立ち去ったお節介兎詐欺を笑い、やや冷えの南風を受けて揺れる柳の下で煙管咥えて煙を吐く。
幽霊の正体見たり枯れ尾花、なんて言葉らしく正体を隠すように周囲に副流煙を撒くが、北の方へと漂い消える冬の終わり、春一番というには少し遅い時期の風を浴びて白いコートと煙を靡かせている。
さっきまでは里住まいのデュラハンやら妖怪兎やらがいた辺り、今では亡霊に近いあたししかいない里のオカルトスポットだが、人間の住む里にしては妖かしやら霊やら多いなと改めて考えていると、生きにくい死人が視界に入る。自分も人の事は言えないくらいに変な在り方だが、あれもあれで浄土へと向かう教えを説く場所に住んでいる変な在り方だな、と変な共通点を見つけて笑んでいると胸元の赤リボンとミニ・スカートを靡かせて寄ってきた。
正確に言うならばこいつは船幽霊で、あたしは化けて出た狸さんだから同じ種族とは言えないのかもしれないが、海のない幻想郷にいる船幽霊もはっきりくっきりしている亡霊も、どちらもなんかおかしい在り方なのだから仲間と言い切っていいだろう。
その辺は考え出すとキリがないから放置するとして、風も出てきたというのに太もも丈のスカート姿なんて勇ましいな、キャプテン・ムラサ。上の半袖といい下の服装といい、死人の割りに健康的な肢体を見せつけてくれて妬ましい。
「そんな所で何してんの?」
「暇してるの」
見ればわかると目で語る水蜜、風に吹かれて帽子が飛ばないように抑えているが、飛んでしまわないように抑えるのはそっちだけでいいのだろうか?
同じように風に吹かれてあたしの方も靡いているが、こっちはくるぶし丈のロングコートに同じ丈のロングスカートだ、さして心配する事もないし最悪逸らせばなんちゃない。
逸らせない奴は大変だねと、チラッと視線を下に下げると右手は帽子、買い物籠を持った左手はスカートと抑える先を変えたみなみっちゃん、抑えるくらいならいつものキュロットスカートの方がいいと思うが、お陰でチラリズムを堪能出来たしよしとする。
「人の事ジロジロ見て笑ってるだけか、本当に暇そうね」
「言ったじゃない、暇してるって」
「ならちょっと付き合ってよ」
「構わないけど、今日は一人でどうしたの? 寺の外に一人だなんて珍しいわ」
偶にやらかす船幽霊が一人で人里にいる、結構珍しい事だったりする。
里の中で見かける事もあるにはあるが、大概一輪辺りが一緒にいて水蜜の妖怪らしさが出ないよう雲山の目を光らせている事が多いのだが‥‥と、空を見上げるとピンクの雲が浮いていた。
お目付け役はやっぱりいるらしい、まぁそれでも致し方ない事か『水難事故を引き起こす程度の能力』なんてのがあるから、水場ならどこでも水難事故を起こせるらしいし。
舟上だけなのかと思っていたが、川っぷちで釣りをしている時や滝修行をしている時なんかでも水難事故に遭うらしい、水場ならなんでもいいのかと思えるがなんでもいいそうだ。
しっぽりと湯浴み中でも事故を起こせるし、ちょっと前には神社の手水舎で水難事故を起こしたそうだ、言っても昔みたいに溺死する程ではなく冷水被って風邪を引く位だったそうだが。
「お使いから戻るところなのよ、暇なら家でお茶しない?」
ナンパ待ちの為に佇んでいたわけではないが、難破させる船幽霊から思いがけないナンパをされてしまった、冷水被せる事故を起こす割に暖かなお誘いで中々悪くない皮肉だなと思い、やること行くとこもないので二人並んで歩き始めた。歩く途中で何のお使いか聞いてみたが、近く行われる
