Fate/Archer Must Die   作:グングニルの精

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さて、そろそろ気づいているとは思いますがサブタイはすべてパロったもの。

元ネタ探しに一苦労、改変に二苦労、本編に三苦労、口調はカンクロウじゃん。

なんやかんやで第五話。そしてFateのFの字も出さぬまま公開して後悔してみる。


・・・こわいなぁ





 第五話 偽装シリーズ ネコソギモッテク(上)

 

 

――日付:error/曜日:error/時刻:error/

 

 

――あたり一面、白い空間。そこに一人の少女(ろりオーディン)一人の女性(きょぬーオーディン)が仰向けに倒れていた

 

 

「『ぜえ・・・ぜえ・・・い、いいかげん諦めぬのか・・・?』」

 

 

「『・・・やめじゃ。妾同士で争っても決着がつくわけも無い・・・時間の無駄じゃ。』」

 

 

――オーディン同士(ろりときょぬー)の空しい争いは、一旦の終わりを見せた。

 

――言いたい事をお互いにすべて言い終わった今では、なんでこんなことをしているのか、という後悔だけが残っていた。

 

――そして、落ち着いたところで再びお互いに向き合うように座る。

 

 

『・・・のう、妾よ。結局何のために妾をここに連れて来たのじゃ?』

 

 

「・・・?なんじゃ、まだ記憶の転写が済んでおらんのかえ?」

 

 

『いや済んでおる。済んでおるのじゃが・・・なにをさせたいのじゃ?』

 

 

「特に目的はないのじゃ!」

 

 

『・・・うむ、妾の聴き間違いかもれぬゆえ、もう一度教えてはくれぬか?』

 

 

「だから、目的なんてないのじゃ。」

 

 

――その言葉を聞いたオーディン(ろり)は、下を向いた震え始めた。

 

 

・・・ふ

 

 

――その姿に何かを言いたい事があると見たオーディン(きょぬー)は、顔を近づけて問い掛ける。

 

 

「む?なんじゃ、何が言いたいのじゃ?ハッキリと言うのじゃ。」

 

 

――しかし、その顔を近づけるという動作が、オーディン(きょぬー)の耳に大打撃を与えることになった。

 

――オーディン(ろり)も顔を寄せ、オーディン(きょぬー)の耳元で叫んだ。

 

 

『ふざけるでなぁぁぁい!』

 

 

――当然、耳元で大声で叫ばれたオーディン(きょぬー)は耳を押さえ、怒る。

 

 

「にゃあ!?ぐ・・・っいきなり・・・なにをぉ・・・するかぁぁぁ!」

 

 

『やかましいわ!なんの目的もないじゃと!?おぬしの暇つぶしのためだけに妾は産み出されたとでも言うか!妾は面倒は嫌いなのじゃ!』

 

 

ええい、そのせいで妾はオーディンになったというのか!?元はといえば・・・あ。

 

そうじゃ、妾はもともとFateでグングニルを使いたいだけじゃった・・・なぜVBFの世界に・・・?

 

 

「なんじゃ、いきなり叫んだと思ったら急に黙りおって。不気味じゃぞ?」

 

 

『いや、なんでもないのじゃ・・・。それよりも、じゃ!本当に目的は無いのかの?』

 

 

「うむ、無い。」

 

 

『いやほらあれじゃ。いろいろあるじゃろ?ロキからの救出やら、女神としての復活やらと・・・のう?』

 

 

「いまさらそんなことをしたところで・・・のう?意外と満足しておるし。気づかれぬようにほとんどの神力をおぬしに送り込んだのじゃが・・・いやたしかに、最初のころは反逆を目指していたともさ。しかしなかなかに居心地がよくての。どうでもよくなったのじゃ。」

 

 

――そう、オーディン(きょぬー)は飼われる事に慣れ、満足してしまっていた。そのためすでに目的といえるものもなくなっていたのだった。

 

 

『あぁ・・・つまりは、やりたいことがなくなったから、目的は無い、ということじゃな?』

 

 

「うむ。まあそういうことじゃな。」

 

 

――目的が無い、そうなれば当然何をすればいいのかも分からず・・・

 

 

『む・・・ぅ・・・ならば、妾はどうすればよいのじゃ・・・いきなり放り出されてもはやお先真っ暗じゃぞ・・・』

 

 

――どこに行けばいいのかも分からない。途方に暮れるオーディン(ろり)だが、オーディン(きょぬー)

 

 

「好きにすればよいのではないか?先が暗いというならグングニルで照らせるじゃろ。」

 

 

――と、他人事のように・・・真実他人事だが、適当に返す。そうすれば当然。

 

 

『いやお先真っ暗とはそういうわけではないのじゃが・・・おぬし神力だけではなく脳みそまでなくなったのではないのか?』

 

 

――オーディン(ろり)は反発し、また口調も悪くなる。

 

 

「グングニルで力押しすれば何とでもなろう?それといまの言葉は聞き捨てならんな。訂正してもらうぞよ、小童よ。」

 

