MAHORA不思議ドリンク研究会   作:ヨシュア13世

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今回は本当にグダグダしてます……


第三部 LOVE☆MAHORAドリンク
27時間目 帰ってきました麻帆良学園


沢山の事があった修学旅行から帰ってきた次の日の日曜日、俺はグラヒゲ先生に呼び出されていた。

 

「……俺の言いたい事が分かるな?」

 

「えーっと……新幹線乗り間違えてすんませんっした!!」

 

「分かっていれば良い。説教は俺の柄でもない。二見、反省文10枚今週中だ。分かったら帰って休め」

 

「う、うっす!!」

 

やっぱり多少怒ってはいたけど新田みたいに長々と説教する気はないようで……そこはさすがグラヒゲ先生!

 

「……お兄ちゃん、見つけた」

 

「フタミン、探したよ」

 

「……おい二見、あの2人は誰だ?」

 

「……向こうで拾いました」

 

「反省文、10枚追加だ。この件は学園長にも報告しておく」

 

「……あい」

 

その後、2人をどうしたもんかと頭を捻っていると、放送で学園長室に呼ばれた。うぅっ……帰ってきてからロクな事にならねー……。

 

「ふぉふぉ、修学旅行から帰ってきて早々呼び立ててすまんの」

 

「それは良いですけど……学園長、腰どうしたんすか?」

 

「……色々、あっての」

 

「色々……ですか」

 

こっちはこっちで色々あったから聞かないでおこう。聞かれたくない事もあるし。思い出したくないという意味で。

 

「……大丈夫?」

 

「ふむ、エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルを一時的に京都に寄越した代償がそれと言う訳か」

 

「ふぉ、話というのは他でもない、その2人の事なんじゃが……」

 

「「「?」」」

 

「一応フェイト君から話は聞いておるぞよ。2人はうちに入りたいんじゃな?」

 

「ええ」

 

「……うん。お金なら、ある」

 

ちなみに、昨夜父さん母さんにこの事話したら二度と帰ってくるな変態息子と言われました。泣きたいです。

 

「ま、まぁそれ自体は構わないんじゃが、今すぐに寮に空きを作るのが難しくての? だから――」

 

「……お兄ちゃんと一緒が、いい……」

 

「僕はどこでも構わないよ」

 

「……と言う訳じゃ。二見君、頼めるかの?」

 

「まぁ……ベッドは二つだけど布団は四つあるので寝る場所には困りませんが」

 

まぁ、大体こんな予感はしていた。多分、向こうでエヴァが言ってた監視ってのが俺の役目みたいなもんなんだろ。何かあっても俺にどうこう出来るような問題じゃないような気もするけど。

 

「ふぉふぉ、では他の手続きに関してはこちらで全て行っておくぞよ。また制服その他書類は後日にの」

 

「あ、はい。それじゃ、戻るか」

 

「……うん」

 

「分かったよ」

 

……さて、残る問題はクラスの連中か。特にあいつ、武村が……

 

「ただいまー」

 

「うおおおおっ!! ふたみーん!! 寂しかったよー!!」

 

「うるさい黙れ抱きついてこようとすんな!」

 

「へぶっ!? 久々の再会なのにふたみん酷い……ん? お、おい……この白髪少年と銀髪蒼眼ゴスロリ美少女は……?」

 

「京都で拾った。2人とも今日から暫くこの部屋で暮らすから」

 

「……リア」

 

「フェイト・アーウェルンクスだ」

 

いかん、武村が震えてる。この反応は、以前パル達が初めてこの部屋に遊びに来るって聞いた時と同じ反応だ。……リア、大丈夫かな。

 

「ロリ美少女と同棲ktkr!! はぁーっ、はぁーっ……お兄さんと良い事しようか、ね? 大丈夫怖くない、怖くないから」

 

「テメェマジでいっぺん死ね!!」

 

「ぽぎゃっ!? ……お、俺は一体何を……」

 

「……近づくな、変態」

 

