミを見るような目で見られたり。
「そうだそうだ、今度のトーナメント、いい所をお嫁さんに見せたいから…一切容赦なく本気で行くからな」
「はっ、望む所だ」
シャルりんはうんうんと相槌を打ちながら相変わらずボロボロと涙を零している。
俺には聞こえていないので何を喋っているのかはわからないがまぁ大丈夫だろう、これは年寄りの勘でしかないが、女の勘よりも鋭いぞ。
あれ? 今思ったらちっふーとか俺に対して積極的に拳を振るってきてるのってコレ思えば老人虐待じゃない?
あら、あらら、大変、でもまぁ大丈夫だな、俺は今老人じゃないし。
『信一郎様、シャルロット様の通信が終わりました、デュノア社の社長が信一郎様に代わって欲しいそうです』
「あいよ、代わっちゃいました、信一郎です~んふーふ」
『…君のお陰で、娘に…父親と認めて貰えた…礼を言わせて貰う、いや、礼を言わせて頂きます、ありがとう…』
「んひゃあ、むず痒い! 敬語とかいいんで! 俺はただのクソガキなんで!」
『それはすまない、ところでこの会話は周りに聞こえているのかね?』
「うぃ、心配はしなさんな、親子の会話は俺たちには聞こえてないから。今は聞こえてるけど」
『そうか、では…織斑一夏君、聞こえているね?』
「は、はい!」
「いや、いっちー、お前の声はあっちには聞こえてないから」
『なるほど、居る事はいるのか…では一つ言わせて貰ってもいいかな?』
「どうぞ…」
「どうぞ、ですって」
『娘を泣かしたら、私が直接殴りに行く、以上だ』
その言葉を最後にプツンと接続を切ったデュノア社の社長、俺が「だとよ」、とニッコリ笑いながらいっちーの方を見ると、なにやら下唇を噛みながら名状しがたい微妙な表情をしたいっちーがそこに佇んでいた。
「なにその顔、すっげー笑える、絵に描きてぇ、写真とりてぇ、んで配りてぇ」
「俺あらゆる人に殴られる可能性があるのか…?」
「だ、大丈夫だよ! 僕を幸せにしてくれればいいんだから!」
「あら不思議、精神的な余裕がある所為か優越感に浸っている所為か全然妬ましくない」
それよりも早い所頭部スタビライザーを仕舞った方が良いんじゃないだろうか、シャルりんは。
さて、幸せのお裾分けも済んだしシャルりんを連れて帰って寝るか、いや、シャルりんとじゃないからな、勘違いしないでよねっ!
「おーい、シャルりん、帰るぞー、多分そろそろちっふーがココに突撃するだろうから」
「う、うん…じゃあね、一夏…おやすみ」
「おう、ISの展開を止めた方が良いと思うけど」
「…あっ」
そんなドジっ娘なシャルりんでした、取り合えず男装(笑)をしてISの展開を終了したシャルりんを部屋に連れて行く、再度左腕部だけACを展開して特殊EMPを放出、そして自分のベッドに座り込む。
「よし、シャルりん、異性への変装とは何たるかをレクチャーしてやる」
「い、いいよ、シンの女装とか見たくないし」
「お? 言ったな、言ったな? ちょっと待ってろよ?!」
そう言って脱衣所へと移動し鍵を閉める、直ぐに能力を使用し身体の外部情報を書き換える、筋肉質でありながら女性的な丸みを帯びた身体にして胸も121センチ、骨格も変えて細く括れを作って鎖骨と骨盤に気合を入れて変化させる、次に顔を作り変えて髪を長くしてサラサラに、うむ、素晴らしい美女が完成した、だが声はオッサンのままなので声真似で女声を作る。
声のイメージはロザリィで良いかな、軍用タンクトップを着てパンツとジーンズを穿く、パンツは柄パンだ、次に髪の毛を後に結んでゴムで止める。
ガチャリと扉を開けて義足が地面を踏む金属の音を慣らしながら部屋を出る、シャルりんは何と下を向いていた。
「…こっちを見てくれてもおねーさんいいと思うなー」
「いやだ、シンみたいなムキムキの男が女装してる姿なんて見たくない」
「いやいや、大丈夫だって本当に」
「そんなわけない、日本にオカマバーって言うのがあるって僕知ってるんだからね」
