蓬莱山家に産まれた   作:お腹減った

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今回の話を見て気になった人は後書きを見た方がいいです

それと今回オリキャラと呼べるのか微妙なキャラが出ます。いえ、二次創作キャラなのは間違いないんですがね、
ですがそのキャラの設定が今回の話をうまく混ぜる事が出来るんで出しました



技術

キクリを連れて諏訪の国に戻っている、もうすぐで着く、キクリはきょろきょろしていて落ち着きが無い。

 

「あれは何だ」

 

「あれは林だな」

 

「あれは何だ」

 

「あれは雲だな」

 

さっきから質問の嵐だ。それほど興味があると言う事なんだろうが、何かに興味を持ってくれて嬉しいが全ての質問に答えるのも大変だな。100以上の質問は答えている、俺が言い出し始めた事だから最後まで責任はとる。帰りながら質問をされ続けてきたが、諏訪の国に着いた。やっとだな、あ、須佐之男に手紙を書くの忘れてた、書いておこう。

 

「お帰り、こんな真夜中に帰ってくるなんてどうしたの。それに永琳もいないし、隣にいるのは誰?凄い妖気を感じるけど」

 

「ただいま萃香。永琳は遅れて帰ってくる。隣にいる女性の名は キクリ だ諏訪の国の一員になるかは分からんが、暫く一緒だからよろしくしてやってくれ」

 

萃香が近づいてきて、キリクの前に立った、萃香は身長が低いからキクリを見上げている状態だ

 

「私は 伊吹 萃香 よろしくね」

 

「私の名は キクリ だよろしく、でいいのか弘天」

 

「ああ、それでいい。キクリは箱入り娘でな、世間について疎いんだ。だから萃香はキクリに色んな事を教えてやってくれ」

 

萃香は持ってた瓢箪を掲げて頷いた

 

「任せてよ、じゃあまずは親睦を深める為に酒を飲もう!まだ神社で皆起きてるから、キクリも一緒に飲もう」

 

「待て、いきなりキクリに酒を飲ませるのか。それはやめておいた方が」

 

「いいじゃないか、まずは理性を取っ払うんだよ、お互いを深く知る為にもね」

 

萃香は霧になって消えた、これはいいのだろうか、だがキクリには色んな事を知って貰う為にも酒を飲ませた方がいいか

 

「よくわからないんだが、私は酒とやらを飲めばいいのか」

 

「のようだ。さすがに鬼が飲むような酒は出さないだろうが、神社に行こうか」

 

「神社とは何だ」

 

「俺の家だ。キクリで言うと月みたいなもんだな」

 

キクリを連れて神社に着いた。どうやら桜の木の下で呑んでいるようだ。今の季節は冬に近い、だが勇儀の持ってきた桜の種は一年中咲く桜だったみたいで、幽香に桜を咲かせてからは毎日桜が咲いている、藍は料理を作っていて皆に配っているようだ。てゐもそれを手伝っている。他の皆は酒を飲みつつ談笑してるようだ。美鈴もまだ来たばかりだが皆と仲良く料理を食べながら酒を飲んでいる。俺とキクリも行こう、まずは挨拶からしようか

 

「皆、酒を飲みつつ料理を食いながら聞いてくれ」

 

皆俺を見て隣にいるキクリを見てる、萃香からある程度は聞いているようだ

 

「俺の隣にいる女性は皆聞いてるかもしれないが箱入り娘でな。だから皆彼女に色んな事を教えてやってくれ。じゃあキクリ皆に名を名乗ってくれないか」

 

「分かった」

 

キクリは前に出て皆の顔を見渡して名を名乗った

 

「私の名は キクリ だ。地球には色んな物があると聞いて来た。だから私に色んな事を教えて欲しい。よろしく」

 

キクリが名乗ったらみんなよろしくー、と言って萃香がキクリの手を引っ張り皆の中に混じっていった。

 

「酷いわね、私を置いて先に行くなんて」

 

「すまんな永琳。どうしても大事な事があってな」

 

後ろから永琳の声が聞こえて来た。どうやら話を終えて帰って来たようだ、後ろにいる永琳に振り向いた

 

「それで、話は終わったんだな」

 

「ええ、これ以上ないくらいね」

 

永琳に近づき抱きしめ頭を撫でた、いつも俺のせいで振り回しているから罪悪感を感じる時がある。これでよかったのだろうかは分からない、だが永琳を不幸にしてはいないだろうか

