蓬莱山家に産まれた   作:お腹減った

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鬼だし面白そうなら大抵の話も受けると思うんだ。でも今回は無理矢理だなって思いました。

出来るだけわかりやすく、かつ短めに書いてるんですが今回4000文字も行きました
疲れたのでもうこの作品は完結するんじゃないかな


鬼ころし

次の日風邪が治り、俺は昨日の話。鬼が近くの山に来ていると言う話を聞いて、あれからずっと考えた。鬼か、鬼は確か酒を好み、勝負事が好きと聞いている。そして嘘が大っ嫌いだそうだ、鬼に嘘を吐いたら殺されても文句は言えないらしい。俺は常に自分に正直に生きている。だから問題はないな。諏訪の国は神が俺、永琳、諏訪子、藍に神奈子だ妖怪は紫と幽香しかいない。諏訪の国は戦力不足だ、雑魚の妖怪なら諏訪の国の民でもなんとかなる。だがもし大妖怪が大勢攻めて来たら、この戦力じゃ心もとない。もっと戦力を増やさなければならん。だが最近、強そうな妖怪の名前を聞いた事が無い。今はだが。だが鬼なら、腕っぷしが強いから、戦力になるだろう。鬼が強いのは誰もが知ってる。まずは強いと分かってる奴から引き込もう。どうにかして、諏訪の国に引き込めないだろうか。鬼は勝負事が好きと聞いているし、嘘が嫌いと聞いている。そして酒好き。そこをうまく使えば諏訪の国に引き込むことが出来るかもしれん。ちなみに鬼は3人だそうだ。力で無理矢理従えるのもいいかもしれんがここは別の事で勝負しよう。

そこで考えた、永琳と蔵にでも籠って大量の酒を造ってやろう。しかも妖怪が飲むとすぐに夢の世界に入る酒でも造ろう。

 

「永琳、酒を造るぞ。あの鬼でも数口飲めば夢の世界の入る強力な奴だ。実際の匂いや味は酒だが、神にはアルコールが入っていない酒、妖怪だけがアルコールが入ってる酒、神は酔わんが、妖怪は酔う、そんな酒を造る」

 

「弘、あなたはいつも急ね。付き合わされる私の身になってほしいわ」

 

「いいだろ永琳。それに、嫌じゃないんだろ」

 

「そうね、嫌じゃないわ。愛している人に求められたら応えたくなるもの」

 

諏訪の国の為だ、そして俺と永琳は諏訪の国の神だ。諏訪の国の事を考えて行動したければならん。俺は王なのだ、民の為にこんな時くらいは働かなくては。そして鬼が美人なら女にしよう。永琳が俺の足を踏んできた。痛い。そして俺たちは数週間蔵に籠った。風呂に入ったりはしたがご飯は藍に作って持って来て貰った。こんなに早く藍が料理を覚えて役に立つ日が来たとは。永琳は蔵に籠って料理が出来ないので藍に、諏訪子、紫、幽香、神奈子のご飯を藍に頼んでおいた、これで後顧の憂いが無くなった。後は任せて酒造りに集中出来る。早くしないと鬼が山から出てどこかに行ってしまうかもしれない、急がなければならない。鬼が3人いるかいないかではだいぶ違う。鬼が諏訪の国にいたら戦力もだいぶ大きくなる。諏訪の国を気に入ってくれたらいいが、まあ、大丈夫だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はーっはっはっはっ!出来た!出来たぞ!!」

 

徹夜明けでテンションがおかしい、しかしこれで鬼と勝負ができる。だが数週間しかなかったから、ちゃんとできてるか分からん。ちなみに酒の名は、あの鬼でも簡単に酔える酒を作る訳だから、そうだな、鬼ころしとでも名付けよう。妖怪の紫や幽香に飲ませようと思ったが、2人は鬼じゃないし参考にはならないだろう。永琳が机に突っ伏している、寝ていたようだ。

ここ数日殆ど寝ていなかったから眠たかったんだろう。大声をさっきあげてしまって起きたかと思ったが寝てるようだ、起こさないようにし毛布をかけておいた、ちなみに酒を造り過ぎて樽が500は超えてる。これどうするべきか。とりあえず紫に頼んでスキマを開き酒樽を持っていくとしよう。

紫と一緒に山に向かった。どこもかしこも緑、緑、山なのだから当たり前だが、こうも多いと鬱陶しい。さっさと鬼を探して酒飲み勝負し勝って諏訪の国に引き込まねば。

人影が見えた、髪色は赤系に近いピンク、頭には二つの角、左手首には鉄製の腕輪がある右手には特には何もない。角があるし鬼かもしれん。彼女は洞窟に入っていった、あそこに他の鬼がいるのか、入ってみるか

