蓬莱山家に産まれた   作:お腹減った

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今回のオリキャラが出るのは前半だけです、オリキャラは極力出しませんが必要だったので出しました

台詞多めです。前話を見たか確認はしない方がいいです

30話まで来たって・・・・・嘘だろ。今回無茶苦茶だよ


感情

依姫を何とか引き込んで、2日経った、今は夕方の時間だ、時計があるので時間が分かる。後は永琳を待つだけだ。いつ本拠地に攻め込むか、月人のお偉いさんが会議に、月の頭が全員集まるだろうしその日に豊姫の能力で会議室にワープして、奇襲を仕掛ける事になったので。今日の夜会議があるらしいので丁度いい。それまで俺は月人をどう脅迫するか考えてよう。

豊姫と依姫は会議に行かねばならんが、豊姫の能力で一瞬で行けるから、豊姫と依姫は俺と一緒にいる。考えてたら、ドアを開けて永琳が入ってきた

 

「弘、終わったわよ」

 

「そうか、じゃあ準備していくか」

 

夜になった、今は永琳にネットワークを掌握されて大慌てだろう。まずは一つ潰した、今は月人全員の首を絞めた所だ。ネットワークがないなら月人は困るだろう。次は月人 全員の首に刃物を八百万の神々が突き付ける番だ。依姫の能力、神霊の依代となる程度の能力を使い八百万の神々の神々が月人全員の敵になった。これで武力で脅迫できる。次は俺が会議室に直に向かい、脅迫内容を話すだけだ。従わねば、その時は

 

「じゃあ、豊姫頼んだぞ」

 

「はい。弘さん」

 

周りを見ると豪華な家具は無くなり、鉄、鉄、鉄、鉄ばかりが周りに見える。目の前にはハイテクで金属製の無駄にデカいドアがある。ドアの横にはなんかパスワードを入力するような機械がある。俺と永琳と豊姫と依姫でも一緒に入れるほどの大きさだ。だがこの金属製の無駄にデカいドア、数億年前に見たのと同じだぞ。永琳がいないから文明の進みが遅くなったのだろうか。永琳は不眠不休でネットワークを掌握して、寝ていろと言っても着いていくと言って聞かないので俺の隣にいる。あの弓矢も持ってきてる、豊姫と依姫は俺と永琳の後ろだ。まあいいや、金属のドアが邪魔なので、ここは依姫にまかせよう

 

「依姫、金属のドアがあって会議室に行けん。分解しろ」

 

「分かりました、弘さん」

 

依姫の能力神霊の依代となる程度の能力で使役できる神の中に 金山彦命 と言う神がいて、金属を分解したり再構成出来る神だそうだ。すごいな、こんな神が他にもいて八百万の神々を依姫は使役出来るとは。もう全部依姫一人だけでいいんじゃないかな、負ける所が想像できない。神に仕える巫女は長い手順を行い神を下ろすんだが依姫はその手順を使わず、一瞬で神を下ろせるようだ。弱点が見当たらないな。しかもその能力を使っても代償が何一つないのだ。

無駄にデカい金属ドアが分解されて、ドアがあった所は穴が開いたような感じになってる。だが分解をしただけで無くした訳じゃないので、地面にはドアだった物が地面に落ちてる、気を付けて進んで行くと、デカくて円形状のデスクの下に椅子が置いてあり、それぞれの椅子に月人が座ってる。パッと見たところ100人は超えてるな。100人以上も椅子に座って並べるほどの円形状のデスクだ。父さんや師匠もいるな、皆驚愕の表情で見ている、始めようか

 

「どうも、お久しぶりです。かつての都市にいた元局長、蓬莱山 弘天です」

 

「同じく、かつての都市を発展させた、八意 永琳です」

 

「急で申し訳ないのですが、俺と永琳は月人を脅迫しに来ました。拒否権はありません。これは交渉ではなく一方的な物なので」

 

俺の言葉を聞いて円形状のデスクの下にある椅子に座ってた月人が立ち上がって怒鳴ってる。あれは新顔だな、俺と永琳の顔を知らぬと見える。豊姫と依姫はさっきの金属ドアがあった所の両脇に立ってる。俺と永琳の事を知ってる、あの都市があった時にいた上層部の連中は黙ってる、俺と永琳だけでも脅威なのに後ろには月を守る役目なはずの豊姫と依姫が後ろに控えている、本来なら2人は俺と永琳を捕らえる役目なのだが、動く気配が無い、状況が呑み込めたのだろう。今この場にいる月人全員は俺が命を握っているのだ、新顔が煩いので黙らせよう

 