 

「そうか、ありがとう。永琳、嫌になったら言ってくれ、俺は永琳に頼り過ぎているから永琳を追い込んでいないか心配だ」

 

「気にしないで。都市があった時にデートして弓矢を取りに行った時、私は幸せよって昔言ったでしょ。弘に頼られなかったら私、困るわ」

 

永琳も俺に抱き着いて永琳の顔を俺の耳の横に並べてきた

 

「だから頼って、私を使って。ずっと一緒だって、俺の女になれって、これからは楽しい事が待ってるって。昔、約束してくれたでしょ。ちゃんとその約束は守ってくれてる。私は果報者よ、ありがとう弘」

 

「ああ、そうだったな。俺らしくなかったな、じゃあ俺たちもあの中に入るか、その前に永琳」

 

「どうしたの、弘」

 

「愛してる」

 

「ええ、私も愛してる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し飲み過ぎた、起きたら昼になっているようだ、酒を飲みながらだがやっと手紙を書き終えた。永琳は不眠不休だったので部屋に戻って寝てる、キクリと俺は居間にいる。キクリは色々見たせい、それと酒を飲ませられたせいか寝てる。初めの事ばかりだったんだろう、捕らえていた月人は月に戻した。あの3人も神だったそうだ、じゃあ妖怪の穢れで死ぬことはなかったんだな。疲れた、俺も寝ころんで寝たい

 

「萃香、膝枕してくれ」

 

「いいよ、じゃあしてあげるから寝てね」

 

萃香は基本、諏訪の国のどこにでもいるが霧になって見えないだけなので、呼べばすぐに出てくる。あんなに飲んだのにけろっとしてる、鬼の肝臓は強いんだな、急に出てくるからたまに驚くときもあるけど、俺は萃香の膝に頭を乗せ寝ころんだ、萃香の髪は茶色のロングヘアーで髪の先の方を黒色のゴムみたいなので止めている。立ってる時は床に髪は地面に付かないが、座ると長い為床に髪が床に付くほどの髪の長さだ。暇なので床につくほどの長さの髪を撫でよう。サラサラだ、触っていて気持ちいい。しかもいい匂いがする、女の匂いだ。容姿は子供にしか見えんが、色香はちゃんと女性なんだな。俺が萃香の髪を撫でてたら、俺の頭を撫でながら萃香が呟く

 

「この前天狗が来て教えてくれたんだけど、天狗がいる山に河童が住み着いたらしいよ」

 

「河童か、どんな生き物なんだ」

 

「河童はね、綺麗な水の場所でしか住めないんだって。あの山にある川は綺麗だったからね。それで住んでるんじゃないかな」

 

河童は綺麗な川でしか住めないのか。萃香が言うには河童は技術力が優れているんだと。欲しいな、技術があれば諏訪の国も発展するだろう。本当は国を発展させない方がいいだろう。例えば民が知恵を付けて来たら王としての立場から言えば面倒で邪魔な存在だ。だがその時は俺の存在は民からしたら邪魔な存在になるだろう。その時はその時を受け入れるまでだな。それと河童の容姿なんだが殆どが似た青いもしくは水色の服装だが一人だけ違う服装の河童がいるらしい、その河童の服装は赤い服を着てるそうだ。

萃香の話を聞きながら寝ようと思ったが、藍が居間に入って来た。最近藍の尻尾が6本から8本になった、それにつれて体も大人の女性になってきてる。

 

「主、天狗が来ています。主に話があるそうです」

 

「話か、ここに呼んでくれ。それとこの手紙を大和にいる須佐之男に届けてくれ」

 

「分かりました、主。お任せを」

 

藍が傾き居間から出て行った。本当はてゐに頼みたいんだが、逃げそうだし仕方ない。てゐのお蔭で藍の仕事が減ってる。仕事の報酬として俺と永琳が作った人参に夢中だ、だから俺の言う事は今の所聞いている。だから藍も少しは楽できてる、本人が言うには苦じゃないそうだ。そういえば天魔と交渉したんだっけか、天狗が困ったら諏訪の国が助けるって話だったな、だがなぜ俺に用があるんだ、勇儀とかルーミアに話をして紫に頼んでスキマで移動したらいいと思うんだが。足音がする、どうやら来たようだ、誰が来るのかと思ったが、文だ、俺が萃香に膝枕してもらってるのに見ても全く動じないとは

