ソードアート・オンライン―黒の剣士ともう一人の少年― 作:出席する白ウサギ
デートってどんな感じで書けばいいんや!
それと、タイトルの意味がこの話でようやくわかります。
里香が復活したことにより、僕らは和人達を追いかけることにした。
といっても、寄り道しながらだけど。
「ねぇ!あのぬいぐるみ可愛くない?」
「どれ?……あれかー、あれは厳しいかな……」
UFOキャッチャーの台の中、片隅に配置されたネコの縫いぐるみ、あれが欲しいらしい。
でも見るからにアームは弱そうだし、なにより初期位置ってのは辛い。
「お願い!この通り!」
手をあわせて頼み込んでくる。
その姿がとても可愛く、それだけで僕の動力源となる。
「あぁもう!やってやろうじゃないか!」
500円硬貨を入れてゲームを始める。
UFOキャッチャー?そんなクレーンゲームぬるいね。
僕を誰だと思ってるんだい?
可愛い彼女持ちのSAO生還者<サバイバー>だ!
絶対とってやる。
一回目はアームの強さの確認、もちろんまともに持ち上げるほど力はなかった。
予想はしていたけど。
欲しい景品を掴んで持ち上げるという手段はこの時点でなくなる。
場所的に隅だから押して落とすという手段も無理だ。
――とでも思ってたらSAO生還者<サバイバー>失格だな――
二回目、僕は欲しい景品とは違う物にクレーンを引っかける。
結果持ち上がらずに景品は横に倒れた。
三回目、また別の景品にクレーンを引っかける。
もちろん持ち上がらずに景品は横に倒れる。
四回目も同じことをした。
ラスト一回……ここまでの動きについて疑問を持つ人は大勢いるだろう。
愛する彼女、里香でさえもまだ気づいてないのかもしれない、いや、四回目が終わった時点で気づいてる。
僕のやった事の意味に。
五回目、最後の一回で目的の景品にアームを当てる。
引っかけるのではなく当てるだ。
こうすることで景品はアームの動きにあわせて倒れる。
するとあら不思議、これまでプレイした時に倒した景品が横に倒れており、それはまるで坂道のように配置されている。
つまり、目的の景品はこの坂道を滑るように落ちていくのだ。
そして、この坂道の終着点は景品をとるための穴。
ガタン
少し大きめの物が落ちる尾とが聞こえる。
僕はこの戦いに勝った!
これが僕の実力だ。
「はいはい、私が欲しいっていったけど、たかがUFOキャッチャーで本気にならないようにねー」
景品をとりつつ咎められてしまった、解せぬ。
「でも、とってくれてありがと、大事にする」
喜んでくれた、やったね!
それから、色々な店を回って和人達と合流した。
途中明日奈と里香の変なテンションにより女性服売り場の下着コーナーに僕たちを引きずって行きそうになったのでそれだけは全力で回避した。
「和人、僕にはここから先はまだはやいと思うんだ」
「あぁ、SAO内じゃない今、俺も時を待つべきだと思うんだ」
17歳で大人の世界はまだはやいと思う、僕らは悟った。
「ねぇ、これならキリトを悩殺できるんじゃない?」
「ちょ、リズ!これは……その……えっちすぎるんじゃ……ていうかそれ、『ピー』じゃない?無理だよぉ……」
「ガハッ!!」
「同志よ、どうした!何があった!」
「俺はここまでだ……、すまん……ガクッ」
「おい、和人!和人ぉ!!」
僕の耳では安心と安全のフィルターがかかってるから聞き取れない。
一体何があったんだ!教えてくれ、和人!
途中アクシデント(和人が倒れたり、僕が奥から聞こえた里香の下着のデザインを聞いて倒れたり等、起きたらどんなものかは忘れたけど)もあったが今回のダブルデートは成功だろう。
思えばALOでの事件が終わって、すぐにこういった自由な時間があるわけでもなく、リハビリや勉強といったようにSAOに囚われて失われた時間を取り戻すかのように日は過ぎていった。
だから、今回ダブルデートとは言ったが二ペアとも初デートなのだ。
「一日ありがとうね、彰斗」
別れ際に彼女が僕の唇を奪っていった時、時間が止まった気がした。
「おーい、アキー?ボーッとしてどうしたの?」
いつまでも来ない僕を見つけて姉ちゃんが声をかけてくれたから我に帰れた。
「ははぁん……さてはリズのやつめ、成功したんだね」
一人、悪巧みが成功した笑みを浮かべるがそれに気づく人は誰もいなかった。
書いたのはいいんですが……
あれ?思ってたのと違うってなりましたw
単純に私の実力不足で表現しきれませんでした、無念