 

「行くぞ、紫」

 

「分かったわ、お父さん」

 

紫は俺の隣に並び洞窟に入る5メートルくらいの洞くつだ、先に進むと、鬼がいた。酒を飲んでる1人金髪ロングで赤い盃を持ちながら酒を飲み、1人は薄い茶色のロングヘアーを先っぽの方で一つに纏めていてひょうたんを持ちその中にあるものを飲んでいる。1人はさっき見た女性の鬼だ

何だか赤系のピンクの髪色の鬼はお母さんみたいだな、纏め役だろうか。皆美人だ。1人は子供体系で、美人ではなく可愛い感じだが。何か喋っていたが俺たちに気づきこちらを見る。

 

「何だいあんた、こんな所に来て、鬼がいる場所に来て殺されても文句は言えないよ。いや、この神気、あんた神だね。神が私達に何の用なの」

 

茶髪の鬼がいぶかしそうに聞いてくる、顔は酒を飲んでるからか顔が赤い、金髪の鬼も顔がほんのり赤い。赤系のピンクの髪色の鬼は酒を飲んではいるが二人ほど飲んでる訳じゃ無いのか、顔は白い。

 

「まずはお互い、自己紹介から始めてここに来た目的を聞いても遅くはないだろう。俺の名は 蓬莱山 弘天 弘って呼んでくれ、俺の隣にいる女の子は 蓬莱山 紫 で俺の娘だ。よろしく」

 

桃色の髪の子が額に人差し指を当て 蓬莱山?どこかで聞いた事が、確かその名は。と呟いた。諏訪の国の神として知られているのだろうか、いや、それなら弘天の名を呟くはず、なのに苗字を呟いた、どういう事だろうか。金髪の鬼が口の端を上げた、そうだね、まずは私達も自己紹介から初めても遅くはないねと言い、赤い盃に乗っていた酒をぐいっと飲み口を開いた

 

「私の名は 星熊 勇儀 だ、それで茶髪が 伊吹 萃香 で 桃色の髪色は 茨木 華扇 だよ。それでお前は神のようだが、私達を殺しにでも来たのかい。しかもその子から妖気を感じるし、妖怪じゃないのさ、神の娘が妖怪って、お前変わってるねぇ」

 

勇儀が笑いながら他の鬼を親指で指して自己紹介を始めた、紫は妖怪だがそんな事は知らない、俺は神の常識には縛られんぞ、常識は俺が塗り替えて俺が常識を作ってくれるわ。それと殺しに来たなんてとんでもない、諏訪の国に何かしでかしたら、例え美人だろうが可愛かろうが殺すけど、今は何もしでかしていないのだ、殺す理由はない

まだ、諏訪の国に何もしでかしていない妖怪だからこそ、諏訪の国に引き込むのだ。例えばこの鬼たちが諏訪の国の子供を攫って喰ったなら、諏訪の国に引き込む気なんてなかった。それどころかそんな事をしたら殺すつもりだったし。

それに殺さず生かしても民に不満が出るにきまってる、それは面倒だから殺すのだ。民に不満を残すのは得策じゃない。完全に不満を無くすのは不可能だが、減らす事は出来る。まあ例え話だが。今は。

 

「俺は、勇儀、萃香、華扇を俺の女に欲しくて、そして俺の国、諏訪の国に来て欲しいから酒飲みで勝負をしに来たんだ」

 

3人の鬼が予想してなかった言葉なのか、赤い盃で酒を飲みながら話してた勇儀も飲むのが止まり、萃香もひょうたんから口を離し、華扇は升を持ってたが落とした。インパクトがあったようだな。次第に3人の鬼が笑い始めた。勇儀は膝を叩き、萃香は腹を抱えて、華扇は口を手で隠しながら笑っている。神がこんなことを言うとは思わず、受けたのだろう。第一印象はまずまずだ。

 

「あ、あんた、神なのに鬼である私達を女に欲しいっていうのかい!?あっはっはっはっはっ!!最高だよあんた、最高だ!そんな神は見た事も聞いた事も無いよ!!」

 

萃香が腹を抱えて笑いながら言ってくる。当然だ、そんな神は聞いたこともないし思っても殆どの神は出来ないだろう。神と妖怪が仲良くするなんて前代未聞だ。なら俺はその一番目になるまでだ。前例を作ってくれるわ。

俺はそういう神になるまでだ、いろんな神がいるんだ妖怪と仲良くなる神もいていいだろう。俺はそう思う。この世は千差万別だ。一つの物事に囚われても仕方ない、囚われるにしても100、いや最低でも1000の考えは欲しいな。俺達はいろんな角度から見れるんだ、見れるなら見てもいいだろう。別に駄目なわけじゃないんだ。

