蓬莱山家に産まれた 作:お腹減った
大和に着いた、着いたと言う実感はない一瞬だし。豊姫は来ていない、竜宮城に戻ってる。大和に着いたのはいいが雨が降ってる、お腹が減ったので兎耳の少女を連れて永琳と近くの店で食事でもしよう。
店について永琳とご飯を食べてる、兎耳の少女と話してたら名は 因幡 てゐ と言うそうだ。今てゐはニンジン料理を食ってる。ニンジンが好きなようだ、逃げるかと思ったがニンジン料理に夢中で逃げる気配が無い。俺も食う事に集中してたら後ろの席から話し声が聞こえた
「おい、聞いたか。最近美人で赤髪の女の緑の服を着たのが大和に来て、大和の武術家を全員倒したらしいぞ」
「本当か、大和の武術家は皆凄腕のはずなんだが」
「それだけその女が強いって事だろうよ、それに大和の武術家は自分たちの強さにどこか酔ってたしな。井の中の蛙大海を知らずって事だな、いい薬にはなったと思うぞ」
美人で赤髪な緑服の女が大和の武術家を倒したのか、凄いな大和の武術家は100人以上いたはずなんだが。しかも美人だと、そこまで強くて美人なら諏訪の国に欲しいな諏訪の国に来てくれたらいいが。ふと見ると店の出口に茄子の色をした傘が立てられてる。何か汚れてて埃がだいぶ被って見える。最近誰も触ってないようだ。誰かの物なのだろうか、いやでもそれだと埃が被ってるのはおかしい。使わないなら出口に置くわけがないし。気になって俺は店の女将を呼んで傘の事を聞いた
「ああ、あれね。お客さんの誰かが置いてったみたいだけど、日時が経っても取りに来ないんだよ、誰かが使ってくれたらいいんだけど紫色で不気味だから、皆使いたがらないんだ」
「そうなのか、じゃあ俺にくれ。丁度雨が降ってるし2人は入れる大きさだしな」
「本当かい、それはありがたいね。いいよ持って行っておくれ」
よし、これで雨が降ってても諏訪の国に帰れるな。傘に永琳と入りながら帰ろう。てゐは逃がさないように俺が抱いていれば傘に入るだろう。嫌がるだろうが仕方ない。俺と永琳とてゐはご飯を食べ終えて金を払い店を出た。
帰る途中銅像が見える、あれは天照、月読命、の銅像だな。かなりの完成度だ。なぜか須佐之男の銅像が無い。もしかしたら天照、月読命、の銅像を作ったのは男なのかもしれん。俺も作るなら男の銅像なんて作りたくないしな。しかしまるで本人の様だ。この時代にここまでの銅像を作れる人間がいるとは。永琳もそっくりね。と言ってるし、てゐは俺が抱いて捕まえてててゐは逃げようとしてるが力を籠め逃がさない様にしてる。良い物が見れた、諏訪の国に帰って俺も可愛い子の銅像でも作ってみるかな。
諏訪の国に着いた。霧が集まって萃香が出て鰯の頭を食べながら、お帰り、旅にしては早かったね。と言ってきた。今萃香は鰯を食ってるが、鬼は鰯の頭が好きらしい。酒だけが好きなわけじゃないようだ。鬼にも味覚はあるんだし他に好きなものがあってもおかしくないか。
「ああ、色々あったんだよ。それと萃香、頼みがあるんだが」
「何?」
「俺が今無理矢理抱いている、兎の耳みたいな耳をした女の子の名は 因幡 てゐと言うんだが諏訪の国から逃げないように見張っててくれ。また鬼ころし作ってやるから」
ついでに、萃香には藍にてゐを会わせて藍に教育してもらうように言っておいた。てゐは、
「私は神使になる気はない!離せ!」