「ええい! 控えおろう! この121センチのおっぱいが目に入らぬかぁ!!」
「121?!」
とここでようやく驚いた為か真偽を確かめるためになのか俺のほうを見るシャルりん、直後しまったというような顔をしてじょじょに信じられない物を見ているような顔になる。
ついでに腕を組んでぽよんとおっぱいを強調しておく。
「…だれ?」
「貴方のルームメイト、カラードの次期社長、籐ヶ崎信一郎」
「嘘はいけないよ、確かに君は義手義足だけど僕はシンがムキムキのオッサン面で地獄から鳴り響くような地声だって知ってるから」
「え、俺の地声ってそんな声なの?」
「し、シンの声だ…嘘…嘘だよね、冗談だよね? 骨格も顔も違うもん」
「これが本当の変装って奴だよ、シャ~ルりん」
「それもう変身だよ?!」
ふふんと笑みを作っておっぱいを強調する感じで腕を組んだらシャルりんが自分の胸を見て俺の胸を見て悔しそうな顔をした。
「さて、異性への変装の仕方だけど…まずは骨格を変えます」
「その時点で無理だからね?!」
「続いて顔を変えます」
「だから無理だよ?!」
「異性の声を作って」
「それはまだ何とか…」
「…ははっ」
2オクターブも変わらない声を出したシャルりんを笑う、やる気が無いんじゃなかろうか。
「そりゃあシンみたいな事は出来ないよ! 一つだけ覚えておいてね、シンが変なだけだから!」
「じゃあまずは服を脱ぎます」
「なんで?」
「次に白目を向きながら自分のお尻を両手で叩きます」
「何するつもりなの?!」
「お尻を叩いている時「ビックリするほどユートピア」と叫びます」
「教える気無いよね…!」
「これを10分ぐらい続けると妙な脱力感に襲われ、解脱気分に浸れる」
「変装と言う言葉は何処へ言ったのか」
犠牲になったのだ、犠牲のための犠牲、その犠牲にな…ギセイ!!
ふと時計を見るとすでに時間は9時を指してしまいそうだ、健康優良児としてはそろそろおねむな時間なので早い所寝てしまいたい。
しかしてその為には変装…女体化を止めなければならない、そこで俺は考えたわけだ、シャルりんをびびらせてやるのぜ!
「シャ~ルりん」
「…なに?」
「マジックを見せてやろう」
「どんなマジック?」
自分のベッドの掛け布団を両手で持って自分の体を一瞬だけ隠す、それと同時に身体を作り変えて男に戻る、勿論My sonも帰ってきた。
服装はさっきまでの服と同じ、つまりタンクトップにジーンズだ、いつもの俺の服装と何も変わらない。
「こんなマジック」
「…うん、僕決めた!」
「何をかね?」
「これからシンの事は人間だと見ないようにするよ!」
とってもいい笑顔で「貴様を人とは認めん」と言われてしまった訳だがその程度でへこたれる俺ではない、でもドン・カーネルとか言われたら流石に悔しい気分になる。
「まぁ俺が人外レベルでおかしいのは何時もの事だから置いといて、俺はもう眠いから寝る」
「認めちゃったよ!」
「あとスゲェ腹が減ってるから寝るなり何なりしないと精神的に死ぬ、晩飯食い損ねた、コスパ(コスト・パフォーマンス)最悪な俺にはつらい、むしろつらいを通り越してからいレベル」
完全にいろいろ置いていかれているシャルりんを捨て置いてベッドにうごうごと潜り込む、目を瞑っておやすみモードへ移行します。
「シン…嵐のように色々やって寝ちゃったよ、でもありがと…」
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
「さて簪、じゃあタッグの練習をするが是非とも先に聞いて欲しい事がある」
「なに…?」
「簪も俺も全距離対応型だ、よって前衛後衛を決める事は難しいと思う」
「…うん」
「て事で俺は今回簪の盾役、及びサポートに撤する事にしたい」
いきなり飛んで翌日の放課後、場所はアリーナ、アリーヤじゃないぞ! 簪が打鉄弐式を展開し、俺はVの重量二脚を展開している、細かいアセンは別に表記する必要はないだろう。
タッグの練習の為に俺は色々考えていたのだよ、授業中に!
