更新遅れてごめんなさい><
ちょっといろいろありまして・・・
では、本編へどうぞ!!
「加速した!?」
突然、視界が対戦フィールドに変わり、ハルユキは状況が理解出来なかった。
今回の属性は、《黄昏》だった。空が薄黄色の淡い夕陽がさし、乾いた風が吹く風化したギリシャ神殿の用に変化する。
【HERE COMES A NEW CHALLENGER!!】という文字と共に現れたHPバーを見ると、シルバー・クロウへと変わったハルユキは愕然とした。そこには、『ノワール・ライガー』の名前があった。
「何で、あの人が・・・」
【FIGHT!!】と共に、目の前の建物が上から順に崩壊していった。いや、崩壊というより斬り刻まれていった。
「な・・・何だ!?」
崩壊した建物からその正体がだんだん見えてきた。やはり、ノワール・ワイガーだ。
「よぉ、シルバー・クロウ」
「ライガーさん、どうしてですか?どうして、僕を・・・」
クロウは、あまりのショックで言葉が出なかった。
「安心しろ、別にお前のポイントを狩るつもりはないよ」
「え?」
クロウには理解出来なかった。
「ただ単に、お前の実力を知りたかっただけだよ」
「え・・・え!?」
さらに、理解出来なくなった。
「今日、ロータスが遅れて来るのは知ってる」
「そうなんですか!?」
「聞いていないのか?」
「そうだったかもしれません」
ライガーは、呆れながら話した。
「どうせ、あいつが来るまで時間あるし、お前と1回対戦してみたかったんだよ」
「そうなんですか・・・」
「ああ。すまなかったな、いきなり対戦を仕掛けて。」
「い・・・いえ!!別に気にしてませんよ!!ただ、突然だったのでびっくりして・・・」
「ふん、相変わらず面白い奴だな」
ライガーは、腕を組みながら軽く笑った。
「あ・・・あの、そろそろ始めませんか?」
クロウは、戦闘の構えになって話した。
「そうだな。手加減せずに来い」
「分かっています」
ライガーは、膝から薄緑の
『スペース・ジャンプ』
徐々に膝を覆い、巨大な鉤爪など生えていた。昨日使っていた心意技だ。
「心意技!?大丈夫なんですか!?」
突然、叫んだクロウに対し、ライガーはキョトンとなってしまった。
「何がだ?」
「だってここ通常対戦フィールドですよ!?」
「大丈夫だ。ギャラリーはいねぇよ」
「へ?」
「まず、俺を登録してる奴はほとんどいないし、いるとしてもネガ・ネビュラスのメンバーぐらいさ。それに、お前を登録してる奴らは、大半がレオニーズとかグレウォだろう?しかも、今日は領土戦の日だからさすがにここまで来ないだろう?」
「確かに・・・」
クロウは、納得するかのように腕を組んだ。
すると、何かを思い出したかのように顔を上げた。
「そういえばその心意技は・・・」
ライガーは、察したかのように答えた。
「そう、昨日使った心意技だ」
「自分で編み出したですよね?」
「まぁな」
「凄いじゃないですか!!」
ライガーは、少し照れながら答えた。
「別に大した事じゃねぇよ」
「いつ編み出したのですか?」
「ネガ・ネビュラスにいる時さ」
「え?でも、師匠は・・・」
「ほとんど使わなかったんだよ。
「別の?」
「ああ。だが、まだそれを見せる時じゃないさ」
「見せる時・・・」
クロウには理解出来なかった。
「さ、お喋りこれぐらいにしてさっさとデュエルしようぜ」
「はい!!よろしくお願いします!!」
クロウが挨拶した瞬間、ライガーと高く跳んだ。
「って、あ!!ちょっと!!」
「早く捕まえないと逃げられちゃうぞ~」
ライガーは、空気を蹴りながら移動した。
「待て!!」
クロウは、ひたすら追いかけた。
翼を展開させる事は可能だが、まだ必殺技ケージがたまってないから高く飛ぶ事が出来ない。そのため、しばらく走り続けないといけないのだ。
ライガーが曲がり、クロウも曲がるとそこにはライガーの姿はなかった。
「どこに行った?」
周りを見渡したが見つからなかった。
すると、ふと黒雪姫にアドバイスされた事を思い出した。
『ライガーは、あの移動能力拡張心意技を使うと必ず逃げ回る。絶対に見失うなよ。もし、見失ったら周りよく探すんだ。きっと建物に隠れているはずだ。』
(と、言っても・・・どこに隠れているんだ?)
