オレ、変態を駆逐します。【凍結】   作:篠崎 葵

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主人公の名前は 清栄 雪花 に決まりました。
清栄は 刹那・F・セイエイ のセイエイから
雪花は 刹那 を少し変えただけです。


原作開始
3話 原作開始!


一週間はあっという間に過ぎ去って行った。

 

学校に通ってないオレがすることと言えば、アドレシェンツァに入り浸る事しかない。

 

ちなみに名前の事だが、家を漁って出てきた通帳に書いてあった。

あと、通帳の残高がとんでもない事になっているのは触れないが。

 

そして、原作の前日いつものようにアドレシェンツァでくつろいでいると主人公の観束総二が話しかけてきた。

「雪花さん今日も来てるんですね・・・」

と呆れた風に言われた。

失礼な

「ま、オレにはやる事が無いからな 結局ここに来ちまうのさ」

と言い、注文したオレンジジュースを飲む

すると、総二はオレの顔を、いや正確にはオレのツインテールを見てくる

 

「やっぱり綺麗だ・・・」

そうですかいな

嬉しくねえよ? どうせツインテールだしよ。ん?これじゃあオレが女みたいじゃねえか! ・・・・・・・。現在女の子でしたね

 

「なんだよ総二 オレに惚れたか?」

あまりに見てくるのでからかってみることにした。

「いやっ、違っ!・・・・」

途端に顔を赤くして慌てる総二

おい、お前に惚れてるやつが後ろにいるぞー。

「そーじ?」

あらー怒ってらっしゃる

「あ、愛香!?いつの間に!?」

「いつの間に じゃないでしょ!?何なのよあんたは!」

こら、愛香 やめてやれ肩を掴んでガックンガックン揺らすな。

それと、何なのよってなんだよ?

「それと、雪花さんもそーじに何言ってるんですか!?」

怒りの矛先がこちらを向いた。解せぬ。

「ん?からかってみただけだろ?それにマジで反応する総二が悪い。そうだ!総二が悪いんだ!」

責任転嫁とはこういう事を言う。

「そうねぇ、そーじが悪いわねえ」

簡単過ぎだろ。あ、総二が殴られた。可哀想に・・・。

「あ、愛香やめてくれ。いや、やめてください死んでしまいます!」

何故そこで敬語になった

「雪花さんも見てるだけじゃなくて助けてくださいよ!」

オレに助けを求めてきやがった。

「悪いな総二、オレは今から夕飯の為に買い物をしなければならんのだ。そっちは自分で頼むぜ?」

「ちょ、ちょっと雪花さん?」

んじゃあな!と言いつつ、お金を置いてアドレシェンツァを後にした。

明日、仏壇に総二の写真がありませんように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

買い物とか言ったけど、実際は買う物なんて無い。だって作り置きのシチューがあるからな。

 

やる事がオレにはあるのだ。それは変身した後の為に慣れておく事だ。

ちなみに変身はまだした事がない。

やるチャンスはいくらでもあったのだが試す勇気が無かったのだ。

 

「ふぅ・・・」

お茶を飲んで一息つき、右手首を見る。常時付けているのだが総二と愛香が気づく様子がない。認識撹乱装置が働いるおかげだろう。

 

 

しばらく見ていたが、よしっ!と立ち上がる。

 

変身の仕方は、変身したい と思うだけ。それなら簡単だ。

 

変身したい と思う。そうするとオレの体を青い光が包み込む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光が消えると、そこには青と白の装備を纏った少女がいた。身長は150くらいで右手には特徴的な武器を装備している。対する左手には盾。腰にはそれぞれ右と左に長さの違う剣が一本ずつ。背中側の肩の装甲と背中のやや下辺りに白色の柄がある。

そして背中には白い筍の様な物が付いている。やっぱりと言うかなんと言うかツインテールだった。

その姿はまさに、モビルスーツ少女と言うべき状態の『ガンダムエクシア』だった。

 

 

光に包まれた後にまずオレが気づいたのは視界だった。先程よりやや低くなってる気がする。そして、やっぱりツインテール。全身をあらかじめ用意してあった姿見で確認する。

擬人化?みたいな感じのエクシアだった。顔は見えている。認識撹乱があるからいいけど。だけどテイルレッドのスク水みたいアンダースーツ?はあるみたいだ。

それと身長だけどいつもより大体だけど10センチくらい縮んでるな。

 

それだけ確認してオレは変身を解く。明日、遂に原作が始まる。

どう言う風に登場しようかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

総二は戸惑っていた。私立陽月学園の入学式を終えて自分の家–––喫茶店アドレシェンツァで幼なじみの愛香と昼食を摂っていると、自分達以外居ない筈の店内に一人の自分達と同じくらいの歳の少女が居たのだ。

それなら別に普通だろう。

 

でも、先程言ったように自分達以外居ない筈なのだ。しかもさっきまで気配を感じ無かったのに急に気配を感じたのだ。

 

ついでに自分のおっぱいを見せつけながら赤いブレスレットを付けようとして来た。

 

その後、少女––トゥアールの“ツインテールが滅ぶ”の一言で隙を見せた総二はそのブレスレットを付けられたのだけれど。

 

おまけにいつの間にか外にいて、しかもその場所がアドレシェンツァから車で20分以上かかる『マクシーム空果』だと言う。普通の人間なら混乱して気絶してしまう程の事である。もう、何のコンボだよ!とツッコミたくなる。

 

 

「予定より早かった・・・。迎え撃つつもりが、後手に回りましたね」

困惑してる俺たちとは違いトゥアールは冷静だった。

 

「もっと早く、こうするべきでした」

トゥアールはそう言いながら、シャープペン程の大きさの棒を見る。

見間違いじゃなければ彼女がこの棒をかざした時に光に包まれ、この場所に来た。

「あんた、あたしたちに何したのよ!?」

「いえ、愛香さんはお連れするつもりは無かったのですけど、有効範囲から頑として動かなかったので仕方なく・・・・」

トゥアールがそう言った瞬間耳をつんざくような轟音が聞こえてきた。

「何だ!?」

 

音のした方を見ると駐車場に停めてある車が次々と、宙を舞い、落下。そして炎上する。

「嘘だろ?」

俺はそう言いながら炎上する車に近付こうとするとトゥアールに止められた。

「総二様 私からあまり離れないでください。奴らに見つかります 認識撹乱の範囲はそこまで広くはないです。」

にんしきかくらん?

