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ーサラ・ヒューイットー
デュナミスの右腕に腹部を貫かれたネギ君に変化が起こります。
手と足がドラゴンのものへ変わり、肩や頭から角が、腰からは尻尾が生えてきました。
私の今の姿と似ていますね。
同じ邪法に手を出したんですから、それも当然でしょうか?
でも、私はネギ君みたいに二の腕全体が竜っぽくなってませんし、肩から角も生やしてません。
その辺は「
デュナミスが巨大な腕を増やし、ネギ君へパンチを連続で放ちます。
秒間2,000撃と原作で描かれていましたが、それだけの重さと速さを兼ね備えた拳を打ち込んでますね。
ネギ君はそれに対抗した拳を放ってますが…。
デュナミスの拳を全て凌いだネギ君が逆に吹っ飛ばし、魔力で鋭く強化した抜手でデュナミスを上下真っ二つに千切りました。
それでも反撃しようとしたデュナミスに対して、黒い「
身体を包んでいた魔素が剥がれ落ち、デュナミスの上半身だけの素体が床へと打ちつけられました。
ネギ君はデュナミスにトドメを刺そうと右腕を振りかぶり、炎使いの女の子・焔ちゃんが庇うためにデュナミスに覆い被さり、さらにその焔ちゃんを庇おうと変身を解いたルーナちゃんがネギ君の前に立ち塞がります。
ネギ君の爪は辛うじてルーナちゃんの脇腹を掠めるだけで済みましたが、それに気付いてないネギ君は闇に堕ちようとします。
長瀬さんや古ちゃん、本屋ちゃん、まき絵ちゃんがネギ君の身体を押さえ、さらにちうっちがネギ君の角で傷付けられながらもルーナちゃんの無事を伝えました。
それだけでネギ君の意識が一瞬戻ったみたいですが、「闇の魔法」も解け、魔物化していた手脚にはヒビも入って動かなくなってしまいます。
「フハハハハ、諸君等は失敗した!私一人とサウザンドマスターの息子と引き換えなら安いものだ‼︎今度こそ我々の勝利だ‼︎」
「うるさい」
デュナミスが上半身だけのくせに勝利宣言をしだしたので、先を丸くした氷の矢で頭を殴ります。
「デュナミス様に何するか、貴様ーっ!」
焔ちゃんが吠えますが無視です。
「皆さんこれからどうされますか?」
私の言葉に皆が諦められないという表情を浮かべ、
「行こう!諦めるわけにはいかぬでござる‼︎」
長瀬さんの言葉に
「「「「「おう‼︎」」」」」
と元気良く返事をしました。
その時、さよちゃんとエロガモがやってきて、アーニャちゃんを救えたものの、アスナちゃんがそこにいなかったことを伝えます。
そしてデュナミスには
儀式の祭壇は墓守り人の宮殿上層外部に設定されていて、アスナちゃんは祭壇中央に、グレートグランドマスターキーはそれより離れた空中に設置されているそうです。
そして原作通りコタロー君を囮にしてアスナちゃんとグレートグランドマスターキーを奪還する作戦が開始されました。
「サラだってデュナミスを抑えられたんなら、奪還するチームに参加したほうがよかったんじゃねーのか?」
ちうっちが私にそう言いますが、まぁ当然の疑問ですよね。
ですが、こちらには水、飛行魚には火のアーウェルンクスがやってきますからね。
ここは無力化されても死ぬことはありませんが、下は茶々丸さんとコレットさんとかが危険ですから、そちらを押さえないといけません。
そもそも上に来る風のアーウェルンクスはフェイトが潰してくれますから問題ないでしょう。
「確かに私が行けば問題はないでしょうけど、こちらにいないとまずい気がするんですよね。それよりもネギ君が少しでも回復できるよう、千雨さんも手を当ててやってくださいよ」
話を逸らすついでに、ちうっちにネギ君の回復を手伝うようお願いします。
「っな⁈なんで私までやらないといけないんだ?」
「偽エヴァちゃんの話によるとな、ネギ君への想いが強い人ほど、回復効果が高いんやて。だから、千雨ちゃんは絶対必要や思うえ」
このちゃんが私の意見に追従してくれました。
「なっ、何言って」
「まあまあ、いいから早くしましょう。ネギ君の回復も急務でしょう?」
「ったく…世話焼かせやがって…」
「くっくっくっ。その少年の症状は魂魄レベルでの魔素の侵食だ。その程度で回復するとは思えん。良くて数週間、まあ数ヶ月はかかるだろう」
「うるさい人ですねぇ。そんなに喋りたいならあなた方のボスの話でもしたらどうですか?」
あと3体のアーウェルンクスがいるから、デュナミスは余裕があるんでしょうね。
