Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia 作:ローレンシウ
(こちらも、向こうにも劣らず賑やかだ)
キュルケと別れて元レコン・キスタの野営地に戻ってきたウィルブレースは、会場の盛況な様子を見て顔を綻ばせた。
どうやら自分が留守の間にも、仲間たちはしっかりと観客を楽しませ続けてくれていたようだ。
今夜のためにこの野営地に即席でしつらえられた複数の野外ステージの上では、フィーア・エラドリンなどの芸能の心得があるセレスチャルたちが、思い思いに美しい歌声を響かせたり、弾き語りをしたり、踊りその他の芸を披露したりしている。
なにせ、ニューカッスル城と違ってここには万を超す兵士たちがいるのだから、ひとつのステージだけではとても足りないのだ。
ステージに立つような心得のない者たちも、巡回を兼ねて会場を回りながら兵士たちと語り合ったり、説法を聞かせたりと、彼らの憂いを取り除き、より良い道へ進ませるためにそれぞれにできることを頑張っていた。
セレスチャルに限らず、中には兵士たち自らが代わる代わる舞台に立っては、同僚たちから囃し立てられたり拍手を送られたりして盛り上がっているステージもあった。
楽器を演奏する者、美声を披露する者。コメディーをやる者に、奇術めいた魔法の技を見せる者。
酔いも手伝っているのか、「今後の我らの心得」だのについて仲間たちに力強く高説を垂れている者もあった。
かと思えば、ニューカッスル城で今も歌い続けてくれているあのツインテールの少女の仲間たちが、素晴らしい歌声を響かせて周囲の観客たちを魅了しているステージもあった。
ある舞台では、ルイズとよく似た桃色の長い髪と真っ白な肌に、彼女とは違う青い瞳と豊かな胸をもつ、少し長身の大人びた女性が、くるくると回りながら胸に深く響くきれいな声で歌っている。
別の舞台では、黄色い髪とエメラルドグリーンの瞳をもつ幼げな少女が、彼女とよく似た容姿の双子めいた少年と共に、ぴょんぴょんと跳ねるように活発に動き回りながら元気な声で歌っている……。
ウィルブレースはそういったさまざまな舞台を眺めやってにっこりと微笑むと、しばし目を閉じて、セルダリンと呼ばれるエルフ・パンテオンの永久に若々しい神々の中でも最年少とされる神格、アロバル・ロルフィリルに小声で祈りを捧げた。
「陽気なるアロバルよ。どうか夜が明けるまで、この喧噪を絶やしたもうな。我らに、同胞を覆う気苦労の外套を取り除けさせたまえ――」
彼はお祭り騒ぎと歓喜と、ちょっとした楽しい魔術とを司る、快活な青年神だ。
彼女はそれから、周囲の様子を見物しながら、ゆっくりと自分に割り当てられたステージの方に戻っていく。
そちらの方では、ディーキン、タバサ、ルイズが、自分がいない間も頑張ってくれているはずだ。
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さすがに腕利きのバードらしく、ディーキンの舞台は特に人気のステージのひとつのようで、その周囲にはかなりの人だかりができていた。
今はなにやら、どこぞの世界の勇者の戦いについて熱っぽく語っているようだ。
話の合間に、いつの間にやら親しくなったらしい観客のメイジに作ってもらったゴーレムを相手に、技の実演までして魅せている。
「……で、そこで! ついに、ずっと耐え続けてきた彼の、改心の一撃が決まったんだよ!」
そう言いながら、よくしなるゴーレムの長い腕をかいくぐって、ディーキンがその懐に飛び込んでいく。
まずは下から打ち、敵の意識と防御をそちらに向けさせてから、今度は逆の腕を大きく伸ばして、自分よりもずっと背の高い相手に獲物を捕らえるアロワナのごとく勢いよく飛びかかった。
