蓬莱山家に産まれた   作:お腹減った

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あえて後半の地の文を少なくし台詞を増やしています。地の文がいくらなんでも少ないと思ったら言ってください増やします。

日常回を書きたいです、この話が終われば書くでしょうが。


一応前話を見たか確認してください


蓬莱山

諏訪の国に戻って来た、神社に着いたらあの時の女の子がいる縄で縛られて動けないようだ。多分諏訪の国に入ったから萃香が捕えたんだろう。

前にも言ったが、本能で動かず理性があって実力がある妖怪は生かし、諏訪の国に引き入れるように言っているし。ただ今は実力は無いだろうが

将来性はあるだろう。その為に捕えたのかもしれん、近づくと俺に気づいたのか、暇つぶしに来たのにいきなり鬼が出てきて捕えられたぞ。と言っている。

説明するのを忘れていたな。仕方ないので縄を解いてやった。気になるように言ってよかった。紫と幽香の友達になってくれるか分からんが。

 

「暇つぶしに来たなら丁度いい。俺の娘に会ってほしい」

 

「嫌だと言いたいけど、どうせ嫌がっても連れて行かれるだろうし、仕方ないから行くよ。ただし、暇つぶしに来たんだからね、勘違いしないでよ!!」

 

名前は 封獣 ぬえ と言うらしい、右手を腰に当て左手で人差し指を俺に向けてる。素直ではないのかそれとも本心で言ってるのか分からんな。天邪鬼みたいだな。

 

「なんでコンガラがいるのさ、一体どういう事なの」

 

霧が集まって来て萃香が出て来た、隣にコンガラがいるから気になって出て来たんだろう。ひょうたんの中にある酒を飲みながら聞いてきた。ぬえは萃香を見た途端俺の背中に隠れて震えている。萃香に捕まって縄に縛られていたようだ。

 

「鴉天狗がいる山に行ったら出会ってな。頂上付近で食料が尽きて倒れた所に鴉天狗に助けられたらしい」

 

萃香に事情を説明した、興味なさそうに相槌をうっていたが、どこか呆れた表情で酒を飲んでいる。心配だったのかもしれんな。一緒に旅をしてたらしいし。積もる話もあると言う事でコンガラを萃香が神社の中に連れて行った。神社の中には勇儀と華扇がいるしな。邪魔しちゃあれなので、俺はこのぬえを紫と幽香と諏訪子に会わせなくては。いつもの空き地にいるだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見つけた、空き地で皆と遊んでいるようだ。諏訪子はいないようだ。紫と幽香を呼び、紫と幽香を抱き寄せ小声で強引にぬえをみんなと遊ばせてくれと言っておいた。ぬえは強引に遊ばせた方がいい気がする。ぬえのペースにさせるのではなく紫や幽香のペースに巻き込まねばならん性格だと思う。ならば強引に遊ばせ、ぬえのペースを崩してやろう。

 

「分かったわ、お父様。強引でいいのね」

 

「お、お父さん。いきなり抱き寄せるのは恥ずかしいからやめてよ」

 

紫は初心だなぁ、幽香はまったく表情が変わらない。ある意味2人は真逆だな。戦い方も真逆だし、個性的でいい。紫と幽香は俺の隣にいたぬえを無理やり引っ張って行った。紫には、後でスキマを開いてくれと頼んだ。諏訪の国から 蓬莱山 まではかなり距離がある一日では着かないだろう。さて、俺の目的は 蓬莱山 に向かう事だ。鴉天狗がいる山に行くときは永琳を連れて行かなかったが今回は連れて行こう。

 

「永琳、旅に出るぞ」

 

「弘、まずは理由から説明して」

 

永琳は今、蔵で何かを作っているようだ、何を作ってるかは教えてくれないけど。

いきなりなのは分かっているが 蓬莱山 について調べなければならん、一刻の猶予も許されない状況ではないが、早く知りたいのだ。永琳に 蓬莱山 について説明した、合点がいったのか、頷いて 蓬莱山 に行くと決まった。俺と永琳がいなくなるので、俺と永琳の身に何かあったら諏訪の国の王は諏訪子になる。諏訪子に会いに行かねば。

神社の縁側でお茶を飲んでまったりしてる諏訪子がいた。相変わらずの様だ。神奈子は諏訪子の左隣、藍は右隣で一緒にお茶を飲んでいる。藍は三角巾を頭に巻き、割烹着を着ているので掃除の途中で休憩なのかもしれん

 

「諏訪子、神奈子、藍。俺と永琳は旅に出ていつ帰るか分からん、諏訪の国を任せたぞ」

 

「いいよー、気を付けて行って来てね」

 

左手を上げ振って来た。諏訪子あっさりし過ぎじゃないか。もう少し別れを惜しんで欲しい物である。まさか反抗期か、いや、ただ興味が無いだけか。

 

「とっとと行け、そして二度と帰ってくるな。永琳には帰って来て貰わねば困るがな」

 

えー、神奈子は一応俺の妻って事になってるはずなんだが、妻が厳しい。これはもしや心配だけど素直になれないからこんな言葉を吐くのか、そう考えると可愛い奴よ。神奈子が睨んできたので頭を下げた。いつだって男は弱いのさ。

 

「私は、主と永琳様の弘天神社を守って待っています。お気を付けていってらっしゃいませ」

 

藍は縁側から立ち上がり綺麗に頭を下げて来た。これで後は任せてもいいだろう。こういう時の為に戦力を増やしたんだし、後は 蓬莱山 に向かうだけだ。なぜ 蓬莱山 と名づけられているのか、旅人はなぜ近くの村に来てわざわざその山の名を教えたのか。考えても答えは出ない。早速向かおう。