と言っている、まあ、神使にするけどな。俺がてゐを神使として教育しろと藍に言えば、藍はてゐを絶対逃がさないだろう。逃げれたとしても諏訪の国には萃香が能力で監視しているのだ。正に前門の虎、後門の狼だ。いや、前門の狐に、後門の鬼か。逃げ道などないぞ。だがてゐには諏訪の国を気に入らせてやる。そしたら出ていく気が失せるだろう。どれだけ時間が経っても諏訪の国が気に入らずてゐが出ていきたくなったらてゐは神使にせず諏訪の国から出すけど。藍の仕事を減らしてやりたいんだがな、俺がするわけにもいかんし。萃香は鰯の頭を飲み込み歓喜の表情だ
「本当!?あれ美味しかったんだよね~、分かった!私が逃げないように見張ってるよ、任せて!!」
鬼ころしは勇儀と萃香と華扇には好評だったが諏訪の国の民は普通と言っていた。元々鬼の為に作った酒だし。俺が無理矢理抱いていたてゐを萃香はふんだくり神社に向かって走った。てゐは叫び声を上げてたが灸を据えてやらねばならん。それと騙すのは悪い事とは言わん、騙す事が必要な時もある。ただ、騙すにしても最後まで騙さなきゃならん。騙してたことを言うにしても陸に上がってからでもよかったと思うんだが、詰めが甘い、甘すぎる。
「帰るぞ永琳」
「ええ、帰りましょう。我が家に」
永琳と並んで神社に向かった。何だか久しぶりに帰った気がする。今は雨がまだぽつぽつ降っているので傘に入ってる。疲れたないろいろあり過ぎた。豊姫が地球にいるし、妹の輝夜が出て来たんだ。疲れるにきまってる。当分は何もなければいいが。そうだな、まずは銅像でも作るか。2体か3体ほど作ろう。
神社に帰る途中空き地に紫と幽香とぬえがいた、3人とも傘を手に持ってる。紫と幽香は楽しそうに話してるがぬえは戸惑っている様子だ。歳の近い女の子と喋ったことは無いのだろうか、これで諏訪の国を気に入ってくれたらいいが。別にぬえが諏訪の国に住み着かなくてもいい、ただ遊びに来てもいいかなと思ってほしいのだ。邪魔しちゃ悪いし、このまま帰るか。永琳は紫と幽香とぬえをみて母性あふれる表情だ。まだ子供作ってないのに母性あふれる表情をさせるとは。恐るべし
神社に着いたら藍が待ってた。てゐは神社の中に入れてるらしい。勇儀と華扇が中にいるので逃げれないだろうな。逃げれても萃香が出てくるし。藍が近づいて来て藍が手に持ってた手紙を永琳に渡した。
「手紙が主と永琳様宛に来ていました」
「手紙だと、俺の知り合いに手紙を送る奴なんていたか」
渡したら俺と永琳に頭を下げ神社に入っていった。永琳は手紙を読んでいる。読み終えたのか俺を見て手紙を渡してきた
「神綺からの手紙よ」
「・・・・そうか、月人が月に行く前以来だな」
「魔界が出来たらしいわ、今は地獄を作ってる途中みたいね。あとサリエルが天界を作り終えて、冥界を作ってるみたいよ」
「夢が叶ったか、神綺はいつか自分が世界を作ると言っていたしな。なぜサリエルが冥界と天界を作るのかは知らんが。いつか2人に会えるだろう。それより耳が痒いから耳かきしてくれ」
「分かったわ、じゃあ神社の縁側で膝枕してあげるから早く行きましょう」
俺と永琳は神社に入り紫色の傘に付いた汚れを拭き取り、神社の入り口に立てて置いた。そして俺と永琳は縁側に向かい俺は寝ころんで永琳が膝枕した状態になった。永琳が俺の頭を撫でてる、眠くなったので寝た。
節分の話なんですが、鬼は鰯を焼く臭気と煙で鬼が近寄らないもしくは節分の夜に柊に鰯の頭を付けて飾っておくと鬼よけになる言われていますが、
実は鬼は生臭い鰯の匂いが好きで頭を玄関先から吊るし臭いで鬼を誘うとも言われています。地域によって節分の話が違うようですね。
だから鰯の頭が好きと言う事になりました。
弘天と永琳と神綺とサリエルは幼馴染設定です。