勿論ちっふーにスッ叩かれたけどPAのお陰で俺には一切ダメージが通らなかった、なおその時「授業中にISを展開するとはいい度胸じゃないか」と言われたけど「俺のACが俺を守るために自動でプライマルアーマーを展開してくれているだけで俺はノータッチです、俺のACマジ良い子!」と言ったら微妙な顔をされた後じゃあ仕方ないと諦めてくれた。
「でも…いいの?」
「うむ、そこで俺の装備やら簪の打鉄弐式との互換性やらを説明しておく」
「…互換性なんて、あったの?」
「あったの、ACの武器を簪の打鉄弐式は使用する事が出来ます、つまり簪に足りない距離火力は俺が武器庫になることで解決する」
「凄い…」
「じゃあ試してみようか、どんな武器を所望する?」
「…ショットガン」
「あいよ、っと」
直ぐにUSG-11 ELMIRA・KO-3K NOCTUIDAE・USG-11/H・ZINNIA SG54を両手、両ハンガーに出現させる。
「どれを使う?」
「じゃあ……コレ」
「USG-11/H、ハンガー武器だな、じゃあグリップを握って勝手に取ってくれ」
「ん……あ、本当に互換性がある…一般のIS武器とは表記方法が違うけど…」
「な? まあ9割の要求には答えれるさ」
「使い終わったらどうすればいいの…?」
「そこらにパージすればいい、どうせ敵は拾っても使えないんだ」
よし、後で一般武器の説明をするとしてまずは簪をサポートする特殊な武器の説明だな、取り合えずターゲットガンを展開して右手に握る。
「簪、山嵐のロック方式は何だ?」
「え……マニュアルサポート付きのオートロックオン方式…だけど…」
「マニュアルサポートが無ければ?」
「最寄のターゲットにオートロックして攻撃……だよ、弾頭自体がターゲットをロックするから、場合によっては、複数のターゲットを攻撃するけど」
「これはターゲットガンだ、神が創り出した知恵の一つ…いや、武器か」
「…? 何言ってるの…信一郎…?」
俺の名を呼ぶたび恥ずかしそうに頬を染める簪が可愛すぎて生きるのが楽しい。
「コレを敵に撃ち込めば障害物の向こうで視覚上見えない敵もコイツが撃ち込まれていればロックオンできる」
「味方のサポート専用武器なの…?」
「いや…最も効果的な使い方はこいつを撃ち込んだ後に障害物の後ろに隠れてヒュージミサイルを撃ち込むのが最も効果的だ、勿論、相手は比喩抜きで死ぬけどな」
「死…ぬ?」
「まぁ大丈夫だ、緊急事態で無い限りOWは使うなと言われてるからな、そんな顔をするな」
「ぁう…」
ぽむぽむと頭に手を置くと可愛らしい声を出す簪、一々反応していたら俺がその内萌える…萌えてしまう…するのでグッと我慢。
「じゃあ戦法に移るが俺は常に両ハンガーを空けておく、欲しい武器がある時は俺に繋いで武器を言え、直ぐに脚部シールドを展開してハンガーに出現させる、ついでに盾にしたい時は「シールド」とでも言ってくれればいい、大概の攻撃は防ぎきれるからな。俺を信用してくれ」
「うん、信頼してる…」
「ターゲットガンで固定ミサイルターゲットを作りたければ敵をマーキングして「ターゲット」だ、それと一度ターゲットガンを直撃させたら直ぐにパージする、覚えておいてくれ」
「わかった…でも、どうしてそこまで…私の為に?」
「簪と打鉄弐式のお披露目だ、俺は目立つわけにはいかん」
それに女を守る男って格好いいだろ? 簪には格好いい所、見せたいじゃねぇか。
でも一人で全部片付けちまったら目立ちたがり見たいでダサいじゃないか、確かに俺は目立ちたがりだけどさ。
「んじゃあ色々試してみるか、ドローンは練習だから一機でいいな?」
「うん、レベルは代表候補で…いいかな?」
小型フィールドを作成、ドローンレベルを設定、ドローン出現までを慣れた手つきで操作、2対1だが、まぁ仕方ない。
だが流石に少しぐらい持って欲しいのでシールドエネルギーは2倍に設定。
いくら手強いとはいえ、2人がかりでは…勝ったところで これでは卑怯者と呼ばれます。
そこそこ腕は立つようになったがバカか貴様は! いいか、死んだヤツは物を言わんのだ!
[ドローンレベルを設定しました。代表候補生レベルです。所定位置にISを展開・装備して待機して下さい]
「よし…行けるな? 簪」
「うん、そのつもり…だよ」
「それは良かった、じゃあ…いこうか」
AZALEE CN30(50発キャノン)を右手に、UTG-36 STAMFORD(第二世代型ターゲットガン)を左手に装備して指定位置に移動、障害物も何も無いためターゲットガンは役に立たない気がする。
簪はIS以外何も展開せずに所定位置へ着いた、もしかして開始前に武器展開ってイモい?