命蓮寺での
「あ、出開帳ってのは言葉の綾よ? 実際には星が遊びに行くだけ」
「なるほど、本尊が遊びに行くから出開帳って事ね、星に連れられてイクなんて成仏する気にでもなった?」
つまらない冗談を思いついていると遊びに行くだけだと真相を話された、真相は神鎗持ちのお出かけでした、なんてこれもつまらんな。どうにもキレが悪いなと感じ、少し物騒で口悪い事を走らせてみると悪戯に吹いていた風が弱まる。
風の終わりと共に抑えていた左手を揺らして見せてくれる水蜜、つまらない軽口など効かないと言いたげに籠をフリフリさせるが、その動きが振り子のようで結構な重さがありそうだと見て取れる。それでも担ぎ慣れているアンカーに比べれば軽いだろうし、そこはどうでもいいな、風向きの分からない話だったが、止んだからか少し方向が見えてきたので、このまま船長に舵の取り先を訪ねてみよう。
「で、ドコ行くのよ?」
「あんたんちの近くよ、お姫様が偶には遊びに来たらって誘ってきたの」
「ふぅん、輝夜からの誘いねぇ。命蓮寺と永遠亭って関わりなさそうだけど意外とそうでもないのね」
トテトテとゆっくり寺に向かって歩いていたはずが、返答すると水蜜の足が更に遅くなった、重い足取りになるなんて帰りたくないのかと問いかけると、関わらせた奴が何を言うかと大きめの声で叱られた。足取りが重くなったわけではなくタメていただけらしい、参道掃除の山彦ちゃんじゃないんだからタメて言うなと言い返すが、それを話すと苦笑された。
視界の端に見えてきた響子ちゃんとさっきの水蜜をかけて言ってみたが、そんなに面白い冗談に聞こえたのか?
「アヤメの辞書には都合って言葉載ってる?」
「載ってるわよ、失礼ね」
「なんて書いてあるのよ?」
「つけるモノ、良く考える、なんて書いてあるわ」
「悪いってのは書いてなさそうね」
「それも載ってるわ、一番端に小さくだけどね。さっきからなにが言いたいの?」
あたし達の姿を見つけた響子ちゃんからお帰りなさーい! と声が聞こえる。
相変わらずのチャージド挨拶だと感心し、手を降って挨拶を返しているとクスっと笑ってくれる惨憺たる大海原。
あたしの事を関わらせた奴なんて言ってきたのはこれの事かと思いだした。
「いつも通りの元気な挨拶で何よりだわ」
「一時はどうなるかと思ったけどね」
里でやらかしたあたしのお戯れが原因で一時大声が出なかったらしいが、今は以前の通りになったらしい、やらかした手前もあるし悪いとは思っている気がしなくもない。
けれど同じ時に被害にあった夜雀と同様にあたしが悪いとは言わず、客だと思って油断したと話してくれた響子ちゃん、気を使ってそう言ってくれるならそうしておこうと何も言わないでいるが、そのうち何かお詫びすべきか?
いや、トラウマを吹き飛ばす荒療治はしたしトントンだろう、寧ろ永琳に貸しを増やす結果となってあたしとしてはマイナスか‥‥元金貸しとして借りっぱなし都合が悪いし、あたしも星にくっついて行って押し付けて返してみるかね。
「お礼も兼ねているんでしょ? ならあたしも行こうかな」
「いいんじゃない? こころも行ったことないから行くって言ってるし、また面倒見てやってよ。お姉ちゃん」
くすぐったい事を言いながら朗らかに笑う水難事故の念縛霊、地底行脚を済ませて帰ってきたこころからでも聞いたのだろう、お姉ちゃんなんて言われて非常にむず痒い。