 

「そ、それで、私達が欲しいお前、いや、弘は力で無理矢理従わせるので無く、酒飲みで勝負をして勝ったら私達を弘の女にしに来たわけだ。馬鹿だ、馬鹿だね。でもそんな馬鹿は嫌いじゃないよ」

 

勇儀が笑いを堪えて膝を強く掴み、笑いに耐えながら喋って来た。そうだ、俺は3人を女にしに来たのだ。すると華扇が手を上げて質問してきた

 

「酒飲み勝負をするのはいいですが、どこにお酒があるんでしょうか、私達鬼と酒飲み勝負をするには相当な数のお酒が必要ですが」

 

それについては問題ない、だから紫を連れて来たのだ。紫にスキマを開いてもらい蔵から一つ一つ酒樽を運ぶ、早く勝負をしたいので勇儀、萃香、華扇には酒樽を開けてもらっている。

とりあえず100は酒樽の数は超えたので洞窟だと狭いし洞窟の外で酒飲み勝負をしようと話、外に出た勝負の内容はそのまんま、酒をどれだけ飲んだか勝負する。

 

「俺が勝ったら、俺の国、諏訪の国に来て俺の女になり、諏訪の国と民を守って諏訪の国に仕えて欲しいそして国の一員になってくれ。後は、酒を飲もうが何しようが好きにしてくれていい。もし諏訪の国がつまらない場所だと思ったら諏訪の国から出てってもらっていいし、俺の女にならなくてもいい」

 

勇儀が萃香と華扇の顔を見た2人は傾いたのでそれでいいと言う事だろう。俺も鬼が数口で夢の世界に入る酒、鬼ころしを作ったのだ、効くか分からんがな。フェアじゃないので、無理強いは出来ない。だから俺の女になると言う約束も拒否権はある

だが、俺を気に入ってくれるようにするまでだ。気に入らなかったらその時は諦める。勇儀が赤い盃を俺に向けて来た。

 

「分かった、私と萃香、華扇はあんたに酒飲み勝負で負けたらその約束を守ろう。鬼は嘘をつかないから安心おし」

 

「私はちょっとは嘘を付くけどね」

 

萃香が勇儀と華扇に聞こえないように小声で呟いた、萃香、鬼なのにそれでいいのか。まあいい。

 

「ただし条件がある、お前が負けて私達が勝ったらお前を喰わせろ。私達は人間を喰った事はあっても神は喰った事が無い。どんな味か気になる」

 

勇儀が俺が負けたら俺を喰うと言ってきた。鬼に喰われるのか、美人な妖怪だし喰われてもそこまで嫌じゃないが、永琳を残して死ぬわけにはいかん。それに俺はまだ死にたくないのだ、寿命なら諦めるが、喰われて死ぬなんて納得できるわけがない。だがこの条件を飲まねば酒飲み勝負をしてくれないだろう。本当は嫌だが、この際仕方ない。

 

「分かった、俺が負けたら俺を喰っていい。ただし紫には手を出すな。この子はこの勝負には関係ない」

 

紫が俺を見て来たが、仕方ない、戦いに犠牲はつきものだ。何かを得るには何かを失う事を覚悟しなきゃならん。俺は両方を取るなんて器用な事は出来ない。だから片方だけを選ぶ

 

「いいだろう、その子には手を出さない。約束しよう。だって鬼は」

 

勇儀が赤い盃を俺に向けたまま口元を笑みで俺を見ながらお決まりの台詞を吐く

 

「嘘を付かない」

 

勇儀が赤い盃を口元に運び酒を飲み始めた。そこから俺たちは飲み始めた。紫は隣でその勝負を眺めていた

 

 




有名ですが鬼ころしと言うお酒は実際にあります。この時代には作られていません。作られたのは明治時代です。

華扇はここで出すつもりは最初ありませんでした、仙人になってから出そうと思っていたんです、ですがその展開はどう考えても諏訪の国に引き込む理由が思いつきませんでした
でも一つあるんですよ不老不死関係の話で引き込む方法が、だがしかし、ここでは永琳は最初から地上にいますし輝夜をまだ出していません、一度輝夜は出ましたけどね。ですが無理でした。私が考えた話では2人は必要でした。ので、ここで出しました。だからここの華扇は仙人ではなく鬼なので頭にはシニヨンキャップはありません、シニヨンキャップがあった所に角が二本あります。

言っておきますが華扇は四天王の1人かどうかは決めていませんし、右腕全体を包帯で巻いていません。右腕を包帯で巻く事態は起きてないので。勇儀も体操服なのか着物か決めていません。それでプロットを考えるのがかなり大変でした。



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