楽×マリー『オネガイ』その後   作:高橋徹

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まさかの前後編。後編スタートです。


第29話「アイサツ」(後)

<ケース⑤皆の前でぶっこみ>

朝の教室。

「おはようございます楽様♪」

「おお、橘。おはよう。」

「あら、万里花。今日は何もしてこないのね?」

「もう、桐ゴリラさんみたいに単純じゃありませんよ私は」

「ここに来て路線変更しないでくれる!?」

「あはは…千棘ちゃん、まあまあ」

「橘万里花…貴様、よくもお嬢を毎回毎回…」

いつも通りの会話である。

「そう言えば、楽様?」

「ん、どうした?」

ふわっ、と、万里花が楽に抱き付く。

「ぬあ!?」

「ご提案なんですけど、今晩から交代でお互いの部屋を行き来して一緒に寝ませんか?」

「「はああ!!?」」

千棘と鶫が同時に声を上げる。

「い、いや、急に何言ってんだよおまえ!?」

「だってその方がマンネリ化しませんし♪」

「あ、二人で寝るのは決定事項なの!?」

「ちょっと、さりげなく一緒に寝ようとしないでくれる!?」

「あら、じゃあ桐崎さんもお誘いすれば良いじゃありませんか?」

「むぐ、むぐぐぐ…」

「えへへ…」

万里花は無邪気に笑って楽に頬ずりをする。

「お、おまえな…だ、大体なんで…」

「…いや、ですか?」

切なげな表情で万里花が楽を見つめる。

「(…ぐああこれはまずいにやけるううううう…!!)…はっ!!」

楽の背後が熱い。

「(やばい、死ぬ…!!)」

楽の焦りが頂点に達する。

「それに…」

万里花が更に畳み掛ける。

「ん?」

「いつでも楽様と寝られるように、新しくネグリジェを買ったんですよ…?」

「「「!!!??」」」

「…それはぜひ見てみたおぶっっ」

「…」

無言で楽の横顔に手刀をお見舞いする千棘。

ちなみに小野寺は、万里花の最初の提案の時点で灰になっていた。

 

―…ネグリジェは…正直…見てみたいと思って思わず本音が…―

 

<ケース⑤皆の前で下ネタぶっこみ>

朝の教室。

楽はまだ来ていない。

「小野寺さん、おはようございます♪」

「あ、橘さん、おはよう!早いね?」

「ええ、今日は調子が良いんです♪ところで小野寺さんにお聞きしたいんですけれど…」

「ん?なあに?」

「どうすればもっとこう…殿方が、いえ、楽様が興奮するような色香を放つことが出来るのでしょうか…?」

ぶふっっ

小野寺が派手に吹き出す。

「うええ!!?ななななんで急に…それに私に!?」

「小野寺さんは何というか…そこはかとない色っぽさがあるのです。これは殿方が女性を抱こうとした際にとても興奮出来る要素なんですよ。一体どんな暮らし方をするとそんな上品な色香が身に付くのでしょうか?」

万里花は至極真面目に聞いている。

「そそそそんなこと言われても…ええっと…」

と、ここで楽が教室に入って来た。。小野寺は気付いたものの会話の流れを切るに切れず、万里花は気付かずに話を続ける。

「あ、そうでしたわね!小野寺さんは週6でされてるから…自然と色香が出るのかもしれませんね!それでいて普段は清楚極まりない振る舞いをされるからこそ…むっつりならぬ秘めた色香が漂うのでしょうかね…」

「わー橘さんストップストップ!!だめだめだめ!!」

小野寺は顔を真っ赤にして涙目で万里花を止めにかかる。

「あら、どうしてですの?まだ他に誰もいませんのに♪」

「ど、どうしてこんなこと…?」

「もっと楽様に喜んでもらいたくて♪」

「「!!?」」

「楽様ったら、私が何度イってもお止めにならないくらいのドSなんですよ…?うふふ…それがたまらないのですけど♪今の状態でも楽様はかなり興奮してくれています!でも、もっと楽様を興奮させたいのです!!」