一方、ライガーは、黒雪姫が言ってた通り、建物の中に隠れていた。
(これで、俺の勝ちだ。一度見失うとこっちのもんだ)
ライガーは、両腕の剣をはずし、それを弓に組み立てた。
そして、静かに発した。
薄緑の光線が、クロウに向けて放たれた。
だが、クロウは立ったままだった。
(かわさないのか!?上等な奴だ)
だが、予想外の事が起きた。
クロウが、突如真上に跳んだのだ。
「ここだー!!!」
「何!?」
さすがのライガーも驚きを隠す事が出来なかった。
(だが、甘い!!)
「ぐっ!!」
さらに、地面に着弾すると激しい爆発を起こし、クロウを吹き飛ばした。
「ぐぁ!!」
「大したもんだ・・・」
後ろを振り向くと、ライガーがいた。
「ホーミング付きだったんですか?」
「そうだ。しかし、よく分かったな、俺が建物に隠れて事を」
「先輩からのアドバイスです」
「なるほど・・・だが、こっから先はアドバイスは貰ってないだろう?」
「・・・」
クロウは、何も言えなかった。
「図星だな」
「でも、あなたもこれで逃げ隠れは出来ませんね」
「“出来ない”じゃない。“しない”だ」
「どういう・・・」
「どうせ何やってもばれるしな。だったら正々堂々戦おうぜって感じだ」
「は・・・はぁ・・・」
「・・・」
突然、ライガーは、クロウに突っ込んで行った。
「え・・・ちょ!!」
「でりゃああああ!!!!!」
「わああああーーーーー!!」
クロウは、ライガーの蹴りを必死でかわした。
「いきなり何するんですか!?」
「いや、お前の反応がイマイチだったし・・・」
「そんな事で蹴るんですか!?」
「うるせぇ!!デュエルだから文句言うな!!さっさとかかってこい!!」
「分かりました・・・行きます!!」
クロウとライガーは、お互前進した。
クロウは、右拳を構え、ライガーも同じく右拳を構えた。
お互いの拳がぶつかり空気が揺れた。
「やるじゃねぇか」
「ライガーさんこそ」
2人は、激しくぶつかり合い、攻防を繰り返した。
「・・・っつ!!」
ライガーの剣が、クロウの肩をかすめた。
「さすが、メタルカラーだ。これじゃなかなか斬れねぇや」
「せい!!」
クロウは、足払いをしたがライガー見事にかわした。そして、そのまま空中で180°時計回りした。
「くらえ!!」
クロウは、上手く防げたが、ライガーの蹴りは遠心力を利用してるから数メートル飛ばされた。
「この蹴りを防ぐとはな・・・。なかなかやるじゃねぇか」
「く・・・」
「必殺技ケージも溜まったし、そろそろ使うか」
「どんな必殺技だ?」
「それは、見てからのお楽しみだ」
ライガーは、右足を前に出した。
『レッグ・ソード』
膝から剣が現れた。
「行くぞ」
ライガーは、空高く跳んだ。
(ヤバい!!あれに斬られたらメタルカラーでも真っ二つにされちゃう!!)
クロウは、必死にかわし、どうにかライガーの必殺技から逃れた。
しかし、ライガーが斬った建物は、見事に真っ二つに斬られていた。
「な・・・なんて切れ味だ・・・」
クロウは、唖然とするしかなかった。
「言っておくけど、この必殺技は出した瞬間ケージは減らない。出してる間に減るんだ」
そう言われてライガーの必殺技ケージを見ると、確かにケージがじわじわ減っていた。
「余所見してる暇はあるのか!?」
「!?」
すぐに前を見ると、ライガーが突っ込んで来た。
慌てて両手をクロスさせ、防御体勢に入ったが、左足で蹴飛ばされ防御を崩された。
「もらった!!」
そのまま斬られて、3割弱減った。
「やっぱ一気に減らないよな」
ライガーは、剣をしまい、溜め息混じりで話した。
「じゃ、そろそろ僕の番ですね」
「何?」
クロウは、翼を展開させた。
「それが、噂の飛行アビリティーか」
「行きます!!」
クロウは翼を勢いよく震わせ、ライガーに突っ込んだ。
「真っ直ぐ来るとはな・・・舐められたもんだ」
クロウは、右翼を震わせ、左にスライドした。
「な・・・」
そのまま、左手でパンチした。
「チィ!!」
今度は左翼を震わせ、ライガーの真反対に移動した。さらにパンチと見せかけて、ライガーの顔に膝蹴りを喰らわした。
「がっ!!」
この動きが読みづらい技こそが、クロウが生み出した
「ぐっ・・・くそ!!」
ライガーのHPは、徐々に減っていった。
「これが、エアリアル・コンボか・・・。確かに動きが読みづらいな。だが、先読みをすればどうなるかな?」
そう言い、クロウの動きを先読みし蹴りを加えた。
しかし、クロウにとってはすでに計算済みだった。
「甘い!!」
そのまま、膝を掴んだ。
「な!!離せ!!」
「嫌です・・・よ!!」
そして、足バージョンの背負い投げをした。
「ぐぼっ!!」
顔面を打った。
「ぐ・・・ほざくなよ!!小僧が!!
