青雷の軌跡 ~妖精との協奏曲~   作:遊吉

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どうも!


3月に入って執筆に時間を取れるようになってきました。
投稿のスピードも上がると思います。


では、どうぞ!







S級

 

 

「はああ~~分かってたら俺も仕事行ってたのに~~!!」

 

 

「まあまあ、また来年があるわよ。私達が帰ってくるまで、お留守番よろしくね!」

 

「はい・・・ああでも!選ばれたかったー!」

 

 

俺は、ギルドのカウンターでミラさんと話してる。

 

リサーナとルーシィ、ジュビアも一緒だ。

 

 

 

 

俺が話してるのは、この前マスターから発表された今年のS級魔導師昇格試験のとこだ。

S級魔導師昇格試験は、年に一度行われるフェアリーテイルの一大イベントのことだ。

S級魔導師とは、本来行くとこの出来ない難易度の高いクエストに行くことのできる魔導師のことで、フェアリーテイルでは、エルザ、ラクサス、ミラさん、あと、ミストガンもそうだったね。あともう一人いた・・・・・

 

 

 

 

 

 

その人の名前はギルダーツ、フェアリーテイル最強の魔導師だ。

 

エドラスの一件が起きる少し前に3年振りにギルドに帰ってきた。

ギルダーツは、S級のクエストより上のSS級クエスト、のさらに上の10年クエストに・・・ではなくそのさ・ら・に!上の100年クエストに行ってたんだ。

 

100年クエストっていうのは、名前通り、100年間誰も達成した事のないクエストのことだ。

 

 

でも、ギルダーツは達成することはできなかったみたいだ。

 

俺は、ギルダーツが帰ってきたとき、彼の家に行こうとしたナツについていった時にその理由を聞いた。

 

 

 

ギルダーツは、100年クエストの途中、霊峰ゾニアっていう場所で、ドラゴンに襲われたんだ。

 

 

 

 

 

 

ドラゴン・・・・・それはこのアースランドではあまり、いやもう見た人はいないといわれるほど珍しい存在だ。

ナツやウェンディ、ガジル達のようにドラゴンから直接教えてもらった魔法を使う滅竜魔導師(ドラゴンスレイヤー)がいるけどそれは特殊な例で、世間ではそんなの嘘だっていう人もいるけど、俺は信じてる。

 

 

 

 

 

 

 

それに、ギルダーツはドラゴンと戦い、自身の左腕と左足と内臓の一部を失っていた。

 

 

 

フェアリーテイル最強の魔導師のギルダーツが一瞬の出来事だと言っていたんだ。それだけでドラゴンの力の凄まじさを物語っていた。

 

 

 

 

 

 

 

話を戻そっか、それで、今年の昇格試験を挑戦するのは、ナツ、グレイ、エルフマン、ジュビア、フリード、レビィ、カナ、そしてメストの8人だ。

試験では、挑戦者がパートナーを1人選んで試験に挑戦するみたいだ。

パートナーはそれぞれ、ハッピー、ロキ、エバーグリーン、リサーナ、ビックスロー、ガジル、ルーシィ、ウェンディだ。

 

 

試験は年によってランダムで何が起こるかは分からないみたいだけど、毎年、エルザ達S級魔導師が試験者の邪魔をするらしい。それって結構マズイような・・・。

 

 

 

 

 

「確かにエルザさん達と戦いながら試験をするのはちょっと厳しいですね・・・」

 

と、心配の声を発するのは今年入ってきたばっかりでしかも試験に挑戦するジュビアだ。

 

「これは毎年のことだけど今回はミラ姉やギルダーツも参加するしね~。でも、ジュビアならきっと大丈夫だよ!私もいるし!」

 

そんなジュビアに激励の声を出すのは彼女のパートナーでもあるリサーナだ。

 

「そうですね!前向きに考えましょう!」

 

「そうよ、ジュビア!」

 

と、ルーシィも言うが・・・

 

「こ~い~が~た~き~~!!」

 

「ひひぃっーー!!」

 