鋭い爪が無防備な側頭部に食い込み、頭部が半壊した金属製のゴーレムは一撃でぶっ倒れる。
「その名も、『ドラゴンフィッシュ・ブロー』なの!」
兵士たちは熱狂して、おおっと感嘆の声を上げ、拍手喝采を送った。
まあ、彼の場合は拳ではなく爪を使っているから『ドラゴンフィッシュ・クロー』と言うべきだろうし、ドラゴンフィッシュではなく本物のドラゴンなのであるが。
(クライマックスまで、あと少しか)
ウィルブレースも知っている話だったので、今やっているところが一区切りつくまでの時間は概ね予想できた。
なので、舞台に戻るのはそれからにしようと考える。
舞台裏の方からは、ちらちらとルイズとタバサの姿が覗いている。
「特等席ですね」
ウィルブレースは、微笑ましげに頬を緩めた。
自分が出ていく前には、彼女らは舞台でディーキンと共演したり、彼の助手を務めたりしていた。
タバサはディーキンの手伝いがしたいからと自主的に申し出たのだが、彼女に妙な対抗心を燃やしているらしいルイズの方は、タバサが行くならディーキンのパートナーである自分ももちろん行くわといった感じで、半ば以上その場の勢いで名乗り出てついてきたのである。
どうやら、今やっている話には彼女らのサポートが必要ないので、休憩がてらディーキンの話に聞き耳を立てているらしい。
もちろん彼女らには、演芸の心得などはろくにありもしない。
ルイズはおそらく舞台に上がればかちこちになってしまってなにもできないだろうし、仮にあがらなかったとしても、元より歌も踊りも楽器演奏も心得がない。
タバサはタバサで、まあ舞台でも平然としていることはできるだろうが、いかんせん平然とし過ぎていて、技術の有無をさておいても観客を沸かせるというようなことはやはりできそうもない少女である。
しかしながら、腕のいいバードが《技量の共有(シェア・タレンツ)》や《結合した才能(コンバインド・タレント)》、《弟子(プロテジェイ)》などの呪文を用いれば話は別で、たとえ仲間がズブの素人であろうとも、一時的に自分の技量の一部を貸し与えて頼れる共演者に変えることができるのだ。
言うまでもなく、衆目に晒されても怯えたりあがったりしないような自信や勇気を与えることもまた、バードの十八番である。
そんなわけで、二人とも今夜はディーキンやウィルブレースの密かなサポートを受けながら、彼らと一緒に舞台に上がっていたのだった。
とはいえ、呪文の持続する時間には限りがあるので、やはり公演のメインはディーキンとウィルブレースであり、彼女らは時々加わるだけだったが。
それ以外の時間には、呪文できれいな幻覚だの美しい音色だの舞台を覆う涼しげな霧だのを作り出して演出をしてもらったり、ナレーションをしてもらったりと、裏方の仕事をお願いしていた。
「さて……」
舞台に戻ったら、次は自分の番になるだろう。
どんな歌を歌うべきだろうか。
ディーキンが今している話は、才能では明らかに劣る若者が強大な敵に挑むという筋書きである。
若者はついに力及ばず破れるが、人々は彼に、勝者に対する以上の惜しみない賞賛を贈るのだ。
力や才気が及ばずとも、誰もが英雄になりうるのだという、可能性を示すような物語である。
戦に敗れ、道を誤っていたことを知り、さらには並の人間の及ばぬ数々の存在を目の当たりにしたことで意気消沈しているであろう彼らを勇気づけたいというのが、この物語を選んだディーキンの願いであるはずだ。
(ならば、自分もそれに続くように、彼らに新たな意気込みと強い気持ちを与えられるような物語を歌うべきだろう)
そうこう考えているうちに、ついにディーキンの物語が終わった。
惜しみない賞賛の声と拍手が響く中で、ウィルブレースはそっと、裏手側からステージに戻っていった。