 

「お久しぶりです、今回来たのは困った事が起きまして諏訪の国に来ました」

 

「その困った事とはなんだ」

 

「最近河童があの山に来たんですが、私たち天狗は縄張り意識が強くないので、天狗の事は気にしないでもらい住んでもらったんです」

 

意外だな、天狗は縄張り意識が強いと思ってたんだが、俺の勘違いだったようだ。そういえば最初あの山に行ったときはコンガラに止められたか、コンガラは今何してるのやら

 

「その河童があの山の近くを通る旅人を殺すとまではいきませんが、害を成すみたいでして。鴉天狗の力で無理矢理抑える訳にもいきませんし」

 

「害か、それは困るな。旅人が諏訪の国に近寄らなくなってしまう」

 

「本来私達、天狗で出来る範囲なのですが、河童の技術力は侮れません。そこで天魔様が一計、あの技術力を諏訪の国の傘下に入れないかと考えた次第です」

 

天狗が河童を諏訪の国に引き込むように動くより、諏訪の国の王で神である俺が動いて河童を引き込んだほうがいいと言うわけか。そこで今回は俺に話をしに来たと言う訳だな。

 

「話は分かった、萃香。俺は出かけるから諏訪の国を頼んだぞ」

 

「うん、任せて。気を付けて行って来てね、あなた」

 

俺が立ち上がったら萃香が霧になって消えた、今の萃香が言ったあなたって言い方どこか色っぽい言い方だったぞ。話は終わったので文も山に戻った。旅人に害をなしているのか。諏訪の国の民は安全だろう。萃香が能力で諏訪の国の全体を見てるんだし、だが旅人を襲われると、諏訪の国に来る旅人が減ってしまう、それは困る。あの山から諏訪の国は近い、諏訪の国に近づくと河童に襲われるとでも言われたらたまったものではない、呑気にしていたら話が広まってしまう。山に向かおう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

洞窟に着いた、少し肌寒い。もう少しで冬になるかもしれん。文から話を聞いたが、河童がいる場所は俺が、勇儀と萃香と華扇と初めて出会ったあの洞窟の近くの川の奥にあるそうだ。洞窟の近くを歩いてたら川を見つけた。叫び声が聞こえたので周りを見たら女の子が走って何かから逃げてる様子だ、女の子は俺に近づいて来ていたが、女の子は後方を見ていたので、前にいた俺を見て驚いたのか急ブレーキをかけて止まった、俺の目の前で止まったがあたふたしてるだけだ。彼女の後ろにある林から何かが来てる。女の子は俺の背に隠れて来た。何が追って来てるのかと思ったが、妖怪の様だ。だが理性が無く本能で動いているようなので斬り捨てた。女の子が俺の前に来てお礼を言いながら頭を下げて名を名乗った。この子の服装は赤色だな

 

「本当にありがとう、助かったわ。私の名は 河城 みとり 良かったら名前を教えてくれない?」

 

「俺の名は 蓬莱山 弘天 だ。よろしく」

 

「蓬莱山 弘天・・・・・ああ、鴉天狗に聞いた神ね。そうね、人間じゃなく神なら何とかなるかもしれない。ついて来て」

 

どうやら鴉天狗が根回ししていたようだな、俺の名が知られてるみたいだし。この山は鴉天狗が取り締まってる訳じゃ無いので、普通に妖怪はいる。鴉天狗がいるのは山の頂上だしな。理性が無いとはいえわざわざ頂上に行く妖怪なんていないだろうがな。みとりについていく。文に川の奥に滝があると聞いたので奥に向かったらものすごく大きい滝がある、聞いてた通りだ。滝の裏に河童がいるらしい、だがこの滝の勢いがすごい、入ったらただでは済まないだろう、周りを見てたらみとりが人差指を壁に指した。見たら壁伝いがあってそれが滝の裏に続いているようだ、落ちないようにみとりと壁伝いを進んで滝の裏に来た。中は洞窟で明るい、河童の技術力だろうか、ランプみたいなのがあって、それが一定の距離に壁に並べてある。ランプみたいなのは壁に刺さってる感じで奥まで壁に並んでる。進んだら木製の扉があった、扉を作る技術まで持ってるのか、今の時代はふすまが普通なんだがな。