「永琳、黙らせろ」

 

「ええ」

 

目にも止まらぬ速さで矢を弓の弦に宛てがって射出させた。大和の時にも言ったが永琳は1秒に5本の矢を撃てるのだ、その上、護身術も出来るし。人間やめてるが神なので問題はない。新顔の月人は永琳が射出させた矢を頬にかすって頬が切れそこから血が流れてる。これでもう喋らんだろう、トラウマになったかもしれんが

父さんでもない師匠でもない、昔の俺の上司だった男が手を挙げて質問してきた

 

「1つ質問なんだが、今我々、月人のネットワークが何者かにハッキングされ、何者かに掌握されている状況なのだが、もしやそこにいる八意君がやったのかね」

 

「そうですね、永琳にハッキングをさせました」

 

元上司はため息を出しストレスが原因かお腹を押さえて痛そうだ。胃の調子が悪いみたいだ、ならばさっさと終わらせる。次は師匠が聞いて来た

 

「弘天と八意に対抗できるのは豊姫と依姫、そして神綺とサリエルくらいだろう。だが豊姫と依姫はお前に付いたようだし」

 

師匠は一息おいてまた喋りだした

 

「まあ、神綺とサリエルは月にいたとしても弘天と八意が相手だと抵抗はせず降伏するだろうが」

 

師匠の後に続くように父さんも聞きたい事を聞いて来た、見た目は数億経っても変わっていない

 

「弘天、我が息子よ。生きていて良かった、だが、なぜわざわざ月を乗っ取るんだ、そんな事をして弘天に何の得がある」

 

「月の事を色々聞かせて貰いました。月の民、この場にいる月人も神になってるそうですね。そして月に元々住んでた玉兎を奴隷にしてると聞いています」

 

他の月人が立ち上がり異を唱えてきた

 

「待ってくれ!確かに月人の奴隷として働かせてるが、そんな酷い物じゃない。労働と言っても大したことじゃないし、玉兎も基本的には気楽に住んで貰っているんだ!」

 

「それについては俺は何も言いません、玉兎を奴隷にしても玉兎に同情なんてしませんし、玉兎が可哀想なんて微塵も思っていません」

 

「・・・・・・・同情した訳じゃ無いなら、なぜ奴隷の話を切り出すんだ」

 

「最初から同情の気持ちなんてありません。ですが奴隷は奴隷です。奴隷にさせると言う事は自分たちも奴隷にされても文句は言えませんよね」

 

月人を皆殺しにしてもいいが、月人の利用価値について考えた。未来の話だが必要な時が来るだろう、それまでは俺の奴隷になって貰う。奴隷と言っても玉兎と似たようなものだが、そもそも俺は月にずっといる訳じゃ無い、だから奴隷と言って酷い扱いにしても反発されて終わりだ。俺と永琳は月にいないんだから、だから月人は俺の奴隷だが、酷い扱いをする訳じゃ無い。むしろ奴隷は表向きだが、実際は今までと変わらないのだ。豊姫と依姫に頼んで監視はしてもらうが、例え反抗しようとも豊姫と依姫に月人は誰一人勝てんがな

 

「打つ手がないしな、従う他ない」

 

「では師匠、この脅迫内容を今すぐ受けて貰いますよ、最初から拒否権なんてありませんがね。それと父さん名門 蓬莱山 の肩身が狭くなるけど俺は謝らないよ」

 

「分かっているさ、そもそもの始まりは我ら月人が、弘天と八意さんが地球で過ごしていた所を無理矢理連れて行こうとしたのだ、先に始めたのは我らの方だ」

 

さすがに、永琳と豊姫、依姫が敵にいると勝ち目なんてないだろう。月人の技術を使っても、確実に月人は負ける、月人は豊姫と依姫に頼りっぱなしだからだ、二人とも能力がすごいしな、だがこれで終わりじゃない、俺にはまだやることがある。

 

「永琳!馬鹿な事はやめなさい!!あなたが何故こんな馬鹿げた事をするの!?」

 

どうやら、永琳の母親も会議室にいたようだな、邪魔だがここは永琳に任せよう

 

「お母さん、ごめんなさい。もうあなたの天才としての 八意 永琳 はいないの。数億年前の核で都市と一緒に死んだのよ」

 

確か永琳は都市があった時は親には従って生きてたからな、俺と友達になってからは従う振りになったが、永琳が逆らってきたから母親の口は塞がらなくなってる。初めてだったんだろう、永琳が逆らうなんて

 

「だから今の私は 蓬莱山 弘天 の女 蓬莱山 ×× そして 蓬莱山 永琳 なの、私は夫である弘天に従い、弘天の為に生きると、私の全てを弘天に捧げると決めたの」

 

