東方狸囃子   作:ほりごたつ

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~外出小話~
EX その15 上手の手から水が漏る


 死なずの医者の後を歩いて通されたのは客間、なのか?

 昨年の正月に寝泊まりした部屋へと連れられて、改めていらっしゃいと迎えてくれる八意先生。

 連れたこころは素直にお邪魔しますと返し、促された通りに卓へとついたが、あたしは同席する事はせず、閉められていた引き戸を開け放った。

 暖かな春というにはまだ早いが、風がなければそれほど寒くもなくなった今、終わりもなく変わらない人間が済む屋敷に面霊気という新風を入れるたわけだし空気も入れ替える。

 そのまま縁側に腰掛けて、足を投げ出し一息入れる。

 同時に腰掛けた飼い主役の二色から、お茶は? と言葉にされずに首を傾げるだけで問掛けられてしまったが、見てくる視線と小言を逸しつつ、気には止めずにまずは一服。

 スカートのスリットが開くのも気にせずブラブラと足を投げ出し、外でなにやら歌う妖怪兎達を眺める、見つめていると声が小さくなってしまうが煙管咥えて両手を見せて、下から平手で持ち上げると再度歌い始めた兎達。

 

 一つ搗いてはダイコクさま。

 二つ搗いてはダイコクさま。

 百八十柱の御子のため。

 と、杵やら臼を磨きつつ歌って動くうさちゃん達。歌というよりもなんというか祝詞の奏上や何かの祈りのように聞こえてしまうが、そう聞こえても已む無い事か。

 楽しげにノッて歌う兎達の歌なのだ、宣聞かせる言葉と意に乗って届ける言葉に聞こえても当たり前だろう。いつだったかの輝夜達は罪の償いをするのに餅搗きを行っていると話していたが、実際に餅を搗いている兎達は償いとは真逆で楽しんでいる風合いだ。

 償いも楽しむなんて躾がなってない、そんな事を煙と共に含みつつ、餅搗き練習をする兎達を組んだ足に頬杖付いて眺めていると視界に大きめの兎が混ざる、大きいといっても一般的なサイズの妖怪よりは小さい部類の兎詐欺だが。

 

「暇なら本番で付き合うかい?」

「遠慮するわ、償うそばから作るあたしじゃ意味が無いもの」

 

「最近は悪さしてないって聞いてるが?」

 

 片眉を下げて見てくれる性悪の先輩だが、あたしの物言いに気が付かないとはらしくない。

 こういうことだとスカートのスリットを更に広げる、ついでに開襟シャツのボタンも上二つを外して体を少しくねらせた。瞳と吐息には艶やかさを混ぜて、色香漂う罪作りな女を装いねっとりと見つめてやると、あからさまに嫌な顔をしてくれる、これはまた小気味良い顔だ。

 悪くない悪い顔に向かってバチコンとウインク決めると大げさなため息をつくてゐ。

 

「いい女を見て堪らず漏れた溜め息、ってやつかしら?」

「あたしから見りゃあ眠そうな目ん玉にしか見えないって」

 

「海棠睡り未だ足らずなんて嬉しいお言葉ね、もっと褒めてくれてもいいわ」

「都合よく捉えすぎだけど‥‥和服だったならそう褒めてあげても良かったかな、でも今日は違うからダメだ、残念だったね」

 

 着物姿なら褒めたと言ってくれる、さとりが譲ってくれた着物なら確かに薔薇の刺繍入りだ、今の洋装よりも海棠らしさは強く見えるだろう。

 ちょっとした軽口のつもりで放ったら軽々と返されてしまって面白くない、屋敷の主従にしろこの居候にしろ口が達者な奴等ばっかりで‥‥全く、この屋敷は本当に面白くて堪らない。

 堪らないがやられっぱなしは癪なので負け惜しみを吐いておく。

 

