とある天然の絶対回避《イヴェレイション》   作:駄文書き

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3DSのどこでも本屋さんの本価格が高すぎて原作揃えられる気にならん・・・。
フェアリーテイルとか一冊420円もするお。


閑話 本堂拓斗となった日

 彼女と初めて会ったのは研究所で自我がはっきりし始めてすぐのことだった、

大体の人間が自分を見るときは畏怖や軽蔑の目だったのに対し彼女の目は至って人間的な目だった。

 

「こんにちは、今日からあなたの世話を見させてもらう本堂包夢《ほんどうくるむ》よ、よろしく」

 

「・・・拓斗」

 

彼女が差し出してきた手を少々恐れを抱きながら握った。

自分にしてみたら物好きな研究員だと思ったぐらいだったのだが彼女はどうやら自分の経歴を見て可愛そうだと思って手を差し出したらしい。

ちなみにこの時点では本堂という姓ではなく別の名前だったのだがそちらの名で呼ばれるのはとても気に入らないことであった。親の顔など見たこともないがただ気に入らなかった。

それから彼女はよく接触してくるようになった。

 

「おはよう!拓斗くん!今日も元気かー!」

 

「驚くからやめてあと君付けで呼ぶのやめて」

 

「じゃ今度からは前から挨拶するよ」

 

「(全くわかってない...あと二つ目無視されてるし)」

 

彼女が世話をする日ではない日だって彼女は接触してきた。

いつもつれない返事をしたって彼女は明るかった。

だからたまに聞くときがあった

 

「なんでこんなに会おうとするの?他人だろ」

 

「何言ってんの拓斗くんと私の仲でしょうが」

 

「いつそんなに仲良くなった」

 

シリアスなシーンすら彼女の笑顔と声で吹っ飛ばした。

いつしか自分を世話する人は彼女だけになっていた。

恐らくだがそれがいいと研究所が考えたのだろう。

仲がいい人を作ればそれだけコントロールしやすくなるから、

いまでは作戦にどっぷりと使ってしまったわけだが。

 

「お、これから任務ですかいってらっしゃい」

 

「・・・いってきます」

 

そんな日々が続いていた。

まだこの時は自分も100%信じているわけではなかった。

だがこのあとの出来事が自分を変えた

 

 それは任務を終えて戻った時であった。

その時はあまりに早く終わったため連絡をするのを忘れていたため研究所についても部屋に案内してくれる人間がいなかった。

 

実はいままでは一定のフロアでしか行動はできずそれ以外のフロアでは目隠しをして移動していたのだ。しようとおもえば別のフロアなんてすぐに行けたが(能力的な意味で)興味がわかなかったから行かなかっただけだった。

 

その時は興味がわいたため様々なフロアを探索してみようと思った。

まあすぐに監視カメラとかで見つかったのだがたった少しの間、ある会話を聞いた。

 

「・・・?」

それはある部屋の壁を通して聞こえてきた、ちょっと壁薄いんじゃないのなんて気持ちを抱きながら壁に耳をつけその会話を聞いてみることにした。

 

『どうにかして彼を説得できないか』

 

『本人の気持ちを尊重してください!彼はまだ9歳なんですよ!

銃を持たすなんて早すぎです、いい加減にしてください』

 

片方は自分にいつも仕事だといってものを渡してくる男、もう片方は彼女だとすぐにわかった。

そして自分に何かを持たせるかどうかではしていたようだ。

 

『危険度が低い任務ばかりじゃなんのためにあいつを養っているかわからん。』

 

『だとしてもですね!』

 

あの明るい声が怒気を含んでいたことに驚いていた。

 

『なぜそこまで奴のことを大切にするんだ他人ではないか』

 

『そんなの勿論...

 

「見つけたぞ!とっとと部屋に戻れ!」

 

家族同然に思っているからに決まってるじゃないですか!!ってえ?』

 

彼女はいつも本気で自分のことを思っているのだと気づいた。

盗み聞きしたのはバレはしたが彼女の態度は変わらなかった。

だからこそ信頼は増した。

 

 

 

 

 ちょっとしたいつもと何も変わらない日の夜

何気ない会話をしていた話していた。

「絶対無事育てよー」

 

「逆に無事に育てない状況ってなんだよ、

そうだ、絶対無事に育ってやるっていうことでちょっとお願いしてもいい?」

 

「ん?いいけどなに?」

 

 

 

 

 

 10歳の冬、何気なくいつも仕事をもってくる奴に言った

 

「銃は渡さなくていいのか?」

 

「・・・、驚いたなお前のほうから切り出してくるとはどうしたんだ●●」

 

「話は聞いてたからな、ちょっというのに時間がかかったけどあんたには感謝してるから」

 

その時から殺しを覚えた。それから2年ちょっとでフリーの運び屋となるのだがそれはまた別の話。

銃を受け取り少々構えを決めた後、奴に言った。

 

「それと今日から俺は本堂拓斗ですからよろしく」

 

その日から俺の名前は本堂拓斗だ




ちょい紹介

●●拓斗
改名前の拓斗、ちなみにミスでプロローグの時点で本堂になってしまっていたので変えときました。
この時点でも能力はバリバリ使える。ちょっと熱い飲み物すら飲めないほどの過保護ぶりだ。

本堂包夢
本堂の母がわりというか拓斗にとっては母親そのものである。
特にこれといった能力なんてないがその明るい性格によって幼少期の本堂は丸くなった。
現在学園都市のどこかで監視付きで生活中。
ちなみに本堂が送ってくるお金はすべて貯金して手をつけていない。
家事スキルはそこまで無し


研究所のリーダー、いまも学園都市のどこかにいるらしい。
最近会ってないから死んだのではないかと思われている。
本名は明かさんよ

この閑話を作る際に変な点を確認しながら作りましたが変な点を見つけましたらどんどん感想で書いていただけるとありがたいです。
ちなみに作者はMです。

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