楽×マリー『オネガイ』その後   作:高橋徹

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第1章【楽と万里花。】
第1話「ヒラメキ」


ニセコイコミックス11巻「オネガイ」の後のお話として書きます。

楽とマリーが上手いこと結ばれるように。

 

 

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~「オネガイ」その後~

 

デート後の夜、橘万里花の自室にて。

 

 

「…本田、ちょっといいかしら」

 

 

ベッドに寝転がりながら本田を呼ぶ橘。

 

 

「及びでしょうか、お嬢様?」

 

 

部屋の壁に飾られた万里花の写真の一つの裏から本田が現れる。

 

 

「ねえ、本田、今日の楽様いつもと違わなかった?」

 

 

「それは・・・具体的にはどのような?」

 

 

「今回のデートは御影が強引に企画したもので、私の態度もいつもとはだいぶ違うものになっていたと思うの。いつもの積極性を出せず、不本意ながら顔を赤らめてしまう場面もあったわ。

 

しかし、そんな状態で楽様と接していたら楽様はなんだか・・・なんかこう・・・いつも私がぐいぐい行っていっているときのリアクションに比べて、楽様はところどころで顔を赤らめてはつっけんどんな態度になっていたと言いますか・・・簡単に言ってしまえば動揺されていたように感じるわ。

 

・・・そんならっくんもかっこよか・・・。

 

それは一旦置いておいて。

 

あのときは色々と考え事をしてしまっていて、いつもに比べると楽様の反応をあまり見ることが出来ていませんでした。

 

でも、帰ってから今日のデートを150回ぐらい反芻していたら、今日のこの手応えを活かせるのではないかしらって思ったの。あの楽様の反応はクラスに転入したとき以来、いや、それ以上のものだったわ。」

 

 

「(150回・・・)なるほど。」

 

 

「あ、間違えましたわ。350回ほどでした。そうなのよ。

 

・・・これは、もしかして好機!?いやしかし本当に嫌がってらしたらと思うとーーー悩みますわーーー」

 

 

「(増えた・・・)なんにせよ、お嬢様の今までの積極性を鑑みる限り取り敢えずお試しになられてみてはいかがでしょう。」

 

 

「・・・ん。それもそうね。

 

楽様のため、行動あるのみですわーーーーーーーー

 

名付けて「あれ、しおらしく行ったら今までとのギャップでコロっと行くんじゃない?今までの積み上げも活かせて一石二鳥ウハウハ」作戦~~~~~!!!

 

本田、おやすみなさい!」

 

 

「(作戦名長いな・・・)はい、お休みなさいませ。」

 

 

「うふふ♪早速明日から計画・実行あるのみですわ~♪

 

おっと、寝る前に参考資料の注文もしておきましょうか・・・ふふふ・・・。」

 

 

 

 

続く。

 


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