MAHORA不思議ドリンク研究会   作:ヨシュア13世

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時間が空いてしまい申し訳ありませんでした……。そのくせ内容は……


35時間目 不意打ち、不意打ちぃ!

リア達が戻ってくるまで暇なので、しばらく談笑していると不意にネギ君が神楽坂と大喧嘩したと言う話になった。

 

「え、喧嘩したのあの2人?」

 

「これがその時の2人の会話です」

 

そう言って絡繰がその時の会話の記録を見せてくれた。……ん? ネ、ネギ君……これは女性に言っちゃいかんだろ……。

 

「これ、原因はパイ○ンじゃね?」

 

「二見さん……前後の会話を良く見てください。確かにそれで怒りはするでしょうけど、そもそもの喧嘩に至った根本的な原因ではないですよ」

 

「えっ!?」

 

「桜咲も驚くの!?」

 

「では二見さん。あの修学旅行やドラゴンを経験した後の二見さんが、あなたは無関係なただの一般人だからもう首を突っ込むな、と言われたらどうします?」

 

「イラっときてぶん殴る」

 

そりゃ腹立つだろ! 魔法に思いっきり首突っ込んどいて今更無関係とか舐めてんのか!!

 

「ネギ先生にそのつもりはないでしょうが、この言い方ではそう聞こえてしまっても不思議ではないです」

 

「なるほど……ましてアスナさんは戦いもした仲。それがいきなり無関係だから首を突っ込むな、と言われたら……」

 

「あ~、アスナが怒るのも分かる気がするわー」

 

「んじゃ、ネギ君に教えに行く? 俺ついでに魔法の事もう少し聞きたいと思ってるんだけど」

 

「私も行くですよ。魔法の事は私も聞きたいですし、のどかも連れて行きましょう」

 

一応リアとフェイトにその旨をメールで伝え、宮崎さんと合流してネギ君の所へ行く。

 

「おーい、ネギくーん!」

 

「あ、ふたみんさん。夕映さんにのどかさんも……」

 

「その様子ですとアスナさんと仲直りはまだ?」

 

「はい……その、昼間さらに怒らせてしまって……あうぅ」

 

「心配ねぇよ。そのうち機嫌直してくれるって」

 

「直ってねぇから今の状態なんだろが」

 

まったく、無責任なペットだなカモ君は! 

 

「……お兄ちゃん、見つけた」

 

「ほう、ぼーや。お前達まだ仲違いしていたのか」

 

「マ、師匠ー! あ、いえ、その……」

 

「これがその時の会話だとさ」

 

絡繰が出力してくれた例の会話を2人にも見せてみる。

 

「……ぱい○ん?」

 

「下に意味が書いてあるだろう。くく、だがしかしぼーや、お前はもう少し紳士な奴だと思ってたんだがなぁ?」

 

「えうっ!」

 

「まぁ、アスナさんはアスナさんでいきなり喧嘩腰ですからね。喧嘩の原因自体はネギ先生にあるとは言え、ここまで激しくなってしまったのはアスナさんにも責任の一端があるかと」

 

それを本人に言ったら絶対怒るよな、間違いなく。

 

「……私も、ぱい○ん?」

 

「そう言う事は言っちゃいけません。どこの誰に聞かれるかも知れないからねー」

 

「(どうしよう、さっきから話についていけないー……)」

 

「あ、そうだ。エヴァ、リアの事悪かったな」

 

「貸しにしといてやる。学園外に出れた礼だ」

 

「あ、そう言えば! どうして師匠が外に出れたんですか!? 確か父さんの強力な呪いがかかってて修学旅行の時も学園長が5秒に1回書類にハンコを押さなきゃ出れなかったのに……!」

 

……道理で修学旅行から帰って直後に呼び出された時に学園長、腰を痛めてたわけだ。5秒に1回て。しかもエヴァはのんびり観光してたような……

 

「例のドリンクだよ……。まさか一時的にとは言え奴の呪いを無効化するとは思いもしなかったが」

 

「師匠アレ飲んだんですか!?」

 

「茶々丸が呑気にカップに入れてしまったせいでな!!」

 

「なぁ、話逸れてねぇ?」

 

「まぁ……仕方がないのでは?」

 

「……暇」

 

確かに。そろそろ話を切り上げてもらわにゃ日が暮れるって……。

 

「ネギ先生、アスナさんの事ですが……」

 

「あ、はい!」

 

「嬢ちゃんには何か分かるか? 姐さんが怒った原因とか」

 

「ええ。ここですね。ネギ先生はおそらく『アスナさんは元々「ファンタジーな世界」とは関係のない人間だから迷惑かけたり危険な目にあわせたくない』と言いたかったのでしょうが、この言い方ですと『無関係なただの一般人だからもう首を突っ込むな』と聞こえてしまいます」

 

「えっ!? ぼ、僕全然そんなつもりじゃ!」

 

「ま、本人にそのつもりがなくても受け取る側はそう聞こえちまうって話だよ。ちなみに、俺でも怒る」

 

こんな面白そうな事、無関係で済ませられるか! 俺は絶対に魔法使いになる。そう決めたんだ!