「……お帰りなさい」
観客と共に、目を潤ませながら拍手を送っていたタバサは、戻ってきたウィルブレースに気付いて短く挨拶をした。
ルイズも遅れて気が付き、慌ててそれに倣う。
「遅くなって、申し訳ありません。ディーキンがよければ、交代しましょう」
「ええ。……それで、なにかお手伝いすることはあるかしら?」
ルイズが軽く頷きながら、少し緊張したような、それでいて不安げではなく、どこか自信に満ちて期待にきらめいているような目でそう尋ねた。
彼女は、ここに来た直後はあまりの大人数に完全に気圧されてしまい、タバサに妙な対抗意識を燃やして深く考えもせずに名乗り出たことを心底後悔していた。
実際、やっぱりやめておくわと、ディーキンに言いさえした。
しかし、彼はそんな怖気づいたルイズを励まして、ぜひ一緒に舞台に上がろうと熱心に勧めたのである。
『ディーキンも、最初は不安だったの。でも、こういうのってすっごく楽しいんだよ! だから、ルイズも一緒にやって。やらないと、きっと後悔するよ?』
彼はそれから、他所の舞台で次々とステージに上がっては素人芸を披露している、兵士たちの姿を見るように促した。
その中には、ルイズと同じメイジの姿もあった。
上手な者もいれば下手な者もいるが、みんな同じように楽しげに演じて、観客もそれを喜んで見ていた。
『ほら、みんなやってるの。ディーキンがちゃんとお手伝いするから上手にできるはずだけど、お祭りだから、別にできなくたって関係ないの。ルイズも、あんな風にやってみればいいんだよ!』
大切なパートナーから、心底楽しげな笑顔でそう勧められてはルイズも拒み切れず、しぶしぶステージに上がったのだが……。
熱気に包まれながら歌っていると、じきに気分が高揚してきて、まさに彼の言ったとおりだったとわかった。
ずっと嫌な注目や侮蔑の視線ばかりを向けられるか、さもなければまるで見向きもされない『ゼロ』だった自分が、こんなに大勢から熱っぽい視線を浴びで、喝采を受けるなんて。
こんな気分が味わえるのなら、自分もバードの勉強をしてみようかとさえ思った。
そればかりか、注目されるわけではない裏方の仕事でも、やはり楽しかった。
たとえ裏方でも、ディーキンは感謝してくれるし、みんなが自分のおかげで喜んでくれているのだから。
初めて魔法が使えるようになった時の喜びとも、また違う。
この達成感と高揚感は、つい先日の戦いで、始祖の幻影を作り出して勝利に貢献したときの、あの気持ちにも似ている。
貴族として、誇り高く戦場で戦うことが名誉であることはもちろん知っていたが、舞台で歌う芸人や裏方にもそれと同じような喜びがあることに、ルイズは驚いた。
平民の芸人がするようなそんな仕事は、賤業とは言わぬまでも程度の低いものだという気持ちが、ずっと心のどこかにあったから。
貴族として、平民とは一線を引いて付き合うべきだとずっと思っていたし、今も思っている。
それでも、みんなと一緒に分け隔てなく楽しむということは、否定のしようもなく素晴らしかった。
(ディーキン、あんたはいつも舞台の上で、こんな気持ちを味わっていたの?)
ならば、彼が強い力や多彩な才能を持ちながら、誇らしげに胸を張って、自分は詩人だと名乗ることも頷ける。
大勢の人を楽しませることは、大勢の人を救うことと同じく、高貴な仕事だと感じられる。
今、自分が彼と同じ舞台に立って、彼と同じ気持ちを感じているのだと思うと、ルイズは自分が確かにディーキンのパートナーだという気がして、なおさら気分が浮き立った。
ただ、タバサも一緒だというのが……、理論上は大勢の仲間と一緒であることを喜ぶべきだとは思うものの……、微妙に気に入らないような気が、しなくもない。
(あんたも、私と同じ気持ちなのかしら?)
