とある天然の絶対回避《イヴェレイション》   作:駄文書き

3 / 52
じ、時間が取れない・・・。



第2話

 拓斗の能力、それは原石ゆえ解析できない能力。

だがどんな能力にも必ず発動条件があるはずなのだ。

そう、どんな能力にも...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 深夜3時、ほとんどの人間は寝静まり起きているのはほぼ裏関係者という異な時間。

そんな誰もが緊張する時間帯、

本堂はある人物と連絡を取っていた。

普段は気怠そうな顔をしている顔も少しながら頬が上がっているのが分かる。

 

「ああ、うん、いやいいって。じゃ」

 

そう言い終わると本堂は通話終了のボタンを押し腰ポケットにしまう。

そのタブレット端末は本堂がある人物と連絡を取るためだけに買ったものでありもちろんセキリティは万全である。

 

ここで先程連絡を取っていた人物説明しよう。

彼女の性は本堂、そう彼の実親・・・というわけではなく研究所にいた頃に一番世話になり名前までもらった本堂にとって恩人とも言える人物である。

拓斗という名前自体はもともとの名だったが性も一緒は嫌だ、という本堂の要望により研究所でもらった性であった、ちなみに許可はしっかり受けている。

 

本堂はその後、本堂研究員に多大な恩を感じており研究所がなくなったあともこうして連絡を取り続けている。

まさに産みの母親より育ての母である。

 

本堂研究員は日本在住であり学園都市のどこかに住んでいるという。

という、確証がないのは拓斗自信が実は住んでいる場所を知らないためだ。

これが本堂がずっと学園都市にいる理由の一つ、もちろん外だと何かと面倒というのもあるがおおよその理由はそれであった。

 

本堂自身も学園都市がそういった関係を利用したというのは重々承知していて逆に身の安全は保証されているため保護しておいてくださいといった感じである。

本堂もこうやってたまに話せるだけで満足しているのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

話はだいぶ変わるが本堂は家事は得意である。

その理由というのも部屋の状態がひどかったり飯がひどかったり服から悪臭とかでていたりすると絶対回避が発動、というわけで仕方なくやっていて少し得意になったのだ、人の世話をする強制ギブスのような能力である。

 

ちなみに本堂は服、食品などは宅配サービスで買っている。

……運び屋のくせに。

 

「そこ、うるさい」

 

地の文にツッコミが入ったが気にせず説明を続けよう、

ちなみに外で買わないのは別に店が閉まってるとかいった理由ではなく

 

「いちいち説明するな、そろそろうざいと思われるぞ」

 

「さっきから何言ってんだこのやろう!」

 

原石という理由により順位が低いLEVEL5はよく狙われるのである。

大して驚異でもない相手に。

もとよりLEVEL5は顔写真の公開や能力の紹介はどこのメディアも避けている。

しかし、本堂などの常に発動するタイプの能力者はだいたい顔が割れている、

まあそれだけではないのだが

 

「無視すんなゴラッ!って避けんな!」

 

今日はちょっとした用事でとある大物の元へと向かった帰りだったのでよかったがもしこれが店の帰りだとしよう。

絶対回避(イヴェレイション)によって攻撃は当たることはないがせっかく買った服や食材が奪われるかもしれない、そんな理由によって本堂は宅配サービスを使っているのである。

 

「・・・お、オルァ!な、なんであたんねぇグフッ!?」

 

「あ、ごめん足が滑った」

 

ちなみに本堂はいたって健康で筋肉も平均的に付いている人間である。

そのため能力が攻撃に使えなくても一般人を体術だけで倒せるのである。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。