コートの内に手を突っ込んでポリポリと脇腹やら掻いていると、蚤でも貰ったのかとこれまた失礼な事を言ってくる幽霊船長。蚤に集られる肉体がないと掻きながら返すと知ってると更に笑われた。今の姿になった初日に会っているし知られていて当然だが、なんだか腑に落ちない‥‥が、落とす腑もとうになかったなと気持ちを切り替えて妖怪寺の山門を潜った。
~少女参拝中~
ただいまと帰る水蜜の後について上がり
山門も玄関も同時に潜ったはずの水蜜はポイポイとショートブーツを脱いで、さっさと一人で廊下に上がっているが、こちらは編み上げブーツの為ノタノタと時間が掛かる。面倒な物履いてるなと言ってくれるが、履いてる本人が面倒なのだから仕方がないと返答すると、それもそうかと笑われた。笑ってくれるのはいいけれど、自分で言って悲しくならないのかとも言われてしまい、それも合わせての仕方がないだと追加を述べてみた。さらに笑ってくれる船長、何かを笑われるのは気に入らないが何かを言ったりして笑ってくれるのは好ましく、規律に厳しい寺だというのに住人は何故か気安く、改めて良い場所だなと再認識出来た。
二人で笑っていると廊下の奥から聞こえる足音。
迎えてくれたのは御本尊様、思いついた槍も持たず本来左手に持っていなければならない宝塔も、つきまとっているはずの使いの者もいない状態でお帰りなさいと話された。
頭だけで振り向くといつもなら背中で揺れている円の衣もない姿で現れて、普段の毘沙門天らしい姿以外を見せてくれた。誰の足音かわかった後、脱いだ左足を立て残りの右足を解いている背中に向かって星から声がかけられる。
「帰ってきたなら挨拶くらいあってもいいんじゃないですか? アヤメ?」
「我が家は竹林にあるんだけど?」
「聖から聞いてますし、村沙には言って私にはなしですか?」
「はいはい、ただいま」
「はい、は一回でいいんですよ」
「はいはい、善処するわ」
口が減らないと窘めてくれる星だが、普段窘められる側のうっかりさんに窘められるのもなんだか面白い、思わずクスっと笑ってしまうと叱られたのに笑うなんてと捲し立てられた。
磨かれて光って見える廊下のせいで口が滑ったと謝ると、仕方がないと微笑んでくれた虎柄の毘沙門天様。相手がこいつの使いの方だったら、謝るなんて変に素直で裏があるなど言われそうだが、さっきの笑い声に大した裏はない‥‥ただいまと言える場所と相手が多いのが少し嬉しかっただけだ。それでもどこかの妹妖怪のように在家信者になる気もないし、なりたくもないが。
考え事をしつつブーツを脱ぎ終えて、姿を写す廊下を歩むと本堂から聞こえてくるのは読経する声、どうやら他の連中は修行中らしい。
「混ざりますか?」
「勘弁して頂戴、消えたくないわ」
歩きながらピクリと耳をハネさせたせいで聞き耳を立てているのがバレたのだろう、ニコニコとした顔で修行に混ざってもいいよと言って下さる毘沙門天代理。
払われるから勘弁してとわざとらしく右手を霧散させてみせると、明るい笑みから苦笑へと変わった。実際は払われる事などないが、誰が好き好んでお経をあげての修行になど混ざるというのか、浄土に行きたくないから今の姿だというのに。
廊下を歩んで
星に促されて卓につくと先に戻っていた水蜜が湯のみを3つ出してくれた、船幽霊が淹れてくれるお茶なのだから溺れるほどに美味いのかと勘ぐられそうだが味は普通のお茶である。
ズズッと吸って一息ついて、聞こえる読経の声を聞く、聞いている間に思いつく、居候の水蜜は兎も角として星は混ざらなくていいのだろうか?