ルイズは心の中でそう呟いて、ちらりと彼女の方を窺ってみた。
そのタバサは、ウィルブレースに軽く挨拶したきり、こちらの方はもう見向きもしない。
かといって、楽しそうな観客の姿を見ているというのでもない。
いまだに観客からの拍手に応えたり、握手したり、おひねりをもらったりして、楽しげに舞台を動き回っているディーキンの方だけを、ただじっと見つめているのだ。
一見いつもと変わらぬ無表情ながらも、その白い頬は微かに上気しており、眠たそうな瞳は、眼鏡の奥で熱っぽくきらめいていた。
少し前までの彼女なら、こういった空き時間には決まって肌身離さず持ち歩いているなにがしかの本を開いて、黙々と読んでいたものだが。
彼女がここに持ち込んだ数冊の本は、今は他の荷物と一緒に、舞台裏の隅の方に置かれたきりになっていた。
「…………」
彼女もまた、間違いなく気分が高揚しているのだろう。
けれど、そこにある熱が自分のそれとはまた少し違うことは、ルイズにもわかった。
なるほど、キュルケの言ったことは正しいのかもしれない。
自分はディーキンと同じ方向を見たいと思っているが、彼女はおそらく、ディーキン自身を見たいと思っているのだ。
(ふふ、不健全だわ! わわわ私よりも年下なくせに、そんなマニアックな……!)
「素敵ですよね」
かーっと頭に血が昇りそうになったとき、ウィルブレースが身をかがめて、ルイズの耳に小声でそう囁いた。
彼女もまたタバサの横顔を見つめて、微笑ましげに顔を綻ばせている。
「……す、素敵って。なな何を……」
「天使と人間の恋愛なら、みんなロマンチックだと言ってくれますよ。ドラゴンと人間ではいけない理由でもあるのですか?」
どうやら、ルイズの内心を見抜いているらしい。
「ド、ドラゴンったって。だってその、ディーキンは……」
すごくちっちゃいし。
ドラゴンっていうか、トカゲみたいに見えるし。
(サイズも種族も違い過ぎるわ! 恋愛ったって、ききキスくらいならまだしも抱きしめ合ったりとか、せせセ……、その、アレとか、どうすんのよ現実的に考えて!?)
「恋愛は自由ではありませんか。……でも、もちろん、あなたがどんな考えを持つかも自由ですよ?」
ウィルブレースはくすくすと面白そうに笑うと、頭の中で軽くパニックになっているらしいルイズの頬にかるく接吻をする。
「ふぇ!?」
混乱しているところにさらに追い打ちを食らって、ルイズは顔が真っ赤になった。
目がぐるぐるして、口をぱくぱくさせている。
ウィルブレースはそんな彼女の頭をそっと撫でると、竪琴を手に立ち上がった。
「……では、二人がゆっくりできるように、そろそろ変わるとしましょうか。あなたも、ぜひ私の歌を聞いてくださいね?」
どうやら、観客たちと今の彼女らの双方に聞かせるのにふさわしい物語は、これで決まったようだ。
かのオークの王グレイと、人間の王スレイの決戦について歌うのがよいだろう……。
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一方その頃、ニューカッスル城からやや離れた人目の届かない岩陰に身を隠しながら、シェフィールドはしかめっ面をしていた。
予定通り、用足しや酔い覚ましその他の理由で会場を離れた兵士らを数名捕まえて『アンドバリの指輪』で操り、会場内の情報を引き出したまではいいものの……。
「……さっぱり状況がわからないわね」
兵士たちの言うことが、どうにも要領を得ないのである。
ある者は『ステージで大宇宙歌姫天使が歌っている……ミクちゃん最高~!』とうっとりした顔で言い、別の者は『途中から参戦した、歌う生首……いや、“まんじゅう”とかいうものだと言っていたか……棒歌ロイド……』などと意味不明なことを言う。