時間が惜しいので空き地にいる紫に頼みスキマを開いてもらい 蓬莱山 の麓に出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

麓に来たのはいいが聞いてた通り、辺り一面、霧が濃い、正直、あまり前が見えない。こんなんじゃ登ることができるんだろうか。永琳が懐かしそうな顔をしているここに来たことあったか、俺達ずっと諏訪の国にいたはずなんだが

 

「懐かしいわね」

 

「懐かしいってここに来たことあったか」

 

「ええ、とっても大事な所よ、思い出の場所だから」

 

ふむ、記憶にないが永琳がそう言うならそうなのだろう。しかし俺は覚えていない。まずは 蓬莱山 に入って歩いてみよう。永琳とはぐれないように手を繋ぎ霧の中に入っていった。

だいぶ歩いたが、今俺たちがどこにいるのかが全く分からん。霧が濃いのだ、だが迷わない様に永琳には道を覚えてもらっている、風の吹く向きや木の長さや種類が山の高さによって違うそうだ。それで分かるらしい。俺には全く分からんが

 

「まさか、この 蓬莱山 に人間が入り込めるとは思いませんでした」

 

いきなり声をかけられたので俺は剣を抜き戦闘態勢に入った。永琳は弓矢を相手に向けてる。相手の女は両手を上げ敵意が無い事を示し、俺たちは戦闘態勢を解いた

 

「急に話しかけてすいません。まさかここまで入り込めるとは思っていませんでしたので」

 

「お前、何者だ。なぜ 蓬莱山 にいるまさかこんな所に住んでいるとは言わんだろうな」

 

「いいえ、住んでいます。もう、ずっと」

 

霧が濃くて顔がよく見えない、だが嘘を言ってるようには感じない。丁度いい。ここに住んでるならこの 蓬莱山 について聞いてみよう

 

「俺はこの山 蓬莱山 について知りに来たんだ。知ってることを教えてくれないだろうか」

 

「なぜ、知りたいんですか」

 

「俺の名は 蓬莱山 弘天 と言う。隣にいる女性は 八意 永琳 だ。今聞いて分かっただろうが俺の名は 蓬莱山 でな、この山の名と一緒なんだよ。それで気になって来たんだ」

 

目の前にいる女は俺を見て何か考えているようだ、まあ、いきなりこの山と同じ名だから気になってこの 蓬莱山 に来たなんて信じられんだろう。だが本当だしな

 

「そうですか、あなたが 蓬莱山 様ですか。そして隣にいるのが 八意 様。この山 蓬莱山 について知りたいんでしたね、分かりました、知りたいなら着いて来て下さい」

 

そう言って彼女は背を向け俺と永琳がいた逆の方に歩いて行った、罠かもしれんが何か知れるかもしれん

 

「行くぞ、永琳。もしもの時はあいつを捕えて吐かすぞ」

 

「ええ、分かってるわ」

 

永琳とはぐれないよう手を繋ぎ、俺達は彼女について行った、奥に進むと質素な家がある、ここで暮らしているんだろうか、彼女にここで待っていてくださいと言われ俺と永琳は家の前で待つ。

 

「永琳、彼女についてどう思う」

 

「そうね、最初は敵意を感じたんだけど今は感じないわ、むしろ好意的になってるわね」

 

最初は敵意だったのに今は好意的だとどういうことだ、なぜ彼女が敵意から急に好意的になる、理解できない

 

「お待たせしました、どうぞ中に入ってください」

 

彼女は俺たちの元に来て質素な家のドアを開け中に入っていった俺と永琳も入った

 

「この部屋でお待ちください」

 

また待たされるのか、見た所客間の様だが。

 

「永琳、どうする。捕えるか」

 

「まだ駄目よ、もう少し待ちましょう」

 

もどかしい、早くして欲しいものである。すると彼女がドアを開け入って来た。て言うかなぜドアあるんだ。

 

「お二人に会わせたい方がいます、その方は私の上司です」

 

なぜわざわざ俺達に上司を会わせる必要がある、この女何を考えているのか全く分からん

 

「お待たせいたしました」

 

綺麗な女性が入って来た、文から聞いた金色の髪だ。頭には何も被ってない、彼女を文が見たんだろうか。いや待て、よく見るとこの綺麗な女

 

「お久しぶりです、弘さん、八意様」

 

「し、知らないな。あんたみたいな美人な女は俺は見た事が無い」

 

「いいえ、知っているはずです。私は弘さんの女、名は 乙姫」

 

金髪の彼女は向かい合いに座り俺を見て微笑んだ、そして思い出す。昔、俺は地球に残るため永琳以外を捨てたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう一つの名は 綿月 豊姫 です。数億年かけてまた会えました。まるで織姫になった気分です。あの話は年に1度だけ会う話で数億年に一度会う話じゃ無いですけどね」

 

かつての俺の女が月に行ったはずなのに、なぜか地球にいた。そして思い出した、豊姫は金髪だったと




実は紫、藍、勇儀、ルーミアを諏訪の国に入れたのは金髪のキャラが多いと読んでる方に印象付ける為です。もちろん戦力を増やすためでもあります。
そのために金髪が多いと諏訪子が生まれた回での後書きでも言いましたし、ルーミアを最初出した時も弘天が金髪の知り合いが4人目だと地の文であえて言わせました、

金髪キャラを増やしたのは金髪キャラが戦力として強力だったと言うのもありますが、この時の為でもあります、ほとんどの方は豊姫だとは思わなかったんじゃないでしょうか。
紫、藍、勇儀、ルーミア、またはオリキャラか他の東方キャラと思ったか、何か関係があるのかも、と思ったのかもしれません。







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