[所定位置への移動を確認しました。戦闘開始まで5・4・3・2・1・開始します]
「行くよ…!」
「進化の現実ってやつを教えてやる」
開始と同時にキャノンを構えて脚部シールドを展開、ロックして弾丸をプレゼント、しかしまぁ小足見てから昇竜余裕とばかりに避けられる、直後簪が背部に搭載された連射型荷電粒子砲「春雷」を避けた先へと予測射撃、連射型の宿命か単発火力が低いので幾つか直撃はしたが深刻なダメージにはなっていないだろう。
だが回避先への瞬間予測射撃などそう簡単な事ではない、それを命中させた簪はほぼ始めての機体である打鉄弐式を上手く乗りこなすセンスがある。
「ヒューッ、やるじゃん簪、流石だな」
「ふふ、ありがと…ターゲット!」
「了解! カバー、一次ロックだ!」
「了解…!」
簪が俺の合図で春雷を一次ロックで狙い撃つ、ドローンが回避を行いながらレーザーライフルを俺に撃って来るが重量二脚にTE武器は悪手だ、攻撃など何のそのと言わんばかりに構えを解きターゲットガンを完全手動ノーロックで進行方向へと予測射撃する。
ターゲットガンを射撃後、射撃に気付いたドローンが回避行動を取る、しかし流石に避けきれず背部スラスターに命中、緑の煙がドローンのスラスターから噴出した。
「いいぞ、直撃だ! パージする!」
「流石だね…信一郎」
「どうも! ULR-09/R(最速チャージレーザーライフル)!」
使い勝手を考慮してKARASAWAではなくある程度の連射可能なレザライを空中で飛び廻りながら撃つ、忘れているかも知れないが俺のACの基礎はISである、V機体でも一応飛べはするのだ、ただし遅いがな。
高速で飛びまわる簪の打鉄弐式による春雷と低速低空底連射の重二レザライ、ただし単発攻撃力は俺のレザライのほうが強い。
ドローンは顔の見えないプログラム体ではあるがまるで焦っているかの如くマシンガンを乱射している。
「ミサイル撃つよ…! シールド!」
「任せろ!」
簪の前にグライドブーストで飛びクイックターン、キャノンを構えて脚部シールドを展開、防御姿勢に入る、勿論ただ構えるだけではなくキャノンも撃つ、直後ドローンが両手の武器を収納し、ガトリング状の物を展開、こちらへと向けてきた。
エネルギーガトリングが俺のACに直撃し始めるのと簪が48発の誘導ミサイル「山嵐」を放つのは同時、簪がマニュアルサポートをしているのだろう、複雑に飛び廻りドローンへとミサイルが接近。
ドローンはガトリングを撃ちっぱなしにしてそこら中に弾丸をばら撒き始める、ミサイルを迎撃するつもりだろう。
そうはいかん、レザライをパージ、SOPHORA BHG 16-2(第二世代型3連ハンドガン)を握りシールドを展開したままドローンへと射撃、回避行動を取る取らないの反応よりも先に着弾、凄まじい衝撃能力により射撃と動きが止まった。
「そぉら直撃だ!」
「当たれ…!!」
硬直したドローンが回避行動をとる前にミサイルが着弾、凄まじい爆風が連続して発生しドローンの周囲一帯が黒煙で埋まる。
「やった…!」
簪が呟いたと同時にロックオンサイトに表示されている敵との距離数値が小さくなる、つまり敵が近付いてきていることを意味する。
「まだだ! 突っ込んでくるぞ!」
爆煙を突き破って如何にも凶悪そうな馬鹿でかい剣を両手で持ち俺達を叩き斬らんとドローンが飛んできた。
「スナイパーライフル!」
「了解! ハンガーをバイポッドとして使え!」
SEIDENBAUM SR13を両ハンガーに展開しハンドガンをパージ、直ぐにハンガー操作で下を向いていた銃口を前方へと向ける。
PICをマニュアル調整、自分の体を強く固定し、反動が必要最低限になるようにした。
左右のグリップ・トリガーに簪の手が添えられ真っ直ぐに向かってくるドローンへと射撃を開始する。
完全固定による脅威の安定性でライフルの如く連射されるスナイパーライフル、一発目の着弾でぐらりとドローンの動きが崩れ、建て直しと同時にバレルロールを行って銃弾を回避する。
ドローンが目前まで迫り両断せんと剣を大きく振り上げる―――
「ッ!」
―――が、簪の放った二発のスナイパーライフルの弾丸が振り上げられた剣に直撃、剣を大きく弾き飛ばした。
即座に簪が俺を飛び越え、手に対複合装甲用超振動薙刀「夢現」を持ち、逆にドローンを縦に両断し斬り去るように交差する。
このタイミングを逃す物かと左手にANOTHER MOON通称黒月光を持ち横一閃、真っ二つ…否、真四つに切り裂いた。
[ドローンの撃破を確認しました。お疲れ様でした]
「うぅ~ん、いい感じ」
「っはぁ…! 最後の…ヒーローみたいだったよね…!」
「あぁ、戦隊物の合体技みたいな?」
「うん!」
簪ご満悦、簪が楽しそうで何よりです。
…ふと思えば遮蔽物なんて無いわけだからターゲットガンの存在意義ってIS戦では無いに等しい…?