みとりにが扉を開けると、中には数十人くらいの河童らしきのがいる。皆似た青いもしくは水色の服装だ、だがみとり一人だけ赤い服装だが、扉が開く音に一人の河童が見て。驚いて奥に逃げた、それに続くように他の河童も奥に逃げた、俺がいたから驚いたのかもしれん。だが1人だけ残ったようだ、1人は青い色らしきスカートの服装だ、その河童が近づいて来たが敵意は感じない。だが興味があるのかもしれん。

 

「人間に見えるけど人間には見えないね、こんな洞窟の奥に何の用なの。それにみとりもいるし」

 

「俺は神だ。河童が人間に害をなすと聞いてな、止めに来た。ついでに河童の技術力が欲しくてな。それと名を名乗ろう俺の名は 蓬莱山 弘天 だ。みとりとは外で会ってな」

 

「へー。貴方、天狗に聞いたあの神なんだ。私の名は 河城 にとり 河童の代表だよ、よろしく」

 

にとりは俺をじろじろ見てきている、神が初めてなのかもしれん。みとりは俺の隣にいるが、ただにとりを見てる、もしかしたらにとりと何か関係があるのかもしれん

 

「まず順番に話を進めようか。河童が人間に害をなすと聞いて止めに来たんだよね」

 

「そうだ、それをされると困るんでな。だから止めに来た。まずは旅人を襲う理由を聞かせてくれないか」

 

「・・・・・・・そうだね、いいよ。私達河童は、元は人間が持ってた、ただの人形だったんだ。だけど私達元人形を捨てた人間に腹が立ち、化けて河童になったんだ」

 

人間に勝手に作られ、いらなくなったら勝手に捨てられて腹も立って旅人を襲ったと言う事か、だがそれは旅人を襲う理由にしては弱い、だが河童の技術力が欲しいな。みとりが前に出てにとりと話し始めた

 

「にとり、いい加減人間と仲良くなりましょうよ」

 

「嫌だよ、みとりも曖昧な存在のせいで苦労してるじゃないか。異母姉が産んで出来た子がみとりでしょ。もっと自分の親を憎んだらどうなのさ」

 

「でも、生まれてきて私は後悔してないわよ。私は河童と人間から生まれた曖昧な存在。人間でも河童でもない。だけど、どっちの血もあって、どっちでもある存在、だから私は両者のかけ橋になる」

 

どうやらみとりは河童と人間のハーフのみたいだ、にとりは近くにあった椅子に座り、何とも言えない表情。にとりは椅子に座ったまま両足を交互にぶらぶらさせて顔を俯かせている。

 

「私たち河童はやられる前にやるって決めたんだ。だから人間に害をなすのはやめないよ。さすがに殺す事はしないけどね」

 

「じゃあやられる前に誰かが守ってやればいいんだな?」

 

今しかない。この話から繋いで行かなくてはいかん。聞いていたがただ河童は人間に何かされて恐怖に怯えるのが嫌だから、恐怖に駆られる前にやってしまおうと言っている感じかもしれん、ならその恐怖の部分を刈り取ってしまえばいい

 

「守るって、どうやって守るのさ」

 

「俺の事は天狗から聞いていると言ったな、じゃあ俺の国にいる妖怪や神も知っているだろう」

 

「知ってるよ、聞いたけどなにあれ、鬼が3人もいて大妖怪や大妖怪並に強いのもいて鬼にも勝るとも劣らないのもいるって聞いてるよ。しかも神が並大抵ではない実力と聞いてるし、天下統一出来るんじゃない?」

 

天下統一か、面白そうだな。だがそれをするにしてもまだだ、もう少し後でやるかもしれん、やる理由はそうだな、この大陸を全て支配し海の向こうにいる妖怪をも支配するのも面白そうだ、美人がいるかもしれん、月人を奴隷にしたのも、もしかしたら世界統一するかもしれない時に備えてだ。他の考えもある、月の関係者の大和も天下統一しようとしていたのかは知らんが、周りの国を支配したんだ。月人を使っても構わんだろ、戦力を増やした最後の理由はそれだ、だが諏訪の国はまだ戦力も少ない上に技術もまだまだだ。永琳が前に、過ぎたる文明は国を堕落させる。と言ってた、急に文明が発達しても国を堕落させる、ならば過ぎさらない文明を少しずつ築いていけばいい。俺の夢は昔から変わらない、女を侍らせる事この一点のみだが、だがもう一つ増えそうな気がする。世界統一だ。だが仮に、世界統一してもそれを維持出来るのだろうか、そこが心配だが。世界統一が終えたら次はそうだな、魔界、地獄、天界、冥界に攻め込むか。それとも先に魔界、地獄、天界、冥界を攻めるか。だが今は無理だ、いつかだ