ジュビアはとんでもない形相でルーシィ睨みつける。ルーシィはその迫力に悲鳴を上げる。

 

 

「まあまあ、落ち着いて。」

 

「そうだよ。ジュビア。」

 

俺とレビィがジュビアをなだめる。このやり取りはジュビアとルーシィとじゃよくある事だ。ていう、恋敵って・・・

 

 

 

「そういえば、聖弥の世界にはどんな魔導師達がいるの?」

 

ふと、ルーシィが俺に聞いてきた。

 

 

「う~ん・・・、エルザといい勝負しそうな人なら知ってるよ。あ、写真を見せたほうがいいね。レイ。」

 

『はい。』

 

俺はレイに収納してあるアルバムを出してもらう。

 

「え~と・・・この人だよ。名前はシグナム。」

 

俺は、5年生の春休みの時に撮ったみんなの集合写真を見せる。すると、

 

「綺麗な人ね~」

 

「でも、歴戦の戦士って感じがします。」

 

「確かに、強そうな人ね。」

 

順に、ミラさん、ジュビア、ルーシィが声をあげる。

 

「あれ?レビィ、どうしたの。」

 

「いや、この写真に写ってる人って皆綺麗だな~て思ってね。この男の子2人もかわいいし。」

 

男の子2人っていうのは多分クロノとユーノのことだと思う。

 

「そうですね。皆かわいい子ばっかりです!」

 

「それでそれで!聖弥はどの子が好きなの?!」

 

「え~と・・・って!!ちょい待ってーい!!」

 

 

リサーナからとんでもない流れ弾が飛んできた。

でも、言おうとしてもなんか・・・言いづらいよ・・・。

 

 

「聖弥はねリサーナ、え~と・・・・・この子が好きみたいよ!」

 

「わ!この子もかわいい!!綺麗な金髪、ルーシィと一緒ね。」

 

「ちょ!ミ、ミラさん!勝手に言わないでよ!」

 

「聖弥が言いにくそうだったからついね♪でも、ホントの事なんでしょ♪」

 

「え、は、はい・・・好きです・・・。」

 

「赤くなっちゃってかわいい!聖弥も普通の男の子なんだね~。ナツもこんな感じだったらな~。」

 

「ナツには無理ね。あいつ鈍感の中の鈍感だもん。」

 

 

ナツに対してきつい言葉を発するのは同じチームでもあるルーシィだ。

 

 

「でも、フェイトもかなり強いよ。なにより速いんだ。模擬戦のときなんかあの速さにどれだけ苦戦したことか・・・。」

 

「速いって、聖弥もかなり速いけど、それ以上?」

 

「こっちに来る前は、俺より速かったよ。今じゃ分からないけどね。」

 

 

すると、

 

 

「ほう・・・それほどの実力を持っているのか。是非手合わせしてみたいものだ。」

 

「「「「エルザ!!」」」」

 

俺達が話してるとエルザがカウンターにやってきた。

 

 

「いや、いくらフェイトでもさすがにエルザには勝てないと思うよ・・・。」

 

「だが、聖弥と同等以上の実力なのだろう?それに他の者も良い目をしている。」

 

「あはは、ホント見てみたいな。良い勝負すると思うよ。」

 

 

 

「勝負といえば・・・・・お前達!試験に向けての修行はちゃんとしているんだろうな!」

 

「「「あ・・・・」」」

 

エルザの言葉に俺とミラさん以外の3人が固まった・・・。

 

「ほう・・・していないようだな。どれ、私と特訓でもするか?」

 

その言葉で3人は冷や汗だらだら流しながらすぐにギルドの入り口の方へ走りながら、

 

「「「いえ!自分達でやりまーす!!」」」

 

と言いながら走っていった。

 

 

 

 

「ルーシィー!汁いっぱい出てるよー!」

 

「汗よーー!!」

 

といったハッピーとルーシィの1コマが入り口であったのは余談だね。

 

 

 

 

 

3人が走っていった後、

 

 

「ていうか、エルザと一緒に特訓したら試験当日にはくたくたで試験にならないよ・・・」

 

