青雷の軌跡 ~妖精との協奏曲~   作:遊吉

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どうも!!


意外と早く投稿することが出来ました。

ちょっと強引かもしれませんがよろしくです!


では、どうぞ!!






手をつなごう

 

 

時代の終わりを告げる黒き竜

 

 

 

 

それは、かつて1頭で国1つを滅ぼしたとされている存在・・・・・

 

その力は人間だけでなく、他の竜達をも上回り、その姿は漆黒の体に紫の模様が全身に存在するとされているがその詳細の大半が謎に包まれている・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

俺達はその圧倒的な力で・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここに、1つの“時代”が終わろうとしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあて!準備もすんだ。ギルドに帰るぞい!」

 

 

「「「「「「おう!!」」」」」」

 

 

マスターの号令と共に皆が元気よく声を上げる。

 

 

 

船へと歩いていく皆の光景は、いつもと同じで笑顔に溢れていた。

俺も、皆と談笑しながら来年の試験に向けての意識を高めていた。

 

 

 

そう・・・・・来年、があるなら・・・・・

 

 

 

終わりが近づいていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!!!????

 

 

全員がある音に反応して立ち止まった。

 

 

 

「なんだこの音は!!?」

 

「音、というよりは・・・鳴き声か?!」

 

 

グレイ、エルザが順に声をあげる。

 

 

『聖弥!とてつもない反応が近づいてきます!!』

 

「!!」

 

『人を遥かに超越しています!おそらくは・・・・・』

 

 

 

 

空からゆっくりと何かが降りてくる。

 

雲の中から姿を現れたそれは・・・・・

 

 

「あれは・・・ドラゴン?!!」

 

ナツが驚きの声をあげる。

 

 

その姿は確かにドラゴンだった。

漆黒の体を纏ったドラゴンだ。

 

 

 

 

 

「あれは・・・・・」

 

 

全員が言葉を失っている中、ギルダーツが

 

 

「あいつは、俺が仕事中にあったドラゴンだ!?」

 

 

 

「「!!??」」

 

 

真相を聞いている俺とナツが反応する。

 

 

「なんでここいんだよ!!」

 

「知るか!!どうなってんだよ・・・・・」

 

 

ドラゴンは、こっちの方へ降りてくると、雄たけびを上げ、翼を羽ばたかせた。

 

その瞬間、凄まじい突風を俺達を襲う。

 

 

 

「うああ!!!」

 

「くっ・・・!!羽ばたき1つでこれかよ・・・!!」

 

 

全員が吹き飛ばさせそうになる。

 

突風が収まると、ドラゴンがこっちに襲い掛かってくる。

 

 

 

 

皆、力を合わせて戦った。だが、所詮、人とドラゴン・・・力の差は歴然だった。

 

 

「強すぎる!!・・・」

 

「滅竜魔導師でもまともなダメージを与えられねえ!!」

 

「さすがドラゴンですね・・・」

 

 

ドラゴンの圧倒的強さに滅竜魔導師であるナツ、ガジル、ウェンディの3人が悔しそうな声をあげる。

 

 

「・・・・・・・全員、船まで逃えい!!」

 

 

マスターが意を決したように呟いた。

 

 

「何言ってんだよじゃっちゃん!?」

 

「そうだよじいさん!」

 

「マスター!皆で帰るんでしょ!?」

 

 

ナツ、グレイ、俺がマスターを止めに入る。

 

 

 

 

「いいからいけい!!ガキ共!!」

 

 

 

そんな俺達をマスターが一喝する。

 

 

それでもなお止めようとする俺達をエルザ、ラクサス、ミラさんが必死で止めて走ってその場を離れる。

 

 

 

 

そして、場にはマスターとドラゴンだけが残った。

 

 

「「・・・・・・・・」」

 

 

間には沈黙が流れる・・・・・そして、ドラゴンのほうからマスターへ突進する。

 

 

「ぬうう!!行かんせぞ!このさきには・・・ガキ共がおるんじゃあ!!」

 

 

マスターも自身を巨大化させ応戦する。だが、巨大化したマスターでもドラゴンの力には敵わず、マスターはドラゴンに押し倒される。

 

 

マスターの目の前にドラゴンの大きな口が迫る。

おそらくマスターがドラゴンに殺させるのはもう時間の問題だった。だが、

 

 

「・・・・・はっはっは・・・・ぬっわっはっは!!」

 

 

 

自身が危険な状況にもかかわらず、マスターは大笑いする。

 

 

おそらく、自身を犠牲にして俺達が助かったことに満足してるんだろう・・・

 

 

 

そしてマスターはゆっくりと目を閉じる。

 

 

 

 

だが、すぐに目を見開く。当然だ、目を閉じる瞬間、自分が逃がしたと思っていた桜色の髪をした少年が自身の目の前を走りながら通り過ぎていったからだ。

 

 

 

 

「いくぞ!お前達!!」

 

 

戻ってきていたのはナツではなかった。エルザ以下全員が戻ってきていた。もちろん、俺もだ。

 

 

「お主らなぜ戻ってきた!?」

 

 

マスターは、俺達の行動に驚く。そんなマスターに、

 

 

「マスター、水臭いですよ。“皆”で帰るんでしょ?」

 

 

「・・・・・そうじゃな・・・わっはっはっは!!」

 

 

俺が言葉をかける。

 

 

1人だけ犠牲になるなんて間違っている。辛い事も、楽しいことも皆で共有する。それがギルド。

これは全部俺がここにきて学んだことだ。

 

 

 

 

そしてまた、全員がドラゴンと戦いを始める。

 

 

 

全員が今出せる最大の技を繰り出す。

 

 