「ちょっとくらい煽ててもいいじゃない、ケチ」

「ケチで結構、あたしゃ地に足ついた生活を心掛けてるのさ」

 

 べぇっと舌を出して吐き出してみたがこれも上手く躱された、けちな兎詐欺に惜しむ心なんて言っても無駄だったのだろうか。てゐに向かって珍しくおどけてみたのに褒め言葉の一つも言ってくれない、それどころか、けちん坊兎詐欺にケチをつけられてしまった。

 少し前の会話まで持ちだして言ってくれて、オチまで取ってくるなんて本当に強欲でけちん坊だなこの詐欺師。まぁいいさ、勝てない相手が近くにいるというのは小憎らしくて面白い、くらいに考えておいてこのお話はこの辺で斬ろう。

 やられ甲斐のある相手しかいないお屋敷の縁側で、話の〆代わりにチッと小さく舌を打ってやる、すると屋敷では珍しいあたしがやり込める相手が視界に入ってきた。

 お面のお供を引き連れて何か催しでもしてくれるのかね? 

 燃え尽きた葉を捨てて二度目の煙草に火を入れると、庭先に連れ出されたお供の面霊気が兎の歌にノッてクルクルと回り出す。愛用の薙刀まで出してそれを立てて上下させるこころ、動きからなんとなく杵と臼かなと感じ入るとそのまま餅でも搗いているように、何かがあると見えるように円の動きで回り始めた。

 二周した頃、薙刀をポイっと放って霧散させ、搗いた餅を手で捏ねるような仕草をしていくが‥‥ 

 

「上手い事魅せるのね、舞踊、いえ歌舞伎だったかな?」

「両方よ、アヤメが見るにはいい皮肉ね」

 

 眺めていると背中側、邸内から聞こえる二人の声。

 お姫様と名医がなにやら知っているような素振りで話し始める、皮肉だと言われたがなんの事だかわからない、わからないなら聞いてみるか。

 

「伝わらなければ皮肉にもならないわよ?」

「姫様が言う通りの演目なのよ、確か玉兎というやつね」

 

「タマウサギ? 兎で何故あたしなのかわからないわね」

「かちかち山も演じるのよ、そう見えない?」

 

 隣に佇む二人からそれぞれ言われ舞う演者を眺めていると、背中を気にして走り回るこころが見えた、背負わされた薪でも燃やされたのか、あちこちへと飛び跳ねまわる面霊気。

 なるほど、確かにこれはかちかち山だ。

 

「こころには悪いけど、このお話はパスするわ」

「痛い目見せられたから逃げるの?」

 

 いつだったか、かちかち山を取っ掛かりにして痛いお説教をしてくれた因幡てゐ。

 あの時の事を思い出すからパスすると立ち上がると、あの話を聞いていたのか輝夜からも突っ込まれた。逃げるのかと煽ってくるが仰る通り逃げる算段だ、その為の尻尾があるのだから。

 愛らしい縞柄ごん太を腰に巻くと見た目の通りに逃げるのだと伝わったらしい、逃げ口上を述べる必要もなく伝わってありがたいし、逃げるついでにお茶でも淹れるか。 

 

 屋敷に上がり込む前に言われたお茶の準備をしておくかと、廊下を進んで勝手の分からない台所内でウロウロする。自宅と妖怪神社、後は地底の洋館と冥界の日本屋敷くらいなら何処に何があるかわかるが、永遠亭の(くりや)までは範疇外で、勝手知ったる他人の家とはいかず、ガチャガチャと物をひっくり返しての探し物。

 湯のみや急須は見つけたがそれらを運ぶお盆が見当たらない、正月の宴会では使っていたのだからないはずはないのだが、それらしいところを探しても一向に見当たらない。湯のみに指を突っ込んで持っていっても構わないけれど、それを見られてヤクザ医師から、不潔、だなんてお小言が飛んできても面倒臭い。汚れる肉体などないと言い返しても、穢れそのものがなにを言うのかと返されるのがオチだ。