「まったりお茶してるけど、二人はあっちにいかなくていいの? 本尊代理が修行をサボるなんてどうなの?」
「私の事はお構いなく、本尊様ですから、修行しなくとも叱られません」
「私も居候だからいいの、気が向いたら混ざるけどね」
「水蜜の方は読み通りとして、天部代理が語る説法というには狡い物言いね」
「本尊とはいえ妖怪ですから、少しは狡いところもあるのですよ」
口ではそんな事を言いながら
けれど本人が言う通り、本尊様で妖怪なのだからこれくらいちぐはぐでもなんてことはないのかもしれない、そんな事を見て感じつつ同じように結跏趺坐を真似てみる。
左足を右ももの上に引張、足の甲が着くように乗っけて次いで右足を左ももに乗っける、両足の足裏が上を向くように組んでみると、鏡合わせで真似たから逆の足を組んでいる星から笑顔で見つめられた。
「組む足が逆ですが、すんなり組みましたね、痛くないですか?」
「ちょっと窮屈だけど体も柔らかいから問題ないわ、逆って足でも何かあるのかしら?」
「心まで柔らかいって言いたいの? 体もって言い草は」
「心は気分で変わるからなんとも言えないわね、だから物腰もって事にしとくわ」
「では足でも、とは?」
「手は
体と足それぞれを二人から聞かれたので、それぞれにそれらしく返答してみる。
水蜜の方は物腰は柔らかいよね、と納得してくれたが星は少し首を傾げてくれた。
教えを請うているのだから早く話せと、組んだ足を見てくる星に左手で促して問いかける、衆生を表す左手を伸ばしてみると手足で逆だし下心でもありませんとへにょり雷を落とされた。
そんな事を言われても知らないのだから間違えて当たり前、叱る前に教えを説けと天部代理に強めに言い放つ。天罰でも下されそうな態度だがそれもそれで狙いでもある、一度落としてもらい体感できれば今後は反らせるようになるし、これ以上死にはしないから問題ないはず。
それに落とされても本気で天罰覿面とはいかないだろう、今は妖怪としての虎丸星としているのだから。
ニヤニヤと笑んでいると、お茶を啜りつつチョイチョイ混ざってきていた水蜜にまで罰たりだと窘められるが、バチには当てられ慣れているとのろけて逃げた。
色香漂う俗っぽい事を言ってのけると星からやれやれという息遣いが聞こえた、幸せが離れていってしまう息なんてついて、幸運を振りまく兎さんを連れてきてあげたくなりそうだ、連れてこなくとも後日会いそうなものだが。
思考が完全に逸れてなんだったかと考えていると、お優しい虎妖怪が足の意味を教えてくれた。
「
なるほど、と言われた事を噛み砕く。
表情にはせずにモグモグと咀嚼しつつ自身の足を見る。
視界に収まるのは右足の足裏、狸の姿に化けていれば可愛いピンク色の肉球4つがこんにちはしているのだが、今の姿ではただの五本指がこんにちはしているだけだ‥‥ちなみに猫と違って爪は収納できない、と豆知識も語っておく。
で、なんだったか、あぁ悟りを開いた者の座り方ってやつだ、俗世に塗れたあたしが組むには間違っていると星は言う。それが正解なのだろうが組み直すのが面倒臭い、というか半分痺れていて触れたくないからどうにかこれでいけるようにこじつけたい。
体を動かすとビリビリとくる為、黙々と考えて動きを見せずにじっと足裏を見ていると、静かになったあたしを二人がじっと見つめてくれる。
悟りとは何か、それを目指す寺に住まう者達に見られ一瞬だけ考えるがすぐに結論に至った、さとりとは性格の悪いジト目の事だと‥‥確実にこれじゃないと理解しているが、それでも拭い切れないジットリ三つ目少女の姿。他人の思考を読む妖怪の姿に思考を邪魔されて、思わず邪魔をするなと脳裏に浮かぶ姉妖怪をジト目で睨む。結構力が入ったようで内心だけのつもりが表情にも出てしまい、薄く半目を開くような顔になってしまった。
「なんか、真剣?」
「表情から思考が見えませんね」
真剣で正解、大真面目にさとりの姿を消そうと考えている、そして思考が見えないのも正解だ、思いつくのはあのジト目の姿ばかりで他のことが思いつかないのだから。
