私がまだ小さい頃、そのころはまだ憧れなんてTVの魔法少女などに向けられていて今でこそある恐れを知らずに自分を貫くような喋り方も、己の武器となっていた
たった2の
「...つまんない」
人ごみにうもれかけながら歩く灰理はそんな言葉をため息とともに吐き出した。だがそんな言葉をつぶやいたところでこの状況がいきなり面白くなるわけでもなくただただ歩いている。灰理は
「(少し、休も)」
人ごみにうもれて苦しかったのか考え事をしていて頭が混乱し始めたのか、灰理は一旦手頃な路地裏に入り休息をとることとした。本来であれば路地裏にはスキルアウトとというガラの悪い無能力者の住む場所として注意が必要なのだがこの辺りは小学生らしく危機感が足りていない事と人が多いということで少し感覚が麻痺していたらしい。路地裏に入りどこか座れる場所はないかと探している時に物陰から現れた影に灰理は体を拘束されてしまう。
驚きながら暴れるが所詮は小学生、それよりも何年も生きている者たちの力に敵うはずがない、だが灰理を捕まえたものは少々混乱している様子であった。
周りにいつの間にかいた人間も慌てている。
「お、おいこいつ誰だ?」
「知るかよてめぇが捕まえたんだろ!?」
「だってすぐ捕まえないとどっか行くとか」
「だからって男と女の見分けがつかねぇ馬鹿なのかてめぇは!」
「(何、なんなの一体!)」
すぐに助けを呼びたい灰理であったが恐怖によって口がカタカタと歯とぶつかり音を鳴らすだけで声が出ない。自分よりも何倍も背丈が大きいように見える少年たちはやはり混乱していてどうしていいのか分からずただ灰理を捕まえている力を強くすることしかできないでいてそれで灰理は声にならない悲鳴を上げる。
「ッー!」
「馬鹿!騒ぐな!」
「馬鹿はてめぇだ!声が大きい!...どうするよこのガキ」
「どうするったてここがバレたら不味いし...とりあえず眠らせとくか?」
「そうするか」
自分を捕まえている男と話しているもう一人の方がポケットからなにやら怪しい瓶を出すとそれが自分に使うものだと分かった灰理は暴れる力を強くする。それがたまたま上手くいきなんとか解放された灰理は人が多い通りへと逃げ出そうとする。捕まえられている間に移動したのか自分が歩いた距離よりも大通りへとの道は遠くなっていてすぐに追いつかれて首に手が伸ばされていることは見なくても分かった。だがそれを見るのが怖くてただ一心不乱に走っているその時、一人の奇妙な少年とすれ違った。小学、5.6年生辺りでろあうか、黒髪の少年であった。別段ここまでは奇妙でもなんでもない、ただ驚くべきは灰理やそれを追っている者達を目線からしても見ているはずなのに眉一つ動かすことなく前を向いて歩いていることであった。灰理は叫びたかった、危ないから逃げてと、けどその前に口を開いた少年はただ灰理から少年にと目標を変えた男達に当たり前のように言ったのだ、
「どけ、俺が通る道だ」
その時、灰色に映っていた景色に色がともったような気がした。
少年はどこからか取り出したのか手に拳銃を持っていてそれを見て男たちは動きを止めその光景唖然とした灰理もまた少年の後ろで足を止める。
「こ、こいつ何でそんなもんを...!?」
「は、ハッタリだ!そんなもんこんな日に撃てるはずが」
瞬間、音がしたかと思うと男の頬から一線の赤色が見えていた。そんな風に先程は焦って顔も見えなかった灰理は何故か落ち着いて男たちを観察することができた。
「あ、外したか(まだ慣れてねぇんただよなこいつ)」
そんなただ残念そうな声が恐怖で縮まった男たちを逃走へと駆り立ていつの間にか男たちは消えていた。少年は拳銃を服の中にとしまうと後ろにいた灰理に目もくれず立ち去ろうとしている。お追うとした灰理であったがどんどん光が当たらない闇へと進んでいく少年についに足が止まり追いかけられなくなるがそこで諦めようとはしなかった、息を少し吸うと遠くなっていく少年に声をかける。
「あ、あの!!」
「………ん?」
その声に少年は振り返った、チャンスを物にしようと灰理は声を続ける。だが混乱しているのか自分でも意味不明な言葉を並べてしまう。
「わ、私はまだそっちに行けませんけどまたいつか会えるのならお礼がしたいんです!何か欲しいものはないですか!?」
他人が聴いたのなら全員?マークを浮かべるであろうこの言葉に少年は首をかしげながらも無気力に答えた。
「欲しいもんねぇ、こんなとこ通らないで済む羽かね」
その言葉を言い終えると少年は闇へと消えていき偶然に光があたっている場所に灰理だけが残っていた。その後、
その後、灰理はネットなどを使い
どうでしたでしょうか、しっかりかけたでしょうか、とりあえず灰理が本堂を憧れる理由はこんなことが起きたためです。ちなみにこの時の年齢設定
灰理小学4年生(10歳)
本堂(11歳)