 こういう時だけ言ってくる事が読める相手はこれだから嫌だね、と悪態を思い付いていると、火にかけたやかんの口が小さくピィーっと鳴り始めた。一応やんごとない身分の者が住んでいるのだからもうちょっと趣向を凝らした物を使えば、そう感じるがこれがやんごとない主の趣味だ、鳴って楽しいなんて笑うお姫様。

 衆生に生きていないのに何処か俗っぽくて、こういう所が憎めない。

 なんて本人には言いたくない事を考えつつ探し物をしていると鳴る音が大きくなってきた、喧しいと睨んでいる間に湯も湧いてしまい、もういいかなと諦めを覚えた頃、後ろに誰かの気配を感じた。

 

「食器棚の奥にない?」

「あったわ、なんで奥にしまうのよ、というか来たなら手伝いなさいよ」

 

「しまったのはうどんげよ、文句ならあの子に言って頂戴。わからないと思って折角来てあげたのに」

 

 振り向かずに返答をする。

 聞き慣れた済んだ声に手伝えと押し付けてみるが猫の額ほども相手にされない、いや永遠亭らしく兎の毛ほどとしておくか、鈴仙相手にも思った気もしなくもないが兎屋敷だから致し方無い。

 思いつきはそれとして、人にお茶を淹れてこいだの言ってきた割に勿体振った言い草で姿を見せてなんだというのか、この天才様は。

 

「頼んでないわ、どういった意味で『あげた』なのか、わからないわね」

「遠回しにしなくてもいいわ、わからない事を詳しく聞きたいと顔に書いてあったから来てあげたのに。荷物の中身は反物よ」

 

 そんな文言を書いた覚えはない。

 むしろ関わらずにこれもパスしておく腹積もりだったが、あたしを謀る口上手から押し付けられては聞くしかないだろう。

 つい昨日諦めの境地に至ったわけだし、これも諦めて聞いておくか。

 

「反物? 着物でも縫うの? 天才は縫い物もお上手って事かしら?」

「縫わないわよ? 反物で完成形だもの」

 

 会話が途切れるとファサッと布の擦れる音が聞こえた。

 教えてくれた中身とやらを持ってきているのだろう、こっちを見ろと言うように大げさに音を立ててくれる。シュルシュルという音で満ち始める背中側、振り向けばあられもない姿の八意女史、とでもなっているのなら喜んで振り向くが‥‥

 そんな下賎な妄想に耽っているとふわりと肩に掛けられた。

 見れば白いような青いような、淡い色合いに見える長ったらしい反物の端が肩に掛けられ、残りが尻尾に巻かれている。

 

「で、なに? この布切れ」

 

 尻尾を振り振りしてみるとユラユラと揺らめく布切れ。

 反物というには薄手だし着物とするには幅が細すぎるこれ。

 大事な尻尾に巻きつけて楽しそうな微笑みを見せてくれるが、着ている服の色が混ざったような、その胡散臭い笑みの奥では一体何を企んでいるのか?

 さっきは読めたが今は読めない、なんとも奥が深い御仁だ。

 

「輝夜の迎えの牛車だった物よ、正しくはそのレプリカだけどね」

「牛車ねぇ、牛というよりも魚みたいだわ」

 

「魚?……あぁ、龍宮の使いの羽衣は天女のそれでしょう? 竜宮に場所は近い気もするけどこれは月の物、月の羽衣と呼べる物ね。あっちは半質量の布で織られている物よ、こっちはゼロ質量の‥‥」

「長ったらしい説明はいいわ、興味もないし。それでこれがなんなの?」

 

 なんでまた鈴仙に持たせたのか?

