とある天然の絶対回避《イヴェレイション》   作:駄文書き

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灰理の能力については自分でもいなんと科学的にできないかと考えた結果ですが批判とかどんどんどうぞ。


第14話

 本堂は右手で灰理の屈託のない笑顔を握りつぶそうとしながら左手でまだ通話状態になっているタブレットに声を向ける。

 

「どういうことだおい」

 

『どうしたんだい?そんなに声を苛立たせて』

 

「元からだよんなもん、どうして俺のコンビが鳥人間コンテストにでて1秒で落下しそうな奴なんだよ」

 

『簡単なことさ、君の機動力を上げることと攻撃方法のバリエーションを増やすこと、君とのコミュニケーションは彼女が的確なだけさ』

 

「ふぁ、ふぁい!私の能力は肉体変質(オートレイション)っていう肉体変化(メタモルフォーゼ)と同系統の能力です、それで翼とか作って本堂さんの武器となりましょう」

 

本堂のてからなんとか脱出した灰理は必死で自身の必要性を説明する。

肉体変質(オートレイション)、とは文字通り自身の肉体を別の何かへと変質させることができる能力。その変質の幅は肉体変化(メタモルフォーゼ)よりは優れているが性別は変えることができず、あくまで"肉体"のみしか変質することができない。肉体変化(メタモルフォーゼ)は自身が持っているカロリーなどで代用することができるが肉体変質(オートレイション)は自分の肉体のみならず時間こそかかるが肉体なら変質可能だという恐ろしい能力。欠点を上げると言うならば、演算が普通よりもだいぶ脳に負担がかかるものであるということである、と本堂は幼少からの英才教育によって知っていた情報を頭の中に出してみるが少し、おかしな点があるということに気づく。

 

何故背中に翼があるかということ、翼はアクセサリーのような小さいものではなくたたんでいるがその大きさは人一人や二人なら軽く運ぶであろうその翼、一体体のどこをどう変質させたら背中にそんな大きな翼が生えるのか。一度太って肉体を大幅に増加させたのだろうか、高位の肉体変質(オートレイション)は筋肉さえも作れると習ったが変換効率は悪いはずなのだ、生半可なぜい肉では作れさえしないだろう。となると、都合のいい肉体を移植しなじませたというのが一番しっくりとくる。

 

『彼女と組まなければこの話は無しとさせてもらうよ』

 

「ッ!、待った!組みゃいいんだな?」

 

「おぉ、それでは!」

 

考え事をしていた本堂を急かすように統括理事長は告げる。

それに過敏に反応した本堂は相手側の要求をのむことつげその言葉に灰理は少し赤くなっていた顔に輝きが灯る。

 

『それは良かった、それでは頼むよ本堂君』

 

その言葉を境に通話はプッツリときれツーツー、という単調な音だけがタブレットからは流れていた。こうなってしまったものはしょうがないなとタブレットをポケットへとしまい向かい側の席に座ることを灰理に促すと灰理は元気にハイとでも返事しそうな顔でいそいそとソファへと体を預ける。

 

「灰理、だったか?なんでわざわざ俺となんて」

 

そんな嘆きにも聞こえる本堂の話をどう解釈したのか灰理はうれしそうに会話をすすめる。

 

「わざわざなんて!この灰理、本堂さんと一緒に仕事が出来るだけで大気圏にまで飛んでいってしまいそうです」

 

「じゃ飛んでけよ」

 

そんな本堂の無慈悲な返しに灰理は表情も変えず流石です、と口を開く。

どうやらこの人物は一筋縄では行きそうにもない人物だと本堂はため息を履く。

 

「だって私」

 

「私」

 

気だるそうに返す本堂は返さなきゃよかったと後悔するはめになる。

 

「昔からずっと憧れていたんですよ!」

 

憧れ、そんなものは本堂はしらない。無能力者(無能)から向けられるものはそれと近いだろうがあれは本堂に憧れるというよりはLevel5にへと向けらけるものであることは本堂は知っている。故に、本堂はは自身へと向けられる憧れを知らない。

いや知りたくない、きっとそんな者がいたところで本堂は守れないから、憧れの意味を知ったときその守れなかった事実を強く受け止めてしまうから、そんな理由が有り本堂は顔を歪めた。

 

「ならとっととその憧れを崩すんだな」

 

「それはいくら本堂さんとはいえ拒否します」

 

ムッ、二人が表情をとるとしばらく沈黙が流れたたあと、本堂がどうでも良くなったのか話を進めた。

 

「...任務を受けたら連絡すっから連絡先教えろ」

 

「...っ!はいっ!」

 

そこから灰理はずっと私のターンだとばかりに電話番号,メールアドレスや住所を本堂に教えていく。だが住所を教えていた途中に本堂が気づき声を荒げる。

 

「ここ、俺の家じゃねぇか!?」

 

「そうなんですか!?それはうれ...じゃなかった困りましたね」

 

二人共驚くが片方は頭を抱え片方は両手を握り喜びを隠しきれないでいる。

確かに、同じ家にいればわざわざ連絡など取らないで済むし部屋だって実際空いている、それでもそれはないだろ!?と本堂は頭の中で考えがぐるぐると回る。

その日は灰理の引越しなどを含むめて更に本堂が不機嫌となり「お背中流しましょう!」と灰理が風呂場につっこみかけて拳銃を脳天に突きつけたのは別のお話である。




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http://to-a.ru/gUNJLM/img1
テンション上がりすぎてまた作ったもの、とあるサイトにて自由に作れます。
ちなみにあなたはどっち派?

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