 

――そうなれば当然オーディン(きょぬー)もまた反発し、悪循環。

 

 

『ふん、脳までカビた古代の遺物に言われとう無いわ。聞き捨てならんなら一生抱えているがよい。』

 

 

「『・・・やるか!?』」

 

 

――気づけば、また口論になろうとする始末。SとSではやはり反発しあうのか、それとも同属嫌悪か・・・

 

 

『・・・いや、やめておくのじゃ・・・そのような気分ではない。』

 

 

「そうか、まあよい。それで、どうするのじゃ?」

 

 

『どう・・・と言われても、おぬしのせいでなにも決まらぬのじゃが?』

 

 

「そうではない、外で気絶しているであろうティルカのことじゃ。放置すれば当然ロキに報告されるはずじゃが?」

 

 

『・・・わ、忘れておった!どどどどど、どうするべきかの!?ほれ、老人なら老人らしく何か知恵でもあるじゃろ!?ほれ、おばあちゃんの知恵袋じゃ!』

 

 

「ほう、そのような口の利き方でよいのかの?まあよい、勝手にするがよい。いやあ、おぬしも大変じゃのう?あっはっは」

 

 

『ぐ・・・大人で美人で華麗なオーディン様!妾に何か策を与えてくれたもれ!』

 

 

「い・や・じゃ。まあがんばるんじゃの!ではな、ほほほほほ」

 

 

――そう言った直後、この空間に来たときのようにあたりに光が漂い始めた。

 

 

『この・・・加齢臭漂う性悪脳無し老婆がぁぁ!』

 

 

――その言葉を最後に、この空間からすべての存在が消え去った。

 

 

◆◆◆

 

 

――日付:一ターン目(転生一日目)/曜日:―――/時刻:暫定PM/

 

 

――そして、舞台は宝玉の置いてある広間に戻る。

 

――光の玉が消え去り、そこにはオーディン(ろり)・・・オーディンが倒れていた。

 

 

『ぐ・・・ここは、宝玉の広間か・・・あの性悪女神め、今度あったらただじゃおかぬぞ・・・!』

 

 

――結局、オーディンは何の策も無く、元に戻されてしまった。

 

 

しかし、なにか策はあるはずじゃ・・・あやつに植え付けられた記憶、そこを辿れば・・・む?そういえばあやつは神力のほとんどを妾に送り込んだと言っておったな・・・ならば、女神の再生成とまでは言わぬが、記憶を書き換えるくらいならできるのではないか・・・?

 

 

『ふむ、思い立ったが吉日・・・じゃな。幸い記憶を植えつけられたおかげで浮遊樹大陸のことならほとんどがわかるようになった。もう迷うことはあるまい。』

 

 

――そういうと、オーディンは来た道を戻り始めた。

 

――そして、しばらくしてティルカを気絶させた廊下まで戻って来た。

 

 

「む・・・ぅ・・・ロキぃ・・・ご飯はちゃんと食べなさぁい・・・むにゃむにゃ・・・」

 

 

うーむ、こやつ、まだ寝ておるのか・・・間抜け面晒しおって。それになんじゃその寝言は。おぬしは母親か?いや、母親か。まあ好都合じゃ。早く終わらせぬといかんな。記憶を見る限り、思い描いて神力を流し込んでやるだけでいいみたいじゃな・・・

 

 

『・・・では、いくぞ!失敗してもすこし頭がパーになるだけじゃ、安心せい!』

 

 

――その不安な言葉とともに、あたりを緑色の光が包んだ。

 

 

「く・・・っ・・・むにゃ・・・ロキぃ・・・ちゃんと歯を磨いたのぉ・・・?」

 

 

『・・・うむ、成功してるのか分からぬ。成功した、ということにしておくかの。しかし、こやつ本当に母親染みておるのう・・・』

 

 

いや、たしかにロキの母親・・・シンモラの魂を転生させたのがティルカじゃが・・・ここまで母親染みるのか・・・うむ、おもしろい発見じゃな。

 

 

『さて、あとは記憶にある偽装をすべて回収して、宝玉も取り込むとするかの。』

 

 

そう、偽装は実はまだいっぱいあるのじゃ!記憶にあったから間違いないはずじゃ!・・・あやつ(きょぬーオーディン)が偽の記憶を植えつけていない限り、じゃが。

 

 

――そして、オーディンは神殿中を歩き回り、すべての偽装を宝玉の広間に集めた。

 

 

 






いやあ、ベリークルシミマス。

・・・うん、またなんだ。家族と過ごすクリスマスはいいものだと思うんだけどね、リア充に十万ボルトしてジュンサーさんに捕まって取調室で電灯アタックとかカツ丼賄賂とか心理フェイズとかくらってみたい。実際にはないけど。

ふとおもったんだ。DREAMSのいつか見たあの夢を両手で抱きしめて~ってのと、blank pageのかつて空に浮かんでいた月を墜としかの地へ~っていうの、似ていてごっちゃになって思い出せなくなるなって。

・・・それだけ。



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