 という疑問も浮かぶが下手に突付くときっと厄介な事になる、でも聞かなきゃ聞かないで尻尾の通りに永く生きている者の思惑に巻かれるだけになってしまう気がする、それはそれで面倒だしどうせ巻かれるなら少し聞きたい。

 布の在り方について語り始めようとした口に、それ以上はいらないと挟む形で問掛けてみたが、顔色変えずに少し笑むだけの蓬莱人。

 聞いた事の返事はくれず、代わりにそれをあげると余計な物をくれる永琳。

 貰ったところで使い道もないのだけれど、ネタを話して押し付けてくる辺り、これを使ってなんかしろって事か?

 それなら仕方ない、と、ついさっきまでのあたしなら考えただろうが、そうやって邪推した結果玄関先で謀られる事になったのだと思い直す、余計な事を考え話してソレを利用される前にこっちから訪ねてみる事にしよう。

 

「いらないって言ってもダメなのよね?」

「本当にいらないなら返してもらうけど、気にならない?」

 

「気にならない‥‥と言えば嘘になるけど、でも聞くだけ、それ以降は話の内容次第ね」

「ちょっとしたお使いをしてもらいたいだけよ、送迎の車は用意したのだから、後はとって帰ってくるだけの簡単なお使い」

 

 簡単なお使いだと、人差し指を立て揺らしつつ話してくれる宇宙人。

 月の羽衣纏って行って来いと言うのだ、お使い先は当然お空に浮かぶあのお月様なのだろう。

 盗って帰って来るだけと言うが何を盗って来いと言うのか?

 というかそもそも行けるのか?

 以前に遊びに行った紫は、もーくやしーなんて見え見えの噓を吐くような結果になったと聞いているが?

 

「行くにしても、どうやって行けばいいのよ?」

「それを握って月に向かえばいいだけよ、簡単でしょ?」

 

「使い方は聞いてないわ、二度も侵入されて警戒してないわけないと思うんだけど?」

「でしょうね。あの子達ならその辺りも抜かりないはず、でもそれはこっちから行くという前提でのお話、幻想郷から行こうとするから警戒されるのよ」

 

 話しながら丸い窓を見上げる永琳。

 時間帯が夜だったなら、そこから月が望めそうだが生憎と今はお天道様の時間だ、そう見上げた所でお使い先は見えないぞ?

 と、思考が逸れる前兆が動き出すのを感じ、今はマズイと余計な事は頭から追い出して言わんとする事を少し考えてみる。

 幻想郷『から』なんて物言いはなんだ?

 ここ以外の何処から行くというのか、偶に言うよくわからない事の一つか?

 見えない話の着地点を考えていると、更なる押し付けが届けられた。

 

「幻想郷から向かったのでは警戒される、ならば外から向かえば? あちらからであれば無警戒だと考えるわ、ただの人間が旗を立てる事が出来るくらい無警戒のはず」

「外って、外の世界? あたしに消えてなくなれって言ってるの?」

 

 一度消えかけてこの地に迎えてもらった妖怪、それがあたしだ。

 よくわからない妖かしに姿の捉えられない化け物共が跋扈していた、出来ていた時代に消えかけたあたしが今更外に出るなどと自殺行為以外の何ものでもないはず‥‥だが、この天才が言うなら何かしらあるのだろう。

 諦めついでの聞きついで、これも聞いてみようかね、このまま無言で待っていれば向こうから勝手に押し付けてくるだろう。

 

「山の神に魔住職、それと仙人だったかしら? 宗教家が三者面談をした時の話は聞いてないのね?」

「三者面談って‥‥阿求が何か話してたような気がするわね、魔理沙に仲介をお願いしたとかなんとか」

 

「黒白の事はいいわ、その会合で話されていた事と、今のアヤメの種族から考えればそう難しくはないはずなのよ」

 

 思った通り押し付けてきた赤青の先生、ツートンカラー仲間のくせにモノクロはいらないってか、まぁいらないな。

 重要なのは人間の方ではなくその場にいた神霊やら仙人やらの方だろう、書き上げたら後で読ませてもらうなんて言っておいて、完全に忘れていた話をこんな所で蒸し返されて思い出した。

