蓬莱山家に産まれた   作:お腹減った

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急展開です。今回は見ない方がいいと思います。そして台詞が多いです。説明会だしね。地の文はいつも以上に少ないです

もし今回の話を見ておかしいだろと思ったら言ってください。問題部分はすぐに直します。


本当は一週間後に書く予定でしたが、事情が変わりました



海底

意味が分からない、俺は大昔ロケットに豊姫と依姫を入れたはずだ、その時いたんだから、てか俺が入れたんだし間違いない。そもそも核が落ちた時には都市は焼け野原だったんだぞ。

あの時豊姫がロケットに乗らず地上にいたら死んでたに決まってる、地下シェルターを知らなかったんだ。俺と永琳だけが知ってた。俺の家で地下シェルターを作る話を永琳としてから誰にも話してない。精々俺の家で数回程度その事について軽く会話したくらいだ。最悪だ、俺と永琳は死んだ事になってるはずなんだ。俺と永琳が生きてるのがばれたら連れ戻される。何か打開策を考えなくては。

 

「弘さん、私は月に連れ戻す気はありませんよ」

 

豊姫が変わらぬ笑顔で俺に語りかけて来た。豊姫、一体何を考えている。しかも俺と永琳とは数億年ぶりなんだぞ、なぜ驚かない。俺が眉を寄せているのが分かったのかくすくす笑いながら口を開く

 

「私は、連れ戻す気はありません。ただ、地上人を見ているのです。この世界を、弘さんが、月を選ばずこの地球を選んでからずっと」

 

ますます意味が分からないんだが、頭が痛い

 

「そして私が驚かないのは2人が生きてると知っていたからです。まさかここに来るとは、弘さんの苗字が山に名付けられていて弘さんがそれを知ったなら来るかもとは思っていましたけどね」

 

俺と永琳は妖怪と仲良くなってる変わり者夫婦な神として名を知られているらしい。今その事を初めて聞いたのか永琳の顔は赤い。そして豊姫の考え通り俺は動いたようだ

 

「鈴仙から聞きました。この山の名 蓬莱山 について聞きたいと。教えましょう」

 

鈴仙と言うのは豊姫の後ろで控えている女性の名だそうだ、だが今はそんな事はどうでもいい。それより 蓬莱山 についてだ早く知りたい

 

「豊姫、御託はいいからさっさと教えろ」

 

「そう慌てないでください、ちゃんと説明しますから」

 

慌てるにきまってるだろ、俺の苗字が山に名づけられてるんだぞ。ありふれた苗字ならともかく、この苗字は地球には俺と、紫、幽香、諏訪子だけなんだ。親は月にいて地球にはいないんだ。誰だってほとんどない苗字が山に名づけられたら気になるに決まってる

 

「この山 蓬莱山 は元は弘さんが、かつて都市を守った土地に出来た山なんですよ」

 

俺が守っただと、永琳が俺の服の袖を引っ張って来た

 

「まだ思い出せないの?ここの山はかつて都市があった場所で、私と弘が約束した思い出の場所なのよ」

 

忘れるなんて酷いわ。と少し落ち込ん永琳が言うが、忘れていた。当たり前の事をいっただけで約束のつもりじゃなかったからだ。しかも約束って核で都市が焼け野原になり俺が、まるでアダムとエバみたいだなって思ったあの時か。じゃあなぜ山が出来ている、あの時は焼け野原で何もなかったんだぞ俺の考えに気づいたのか永琳が答えてくれた

 

「あのね、弘。あれから数億年は時間が経ってるのよ。山の一つや二つは出来るわよ」

 

永琳が溜息をつき左手で頭を押さえている。そうかそれだけ時間が経っていたのか。そんなの忘れてたな

 

「そうです。弘さんが残り、都市があった場所に山が出来て、私がこの山を 蓬莱山 と名付けました。弘さんの苗字に山が入っていましたし、丁度いいと思い苗字を使いました」

 

豊姫が右手で胸をそっと抑え目を閉じた

 

「名付けたのは豊姫か、じゃあ近くの村に旅人が来てこの山の名は 蓬莱山 と言っていたと言っていたがそれは豊姫か」

 

「いいえ、違います。それは鈴仙に頼みました」

 

そこの村で鈴仙は村人から俺と永琳の話を聞いたらしい。なぜ鈴仙は出会った事が無い俺と永琳の事を知っているのかについては、豊姫から昔から耳にタコができるくらい聞かされて、名を覚えて、俺と永琳の名を村人から聞いて豊姫に教えたそうだ。豊姫は一旦言葉を止め口を閉じ、また言葉を吐いた

 

「地上人は弘さんが都市を全月人を守った事なんて知らないでしょう。ですが、全月人を守ってくれた人の名を、好きな人の名を知って欲しかったのです。例え都市があったのを知らなくてもです」

 

俺は守ってなんかいない。ただ、俺は結婚が出来るのは1人までと言う常識が無い地球に残りたかったんだ。そんな出来た人間じゃない、俺は自分勝手で自分の為に生きてる人間なんだから。

 

「じゃあこの霧は何だ、なぜここまで霧が多い」

 

「それはこの山特有のものですね、だからこそ私と鈴仙はここに家を建てました。いえ、持ってきたと言うのが正しいですね」

 

持って来ただと月から地球にどうやって持ってくると言うんだ、焦るな俺、落ち着け、じゃないと話が理解が出来ない。俺は理解するためにここに来たのだ

 

