少し投稿ペースが伸びてしまいました。
読んでる方がもしいらっしゃったら申し訳ありません。
今回はトヴァルさんとのフラグ建てですね。
この二人。意外と気が合いそうです。
当然、トヴァルさんがツッコミなんだろうなー……
「さて、と……ん?」
奥の広場の方で声がする。
どうやらちょっとした騒ぎになってるようだ。
それに、あの士官学院生が向かっていくのも確認できた。
「……お手並み拝見といくか?」
そう漏らしながら、広場へと向かった。
どうやら、出店を出す場所についてモメているらしい。
なんでも場所が被ったって話だ。
ふーん…、早速不可解なことだ。
ケルディック統治者であるアルバレア公爵家。
なんとも適当な仕事してやがる。
そうこうしてるうちに、士官学院生がモメている二人を抑えた。
二人共頭に血が登っていて、士官学院生の話を聞かない。
「なんだ!なんの騒ぎだ!」
ズラズラと現れる領邦軍。
けっ、余裕なことだ。
「しっかし……どうも腑に落ちん」
根本的に領邦軍が出てくるのが遅すぎる。
それに、言ってることも滅茶苦茶だ。
二人共逮捕、ね。そんなこと言われたら確かに騒ぎは収まるだろうが……
納得は、いかないだろうな。
「ならば解散!次に騒ぎを起こしたら只では済まさんぞ!」
そんな事を言い、領邦軍は帰って行った。
どうやら士官学院生らも納得がいかないらしく、個人で調べてみるようだ。
……なるほど。支援ってのはこういう事ね。
「なら、先に真実を知る必要があるな」
情報収集を再開しますか。
……ふぅむ。
頭の中で手に入れた情報を整理してみる。
今のところ、あまり有力な情報がないな…
まだ、相手の出方を見るしか無さそうだ。
「とりあえずは、様子見かねぇ……」
若干の不安を持ちながら、煙草に火をつける。
今後俺がすべきは、士官学院生の支援かね。
「まあ、もう夜だし……明日の朝にでも……いや」
ふと考える。
果たして、今回の騒動は解決したのだろうか。
寧ろ、何かの過程だったのでは?
もし、あの二人がターゲットとして狙われていたとすれば。
「……狙われてるのは、二人か。商人が狙われるってことは物品か……?」
物品を盗むことが、目的だとすれば。
集団で動く可能性が高い。
それに、あの不自然な領邦軍の動き。
「もし、領邦軍とグルだったら……?」
そうなれば。
こっちの出番だ。
「お、今日も来てたのかい」
後ろから声がする。
その声の主は、そのまま俺の隣の席についた。
「おや。またアンタか」
「アンタも探ってるようだな。内容はケルディックの領邦軍の動きについてか?」
「て、ことはアンタもか?」
俺の質問に頷く男。
「丁度いい、情報交換といこうじゃないか。帝国軍対暴徒鎮圧部隊特別大尉、トーリ・X・アイゼンブルグ殿?」
「……もうバレたのか」
「ま、ちょっと気になって調べさせて貰った。別にどうこうしようって思ってはいないさ」
俺の素性まで調べ上げるとは。
……なーるほど、俺も分かったぞ?
「アンタ、遊撃士だろ」
「うへっ」
飲んでる珈琲を噴き出しそうになる男。
どうやら図星らしい。
「俺の素性を調べることが出来るのは少ない。せいぜい帝国軍関係者か、遊撃士ぐらいだ」
「てことは、墓穴を掘ったってわけか」
「恥じることはないぜ?ここまで当てたんだ。アンタの名前くらい教えてくれてもいいんじゃないか?」
にやにやしながら相手の顔を覗く。
やっちまった感満載のこの男、意外と面白いかもしれない。
「ああ。そうだなー……俺はトヴァル。トヴァル・ランドナーだ」
「トーリ・X・アイゼンブルグだ。宜しく」
男二人は、夜の酒場で握手を交わした。
「ところで、アンタってよく失敗するだろ」
「んな!?なんで分かるんだよ!」
そういうところだよ。
はい、トヴァルさんもなかなか良い味だしてます。
裏で動くトーリにとって、同じく裏で動くトヴァルさんとは絡みやすいですね。
そろそろ、トーリの戦闘シーンが出てくると思いますので、頑張って書きます。
ご意見、感想お待ちしております。