 

広い駐車場の真ん中の方に無意識に視線を移すとそこに、何かが居た。

 

一言で表すなら“怪物”

角のある頭に、甲冑を着たような二足歩行のトカゲ。

最初はヒーローショーかなんかのイベントの着ぐるみかと思った。

だがそのトカゲは二メートルもありそうな体躯、歩く度に足元にヒビを入れ身がすくむような双眸。

 

これは着ぐるみなんかじゃない、本物の怪物だ・・・・。

「者ども、集まれい!!」

突然、怪物は言葉を発した。離れているのにも関わらずここまで聞こえるとは・・・。しかも怪物は日本語で話した。

こいつらは一体何をするんだ?と考えていると、怪物は再び叫んだ。

「ふはははは!この世界の生きとし生ける全てのツインテールを、我らの手中に収めるのだ––––––!!!」

「「はああああ!?」」

 

突然の変態発言に俺たちは呆然としていた。

「そーじ、着ぐるみ着て何やってんのよ!?」

「俺じゃねえ!!」

あいつが俺ならここにいる俺は何なんだよ

 

そして、怪物の周りに黒の全身タイツを着たような者が現れた。

 

 

そして、そいつらは女の子を捕まえていた。 ツインテールの女の子だけだが。

 

 

まさかツインテールの女の子を捕まえる事が奴らの目的なのか!?

 

 

「たすけてーーーっ!!」

 

ツインテールの小さな女の子が怪物の前に黒タイツに連れられて来た。

その女の子は泣いていた。

 

 

 

「なぁ、トゥアール、この事を知ってるから俺たちを連れてきたんだろ?あの怪物は・・」何なんだ?この言葉は繋がらなかった。

俺の視界にある人が映った。夢だと、幻だと思いたい。だけど目をこすっても消えずにいる。これは現実だと突きつけられた。

 

「そんな・・・・か、会長・・・」

見間違える訳ない、だって俺は入学式の時に思わず見惚れてしまったのだから、彼女のツインテールに。

 

会長は黒タイツな左右の腕を掴まれ強引に引っ張られてきた。

「本当にあれ、会長じゃない!!」

愛香も気がついたようだ。

 

周りを見渡すが付き添っていたメイドさん達は居ない。

 

会長は怪物の前に降ろされると叫んだ。

「何故こんな事を!?他の子達を解放なさい!!」

だが、怪物はその言葉を無視した。

「ほほおう、なかなかのツインテールだ、しかもお嬢様のようだな?

そうか!貴様がこの世界の究極のツインテールか!」

「言葉が通じるのなら、他の子達を解放しなさい!」

「解放する訳にはいかぬ!」

 

 

このままでは会長はあの怪物に何かされてしまうだろう。何とかしなければと思い、ここに連れてきたトゥアールに聞く。

「おい、トゥアール!俺は何をすればいい!?出来ることがあるから俺たちを連れてきたんだろ!?」

「落ち着いて下さい。まずは総二様、私の服を脱がせてください。っていうか被ってください。あ、そうだ!私の両手を頭の上で押さえつけて、総二様はこう、片手で。それで、もう一方の手で・・・・」

こんな時に何を言ってんのよあんたはああああああ!!」

突然、何かとんでも無いことを言うトゥアールに怒鳴る愛香。

本当にこんな時に何を言ってんだろうか?

「とにかくトゥアール!俺は何をすればいいんだ!?」

話が逸れていく感じがしたので引き戻す。

「総二様、そのブレスレットで変身してください!」

ストレートだな。てか変身?

「そのブレスレットは戦闘用スーツを生成するデバイスです。変身すれば奴らと互角以上に戦えるようになります!」

「本当か!?」

出来る事が変身?それって・・・しかも戦う?どう言う・・・。

「そーじ!捕まった子達が!」

そんな事を考えていると愛香が突然声を上げた。

ふと、見るとツインテールの女の子達が輪のような物を通り抜けて行く。

そうすると、ツインテールが解けて散って行く。

 

そして、会長のツインテールも散って行った。

 

「あいつら!!」

俺は生まれて初めて、心の中で太い何かが切れる音を聞いた。

 

––––––変身すれば助けられるトゥアールはそう言った。でも俺がグズグズしてる為にそれは不可能の物になってしまった。

「総二様、まだ助けられます」

まだ助けられる、俺はその言葉を聞いて安心したのと同時に、早く助けなければと思う

「教えてくれ!トゥアール!これはどうやって使えばいい!?」

「ちょっとそーじ、本気なの!?」

愛香が止めようとする。だが今の俺は止まれそうにない。

「心の中で念じてください、変身したいと、それでブレスレットは作動します」

 

そんな簡単な事なら俺にも出来る。

俺はブレスレットを胸の前にかざし、念じる。 変身したい、あの子たちを助けたいと。

 

次の瞬間、俺は変身した。

 

 

 




わお!びっくりです!4000文字越えるとは!
別のサイトに投稿した時の最高3500文字を超えましたよ!
それと、遅くなりすいませんでした。

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