「一瞬でリアのフラグ叩き折るとは、さすがだな変態紳士」

 

「秒速で他人に嫌われるなんて、ある種の才能だね」

 

殴って元に戻ったのは良いものの、リアには完全に警戒されフェイトにはまた別の意味で興味を持たれたようだ。

 

「ロリ美少女からの罵倒……ぞくぞくぅ!」

 

「……お兄ちゃん、アレ怖い……」

 

「すまん……ああ言う生き物なんだ」

 

「……うぅ」

 

かなり力強く俺の裾を掴み、武村の気持ち悪さに恐怖を覚えた様子のリア。……おい、いきなりトラウマ植え付けてんじゃねーぞ。

 

「ま、まぁ冗談はこのくらいにして! 俺は武村! ふたみんの大親友にしてルームメイト! よろしくな!」

 

「……絶対ヤダ」

 

「いや、俺とお前は悪友だろ。大親友だなんてそんな類友みたいに見られたくないし」

 

「ほう、『CRYMMME(コーヒーと練乳と羊羹とマグロとまいたけがミックスされた液体)』……フタミン、これ貰うよ?」

 

「ひ、酷いわふたみんっ! そうか、京都で女子を侍らせているうちにそっちで彼女が……! 羨ましいわ死ね!!」

 

「人聞きの悪い事言うな! 男は俺を除くと子供先生含めた教師しかいねーんだから仕方ねーだろ!!」

 

むしろハワイ行ったこいつらが羨ましいわ! まぁ、総合的に考えると京都の方が良かったかも知れないけど。だってドリンク仲間が2人も増えたんだぜ?

 

「子供先生……? そういやどーなの子供先生って」

 

「ネギ君なぁ……一言で言えば、超がつくくらい真面目、かな」

 

「へ~。さすが先生ってか」

 

「あとめっちゃモテる」

 

「よしそいつ今日から俺らの敵な!」

 

「子供に嫉妬すんなよ。あと、お前がモテないのはどうあっても変わらない事実だぞ」

 

顔はそんなに悪くないはずだがそれを全て凌駕する程の変態性とお馬鹿な所がなぁ。いや、まぁ『アレ』に比べたら武村の変態性なんて大した事じゃないよな……。

 

「だってだって! 子供先生ばっかモテてずーるーいー!!」

 

「……んな事やってるうちは絶対モテねーと思うぞ。まぁ、それは良いとして、寝る場所決めにゃならんな。武村、部屋出てけ」

 

「なんでっ!? せめて床で寝るとかで!」

 

「お前、リアに変な事したらぶっ殺すぞ……?」

 

「……全力全開で殺す」

 

「ひぃっ!? フェイトきゅぅーん! 君なら分かってくれるよね、俺のこの湧き上がる気持ちが!」

 

「悪いけど分からないしその奇妙な呼び方は止めてくれるかな?」

 

それにしても武村さっきからテンション高いな。ハワイで何か良い事でもあったのかねぇ?

 

「……私は、お兄ちゃんと一緒に寝る」

 

「いや、ベッドも狭いしそれはさすがになぁ……せめて俺のベッド貸すからそれで」

 

「ダメ」

 

「えぇー……」

 

「ローリーコン! ローリーコン!!」

 

「アッパー!!」

 

「ごぱあっ!!??」

 

さて、馬鹿は黙らせたし……リアをどう説得しようか? まぁ別にやましい気持ちなんて一切ないから寝るくらいは良いんだけど……何か言われた時に困るしなぁ。

 

「……お兄ちゃん」

 

「はぁ……俺、甘いのかな?」

 

「僕に聞かれても困るな」

 

…………

 

………

 

……

 

 

「――って訳でさぁー。まぁ反省文は速攻書いたから大丈夫なんだけどリアがなぁ」

 

「で、結局リアさんと一緒に寝てるですか。もう激甘ですね」

 

「うるっせ」

 

「そう言えば今日はあのお二人は?」

 