(……幻覚や変身魔法の類を使って、正体を隠したり数を水増ししてみせている? 情報を隠蔽するのではなく、ノイズを増やして何が重要で本質的な情報かを掴めなくする作戦か……)
だとすれば、なかなか上手い手である。
確かに、数万という兵士を抱えては、情報の漏洩を完全に防ぐのは不可能だろう。
ならば隠そうとするのではなく、多くのノイズの混ざった情報をあえて開けっ広げに公開することで、敵を攪乱しようということか。
「どうするか……」
もちろん、ノイズの混じった表面的な見せかけを無視して、こちらの知りたい情報を調べてくるようにと指示して捕らえた兵士たちを操ったまま会場に戻らせるということもできる。
しかし、操られた人間はどうしても、挙動が不自然になるものだ。
それを会場内にいるであろうセレスチャルに見咎められるかもしれないし、たとえ気付かなかったとしても、セレスチャルの中には傍に寄っただけで精神操作の術を無効化してしまう《対悪防御円(マジック・サークル・アゲンスト・イーヴル)》という呪文の効果を常に身にまとっている者もいるらしい。
術が破られて正気に返った兵士たちから事情を知り、調査待ちをしている自分の元へセレスチャルが押し掛けてくるなどということにならないとも限らないので、それなりにリスクが伴う。
結局、現在の会場内の様子からでは判断ができないと、シェフィールドは結論を出した。
戦場で目撃されたという『烈風』の情報や姿形も、変身していたものかもしれないからあてにはならないだろう。
(何かもっと、別の手がかりを考えるのだ)
シェフィールドは、しばらくじっと思案を巡らせた。
そして、ひとつのことに思い至る。
(そもそも、『虚無』の使い手はどこからやってきたのか。王党派の反撃が最後の最後になってからだったことを考えると、最初から王党派にいたというわけではあるまい)
始祖に連なる王族の血を引くものでなければ『虚無』には覚醒できないはずだが、追い詰められたアルビオンの王族どもが土壇場で『虚無』の使い手として覚醒したという可能性はない。
彼らは普通の系統魔法を使うメイジだったと聞いている、『虚無』の使い手であれば系統魔法は扱えないはずなのだ。
「……決戦の日の少し前に、敗色濃厚であるにもかかわらず城に新しくやってきた者はいなかったか? 他国からの使者か、兵士か、傭兵か。どんなものでもいい、もしいたとしたら、そいつらの姿形や名前、知っていることを思い出せる限りすべて教えろ」
シェフィールドは、兵士たちにそう質問をした。
そして、確かにそのような、年端もいかぬ学生や教師たちからなる風変わりな使者の一団がいたことを聞き出したのである。
(トリステインからの使者か……)
トリステインは始祖の時代より続く歴史と伝統のある国家であり、『虚無』の力を発現させる者が現れても不思議ではない。
そういえば、敗戦の報告に気を取られ、忙殺されてほとんど注意していなかったが、その少し前にラ・ロシェールで何やら問題があったという情報が入ってきていた。
デヴィルたちが直接対応したようなのでシェフィールドは詳しいことは知らなかったが、どうやらあの街に駐留しているデヴィルらが殺されたらしいのだ。
(まず、間違いないな)
これで目星はついた。
あとは、そいつらの名前や外見、出自などを調べて、そこから『虚無』を発現させうる家系の者を絞り込んでいけばよいのだ。
間違いのないようトリステイン内部の間者などにも連絡を取って慎重に調べさせるとしても、数日以内には特定できることだろう……。
アロバル・ロルフィリル:
エルフ・パンテオンの一柱である、混沌にして善の半神。
飲めや歌えの大騒ぎ、快楽主義、その他ありとあらゆる不行跡を権能とする。
明日は今日よりも大きな可能性に満ちている、エルフには時間はたっぷりとあるのだからあくせくすることはない、常に今日を楽しめというのが、彼の説くところである。