おぉ…なんと言う事だ…!
「簪? 武器のバリエーションが多い方と高防御な方どちらがいい?」
「……? バリエーション…かな」
「じゃあ……この戦法は無かったことにしてくれ、ターゲットガンの存在意義が無くなった事に悔しい気持ちになった」
「?」
「1~30で好きな数字は何だ?」
「え? えっと…5…?」
「OかCかお決め下さい」
「お、O…」
「ランク5、ORCA、決まりました、スプリットムーンです!」
近接特化かよ…サポートできねぇ…精々フラロケ撃って敵の目を眩ませる位か?
マシンガン撃って精神的に揺さぶってフラッシュロケットでロックを潰して一気に踏み込んで斬り裂く、普通に真改じゃないですかー!
「大変なお知らせ、近接特化になったためサポートが出来なくなりました、ハッ、ダセェな俺も…すまねえ、簪…あんまり助けられないな…」
「う、ん…いいの、信一郎と…一緒に居るだけで…幸せ、だから」
「ならば…ならばせめて…! 俺は簪の剣となろう! 盾となろう! 荒事は俺が…片付けよう」
サポート役に徹するといったな、アレは嘘だ。
でも簪の打鉄弐式のお披露目はしなきゃ行けないし…かと言ってサポートは出来ないし…何とか一対一に持ち込めるようにして敵と戦いながら敵の相方の邪魔をして打鉄弐式の武器や性能が生かせるように立ち回らなきゃならんのか…
いいぞ、冴えてきた…!
「んじゃチョイチョイタッグ組ながらそれぞれのウィークポイントを探して行くか」
「うん…頑張ろうね…」
「よし、チェンジアーマードコア! スプリットォ…ムゥゥゥンッ!!!」
「白くてブレード主体で…早い……」
「大丈夫、俺のはブレオンじゃなくてマシンガンとロケットがあるから」
きっと白式を思い出したんだろう、やや不機嫌そうな顔になった簪を宥める。
うむ…色を変えたほうがいいのだろうか、デフォルトアリーヤカラーとかナインボールカラーとか、考えどころだ。
「何ならカラーリングを変えようか? 黒とか赤とか」
「ううん、大丈夫……ありがとう、気にしてくれて……」
『シンにー、かんちゃーん、そろそろご飯食べに帰ろ~』
ほう、もうそんな時間か…本音ちゃんもわざわざこんな遠いアリーナまで足を運んでくれて…いやはや、申し訳ない…
なんて思ってる最中にぐーぎゅるるるとマヌケな音がする、この恐らく腹の虫と思える音の発生源…
「わたしです(^o^)」
「ふふふ…じゃあ、行こっか…?」
「うむ、そうしよう」
無駄にオーバードブーストでハンガーへと飛んでアリーナから出て行った、簪もそれに倣って瞬時加速でハンガーへと飛んで来た事を追記しておく。
ココから後書きです。
しかし今だ俺は童貞である。
私って大学とかで色々見てるんですけど携帯電話で見てるから前書きがどこまでなのか、後書きはどこからなのかって分かり辛いんですよ。
嘘だと思うなら携帯サイトじゃないほうのハーメルンを携帯で見てください、わかり辛いと思うので。
あと大神の発売、あと少しですね、非常に楽しみです。
初回限定版も予約しましたし…あ、色々買いたいなぁ…ACVの資料集とか、うふふ。