「ああ、制服の採寸と形だけの編入試験受けてる。この場所は伝えてあるから終わり次第来ると思うぞ。何かあったら携帯で連絡してくるだろうし」

 

「なるほど、そうでしたか。ならとりあえず探しに行きますか」

 

「あいよー」

 

今日は修学旅行から帰ってきてからの活動という事で一度以前行った自販機を回る事にした。新作が追加されているかも知れないし。

 

「ほぅ、『トマトミルクソーダ・オレ』か。購入購入!」

 

「フタミン、終わらせてきたよ」

 

「……お兄ちゃん、ただいま」

 

「おう。で、どうなったよ?」

 

「飛び級扱いで僕はフタミンのクラス、リア君は女子中等部3-A……ネギ君のクラスに入る事になったよ。一応僕らは君の親戚と言う事になっているから」

 

「そっか」

 

「……授業終わったら、すぐに行く」

 

出来れば外で待っててくださいリアさん。うちのクラスのバカ共がマジで手つけられなくなる可能性大だから。

 

「ま、とりあえず今は研究会の活動中だ。前に話したろ? MAHORA印のドリンクを買ってくるだけでいいんだ。場所は昨日教えた所に集合だ」

 

「分かった」

 

「……戦果、期待してて」

 

「そうそう、コピーで悪いがお前らにもこのノート渡しておくぞ?」

 

そう言って俺が二人に渡したのはドリンクリストのコピーだ。とは言っても修学旅行を抜いた1、2週間分のものだけだけどな。さすがに全部は用意が大変で……

 

「……おー」

 

「ほぅ、これだけの数をたった二人でとは……さすがだねフタミン」

 

「でも多分1/10も把握してないと思うぞ。新作も出る事考えたらなぁ」

 

「終わりなき旅路と言う訳か。……今のは中々詩的な表現だね。いい表現だ」

 

「自画自賛かよ。じゃ、フェイトは大学部方面、リアは一度綾瀬と合流して指示を仰いでくれ。俺はこのまま図書館方面に向かうから」

 

「分かったよ」

 

「……頑張る」

 

その後、ノートの使い方や流れなどを説明し、それぞれの方向へ進んでいった。

 

「綾瀬ー、リアはどうだー?」

 

『……ホントに激甘の兄ですね……。リアさんには女子エリアの一部をお願いしたです。フェイトさんは?』

 

「あいつには大学方面に行ってもらったよ。」

 

『なるほど、そうでしたか。……フフ、これでMAHORAドリンクの制覇にまた一歩近づくですね』

 

「だな。新メンバーも加入した今、恐れるものは何もない!」

 

電話越しではあるが笑い合う俺達。くくく、効率が以前の倍だしな! これで綾瀬の言う通り制覇に一歩近づいたというものだ!

 

『そう言えば二見さん、帰ってきてからネギ先生には会ったですか?』

 

「いや? 会ってないけど、なんで?」

 

『実は先日、ネギ先生の父親の手がかりについて記された麻帆良学園の地図を拝見させて頂きまして、ネギ先生の事ですから、フェイトさんやリアさん、そのお二人の保護者である二見さんに会いに行くかと思ったものですから』

 

「そういやネギ君のお父さんって絶賛行方不明だっけか」

 

『そのようですね……まぁそれはともかく、そう言う事でネギ先生がそちらに伺うかも知れない、と言うだけですよ』

 

「あいよー、来たら何とかしたら良いのか?」

 

『その辺はお任せするです』

 

……俺の周り複雑なご家庭のお子様が2人も……。フェイトも何か複雑そうだし3人か?

 

うぅむ……ここは深く聞かない方が良さそうだよなぁ? その事で泣かせたら後味悪すぎるし……。

 




今回……何がしたかったんだろう。
一応今回の出来事
・フェイト、リアちゃん飛び級で参戦
・ルームメイト、出会ってすぐに警戒心持たれる
・研究会の活動を少々

次回はもう少し何か出来たら……いいなぁ。

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