 まぁいいや、それはそれ、あっちはあっちで後で読ませてもらいに行くとして、とりあえずこっちの話に集中しようか。真面目に聞かないと理解できないような話をされているみたいだし。

 

「一つずつ話すわね、まずは元々外にいたという事、だから外にいてもおかしくないという屁理屈が一つ。次いで化け狸という種族だけど、元が狸なのだから常識の世界にいてもおかしくはない」

「化け部分で弾かれそうだけどまぁいいわ、まだあるんでしょ?」

 

「察しがいいわね、最後が大事なところよ、亡霊という姿が一番の理由ね。外の世界には肝試しを行う『ミステリースポット』があるらしいのだけど、幽霊なら気軽に遊びに行けるみたいね」

「ふむ‥‥それって誰の物言いかしら?」

 

「山の神よ、大きい方のね、引っかかる事でもある? 信憑性がないと言うのなら‥‥」

 

 追加が言われる前に手を払ってもういらないと告げる。

 言われずとも神奈子様の言葉であるなら信用してもいいと言い切れる、宗教対立している二人と会っている際に話した言葉、つまりは不遜な神様モードでの八坂様で話された言葉なのだろう。

 であれば噓はつかない、書物に残されるとわかっている会合で噓などついてそれが露見すれば信仰心に影響するはずだ、ただでさえ少ないと喚いている神様が自分から首を締める事などないだろう。 

 実際はどうだかわからないがあたしの中の八坂様象がきっとそうだと思い込ませてくれる。

 

「いや、神奈子様が仰ったのなら多分正しいわ‥‥外に出るという発想はなかったけれど、今の外を見てみるのも悪くないのかもしれないわ」

 

 悪くないと口しつつ顔を悪いモノへと変えていく、久々に踊り始めた悪戯心が疼いてしまって思わずニヤついてしまう。

 勝手に外に出るなどと紫に知られればまた叱られそうだが、そこは友人として目を瞑ってもらおう、聞く限り別の友人も気軽に外に遊びに行っているようだし。

 クックと声まで漏れてしまい機嫌の良さが外に漏れる、ほころぶ顔からポロポロと機嫌をこぼしていると、たおやかに笑む月の頭脳。

 

「聞くだけって言っていたのに、急に乗り気ね」

「寄越せと言ってもくれない難題をくれたのよ? ノリ気にもなるわ、それに貸しもあるし‥‥あたしは女だもの、すぐ変わるのよ?」

 

「秋の空は半年先よ?」

「それじゃないわ、灰色だけどあたしは雲なんでしょう? 名づけたくせに忘れるなんて年は取りたくないわね、永琳」

 

 降って湧いた難題にかけて以前の難題から言ってみたが、なんでか気がつかない月の天才、普段であればすぐに気がついて言ってくるがどうしたんだろうか?

 付く為の気が逸れているかのように秋の空などと言ってくれて、それをあたしに言い返されて少しムッとする頭脳明晰な死なずの人間。

 口だけで済む事ならば口だけで済ませる、それがあたしの常だが‥‥偶にはこういうのもいいだろう、雲なら雲らしく、見られる形を変えるように偶に能力を使うこともあるよと知らしめればいいのだから。

 普段は使わない能力で気を逸らすと、初めて見られた八意永琳の薄い谷間。

 この谷間が胸ではなく眉間だってのが残念な部分ではあるが、胸ならもっと深い渓谷がかいま見えるはずだしこれもこれで珍しいモノだ、この表情を出させた事で良しとしよう、謀る事で負けっぱなしとならずに済んだのだから。

 口上手を強引に、むりくり逸らして謀ったあたし。

 駆け引き上手なんて言葉からは程遠いが、 上手の手から水が漏る事もあると教えてあげられたようで気分がいい、声を抑えて一人嗤い、良い表情でいる地上のツキビトを眺めた。

 


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