「ほう聖弥、随分と余裕だな。どれ、私が鍛えてやろう・・・こい!!」

 

「え?!なんでそうなんの!?ちょ!待ってーー!!!!ミ、ミラさーん!!」

 

 

俺はエルザに担がれながらミラさんに助けを求める。が・・・

 

 

「いってらっしゃーい!」

 

ミラさんは満面の笑みで俺とエルザに手を振っていた。

俺の希望は消えた・・・

 

 

俺はそのままエルザに担がれ運ばれていった・・・エルザの特訓という名の地獄へと・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあ・・・はあ・・・・・やっと、着いた・・・。」

 

 

あれから2日後、俺はじご・・・“特訓”から帰ってきた。

 

案の定バテバテだよ。てか、あれだけやってなんでエルザは疲れてないんだよ・・・

 

それに、気のせいかな?この2日間でかなり魔力が上がったような気がする・・・

でも、その分換装や、滅竜魔法もかなり使いこなせるようになった。

 

 

でも、相変わらず、滅竜魔法はこっちの魔力じゃなくて、リンカーコアから魔力が消費されている。

でも、本来、滅竜魔法はこっちの世界、アースランドの魔法なんだ。その滅竜魔法がリンカーコアから消費されるのはおかしい。高威力な滅竜魔法を使えるとはいえ、俺の魔力のベースであるリンカーコアから排出されるのは俺にとってかなり不便だ。俺も使い方を工夫してるんだけどどうもうまくいかないんだよな~

 

ちょっとずつではあるんだけど、こっちの魔力から使えるようにはなってきている。まだ、実践では使えないけどね。

 

 

滅竜魔法とか見たらフェイト達が見たらびっくりするだろうな。

 

 

 

 

 

俺が帰ってきて家でゆっくりしてると、レイが話しかけてきた。

 

 

『聖弥、よろしいでしょうか?』

 

「ん?どしたの?」

 

『いえ・・・今回の昇格試験に参加するメストさん、私はフェアリーテイルにきてから名前を一度も聞いたことがないのですが・・・』

 

「え?・・・・・そういえば、そうかも。あ、でも、俺って今年から入ったばっかりだし、長いことギルドにいなかったからとかじゃない?ギルダーツだってそうだったし。」

 

『それも考えられますがギルド内での会話でも一度も話題に出たことがありませんし・・・。』

 

「でも、皆知ってるようだったし。別に怪しくはないんじゃない?」

 

 

確かに、皆、メストの名前を聞いても怪しむ素振りは一切見せなかった。

 

 

「それに、マスターが自分の目で評価して選んだ人だよ。心配しすぎ。」

 

『私も最初はそう思いました。ですが、マスターからの説明が終わって解散した後、ギルドの皆さんの会話を聞いていましたが、皆さんはメストさんのことになると記憶が曖昧のようなんです。彼の事になると記憶がぼやけてしまっているような。』

 

「だけど・・・・・。」

 

『聖弥・・・・・』

 

「・・・・・レイ、壊れてんじゃない?」

 

『いきなり何を言うんですか?!相変わらず失礼ですね!私にはどこにも異常は無いですよ!』

 

「あはは、冗談冗談♪でも、考えすぎだよ。大丈夫だよ。仲間、信じよ?」

 

『・・・そうですね。すいません。』

 

「いいよいいよ。さて、そろそろ寝るとしますか。」

 

 

 

俺はその後、眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は、この時の決断が間違っていたとは今でも思っていない。

 

 

メストさんを怪しんで本人に聞きに行ったって“あの未来”はきっと変えられなかったと思う・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

運命の日、12月16日まであと8日・・・・・

 

 






次回こそは、天狼島の辺りまでいきたいですね。

ですが、聖弥は今回の昇格試験には参加していませんのでどうやって絡ませようかかなり迷っています。

色々パターンを考えてはいますが強引臭がします・・・

天狼島の後の事も考慮してじっくり考えていきたいです。



誤字・脱字のご指摘、感想等お待ちしています。



では、また次回・・・・・



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