色々と考えてどうにかかき消そうと必死だが脳裏から消えずに困る、逸らせばどうにかなったりするのかもしれないが、意識して思考を逸らすなんて器用な事は出来そうにない、というかやったら思考力が逸れて無くなり馬鹿になりそうで怖い。
こうやって悟りについて悩んでいる時点で悟れないとわかっちゃいるが、それでも悶々と悩んでしまうのはあたしの性分だ‥‥というかはなっから悟りを開くなんぞ無理と決めつけているから、開けないし開くモノがない気がする。
こういう時はあれだ、諦めよう。
まばたきもせずに考えた結果‥‥我諦めの境地に至り。
「ふぅ‥‥」
「帰ってきた?」
「お、お帰りなさい?」
「どこにも行ってないわ、いや、行くとか行かないとかではなく‥‥何だったのかしら? 今の時間は」
何を考えてもジト目。
それをかき消してもジト目。
頭のなかのあちこちにいたジト目妖怪は吐いた息と共に消え失せた。
全く、この場にいなくともジト目か、少しは妹を見習って笑ったらいいのに‥‥いや、アレが可愛らしく笑う姿など想像しがたいな、なんて考えなおすと不意に襲ってくる疲労感。
下手な難題を考えている時よりもよっぽど頭を使ったような気がして、疲労する肉体もないのに結構な疲労感を感じている、頭が凝ったような感覚に陥りどうにか伸ばそうと取り敢えず体を伸ばした。敷かれた畳に寝転がり首も背もビィンと逸らして大きく伸びる、ついでに両手も投げ出して伸ばした先をちょいと見ると、白黒のゴシックなドレスと笑い顔のスカートの中身が見える。
気がつけば読経も聞こえなくなっていたし、修行は終わってこちらに休憩にでも来たのだろう、ソレはソレとて悪くない眺めだ‥‥秘仏の御開帳を行った寺の秘物が御開帳されて見える。命蓮寺の秘仏は古めかしい仏像とお鉢、なんて事をどっかの行者は言っていたが今見える秘物達は古いなんて事はなく、しっかりと目の保養となってくれた。
ジト目のせいで疲れた頭を癒すように中身を色ボケさせて見上げていると、二人にバッと隠されて御開帳の終いが告げられてしまう。
「たまにいらしたと思えば‥‥何か言い残す事は?」
こころを後ろに下がらせて、自身はかばうように前に出てきたガンガン行く僧侶。
辞世の句を残してもいいと言ってくれたので折角だからと言い返す、キリッと真面目な顔をして少し考える素振りを見せてから、黒のレー‥‥と言うのと同時に練り上げられた魔力を手刀に込めて、額のど真ん中に振り下ろされた。物理的な南無三なら効きにくくなったが魔力混じりではさすがに響く、脳天を揺らす衝撃を受けてゆらゆらと体を散らしていくと、隣の猿面被ったピンク色が少し慌て始めてくれて可愛らしい。
一旦完全に霧散して、聖の
穏やかな表情で見下ろしてくれているが、携えている物は穏やかには到底見えない‥‥雰囲気から二度目の逃亡は無理だなと悟り、ニコっと笑うとにこりと笑んでくれるノリの良いライダー僧侶、笑ったまま独鈷杵を強く握り締めて輝かせ、そのままあたしに振り抜いた。
仏を目指す寺住まいのくせに三度までと言わず二連続で説法(物理)が説かれた、一瞬であたしの視界が光で満ちて、その後暫く眠りについた。
あいも変わらず補足を。
居開帳・出開帳
ご開帳ってのは耳にされる事もあると思います、それの種類って感じでしょうか。
寺院で仏像を拝観出来るようにするのを居開帳(いがいちょう)
寺院以外の場所に持ちだして出張して行う開帳を出開帳(でかいちょう)と言います。
開帳を開扉(かいひ)とも言った気がしますが、こっちはうろ覚えです。
六波羅蜜(ろっぱらみつ・ろくはらみつ)
悟りを開き仏陀となる為に行う6つの修行、と思って頂ければわかりやすいかと。
ちなみに仏陀は個人名ではなかったりします、悟りを開いた人達の総称とでも言えばよいのでしょうか。
命蓮寺の精進以外の5つは確か求聞口授に載っていた気がするので、気になる方は読んでみてください。
結跏趺坐(けっかふざ)
吉祥坐は曼荼羅に描かれる仏様や仏像なんかの座り方、と考えてもらうと絵が浮かびやすいかもしれません、釈迦が悟りを開いた時の座り方がこれだそうです。
降魔坐の方は座禅修行で組まれる形と思って下さいませ。