 

「その天下統一出来る力を河童を守る為にも使ってやる。諏訪の国が睨みをきかせたら人間も神も妖怪、誰も手を出さんだろう」

 

萃香に頼んで萃香の能力で河童が住んでる場所まで範囲を広げて貰うように言っておくか。出来るか分からんが、あの能力地球全体を霧になれる範囲を持ってるんじゃないだろうか。萃香には鬼ころしを数十本あげよう、あげなくても基本的に、萃香は俺に従順だが。にとりは両足をぶらぶらするのをやめて、顔を上げて俺を見る。無表情だ

 

「私達河童は人間をまだ許す事は出来ないよ」

 

「別に今許さなくてもいい、時間はあるんだ。だが諏訪の国の民に手を出したら容赦はせんぞ」

 

「さすがに諏訪の国の民には手を出せないよ。河童は頭は良くても、力が無くてか弱い存在なんだから。自分たちの力量は分かってる」

 

にとりは椅子から降りて立ち上がって俺を見上げる。河童の身長は基本低いようだ。みとりも低いしさっきの河童達も身長は低めだった。じゃあ右手を差し出し握手をしよう

 

「俺は河童の技術が欲しい、河童はもう人間から酷い目に合いたくない。だから諏訪の国の傘下に入れ。そのかわり諏訪の国が守ってやる」

 

「人間をまだ好きになれないしまだ許せない、だけどもう人間に何かされるのは嫌だ、人間だけじゃない、妖怪にも何もされたくない。ただ平和に生きたい」

 

にとりが握手してきて握力の力を強くして俺を見上げたまま縋る様に言ってきた。今まで大変だったのかもしれん。河童は弱い種族と聞いたし

 

「河童は諏訪の国に仕え、河童の技術提供をする。だから、脆弱な存在の河童を守ってほしい」

 

「分かった。諏訪の国の王として、河童を守るとここに誓う」

 

にとりと握手してたら隣にいたみとりが喋った

 

「まだ、前に踏み出せたのか分からない。けど、後退した訳じゃ無いのは分かる、いつか前進させて見せるからね、にとり」

 

「嫌だよみとり。私はまだ人間と仲良くなるなんて出来ないし、前進する気もないよ」

 

「今は無理でもいつか出来るんじゃない?河童の技術は最初から優れて無かった、でも時間をかけて今は色んな物を河童は作れるような技術を手に入れたんだから」

 

にとりはみとりがいない方向を見てる。握力の力が強くなってきた、痛いので手を離さす。にとりと握手をし終えて話も終わったし帰ろうとしたらにとりに呼び止められ、俺の後方にいたにとりの方に振り向いた

 

「待って、頼みがあるんだ、この人形二つだけなぜか私達の様に河童にならず、人形のままなんだ。私達河童じゃ分からなくて、神で盟友である弘天さんに頼みたいんだ」

 

にとりとみとりから二つの人形を受け取って見たがどちらも綺麗だ。多分河童の皆が綺麗にしたのだろう。片方は雛人形に似た人形だ。髪は緑色、後ろからサイドにかけてすべてを胸元で一本になっていて、頭部にはフリル付きの暗い赤色のリボンを結んだヘッドドレス。リボンに何か文字が書かれてるが、長い年月のせいでか見えなくなってる。服装はゴスロリに似た感じだ。スカートの左側には、何て読むんだこれ、厄って読むのか、多分厄だ。

もう片方は金髪で頭には赤いリボンがヘアバンドで結ばれてる。服装は黒い洋服と赤いロングスカート、胸元には赤いリボン、腰には白の大きなリボンがある。これ、持って分かったがこの2つの人形




今回の話は河童の話とひょうすべとみとりの設定の話が混ざって出来てます。ひょうすべは河童の仲間と言われ、佐賀県では河童やガワッパ(河童)、長崎県ではガタロ(河童)の別名と言われてるらしいです。

菅原道真が河童を助けた話も混ざってます
人形が河童に化けて人間に害をなすという話はひょうすべの話です

河城 みとりについては出しましたが公式キャラではありません、あるスレで生まれた二次創作キャラです。ここのみとりが能力持ちかは決めてません

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