1限が終わった後、千棘が楽を起こす。
「もう、ダーリン。なーにやってんのよ最初の授業から!」
「んあ…あ、起こしてくれたのか…わ、わりいな。疲れてるもんで…」
「?なんでそんなに疲れてんの?」
「あ、いや、ちょっと今日思い付きで早朝ランニングをやっちまってな!あはは!」
「ふーん…ま、次からは寝ないようにしときなさいよ?先生に目えつけられちゃうんだから!」
「そうだな…気を付けるわ」
「あら?」
「どうした千棘?」
「万里花のヤツ…まだ寝てるわよ」
「マジかよ…」
楽と千棘が寝ている万里花の元へ近付く。
「ったく、幸せそうに寝ちまって…」
楽が呆れていると、万里花が寝言を言い始めた。
「むにゃ…らっくん…そんなに胸触ったら…イってしまいます…んん…乳首は…だめ…むにゃ…♡」
「(んおええええ!!?なんでさっきのことをもう夢で反芻してんだおまえはああああ!!?)」
言葉にならない叫び声を上げる楽。
ばさっ
「!?」
「い、一条く…い、今の橘さんの寝言っ…て…」
「お、小野寺ああ!?」
近くを通りかかった小野寺は偶然万里花の寝言を聞いてしまい、教科書を落とした。
そして楽の背後から、活火山と間違えそうな程の熱を感じる。
「ちょ~~~っと、ダーリン…?今の…説明してもらえるかしら…?」
ぱっと見爽やかな笑顔なのだが、内側に秘めた大爆発寸前のエネルギーを感じ楽は本気で焦る。
「い、いや、千棘、小野寺、ちがうって!寝言だぜ寝言!!普通実際あったことを口走ったりしねえだろ!?」
「む、たしかにそうか…まったく、一体どんな夢見てんのよ、万里花のヤツ…」
「よ、よかった…そ、そうだよね…」
「ほっ…」
楽が安心した瞬間、万里花が目を覚ました。
「…むにゃ…?あ、楽様…おはようございます…」
「お、おう、橘、おはよう!ははは!」
不自然な爽やかさを出す楽。
「(頼む~余計なことは喋るなよ万里花…!!)」
声には出さず、心の底から万里花に祈りを捧げる楽。
「…ああ、楽様、今夢の中でですね、今朝やったことをもう一度体験してましたの!いや~反芻出来るだなんて最高ですわ♪」
「あっ」
万里花が言葉を終えると、楽の後ろの熱源は極めてにこやかな笑みを浮かべて楽に話しかけてきた。
「ダーリン?♪はい、あーん☆」
「え、いや、それ、拳」
「あーん☆」
「いや、あの、僕近藤勇じゃないんで入らないです」
「あーん☆」
「(…さらば、現世☆)あーん☆」
「おおおおおらららららららららああああああああああ!!!!!!」
「ぎやあああああああああ!!!」
千棘に手によって鮮やかに昇天する楽であった。
「た、橘さん…さっき、乳首って…しかも一条くんは否定してないって…ええ、ええええ…!!?」
るりが居合わせなかったために妄想無限ループに陥る小野寺であった。
続く。
え~と、コメディタッチの話を書く前に前回の話を整理しておこうと思い書き始めたんですが、途中から楽と万里花が屋上でどエロいことになりまして。しかもそこの長さが今回の本文の倍以上の長さという()
あんまりエロエロで立て続けに書くともう今後どう書いたらいいか分からなくなる!!ということで、エロ部分は今回はカットしました。また違うところで今回カットした分をぽんと載せようと思います。気付いたら楽が獣に、マリーがど淫乱になってしまう…。
一回書くとこうも引き込まれてしまうものなんですね…学びました。
今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!