約1ヶ月サボってすみませんでしたあぁぁぁぁぁあ!!
「マジか…まさかドスランポスがいたなんて…俺はあのランポス6匹だけで精一杯だというのに…!」
ヴェルデは先ほど難なくランポスを狩ることができたが、小細工のしにくい山頂で、この量のランポスを相手にすると、その対応が難しいうえに、ドスランポスまでいるとなると、ランポスが組織的な動きをしてくる為、かなり厳しくなる。
「これは流石にマズイな…一旦様子を見よう…」
そして、ヴェルデが身を屈めようとした、その瞬間…
「ギャアッ!ギャアッ!」
左にいたランポスが、彼に気付いて鳴いた。
「!?いつの間に…」
その鳴き声に気付き、エリア中のランポスがこちらを向く。
「これはまずい…!」
彼は、左にいたランポスに剣を振りおろし、討伐し、1匹数を減らす。
「ギャアッ!ギャアッ!」
しかしその間、他のランポスにどんどん迫られ、計5匹のランポスに囲まれてしまう。
「ちっ…自動マーキングがありながらドスランポスの存在を見落とすとは…」
と、今更後悔するヴェルデ。
そして、ヴェルデの正面にいるランポスの後ろに、ドスランポスが陣取る。
「マズイ、絶体絶命だな…」
「ギャアッ!ギャアッ!」
と、ドスランポスが鳴く。その瞬間…
「ギャアッ!」
5匹のランポスのうち、ヴェルデの背後にいたランポス2匹が、同時に跳び掛かってきた。
「!?しめた…!」
彼はその気配を察知した瞬間、低姿勢で後ろに跳び、ランポスたちの包囲から脱出した。
「くっ…ここからどうするか…!?」
包囲を脱出したはいいが、ランポス5匹+ドスランポスという、厳しい状況には変わりない。
その間にもヴェルデは追い詰められ、大きな岩まで追いつめられる。
ランポスたちも、今のヴェルデの動きを見て、警戒してなかなか仕掛けようとはしない。
「っ…とりあえず1匹ずつ殺ってくしかないか…」
そう思考する彼の一瞬の隙を突き、先ほどのランポス2匹が跳び掛かってくる。
「なにっ…!しまった!」
不意を突かれたヴェルデは、回避しようとするが、間に合わず、右肩に掠り傷を負ってしまう。
「く…油断した…」
そのまま再び囲まれてしまった彼は、何か穴はないかを探す。
「正面はドスランポスがいるから無理だな…少し動きを見よう。」
そして間もなく、ドスランポスが号令を掛ける。そして、ヴェルデの正面にいるランポスがヴェルデに向かって噛みついてくる。
「まさかこのドスランポス、部下を捨て駒にする気じゃ…」
そう言いながら、ヴェルデは横に避けるが、反撃はできなかった。なぜなら、彼が避けた先の、左側のランポスもすぐさま噛みついてきたからだ。
それをも避けるヴェルデだったが、避けた先でもまたランポスが噛み付こうとしてくる。ヴェルデに回避を強いて、消耗させる作戦なのだろうか。
「ちっ、このままだといつまでもこうなるぞ…」
しかし、その言葉に反対するかの如く、この連鎖は終わった。
「?急にどうし…ってうおっ!」
彼が途中で言葉を出せなくなったのも無理はない。なぜならほぼ同時にすべてのランポスが跳び掛かってきたのだ。
だが、ヴェルデはそれすらも回避した。
その攻撃を外してしまったランポスたちは、先ほどよりもだいぶ距離を開けて包囲した。しかし、離れたランポスたちとは反対に、ヴェルデの眼前にドスランポスが躍り出る。
「今度はお前か、ドスランポス…」
「ギャア!ギャア!」
その鳴き声は、先ほどまでランポス如きに苦戦していた彼を嘲笑うような鳴き声だった。
モンスターの言葉はわからないが、その挑発ともいえるような鳴き声を聞き、彼が黙ってる訳がない。
「野郎ッ!俺なんてお前一匹の方が早いってかぁッ!?」
ヴェルデはそう言い、ドスランポスに向かって突っ込む。その速度は、高低差が激しいこの山でも、明らかに常人が出せる域を超えていた。