「じゃあ鴉天狗がこの山に入っても麓に戻ると聞いていたがそれはなぜだ」

 

「ああ、あの邪魔な妖怪ですね。鈴仙の能力、物の波長を操る能力と私の能力を使って麓に戻していました。邪魔でしたが、殺すと後が面倒ですから」

 

鈴仙の能力は光や音の波長を操り幻覚を起こす事が出来るそうだ。その能力で山の霧の波長を操り迷路状にしたらしい。豊姫が手のひらを上に向けて、右手がグーの状態で左手にポンと置き何かひらめいた表情だ

 

「この質素な家で話すのはやめて、他の場所で話しましょう。いい場所があります。私の能力で行きましょう」

 

「他の場所に行くのか、それに豊姫の能力ってなんだった」

 

どこに行くんだここは山の中なんだぞ、

 

「酷いです、私は弘さんの事をひと時も忘れたことは無いのに、私の能力は海と山を繋ぐ程度の能力です」

 

豊姫は忘れられてショックだったのか頭がガクッと落ちた。鈴仙から桃を受け取り桃を齧っている。しかし数億は経ってるんだぞ、だが、忘れてすまん豊姫。俺が豊姫の能力について首をかしげていると永琳が教えてくれた

 

「豊姫の能力は海と山を繋ぐ程度の能力で遠距離を結びつけて転送させる事が出来ると昔教えたでしょう」

 

まさか、長い年月が経ってボケてしまったの、と永琳が心配そうに俺を見てる。永琳が失礼なことを言ってきた。そうか、それでさっき家を持ってきたと豊姫が言ったのか。合点がいったぞ。何だか紫に似た能力だな。遠い所に行けるし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気付いたら何か豪華な部屋に着いた、目の前には横に無駄に長い机があり机の上には綺麗な皿に桃が乗ってるこの部屋の周りには煌びやかな物がたくさんある。諏訪の国の文明では考えられないようなものばかりが周りにある。一瞬だったぞ紫のスキマでも数秒はかかるのに。凄いんだな。ちなみに鈴仙と名乗る女の子もいる、俺と永琳の後ろにあるドアの脇に立ってるさっきからだんまりだ。喋る気配が無い

 

「着きました、竜宮城に」

 

「竜宮城・・・・どこにある所なんだ」

 

竜宮城は諏訪の国の西に丹後国と言う海辺の近くにある場所の近くの海底らしい。海の中にあるんだと。海底だよ海底、月人、文明進化しすぎだろう。永琳がいなかったのに。いや永琳がいなくても月人が地球にいた時にもうこの技術が出来ていたのかもしれん。俺そういうの興味が無いし。知らないんだよ。目の前にある無駄に横に長い机にある。椅子に座って待っててください。と豊姫に言われ、豊姫は自動ドアに向かいその奥に行った。自動ドアがあるのか、そう言えばさっきの質素な家にもドアがあったな。月人の家なら納得だ。俺と永琳が待っているが落ち着かない。無駄に広い部屋だし、目の前の机に乗ってる桃でも食べよう。永琳は食べなかったけど

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し時間が経ち、豊姫が入っていった自動ドアから豊姫が出て来た隣には女性がいる。だが誰かに似てるような気がする。誰だったかな、思い出せない。永琳がその子をじっと見てる。永琳は彼女を見た事があるのだろうか。スゲー美人な子だ。まるで人形みたいだな

 

「実は彼女に会ってほしくて竜宮城に連れてきました。弘さんに会いたいと言っていましたし。最初は亡くなっていると話していたので、会えなくて落ち込んでましたけどね」

 

女の子はお辞儀をし、俺を見て

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「初めまして、お兄様。私の名は 蓬莱山 輝夜 貴方の妹です」

 

この前髪ぱっつんで人形みたいな女の子。思い出した、母さんに似てるんだ。

 




豊姫がなぜ前話で乙姫と名乗ったのか、なぜ竜宮城に豊姫が関係するのか、俺が説明するより自分で調べてもらった方がいいでしょう。結構関係があります蓬莱山と竜宮城と豊姫はね、調べたらすぐに出て来ると思います。だからこそ豊姫を蓬莱山に出したのです

今回は有名な話、浦島太郎と御伽草子などの話が混ざって出来ています。御伽草子の話には蓬莱山の事が書かれておりその話の最後の部分と今回の話を逆にしました。詳しくは調べてください

1話で弘天の母親、虎姫の容姿について無駄に詳しく書いたのは今回の為です。ですが虎姫だけ容姿を書くのは不自然なので弘天の父、弘についても容姿を書きました。あれ実は伏線だったんです。輝夜の容姿に似せて書いたのです。虎姫の容姿については皆さん輝夜と同じだと気付いていたでしょうがね。今回で1話と似たように地の文で輝夜の容姿を説明させるために書きました。2話で弘天の夢ですが輝夜を弘天と永琳の娘として出しました。これは弘天と永琳の娘になって出るのかと思わせるためです。6話の地の文で豊姫の能力の説明も伏線でした。そして弘天をなぜ蓬莱山家として何の為に生まれさせたのかを考えこの話が出来ました。すべてはこの時の為です。地の文で出しましたが丹後国は実際にあった名です。この時代にあったかは知りませんけど。パトラッシュ、俺はもう、疲れたよ・・・・・・・・

今回の話について質問があれば聞いてください、答えます

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