影の軌跡 〜鉄血の子供たち〜   作:もっさん。

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はい、もっさん。です。

今日一日でかなり投稿してます。暇なのです。

今回のは前編です。続きます。

いーなぁリア充(((


八話 『鉄血の子供たち』デート大作戦 前編

 

 

 

 

午前10時。バリアハート駅

 

そろそろ10時か。

腕についてる時計を確認し、辺りを見渡す。

周囲に、クレア姉の気配は無い。

……寝坊?いや、クレア姉に限ってそれは無いだろう。

しょうがないし、近くの自販機で珈琲でもー…。

 

「す、すみませんトーリ。お待たせしました」

「いや、全然待ってな……」

 

………え?

 

「と、トーリ?」

 

俺の視界に写っているのは、鉄道憲兵大尉でもなく、いつも見ている義姉でもない。

一人の女性だった。

 

「へ、変でしょうか」

「いいいや!?全然全然!寧ろ綺麗っていうか見惚れたっていうか……」

「な、何を言ってるんですか……もう…」

 

そうは言うものの、若干頬を赤らめるクレア姉。

………俺はトンデモナイことをやらかしたのかもしれん。

 

 

二時間前

 

「それでは、報告を終了させて頂きます」

「うむ、ご苦労。ところで……」

「はい、何でしょうか」

 

「この後、トーリとデートに行くそうだな」

「( ゚д゚)」

「気にしなくても良い。ただの確認だ」

 

いきなり何を言い出すのかと思えばっ!?

 

「え、えぇ。二時間後に約束しておりますが」

「んで?どの様な格好で行くつもりだぁ?」

「れ、レクターまで……べ、別にいつも通りの私服で向かおうかと……」

 

そう言った瞬間、二人は目を丸くしたかのような顔をした後。

 

「マジかよ氷の乙女!お前の心まで氷の様に冷たいのかよ」

「ふむ……男女同伴ともなれば特別な感情があると思うがな。君は無いのかね?」

「( ゚д゚)」

 

なんなんですかこれ。

 

「そ、それは、無いと言えば嘘になりますが、でもいざ着飾っても、変に意識してるとは思われたくないですし……って何言わせるんですか!?」

「かっかっ!氷の乙女も、恋愛事に関しちゃあ溶けてんなぁ」

「ふむ……ならば最善を尽くさねばな」

「とりあえず、片っ端から服集めたから、ここから選んで行けよー」

「うむ。子供たちの祝すべき事だ。協力は惜しまん。アクセサリーや香水等も揃えた。使っていきたまえ」

「( ゚д゚)」

 

そんなこんなで、悪乗りしたお二人に乗せられ、気がついたらこの様な格好になってしまいました……。

うぅ……恥ずかしい。

トーリ……どう思うんでしょうか。

あの鈍感弟のことです。爽やかな笑顔で言われるんでしょうか。

……それはそれで嬉しいですが、悲しくもありますね。

と、とにかく。ここまで来たら折角のご好意を有効活用しない手はありませんね。

……あ、トーリが待ってますね。

雰囲気も香水等で匂いも変わってますし、分からないのでしょうか。

……ええぃ、エイドスよ!

 

「す、すみませんトーリ。お待たせしました」

 

 

 

 

隣には、普段とは違う女性。

その雰囲気に、見惚れてしまった。

緊張する。

あれ?おかしい。こんな予定じゃなかった。

普通に家族二人で買い物を……。

……ふ、二人?

ああぁぁ!?ふふ、ふ、二人きりぃ!?

こ、これじゃあでで、で、デートじゃねぇか。

こ、こういう時はどうすんだ?

あー!くそ、戦闘以外はてんで素人だな!?

 

「トーリ?」

「は、はい!」

 

思わず声が裏返ってしまう。

………しにたい。

だが、クレア姉は。

 

「行きましょうか。トーリ」

「あ。あぁ。そうだね」

 

優しく微笑みを浮かべていたのだった。

 

 

 

 

 

「感度良好。こちらスケアクロウ。ターゲットを発見、これより追跡に移る」

『こちらホワイトラビット!了解だよー。次のポイントのところで二人を待ってるねー』

 

無線が切れ、コソコソと動いて前の二人を追跡する。

お互いの緊張感もあって周囲が上手く見えてないみたいだ。これはチャンスだな。

 

「うまくやれよー?クレア」

 

赤髪の男は、物陰に隠れながらガッツポーズするのだった。

 

 

『ママー、あのひとなーに?』

『しっ、見ちゃいけません!』

 

 

 

 

 




くそ爆ぜろ(((

可愛いなぁクレア。あんな姉がほしい。

前編ですから、まだまだ続きますよ。えぇ。

ご意見、感想お待ちしております。

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