スキマ妖怪の弟が異世界からくるそうですよ?   作:凪玖

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第七話 ここは広いな大きいな

 「「「「...なっ...!?」」」」

 

 

 いや何これ。おかしいでしょ。白夜叉どんだけ広い土地持ってんだよ。

 

 

 「今一度名乗り直し、問おうかの。私は"白き夜の魔王"――――太陽と白夜の星霊・白夜叉。おんしらが望むのは、試練への"挑戦"か?それとも対等な"決闘か?"」

 

 白き夜の魔王ね...

 

 

「水平に回る太陽と……そうか、白夜と夜叉。あの水平に廻る太陽やこの土地は、オマエを表現してるってことか」

 

「如何にも。この白夜の湖畔と雪原。永遠に世界を薄明に照らす太陽こそ、私が持つゲーム盤の一つだ」

 

 

白夜叉が両手を上げると、地平線の彼方の雲海が瞬く間に裂け、薄明の太陽がさらされる。チートだろこれ。

 

 

 「なあ白夜叉。」

 

 「なんじゃ?」

 

 「さっきから気になってたんだが、お前から2種類の神力を感じるんだ。しかも、片方の神力がもう片方を抑えている。これはどういうことだ?」

 

 

 神力には、個人差がある。例えば、神奈子と諏訪子では神力の雰囲気が違うので、後ろにどちらかが立っていたら、どちらが立っているのかわかるのだ。そして、こいつからは2種類の神力を感じる。こんなことは初めてだ。

 

 

 「...鋭いの。説明してやる。階層支配者である私は下層に干渉する条件として仏門に帰依し、本来持つ星霊の力を封印しているんじゃよ。魔王も実は昔のことで、今は元魔王じゃ。」

 

 「ってことは、封印が解かれたらもっと強くなるのか?」

 

 「当然じゃ。」

 

 「「「「うわあ...」」」

 

 

 これより強くなるって...。さすが太陽の星霊だわ。

 

 

 「さて、話を戻すか。おんしらの返答は?"挑戦"ならば、手慰み程度に遊んでやる。――――だがしかし、"決闘"を望むのならば、話は別。命と誇りの限り戦おうではないか」

 

 

 ...さて。おもしろくなってきた。十六夜たちはプライドが邪魔して取り下げられないみたいだな。

 

 

 「...参った。やられたよ。降参だ、白夜叉」

 

 「ふむ?それは決闘ではなく、試練を受けるということかの?」

 

 「ああ。これだけのゲーム盤を用意できるんだからな。アンタには資格がある。――――――いいぜ、今回は黙って試されてやるよ、魔王様」

 

 苦笑とともに吐き捨てるような物言いをした十六夜を、白夜叉は堪えきれず高らかに笑い飛ばした。プライドの高い十六夜にしては最大限の譲歩なのだろうが、「試されてやる」ってwww 

 

 

 「く、くく……して、ほかの者たちも同じか?」

 

 「……ええ。私も、試されてあげてもいいわ」

 

 「右に同じ」

 

 苦虫をかみつぶしたような表情で返事をする二人。まあここは空気を読んで...。

 

 

 

 

 

 

 「決闘で。」

 

 「ななな何を考えているのですか菫さん!?」

 

 「ただ、普通に決闘したら瞬殺されるから、俺が設定したルールで決闘な。」

 

 「それ決闘って言うの?」

 

 「対等なルールで命と誇りの限り戦うなら決闘だろ?」

 

 「なるほどな。その手があったか。」

 

 

 正直断られたら挑戦にするしかないけど、多分白夜叉なら断らないだろ。

 

 

 「かっかっか。おもしろいやつだの。よろしい、決闘をしようではないか。ただ、先にその3人の挑戦を終わらせてからでいいか?」

 

 「ああ。構わない。」

 

 「よし。では試練だ。」

 

 

 そう言って白夜叉が左手を上げる。すると、彼方にある山脈から甲高い叫び声が聞こえた。何だ今の。

 

 「何、今の声。初めて聞いた」

 

 「ふむ………あやつか。おんしら三人を試すにはうってつけかもしれんの」

 

 湖畔を挟んだ向こう岸にある山脈に、ちょいちょいと手招きをする白夜叉。すると体調5mはあろうかという獣が巨大な翼を広げて空を滑空し、風のごとく4人のもとに現れた。

 こいつまさかグリフォン?

 

 

 

 「グリフォン……嘘、本物!?」

 

 「フフン、如何にも。あやつこそ鳥の王にして獣の王。"力" "知恵" "勇気"のすべてを備えたギフトゲームを代表する獣だ」

 

 

 白夜叉が手招きする。グリフォンは彼女のもとに舞い降り、深く頭を下げて礼を示した。礼儀正しいグリフォンだな。

 

 

 「さて、肝心の試練だがの。おんしら三人とこのグリフォンで、"力" "知恵" "勇気"の何れかを比べあい、背にまたがって湖畔を舞うことができればクリア、という事にしようか」

 

 

 白夜叉が双女神の紋が入ったカードを取り出す。すると虚空から輝く羊皮紙が現れた。白夜叉は白い指を奔らせて羊皮紙に記していく。ああやってやるんだ。

 

 

 「ギフトゲーム名 "鷲獅子の手綱"

 

 ・プレイヤー一覧 逆廻 十六夜

         久遠 飛鳥

         春日部 耀

         

 ・クリア条件   グリフォンの背にまたがり、湖畔を舞う。

         "力" "知恵" "勇気"の何れかでグリフォンに認められる。

 

 ・敗北条件    降参か、プレイヤーが上記の条件を満たせなくなった場合。

 

 宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名のもと、ギフトゲームを開催します。

                           "サウザンドアイズ" 印」

 

 

 

 「私がやる」

 

 

 手挙げるの早。てかすごい熱い視線だな。そんなこいつが好きなのか?

 

 

 「にゃ~ににゃ~。」

 

 「大丈夫、問題ない」

 

 

 耀、それフラグ。

 

 

 「ok、先手は譲ってやる。失敗するなよ」

 

 「気を付けてね、春日部さん」

 

 「うん、頑張る」

 

 

 

 

 

 

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 この後耀は無事にクリアした。

 

 

 空飛んだ(というか歩いた?)ときはびっくりしたな~。

 

 

 「さて、おんしの番じゃ。待たせたな。してどのようなルールだ?」

 

 

 それじゃ、やりますか~。

 

 

 「ああ。ルールは_____」

 

 

 

 

 

 

 

 




 次回は決闘になります。内容は東方わかる人ならわかるあれと、もう一つのどちらにしようか考えているのですが、おそらく後者になります。
 理由としては、白夜叉ができなさそうというのと、作者の文章力だとうまく表現できないというのがあります。
 でもそうすると東方要素かなり無くなるんですよねえ...。

 

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