彼は勢いそのままにボーンシックルを引き抜き、ドスランポスに向かって斬り払う。
ドスランポスも、さっきの防戦っぷりからは予想もしていなかったのだろう。モロにその一撃を喰らう。
「俺をあのままランポスたちに囲ませておけばいくらか楽だっただろうに…あの世で一生後悔しろ!」
と、ドスランポスに向かって剣を向ける。
そして、ヴェルデの狩猟が始まった。
「ちっ…ここまでやってまだ逃げねえか…」
ヴェルデとドスランポスが戦い始めてから、すでに30分が経過している。周りのランポスもすべて討伐し、目標の数ランポスを倒したが、ヴェルデは村に帰ることはなかった。
目標の数を達成したのならば、目の前にいるドスランポスから逃げ、村に帰ることもあるだろう。
それは悪いことではない。むしろ賢明な判断だ。
しかし彼は、逃げることは一切頭になかった。
それは、侮辱された悔しさからではない。彼の頭には、父に会うためにも、こんなことで退く訳にはいかないという、絶対的な信念があるのだ。
だからこそ、こんなところで負けるわけにはいかない。
しかし、初のクエスト、それも中型モンスター、ドスランポスの乱入で、彼はかなり消耗していた。
ここまでの戦闘で、彼の持ち物は、応急薬は全て消費し、回復薬も残り2個だ。
閃光玉は最後の手としてまだ1個残っているが、携帯食料も全て消費し、彼のスタミナにも底が見え始めていた。
「マズイな…このままじゃこちらがジリ貧になるのは目に見えてる…一旦退くか…?いや...」
そう言い、ヴェルデはドスランポスに向かって突っ込む。
「これしきで退いてちゃ、父さん達に顔向けできねえっ!」
この戦闘でもう何度目かもわからない突撃。ヴェルデは、ドスランポスの噛みつきを避け、ドスランポスの左側に回り込み、ボーンシックルを抜き放ち、斬りつける。
「くっそ…いい加減倒れろよ…!」
しかしドスランポスは彼の攻撃など意に返さず、振り向きざまに噛みつく。
だがヴェルデも冷静に、その攻撃をドスランポスの顔の下を前転で通り抜け、起きざま右手の剣で斬りあげる。
その攻撃によって、ドスランポスは大きく仰け反る。
ヴェルデはその隙を見逃さず、すぐさま鬼人化。乱舞をドスランポスに全撃当てる。
彼は乱舞を当てると、すぐに後退する。
しかしドスランポスも負けてはいない。彼が後退したのを見ると、その距離を埋めんとばかりに跳び掛かる。
その攻撃を躱されても、すぐさま彼に向かって噛みつく。
噛み付きを紙一重で躱したヴェルデは、反撃とばかりに両手の剣で斬り払う。そのまま右手の剣で斬りあげ、そのまま右肩から斬りおろす。
そしてその反動を活かし、今度は左下から体ごと回転させて斬りあげる。双剣の軽さを活かした連続斬り。それもヴェルデが得意とするコンビネーションだ。
彼はこの攻撃を決め、すぐに後退する。
「よし…いける。通用してる…!」
それでも彼は油断することなく、攻撃に備えて身構える。しかし、
「ギャア!」
ドスランポスは背を向けると、そのまま巣であろうエリア11に向かって跳び下りた。
「逃げた…?ってことは少なくともあいつは痛手を負っているのか。」
ヴェルデはドスランポスが跳び下りた先を見て、
「あそこにはクッションになるものがあるはずだから、俺でも跳び下りれるはずだ。だが、寝ているかはわからないが、もし寝ていたとしたらその衝撃で起こしてしまう可能性があるか…」
そう、モンスターが寝ているときは、寝起きの一撃はかなりのダメージを与えることができる。そのチャンスを無駄にするのは惜しいだろう。
「仕方ない。時間は少しかかるが、迂回して行こう…」
そう言って、ヴェルデはエリア8への道を下山していった。
安定の戦闘シーンカット((
でもぶっちゃけワンパターンになっちゃうから仕方ないね、うん。
もっと文章力をつけて、いずれは...!