とある天然の絶対回避《イヴェレイション》   作:駄文書き

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ちょっと土日が厳しくなったのでここで更新しておきます。


第9話

『拓斗君久しぶり、かな?』

 

「……どっかに監視でもおいていたのかあんたは」

 

電話を耳に当てたまま本堂は少し周りを見渡すがどこにもそれらしきものはいない。

この全てを知っているかのような声を本堂はよく知っている。

それゆえにこれほどまでのタイミングの良さも納得できた。

 

「で?どこに行けばいいんだ?」

 

だが本堂はそれでも気にしていないようかの素振りで通話を続ける。

大方今回のことなのでさっさと話を進めたいのだ。

 

『いやなに、そこにいる10032号をこちらに運んできて欲しい、今すぐにね』

 

「何だと?ついにボケちまったのか?おれは現金前払い制だ」

 

『分かっているさ、そこをなんとか』

 

「ふざけるのも大概にしろ」

 

『冗談とわかっているじゃないか、上を見たまえ』

 

「上ぇ?」

 

本堂がその言葉を聞きながら首を上へと向けると目の前で戦闘態勢をとっていた二人もつられるように上を見る。

その3人が見つめる空にはこれといったおかしいことは何もなかった。

本堂が疑問に思ったあとまた視線を下げようとした時、突如何かがすごいスピードで降ってきた。

 

 当然そんなことが起きたため強烈な風が発生し3人を吹き飛ばす、本堂は飛ばされた先でぶつかりそうになったため絶対回避が発動し一番安全な降ってきた場所へと転移される。

そこで本堂は地面に埋まりかけているケースを発見した。

頑丈だな、と呟きながら掘り起こしケースを開けるとそこにはぎっしりとお金が詰まっている。どうやら全て一万円札らしい、おおよそ見積もって4百万円程度だろうか、それを確認したあと掘り起こすときに地面に置いておいたタブレットを耳に当て

 

「………ま、妥当だないいぜ受けてやる」

 

そう返した

 

『そうか、それでは頼むよ"本堂"君』

 

それで通話は切れる、最後の呼び名を強調したところから自分にプレッシャーでもかけたかったのかと推測した本堂だったが失敗するという考えがなかったのであまり苦にならず頭の隅にしまう。

 

「(まずはクローンを見つけるか)」

 

どこに行ってしまったのだろうかと思い一方通行(アクセラレーター)にでも訪ねようかと思ったが相変わらず気絶しているようなのでそっとしておく。無意識に音も反射していのだろう。先ほどの時はとりあえずクローンは見えなかったので爆風に巻き込まれた可能性も薄い、とりあえずはしらみつぶしに探さなくてはならない。

思えば捜索と兼ねての仕事は初だったかもしれないと舌打ちをした後、突如体が回避の体制をとる。

 

体を横に傾けたあとに横を電撃が通り過ぎていく、その威力を見た後にこいつではないと思いまた捜索に思考を傾ける。

だが、その後、何度も電撃が来るたびに体が動き集中ができない。

それに本堂も少しばかり腹を立たせる。

更にもう一発来たときにはもう我慢ならんと後ろを振り向き電撃が来た方向へと歩いて行き先ほどの少女、御坂美琴を発見する。

その後もう少し近づいたあと呆れるような素振りで話す。

 

「お前さぁ、学習能力ないわけ?そっちが何もしなければこっちだって何もしねぇんだよ」

 

「うっさい!そっちがいきなりやってきたんじゃない!」

 

話している最中にも攻避は続く、御坂は先ほどの爆風にも等しい風を本堂が仕掛けてきたと勘違いをしていた。

それに気づいた本堂は訂正をする。

 

「あれか?ありゃ報酬だよ俺の。たまたまお前らが近くにいただけ、俺自体も吹っ飛ばされたしな」

 

それでも御坂は攻撃をやめない、彼女は最初に本堂と接触したあと本堂がLEVEL5であることを知った。転移系とも違う本堂の超能力に勝てると踏んでいるわけではない、しかし彼女は先ほど勝てないと思っていた一方通行(アクセラレーター)に勝利した男を知っている。だからこそ粘る、あの男、上条当麻なら何とかしてくれるのではないかと考えてしまう。

 

「あんたが来たってことは何かの依頼!死体なんてどこにもない!」

 

「やっぱ殺せてなかったのかよ、てことは今回は1万飛んで32号を連れて来い、つまりは死体にして連れて来いってわけか」

 

本堂は先程受けた依頼の内容を細かく分析し始めている。

やはり御坂は眼中にない。だがここで本堂は早くクローンを見つける方法を見つけたので御坂に訪ねた。

 

「あ~、やっぱり面倒だからよ、お前らには手は出さないからクローンの場所はけ」

 

「ふっざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ここに第3位VS第7位の戦いが始まった。

 




攻防を一文字変えて攻避にしてみました。
誤字ではありません。

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