とある天然の絶対回避《イヴェレイション》   作:駄文書き

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日付が変わるその瞬間、本堂の携帯は騒ぐ
それを気だるそうな顔をした本堂が鎮める。

そんな変わらない毎日

けれどそれもとある一つの依頼によって変わる

「死体運びをして欲しいのだが」


第3話

 あれ以来、本堂の努力によって変わった生活帯はまたもや変わった。

朝9時頃に起きて夜の12時に寝る

現在本堂は一つの依頼をずっと遂行していた

そんなにまで本堂はなんの依頼を受けたのか。

 

そんな時、このためだけに用意した通話型タブレットがビルとビルの間に鳴り響く、

通話ボタンを押し耳に当てると一切の感情がこもっていない少女の声が聞こえてきた。

 

『ただいま、今日の分が終了しましたので「いいよ、いつもと変わりないんだろ?」

・・・いえ、今日は様々な事情で7区○○にて9997号の回収と、変更になりましたのでお願いしますとミサカは戸惑い気味に要件を伝えます』

あそー、若干顔が熱くなる。

少し恥ずかしい思いをしながらも本堂はその場へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その途中、本堂は同い年ぐらいの上が白く下が黒いという奇抜な少年とすれ違った、知り合いではある。

第一位、名前を忘れたという能力名一方通行(アクセラレーター)、決して一方通行(いっぽうつうこう)とは読んではいけない。

互いに目を合わせはしたものも話すことはないといった風にお互の道を進んでいった。

 

場所に着くとそこにはたくさんの茶髪の少女がいた、皆同じ顔で皆同じゴーグルで皆同じ服をしていて、皆同じ表情をしていた。

そこで一人の少女からバッグを渡されると本堂はまた歩きだした。

その時の本堂の目はまるで虫でも見るかのような目であったという。

 

絶対能力進化(レベル6シフト)

それが本堂の依頼の大元だ、

なんでも第3位のDNAから作ったクローンたちが弱く、本来の用途を成し遂げられないため廃棄しようとしていたところを一方通行をレベル6へと昇格するためめ実験に使う、ということらしい。

たかがクローンを20000殺すだけでレベル6となる。

なんともいい話ではないか。

廃棄されようとしていたクローンはそれまで生きることができ、

更に未知の領域、レベル6まで手に入るのだいいことづくめではないか。

しかしそこに待ったをかけたのは第3位、超電磁砲であった。

9982回目からの実験にやつは妨害をし始めた。

研究所の破壊、奴の能力を活かす最悪の妨害(ハッキング)、さらには一方通行(アクセラレーター)自身への攻撃

 

・・・後者は全くもって驚異ではなかったというがいちいちやられては面倒なので研究所はLEVEL5の二人を雇うことになった。

 

第4位、第7位、この二人である、

 

第4位は研究所を守り、

 

第7位はそれ用の部品や死体を運んだりしていた。

 

ちなみに今日は重要だぞと渡されたマイクロチップも持っていた。

それ故かもしれない。

 

「……あー、お前第3位か」

 

「………」

 

両手に青白い光を持っている第3位と遭遇したのは。

はじめは後ろから雷撃が飛んできたがものの見事に交わすと第3位も行動ができないでいた。

それもそうだ背後から来た雷撃を体をそらして避けるなんて行為は身体的にできても人間にはありえない行為、それをいとも簡単にこなしたのだから。

そのため迂闊に攻撃ができないでいるのだろう。

 

焦る少女、そんな風になっていた第3位を無視し歩き続けても何の損害もないだろう、が現在本堂は背中に大きいバッグがある。これをを持っていてこっちに攻撃されて消し炭にでもなってしまえば成功率100%の名が傷つく。

 

そのために本堂は迷いもせずに腰からハンドガンをとりだし第3位を狙い撃った。

 

 

 学園都市が誇る第3位、御坂美琴は困惑していた。

狙いは敵が持っているはずのチップ、人一人入りそうなバッグを持っていた人物に動けなくなる程度の電撃を死角から放つ、それだけの行為で今回は成功するはずであった。

 

しかし、それはいとも簡単に躱される。

するとその人物は今自分に気づいたかのように、至極めんどくさそうな表情と声色で声を上げた。

 

「……あー、お前第3位か」

 

「………」

 

答える意味は無し、第3位を相手にして焦りの表情一つない事から高位の能力者であることは推定可能。

ならば加減は不要、相手も銃を持っている。

発泡音と共に銃弾が近づいてくるが飛んでくるとわかっていればいくらでも対応ができた。銃弾を電磁波で誘導し難なく躱すとそのまま男に接近した。

 

「第3位は伊達じゃないか、言っとくが俺には」

 

「ウラァッ!」

 

全力で放つ雷撃、防御の体制すら取れるかどうかわからない攻撃を男はいとも簡単に避ける、

まるでどこに攻撃が来るかどうかわかっているように軽やかに、ならば次は範囲攻撃だと、手を振りかざしあたり一面に雷撃を振り落とす。

 

だがしかし、

 

「当たらないぞ」

 

その人物はいつの間にか後ろにいて銃を構えていた、

いや構えたまま後ろに来たというのが正しいのかもしれなかった。

すぐに距離をとり攻撃を再開するが当たらない、

そんな状況に、こいつはなんだ?そんな疑問が御坂美琴の脳内を駆け巡る。

 

見た目は裏路地にいそうな犯罪者(クズ)、しかし確かな力を持っている。

だが自分はここで負けるわけにはいかないのだ

奴は全てを避けながら自分を諦めさせようと言葉をかけてくる

 

「諦めろ、人生はそんなことばかりらしいぞ。

俺はしらんがな」

 

ああ、こいつは何故こんなにも悩みを持ってなさそうな顔でそんなことが言えるんだ

こいつは、

 

その瞬間体が揺らいで、意識を失った。




追加しました。

※感想の誤字報告を頂いたので少し直しました。
ちなみにこの時点での御坂美琴は少し不安定なんじゃないかなという勝手な妄想ありです。

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