万里花の言葉に力が入る。

すると、

「うわあああああ何言ってんだ万里花!!!ストップストップストップ!!!」

楽が万里花の言葉を遮ろうと、両手で万里花の口を塞ぐ。

「!あら、楽様…おはようございます♪…ん…」

「「!!?!?」」

万里花は楽の手をどかすと、何の躊躇もなく突然楽の右手中指を咥えて舐め始めた。

「…っ…おまえ、何を…」

「はわわわわ…」

小野寺は目を逸らせなくなったのか、その光景を凝視している。

…ちゅぱっ…にちゅっ…ぴちゃ…

いやらしい音が教室に響く。

「…うっ…く…」

楽はもはや抵抗を諦めている。

すると、万里花は楽の左手を掴んで小野寺の前に差し出した。

目配せをして、何をしてもらいたいかを伝える。

「えええ!!?そ、そんなこと…」

そんなことを言いつつも、小野寺は息を荒くしながらも楽の左手を掴んで中指を見つめている。

「ば、ばか、小野で…」

 

がらららっ

 

「おお、一条楽。おはよ…」

 

「…」

 

「…」

 

「さあ、家に」

「だから行かねえよ!!?なにこの死神の招待パターン気に入ってんだ!!」

 

―小野寺は…むっつりだよねはいすみません鶫さん僕の記憶飛ばさないでーーーー!!!―

 

<ケース④場所がやばい>

ある日の朝、万里花がいつものように抱き付いて来た。

「らっくん~!おはようございます!」

いつからか、朝のこの声を聞くのが何よりも楽しみになっていた。

万里花を抱きとめたとき、ふと横の鏡を見たらあることに気が付いた。

「…俺、こんな穏やかに笑ってたっけ…?」

普段の顔はわからないが、少なくとも万里花と接しているときの自分の顔は絶対優しくなっていると思う。

鏡を見て、そんなことに気が付いた。

「…ん、待てよ、なんで鏡が…」

すりすり

「ん~~?らっくん、どうしました~?」

楽のお腹に頬ずりをしながら、万里花が言う。

 

「…万里花、ここ、男子トイレなんだけど…」

 

あまりに自然に来られたので気付かなかった。そう、ここは男子トイレだ。

「はい、存じ上げておりますわ♪何か問題でも?」

気付くとトイレに居た他の男子がひそひそ声で話している。

「いや、それ、もう、えー!?」

もはやツッコミが追い付かない楽。

「あわよくばらっくんの物を…あ、まだ時間が早いですかね~?♪」

一人妄想を広げて照れっ照れになる万里花。

「まあ…他の殿方の臭いは反吐が出ますけれど…。」

「…おまえなあ。あと、あれ?呼び方…他の人もいるけど…」

「ああ、それならば、いつもの方々以外はただのモブですから気にしませんわ♪」

「おま、なんつう実も蓋もないことを…」

「そういうらっくんこそ万里花と呼んで下さってますでしょう?」

「あ…」

ばたんっ

そこに、集が入って来た。

「…」

「…」

「…えー、8時20分、一条楽、男子トイレで万里花ちゃんといかがわしい行為…と。るりちゃーん」

ばたんっ

「…うおいいいい集!!!やめろ!!!やめてくれ!!!社会的にも物理的にも抹殺される!!!」

 

―自然すぎて普通に挨拶を返してしまったのが悔やまれる―

 

<ケース⑤場所が本当にやばい>

「う、う~ん…あと5分」

「らっくん、もう起きてくださいまし♪」

もぞもぞ…ごそごそ…

「ん…あれ…おはよう、万里花…万里花ー!!?」

「はい♪」

「いや、ここ俺の家ってか部屋ってか布団…」

「あなたの妻たるもの、当然のことですよ♪」

「いや、そういう問題じゃ…ってどこ触ってんだ!?」

「うふふー…これが朝勃ちというものですか…?」

「い、いや、おまえ…こ、こら!直接触る…な…」

「うふふ…♪…一回出してすっきりしちゃいましょう?」

「…こ、こら…あ…んあ…う…う…うあ…!!」

「えへへ…たーくさん出ましたね?」

「おーまーえーはー…!!!調子に乗るなよー!?」

「きゃん!あ、ふあっ、ん、んふううう…♡」

 

―この後竜たちに見つかるわ、同じ方向から二人で歩いて来たところを宮本に見られるわで散々だった…千棘に35発殴られたんだけどあれひどすぎると思うんだ―

 

以上、万里花の朝の挨拶特集(?)でした。きっとこれからもっとバリエーションが増えると思う。そして俺のにやけとダメージもどんどん増えて行くと思う!嬉しいな!助けて!

 

 

続く。




【エロ】の方にハーレムも載せるかもと書いてから、ちょくちょく他の女の子をエロに巻き込む傾向が出てます。マリーに。マリーがエロの伝道師と化してる感が否めません。

…良いですかね!()

単発で考えてる回をもう少しちょこちょこと書いてみます!


それでは、今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!

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