永琳の母親が何か言いかけたが、一瞬で豊姫と依姫が永琳の母親がいる所に出た、能力を豊姫が使ったようだ、豊姫と依姫を転送して依姫は永琳の母親の横に立ち鞘から抜いた刀を永琳の母親の首元に向けて、逆側に豊姫が立ってる。扇子を持っていた豊姫は永琳の母親の横に立って首に扇子を押し当ててる。

 

「喋らないで下さい、月人を殺したくはないのです。ましてや八意様の母君ならなおさらです」

 

「この扇子、どんな扇子か忘れてはいませんよね。月の最新兵器、森を一瞬で素粒子レベルで浄化する風を起こす扇子ですよ。私も殺したくはないのです、黙っていただけますか」

 

豊姫と依姫のお蔭で、話がスムーズに進みやすくなった、今ので殆どの月人は喋れなくなっただろう、永琳の母は絶句して、椅子に座った。じゃあ話の続きを始めよう。まだ終わってないのだ。豊姫と依姫が消えた、後ろを見たら金属ドアの場所の脇に立ってるようだ

 

「まだ話は終わっていません、ここからが一番大事な話です」

 

ここからが大事な所だ、奴隷だけで話は終わらない。上層部の一人が話を聞く姿勢になった、どうやら周りにいる月人の代表として聞くみたいだ

 

「聞こう、抵抗はできないのだから」

 

「では、聞いていただきましょう。俺が最後に言いたいのはかつて大和に最後まで抵抗した武神、建御名方神の事です」

 

月人全員が戸惑ってる、急に建御名方神の名を出したからだろう。だが大事な事だ。建御名方神は俺が大和を支配する前に封印された神だ。忘れているかもしれないが俺が大和を支配するまで大和は周りの国を武力で侵略してたのだ。俺が大和を支配したんだし助ければいいと思うがそうはいかない

 

「なぜ、建御名方神の事を今話す」

 

「建御名方神はかつて大和に最後まで抵抗した武神です、そして大和の頭は、天照大神、月読命、須佐之男です。いわば月人の関係者です、その月人の関係者は建御名方神を注連縄で封印しました」

 

「そう、だな。確かに封印したと聞いてる、場所は確か・・・・・」

 

「昔、大国主は天津神に注連縄で封印されました、天津神も月人の関係者ですね。大和の頭もそうですが、その月人の関係者はなぜ封印するのでしょうね」

 

大国主は出雲の神社に今も封印されてる、あれからどれだけ時間が経っただろう。ずっと考えてた事だ、何のために封印してるかは分かってるが

 

「月の民に逆らう神を封じる為に月人の関係者は注連縄を使い封印しました、全ての始まりは太陽の神、天照大神が岩戸に隠れた時から始まりましたがね」

 

「結局の所何が言いたいのだ」

 

「簡単な事です、月の関係者は月に逆らう神を昔から注連縄を使い封印してきたのです、ならば月人も同じことをされても仕方ないですよね」

 

今の月人は皆神だ、注連縄を使い永遠に封印する事も出来る、大国主と大国主の息子の建御名方神を注連縄で封印してきたのだ、ならばこの場にいる月人全員が俺に逆らって封印しても因果応報だろう。逆らったらするがな、今はしない。今は。さっきからこの場にいる月人の代表として俺に質問してきていた月人の上層部が頭を痛そうに押さえた

 

「その話を持ち出してくるとは・・・・・・我らは今では神だ、注連縄で永遠に封印することも確かに出来るだろう」

 

しかも今は永琳がネットワークを掌握して神綺とサリエルは月にいないし豊姫と依姫が俺と永琳側だ、武力でも勝ち目がなく、ネットワークを掌握され、さらには逆らったらお前ら月人全員を封印するぞと脅している状況なのだ。ここまでやって逆らうバカはいないと思うが、逆らったら殺さず封印するだけだ。豊姫と依姫は月人を殺すなと言った、ならば殺さず永遠に封印してやろう。ある意味死ぬ事と変わらんが、殺してはいないのだ後ろから依姫の声が聞こえた

 

「まさか、殺すのではなく、注連縄で月人全員を封印する手段を取るとは・・・・・」

 

「依姫、月人は殺さない約束は守ったぞ。まあ、ある意味死ぬ事と変わらんがな」

 

