Fate/Archer Must Die   作:グングニルの精

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きんのたまおじさんによってきんのたまにされたおでん!

きんのたまになったおでんは、とんでもない事実を知る!

事実を知ったおでんの伝説が今、始まろうとしていた・・・!


そんなこんなな第四話、はじまるよー!小説を読むときは部屋を暗くして画面に近づいて読んでね!





 第四話 おでんと奇妙な体験 Part1 ヴィーナスブラッド

 

 

――日付:error/曜日:error/時刻:error/

 

 

――そこは、ただ白が広がる空間。たとえるのなら精神と時の部屋。

 

――そこには一人の少女が倒れていた。

 

 

『ぐぅ・・・ぐぅ・・・もう食べられないのじゃ・・・むにゃむにゃ・・・』

 

 

――正確には、のんきに平和な夢を見ながら寝ているオーディンがいた。

 

 

『むふふ・・・ずいぶんとちょうしよさそうじゃの・・・ほうぎょくをこわせばどうなるかもしらずに・・・ぐぅ・・・』

 

 

――変化は唐突に起こった。

 

 

「うまくいったようじゃな・・・しかし、なんじゃこの間抜け面は・・・」

 

 

――先ほどまでオーディンしかいなかったこの空間に、もう一人、女性が現れた。

 

 

「起きろ。・・・起きるのじゃ。・・・起きろと言っておるじゃろう!はよ起きぬか!」

 

 

『のじゃ!?・・・なんじゃ、夢か・・・』

 

 

――痺れを切らした女性の一喝により、オーディンは起きた。・・・が。

 

 

『うむ、これも夢じゃな・・・あたり一面真っ白など、ありえぬ。よし、寝るとするか。』

 

 

――この状況をも夢と思い、(と思っている)のなかで再び寝ようとした。そうなれば当然

 

 

「何を言っておる、夢では無いわ!はやくこちらを見ぬか、うつけめ!」

 

 

『ひょわ!?』

 

 

――当然、女性は怒り、叫ぶ。その叫び声に驚き、オーディンは寝るのをやめ、女性を探すためにあたりを見渡した。

 

 

『な、なんじゃいまのは!?どこから・・・声・・・が・・・』

 

 

「なんじゃ、そのような間抜けな顔をして。」

 

 

『な・・・な・・・』

 

『なんじゃこれはーーーー!!』

 

 

――オーディンは、女性の姿を見て叫んだ。それもそのはず。女性の姿は――

 

 

「ええい、落ち着け!それでも妾か!?自分の阿呆さ加減に涙が出てくるわ!」

 

 

『え、あ、な・・・なぜ妾がいるのじゃ!?しかも、その姿・・・全盛期の妾(極夜の至高神)ではないか!』

 

 

――そう、そこにいたのはオーディン。それも、オーディン(ろり)ではなく、オーディン(きょぬー)だった。

 

 

「ふむ、記憶の転写は上手くいっておらぬようじゃな・・・しかしここに居るということは、宝玉に触れたということ。やりようはいくらでもある、か。」

 

 

『何か知っておるようじゃな?ならば納得のいくよう説明を・・・って、何をいきなり・・・ぬあ!?な、なにをするか!放せ!放さんか、妾よ!』

 

 

「ええい、黙っておれ!今記憶を転写しておるのじゃ!説明せずともすぐわかる!」

 

 

――オーディン(きょぬー)オーディン(ろり)の頭を鷲掴みにし、持ち上げた。

 

――そうなれば当然、オーディン(ろり)の目線はオーディン(きょぬー)の胸の辺りになり――

 

 

『なんじゃ!胸の自慢でもしたいのか!妾のくせに生意気じゃぞ!?放せ、放すんじゃ!はーなーせー!』

 

 

「黙っておれと言ったのが聞こえなかったのかえ?時間はそれほどないんじゃ、強引にでもいかせてもらぞよ!」

 

 

――そう言い、力をこめた瞬間、オーディン(ろり)の動きが止まった。

 

 

なん・・・じゃ・・・頭に何かが・・・!

 

 

――ロキとの敵対――――四女神の再生成――――女神達の反逆――――

 

 

これは・・・妾の・・・オーディンの・・・記憶・・・?

 

 

――予備の女神の器の生成――――神装グングニルの複製――――恐るべき子供たち計画――――

 

 

予備の・・・オーディン・・・妾・・・?・・・いやまつんじゃいま何かおかしなものまで・・・!?

 

 

――覇王ロキとの決戦――――敗北――――神力の譲渡――――

 

 

・・・神力の・・・譲渡・・・?たしか、最後は・・・神力は奪われていたはず・・・

 

 

――新たな器の覚醒――――偽装グングニルの起動――――新たな女神としての確立――――

 

 

・・・そうか・・・そうじゃったのか・・・妾は、第二のオーディン・・・

 

 

――記憶の転写失敗――――経験の転写成功――――行動の誘導――――

 

 

・・・そして、妾は宝玉までたどり着いた・・・

 

 

「これでうまくいったはずじゃ。・・・どうじゃ?気分は。」

 

 

『・・・さ』

 

 

「・・・さ?なんじゃ、はっきりと言わんか。」

 

 

『最悪じゃぁ!なんでわざわざ予備など作ったのじゃ!?そのせいで妾は苦労したし苦労するんじゃぞこれから!?』

 

 

「むぅ・・・さすがに初期の記憶の譲渡が失敗してしまえば別の人格になってしまうか・・・」

 

 

『おい、こら!無視するでない!勝手に一人で話を進めるな!』

 

 

「あぁ、もう!少しは落ち着けんのかおぬしは!それでも一応は妾なのじゃぞ!もっとおしとやかで華麗でアダルティックに振る舞えぬのか!」

 

 

『やかましい!自分のことをおしとやかだの華麗だのアダルティックなどと言っている内はそんなものになれはせぬわ!というより、おしとやかじゃと?寝言は寝て言うんじゃな!妾が断言する。おしとやかさ皆無じゃおぬしは!』

 

 

「なんじゃと!おぬしに言われとう無いわ!少なくとも妾はおぬしより大人じゃ!ほれ、胸とか身長を見てみるがよい!」

 

 

『ふ、ふん!そんなもの飾りでしかないわ!おぬしは性格が悪すぎて結局は力をすべて失ったではないか!残念美人!』

 

 

「ざ、残念じゃと!?妾以上に完璧な者など存在せぬわ!この絶壁美少女め!」

 

 

『ぜ、ぜ、ぜ、絶壁じゃと!?妾だって成長すればぼんきゅっぼんですばらしい胸になるわ!おぬし以上にな!』

 

 

「ふん、成長できぬくせになにを言うか!その点妾は欠点などないぞ?胸も身長もあるしの!残念じゃったな。」

 

 

『ふん、その性格の悪さは変えようが無いわ。その点妾の器は大きいぞ?物事にも寛容じゃ!残念じゃったな。』

 

 

「『・・・ぐぐぐぐ!ええい、表に出い!こうなったら実力で決めるとしようぞ!』」

 

 

――こうして、オーディン(ろり)オーディン(きょぬー)の空しい争いが始まった・・・

 

 

 






伝説が始まったね!おでんの伝説―四つの胸―

うち二つはひんぬー、うち二つはきょぬー。

さあ、あなたはどっち!?ファイッ!


・・・少なくともきのこたけのこ戦争よりはマシな争いだと私は思います




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