 

「そ、そんな……でも、そうですか……ありがとうございます夕映さんふたみんさん!」

 

「それでですねネギ先生。話は変わるのですが折り入ってご相談があるです」

 

「は、はい。なんですか?」

 

「俺達に魔法を教えて欲しいんだけど……ダメ?」

 

「ええーっ!? ま、魔法を!?」

 

「が、頑張って勉強しますー……」

 

「魔力があれば一般人でも魔法使いになれると聞き及んでいますが……やはり無理ですか?」

 

「あ、いえ、そういう訳ではないんですが……」

 

何か歯切れが悪いなネギ君。魔法使いになるのってそんなに悪い事なのかな?

 

「くく、別に良いんじゃないか? 私は一向に困らん」

 

「そ、そんな師匠ー!」

 

「それともう一つ! ネギ先生がよろしければ私達とも仮契約、と言うのをしていただけませんか?」

 

「パ、仮契約っ!?」

 

「おほっ!」

 

「プッ……クククッ!」

 

「それどうやんの?」

 

「……キス、したら出来るよ?」

 

リアの発言にその場にいた全員が固まる。……え、キス?

 

「え゛っ!」

 

「キ、キスー……?」

 

「ち、違うですからねのどか! 私は決してそんなつもりで言ったのではなく!」

 

「……ユエは、お兄ちゃんと、キス?」

 

「何で俺!? 魔法使えない俺がしても意味がないだろ!? いや、そもそもそう言う問題ではなくてだな!」

 

そう言えばリアはしているんだろうか仮契約……ぬぐぐ、お兄ちゃん許しませんよ!!

 

「そ、そそそそうですよ! だ、大体私が二見さんとキスなど……あうぅ」

 

「くく、面白い事になってるじゃないか。おい小動物、陣を書け。さっさとしないとひねり潰すぞ」

 

「へ、へいっ!!」

 

「お、おいなんだよこれ足元光ってんぞ!?」

 

「師匠!? 一体何を……!?」

 

「まぁ見ていろ。おい、喜べ。貴様には勿体無いと言っても過言ではない程の出来事だぞ?」

 

「え、なにむぐっ!!??」

 

いきなりエヴァに顔を掴まれたかと思うと、次の瞬間には口を塞がれていました。ええ、はい。ぶっちゃけキスされました。混乱が天元突破してすっごい落ち着いてます。

 

「「「!!!???」」」

 

「……BBA、よくもお兄ちゃんの貞操を……!」

 

「パ、パパ仮契約成立……!」

 

「ふぅ。ま、こんなものか」

 

「んなっ、なななな、なに、なにを、何をいきなりしてくれやがんの!? 俺、初キスだったんですけど!?」

 

「アッハッハ!! お前のそんな顔が見れただけで満足だよ! お前には散々な目に遭わされていたからなぁ!!」

 

なんでこんな見た目幼女に初キス奪われないといけないの!? こんなの知らない人が見たら警察呼ばれるよ!?

 

「ふふふふ、二見さん!? あ、あなたには羞恥心と言うものがないのですか!?」

 

「お、俺のせいにするなよ! 今の見てたんならどう考えても俺悪くないって分かるだろ!!??」

 

「あー、愉快愉快!」

 

「あわわわわ……」

 

「こ、こえー……。そ、そうだふたみんの旦那! 一応カード出たんですが……」

 

「んなもん知るかぁっ!!! そんな事より今はこの非常事態を可及的速やかに解決する術をだな……そうだタイムマシンだ! キスの前に遡ってぼんやりしてた俺をぶっ飛ばせば……! ネギ君、過去だ! 過去に戻れる魔法を!!」

 

「ありませんよそんなの!?」

 

「じゃあ俺どうすれば良いの!? 初キスあの金髪ロリよ!? こんなの朝倉とかパルにバレた日にゃ俺社会的に死ぬよ!? まだ中3だけども!」

 

が、俺は見てしまった。ネギ君の後ろでカメラを構えてニヤニヤしている朝倉の姿を。

 

「……お前、今のまさか……」

 

「いやー、ネギ君見かけたから様子見に来たらまさかエヴァちんとふたみんがねぇ……思わず写真撮っちゃったよ」

 

「今すぐ消してくれ頼むから!! いくらだ! いくら積めば消してくれる!?」

 

「ど、どんどん大変な事に……」

 

結局……俺が貞操を奪われた事実は消える事なく、南国リゾートは何とも言えない気持ちのまま終了したのであった。




~今回の出来事~
・ぱい○ん
・祝!主人公仮契約だよやったね!カードもあるよ!
・エヴァにゃんは単にからかいたかっただけ
・ドリンクが出ていない(またか)

はい、遂に仮契約しましたねー。エヴァと。一応これは伏線と言いますか、この先必要な事になりますので、とりあえず今の段階でエヴァをヒロインに持って行きたいと言う意図はございません。


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