エルザは換装した鎧と剣で、ジュビアは特大の水で、エルフマン、ミラさん、リサーナはそれぞれの接収(テイクオーバー)で、雷神衆も息のあった連携攻撃、レビィも立体文字(ソリットスクリプト)、ルーシィも精霊魔法で攻撃。カナ、ギルダーツ親子もそれぞれカード、クラッシュで攻撃する。

 

 

そして、皆がドラゴンの気を引いている間に、

 

「いけ!!お前達!!」

 

エルザが上空に向けて声を出す。

 

 

「「「おう!(はい!)」」」

 

 

そこには、エクシード達に乗って上空で待機していたナツ、ガジル、ウェンディ、飛行魔法で飛んでいた俺、そして地面から思いっきり飛び上がり攻撃態勢に入っていたラクサスだ。

 

 

そしてまず、ナツ達3人が、

 

 

「火竜の・・・」

「鉄竜の・・・」

「天竜の・・・」

 

「「「咆哮!!!」」」

 

 

それぞれ火、鉄を含んだ鉄片、空気を吐き出す。

 

3つのブレスを喰らい、ドラゴンは怯む、だが威力が少し足りない。

 

そしてまた、3人の後方からもう2つの影が迫る。その2つは体中雷を纏っている。

 

 

「「雷竜の・・・」」

 

 

大きく息を吸い込み・・・

 

 

「「咆哮!!」」

 

 

思いっきり口から雷を吐き出す。

 

 

エルザ達の魔法、そして、5人の滅竜魔導師の全力のブレスがドラゴンを襲う。

 

 

しばらくして全員が魔法を出し切り、攻撃が止まった。

 

 

辺りには土煙が舞っている。

そして、土煙が晴れる頃・・・

 

 

「やったか・・・」

 

エルザが最初に声をあげる。

 

 

だが・・・・・

 

 

 

 

「ギャーーー!!!」

 

 

ドラゴンは、ぴんぴんしていた。

 

 

「嘘だろ・・・まったく喰らっていない!?」

 

「あれだけの魔法と滅竜魔法を喰らってぴんぴんしてるだと?!!」

 

 

皆が驚きの声をあげている中、ギルダーツが・・・・・

 

「あいつは俺と戦ったときの力をだしていねえ“遊んで”いやがる・・・」

 

と、呟いた。

 

 

 

ドラゴンは再び鳴き声を発すると共に翼を羽ばたかせる。

さっきよりも力が強く全員が吹き飛ばされる。

全員が地面に叩きつけられる。

 

 

「強すぎだろ・・・」

 

「なんという力だ・・・」

 

「やっぱ人間じゃかてねえのかよ!?」

 

 

グレイ、エルザ、ナツが悔しそうな声を出す。

 

 

「皆、諦めちゃだめ!!」

 

「そうじゃ・・・皆でギルドへ帰るんじゃ!!」

 

「術式ならばあの攻撃を防げるかもしれない。」

 

「皆!防御の魔法を使える人に魔力を集めろ!!」

 

 

「皆・・・手をつなごう。」

 

ミラさんの言葉で皆が手を繋ぎだす。

 

 

 

それと同時にドラゴンが口を開けブレスを繰り出そうとする。

 

 

 

 

 

「よし、俺も・・・」

 

 

 

俺も皆の輪に加わろうとする。でも・・・・・

 

 

 

「聖弥、お主は・・・今すぐここから離れい。」

 

マスターが輪に加わろうとする俺を制する。

 

 

「え?!どうしてですか?!俺もみんなと・・・」

 

「いいから離れんか!!」

 

 

俺の言葉はマスターによって遮られ、それと同時にマスターは腕を巨大化させ俺を掴む。

 

 

「よいか、お主にはこの世界ではない、遠く離れた場所でお主の帰りを待つたくさんの人が居る。その者らをほうっておいて主はこんなところで油を売っておるのか?」

 

「でも!!」

 

「安心せい・・・わしらは必ず帰ってくる。ちいとばかし待っておれ・・・。レイよ!」

 

『はい・・・』

 

「わしが聖弥を放り投げたら・・・後のことは任せたぞ?」

 

『了解しました。私が責任を持って聖弥を安全な場所まで制御します。』

 

「ちょっと?!マスター!!皆も!!」

 

俺は、暴れるがマスターの握っている力は強く出られない。

 

 

マスターは俺に笑みを浮かべ俺のほうを見ている。

 

皆も・・・・・

 

 

「うっせーよ聖弥。じっちゃんがぜってー帰るって言ってんだ。ちょっと待ってろ。」

 

「そうだぞ。マスターは嘘を言う訳ないだろう。帰ったらまた、修行に付き合ってやる。」

 

「ちょっと待っててね聖弥。すぐ帰ってくるから。」

 

 

ナツ、エルザ、ミラさんも笑いながら話しかけてくる。

 

 

 

「よし・・・聖弥よ!!フェアリーテイルの絆は永遠じゃ!!しっかり待っておれ!・・・・・それえい!!」

 

 

マスターは、俺を全力で空へ放り投げる。

 

 

「マスター!!皆ーー!!!」

 

 

 

俺は泣きながら皆の方へ行こうとするがマスターの投げた力とレイの制御によりどんどん皆から離れていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が投げられて数秒後、天狼島はドラゴンのブレスにより消滅した・・・・・

 

 

輪になって手を繋いでいた皆を残して・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







ふう~~~やっとここまできましたね。

ようやく1つの区切りですね。



これからも頑張って書いていきますのでよろしくです。


次回は7年間の空白期になりますね。








誤字・脱字のご指摘、感想等お待ちしております。



では、また次回・・・・・




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