見たら依姫は呆れている、豊姫は扇子で扇ぎ涼しそう、あれ、あの扇子月の最新兵器って言ってなかったっけ、あの扇子で扇いでいいのだろうか。永琳は弓を構えたままだ。ここまでやって月人が抵抗の意思を見せるなら天晴だ。だがそんな事をすれば地球に連れていき封印するがな。いやその前に地球にある海に月人全員を豊姫にワープさせて溺れさせるか、抵抗したら鬱陶しいからな。月人は武器が無いと無力な存在だ、能力を持ってるのは豊姫から聞いたが、豊姫と依姫だけと聞いてる。檻にでも入れられたら出る事も出来ない存在なのだ。月人なんて神になってもその程度だ、俺もだがな

 

「いいだろう、私達月人はその内容を呑むしかない状況だ。為す術がない、内容の細かい話を聞かせてくれ」

 

「いいでしょう、ならば内容の詳細について永琳を交えて話しましょう」

 

これで月人は俺の奴隷だ、そして抵抗したら注連縄で封印してやるまで。殺すわけじゃないんだし、いいだろう。大国主、その息子建御名方神は今も封印されているのだ、月人にはその時同じようにしてやるまでだ。だがまだ俺にはする事がある、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は豊姫を連れて、都市から出て月を歩いてる。永琳の護衛の為依姫は永琳の傍にいる。永琳にはまだ細かい話をしてもらってる。俺は俺の役目を果たそう

 

「弘さん、どうして月を歩いてるんですか」

 

「会いたいのがいるんだよ、豊姫から話を聞いた女性に会いたいんだ」

 

だいぶ歩いて来たが見当たらないな、探し方を変えて大声で名を呼んでるんだが、反応しない。どうでもいいが重力が地球と違うから動きにくい、上を見上げると地球がある、綺麗だな。俺が住む所は月じゃない、あの綺麗な地球だ。だからこそ探さなくては、歩いてたら目の前に急に丸い銅板みたいなのが出てきてその中から人間みたいな姿の女性が出た、丸い銅板は鏡にも見える、上半身だけを突き出して出てる。重力で落ちないのかと思ったがここは月だ、地球とは違う。顔を俺に向けてきてじっと見てる。綺麗な女だな

 

「さっきから私の名を叫び探しているようだが、一体何の用だ」

 

「会いに来たんだよ。豊姫から変わったのがいると聞いたんでな」

 

豊姫から聞いたがこいつは変わっていて、大妖怪をも上回る力があるのに都市に侵入するそぶりも見せず、ただ月にじっといるそうだ。どうやら人を襲う存在ではないらしい

 

「会いに来ただと、何の為にだ」

 

「色々理由があるが、一つ聞きたいんだ。大昔からずっと月にいると聞いたんだが」

 

「そうだ、気付いたら月にいた」

 

月にいたと言う事は、月で生まれたのだろうか。だったら感情はあるのだろうか

 

「いきなりなんだが、楽しいって感情は分かるか、もしくは色んな感情を持った事はあるか」

 

「感情、そんな物は知らん。長い時間を生きていたがそんな物持った事は無い」

 

「そうか、実は俺が会いに来た理由は、友達になろうと思ってな」

 

「友達だと、友達とは何だ」

 

友達の意味も知らないようだ、ならば俺は少しずつ教えていこう。敵意は感じないしな

 

「友達って言うのは一緒に遊んだり喋って楽しいと思う存在の事だ」

 

「さっきも言っていたな楽しいと、なんだ、その友達とやらは楽しいのか」

 

「分からん、それは仲良くならなければ分からん事だ。だから俺は知ってもらう為に来たんだ」

 

「知ってもらうだと、一体何を知ってもらうと言うのだ」

 

俺は豊姫から竜宮城で聞いてから考えてた、その話を聞いて月人に敵意を感じない存在だったと。理性もあると聞いていたし、だから友達になれるんじゃないかと思い来たんだ、あわよくば仲間になってほしかったし

 

「楽しいって言う感情だよ、もしその感情を知りたかったら俺と地球に行かないか」

 

「感情を教える為に来ただと、それに地球とは何だ」

 

「地球って言うのはあれだよ」

 

俺は人差指で地球を差した、人差指につられて見たようだ

 

「ああ、あれか。あれは地球と言うのか、前から綺麗だと思っていた」

 

「綺麗だと思う事は出来るのか、ならば感情を持っているが楽しいと思うことが今まで無かったんだな」

 

「綺麗と思う事は感情なのか、楽しいと思う事も綺麗だと思う事と同じでそれは感情なのか」

 

「綺麗と思う事と、楽しいと思う事は感情ではあるが違う感情だ。地球を見て綺麗だと思ったら俺と地球に来ないか」

 