「貴様…」
拘束された焔ちゃんが食ってかかりますが、この娘は血気盛んですね。
「ふん…良かろう…。少し話をしてやろう」
そう言って「
曰く、
「『造物主』…言葉通りって訳かよ」
「そうだ。…故に計画の完遂は我々の責務だ。ところで君達の作戦はなかなか良いな。あれなら
「
デュナミスに対して恭しく頭を下げる6番。
やっぱりフェイトの他に3体作ってましたか。
まぁ、私がここに残った理由がノコノコやって来ただけで、予定通りなんですけどね。
「御苦労、6。だが、私はマスターではない。我々の主はあくまで彼であることを忘れるな」
「再生を」
と6番が言うとデュナミスの下半身が再生しました。
「その少年には再生核を損壊されて、さすがの私も危ないところであった。しかし、安心したまえ。私は強制契約によって、君達には手を出せない。私は…だがな」
いやぁ、そこまで自信満々にデュナミスが言ってるんですが、それがおかしくておかしくて、ついに我慢できなくなってしまいました。
「フフフフ、アハハハハハ」
「む?そういえば貴様もいたな。だが何がおかしい?」
「私が何のためにここにいたのか忘れたんですか?そちらが保険を用意していたように、こちらも保険を用意してたんですよ。本当、保険はかけておくものですよねぇ。まあ保険とは私のことなんですが」
「貴様1人で何ができるという?」
まだまだ余裕な表情を浮かべてますが、その顔がこれからどう崩れるのか楽しみですね。
「千雨さん達にも隠してた秘密の一端をお見せしましょう。
「サラ⁈どういうことだよ、その姿!」
「なぜ貴様がその技法を使えるのだ⁈」
ちうっちとデュナミス、ネギ君に手を当てていた皆も驚愕の表情を浮かべてます。
「それは企業秘密です。デュナミスはどうせ戦えないので6番さんを潰させてもらいますね」
「6!あの小娘を止めろ‼︎」
6番さんが水のサイコロを作りますが、それよりも早く近付き能力も発動して障壁を無効化し、顎に掌底を叩き込みます。
脳を揺らされ膝から崩れる6番さんの胸部を、抜手で貫きました。
確かここら辺に核があったはずなんですが、あら、抜手で壊してしまったみたいです。
「すみませんねぇ。6番さん」
刺さった手を抜き取ると、6番さんはばたりと倒れました。
「とまぁ、私の秘密その1といったところでしょうか」
「マジかよ?」
ちうっちが信じられないと言わんばかりに呻きます。
「私だけ人の姿をとってなかったことをおかしいと思いませんでした?私は既に人間をやめてしまってたんですよ。皆さんはここでネギ君を看ていてください。私は下で船を襲ってるアーウェルンクスを潰してくるので。それとネギ君が起きたらフェイトが上層部で待っている、と伝えてあげてください。では行ってきます」
「ちょっ、サラ!待てって‼︎」
ちうっちが何か言おうとしてましたが、雷速瞬動でその場を離れて行きました。
下にいる火のアーウェルンクスは弱い者をいたぶる、はっきり言うとクソ野郎ですからね。
その報いを受けさせてやります。
早く降りるために墓所の外に出ると、火のアーウェルンクスが炎でできた怪物を召喚していました。
「
「巨神ころし」をアーウェルンクス召喚魔の右肩から腰まで貫き、
「
「千の雷」を解放し、召喚魔を消滅させます。
その間に火のアーウェルンクス…もう面倒ですね、火人形が近付き、炎を纏った拳の連打を繰り出してきますが、それらを全て捌きます。
「どうしたんですか?たかが人間と侮っている相手にここまで手が出ないなんて…。やっぱり人形如きが人間には勝てないんですよ」
「巫山戯るな!」
渾身の気合を込めたパンチを火人形が繰り出しますが、余裕で回避。
そういえば茶々丸さんを人形と馬鹿にしてましたね。
火人形の胸倉を掴み、
「茶々丸さんは魂を持っています。あなた方のような命令を遂行するしか能がない人形とは違うんですよ」
魔力を込めた拳で顔面を3発ほど殴りつけます。
3発目で錐揉みしながら吹っ飛びましたが、魔力の糸を両肩、両脚の付け根に巻き付け一気に引き絞りました。
それだけで手脚を失った火人形の胸部を抜手で貫き、6番さんと同じような運命を辿っていただきました。
さて、私がアーウェルンクスを潰すという原作にはないことをやらかしてしまいましたが、ネギ君はちゃんと戻ってきてくれたでしょうか?
ダメだったら私が出張るしかありませんが、今は信じましょう。