良かった、ロボットのように感情が無いわけではないようだ。ならば俺が感情を教える役目をしよう、後はその感情を芽から少しずつ育ていつかは花を咲かせてもらおう

 

「地球に行けば楽しいと言う感情が分かるのか、地球に行けば地球以外を見て綺麗だと思う事が出来るのか」

 

「分からん、だが俺は楽しいと思う感情や地球以外を見て綺麗だって思ってほしいから、その為に俺は行動はする。思って貰う様に俺は動くが、思うのは俺が決める事じゃないんだ」

 

地球に来るかどうかは俺が決める事じゃない、月から離れたくないなら、俺は諦めて地球に帰る。だから俺は右手を差し出していつものように聞くのだ

 

「だから地球に来ないか、月にずっといるのもいいかもしれないが、一旦月から離れて色んな物を知りに行かないか。俺はその手伝いをする」

 

「その右手は何だ」

 

「色んな事を知りたいと思うなら俺の右手を掴んでくれ、そしたら地球に行こう」

 

数分経っただろうか、上半身だけを突き出してる状態だったが、丸い銅板から下半身も出してきて月に降りてきた。丸い銅板は彼女が出てきて落りたと同時に消えた。俺に近づいて右手で握手するのではなく、俺の右手の手の甲を彼女の左手で掴んで来た。握手を知らないようだ、俺も最初に右手を掴めと言ったからだろうが

 

「これはな握手って言う行為なんだよ」

 

「握手とはどうするのだ」

 

「俺の右手とそっちの右手を合わせる感じだ」

 

「こうか」

 

「そうそう、これが握手。握手したんだし、地球に来るって事でいいんだな」

 

俺の言葉を聞いて頷いた、迷いはないようだ。じゃあ豊姫に頼んで先に地球に戻らせてもらおう

 

「豊姫、すまんが先に地球に戻る事にした、永琳に謝っておいてくれ」

 

「分かりました、では気を付けて行ってください。行先は大和の近くです。今は真夜中でしょうから」

 

「ああ、頼む」

 

豊姫は能力ですぐに都市に戻れるし、永琳の傍には依姫がいるし、いまだにネットワークを掌握してる状態だ、今頃月人はパニックになってるだろう。だから逆らう事はしない、したらその時は

気付いて周りを見たら大和が見える、大和の外にいるようだ。今は深夜で周りが見にくい、月の光で何とか見えてる状態だ。どうやら周りを見てきょろきょろしてる、初めてだから興味深いんだろう

 

「ここが地球か」

 

「そうだ、ここが地球だ」

 

「そうか、もしやあれは月か、あれから月の力を感じる」

 

「ああ、月だよ」

 

上を見上げてる、月を見てるようだ。俺も見上げたら満月の様だ、満月だと月からの力が強いんだっけか、どこかで聞いたことがある気がする

 

「Ma Lune d'Or」

 

何語だ、俺に通じるように言ってほしいんだが空を見上げてたが俺を見てきた

 

「月が綺麗だな」

 

今まで無表情だったが、笑えるじゃないか、だがまた月を見るのに戻った。綺麗だと思う感情は持ってる。だったら次は楽しいと思ってくれたらいいんだが、綺麗だと思う物を他にも見せよう。後は永琳と藍の料理でも食わせよう。不味くはないだろう、美味しいと思うはずだ。そしたら美味しいって思う感情も分かるだろう、そういえば、お互い自己紹介をしてなかったな。また俺は右手を差し出す

 

「自己紹介をしよう。俺の名は 蓬莱山 弘天 弘って呼んでくれ」

 

「自己紹介とは何だ」

 

「自己紹介って言うのはお互いを知る為にまず名を名乗るんだよ」

 

「そうなのか、分かった」

 

月を見てたが俺を見て向かい合いになった、そして俺に近づいて来た、さっきまで満月を見ていて綺麗だと思っていたのか表情は微笑みのままだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の名は キクリ だ」

 

キクリは微笑みのまま右手を差し出し俺の右手に絡めてきた、今度はちゃんと握手出来た




キクリは旧作キャラですが竜宮城に初めて行ったときに名だけ出ています。月の話を書いたのはキクリと依姫の為でした、依姫は出番がなかったですし

綺麗に終わった様な気がしますし完結します、もう書きません。まだ考えてる話がありますが書きませんし更新しません丁度30話まで来ましたし、いいと思うんですよ

諏訪の国と建御名方神は結構関係あります、東方にも関係あります。調べたらすぐ出てきます。本当はその話を書きたかったんですがね、没

旧作キャラは名だけ出す訳じゃ無いんだなこれが、次は何の話を書こうか書かないけど

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