お互いの心意技がぶつかり激しい耳障りの音がした。
「もういっちょくらえ!!」
「僕も負けませんよ!!」
さらに、激しくぶつかり合った。そのたびに地面にクレーターが出来た。
「らぁ!!」
「ぐあ!!」
クロウは、吹き飛ばされた。
そのまま、真上に飛んで行った。
「逃げるつもりか?クロウ!!」
『レーザソード』
クロウは、翼のスピードを利用し、ライガーに突っ込んで行った。
さすがのライガーもこれは、押し返せれなかった。
「ぐっ!!」
そのまま押され、建物を貫き続けられた。
「クソ・・・」
納まった時には、ライガーは倒れていた。
「やっぱ、これを使うか」
ライガーは、ゆっくり立ち上がり両手を剣に添えた。
(あの構えは!?)
両腕についていた剣は、手に持ち替えられた。
そして、クロウに突っ込んで行った。
『レーザソード!!』
「無駄だ!!」
激しくぶつかったが、クロウが押されていた。
「そんな素手の剣が、俺のこの剣に勝てる訳ないだろう!!」
レーザソードを弾き、右の剣をクロウの左肩に刺した。
「ぐぁ!!」
悲痛の叫びが聞えた。
「まだまだ!!」
左の剣でクロウを斬った。
右の剣を抜き、さらに斬り刻んだ。
「ぐわあああああーーーー!!!!!」
クロウのHPは半分をきった。
「さて、そろそろ終わりだ」
「それはどうかな?」
「何?」
『レーザソード!!』
クロウは、起き上がりライガーに斬りかかろうとしたが、すんなりかわされた。
「だから同じは2度も喰らわんって言ってるだろう!!」
「なら、これならどうです?」
クロウは、右腕を引っ込めた。
(何だ、あの構えは?まさか、あの距離から心意技を放つのか?無理だろう・・・)
腕を伸ばして、レーザソードのさらに距離が伸びた心意技『レーザランス』放った。
あまりの驚愕の技だったからライガーは防ぎきれなかった。
「がああああーーーー!!!!!」
(そういえば・・・昨日使ってたな・・・忘れてた)
ライガーの腹部に穴があいた。
今度は、2つの剣を1つにまとめた。
『ディエルム・ソード』
(来た!!あれをどうやって防ごう)
考える暇もなく、ライガーが突っ込んで来た。
「くらえ!!」
クロウは、レーザソードで防いだが押された。
「ぐ・・・重い・・・」
「だろうな。だが、この剣はそのために使うんじゃないんだ。しっかり剣術も学ばないとな」
そう言いながら、剣を回転させ、クロス斬りした。
「ぐあああああ!!!!!!!!!」
クロウは、そのまま倒れた。
「さて。そろそろ終わりに・・・」
突然、クロウは飛び立った。
「何だ?」
向きをライガーに向け、ありったけの心意を右腕に込めた。
『レーザソード!!』
「なるほどな」
ライガーも理解し、剣を構えた。
そして、剣の中央が開いて2つに別れて薄緑の
『デストロイ・ビームソード!!』
紫色の光線が、クロウに向けて放たれた。
(集中するんだ!!何も恐れずに集中するんだ!!)
心意技同士がぶつかった。
(ぐっ!!自分を信じるんだ!!オレはあの人に勝てるんだ!!)
クロウの過剰光は激しく光った。
「やるじゃねぇか、だが、まだまだだ!!」
ライガーもよりいっそ過剰光強く輝かした。
「う・・・おおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」
クロウの過剰光はライガーよりも輝いた。
そして、ついにライガーの心意技を破壊した。
「何!?」
「くらえーーーーーーー!!!!!!!!!」
(バカな・・・俺の心意技が壊されただと!!)
レーザソードは、ライガーの腹部を貫通した。
そのまま建物ごと吹き飛ばされた。
「やった・・・」
クロウは、地面に座り込みHPを見た。クロウは3割強、ライガーは2割弱残っていた。
(これで勝てる!!)
だが、安心もつかの間、突如、不気味な笑い声が聞えた。
「フフフ・・・ハハハ!!!!!!」
「!!」
「悪い悪い、久しぶりこんなデェエルしたから燃えてきたぜ」
ライガーは、ゆっくり起き上がりクロウに近づいて行った。
「しゃーない、
そう言って、四つん這いになった。
「アビリティだと?」
「そうだ。それにここまで来たらいろいろ秘密を話していくか」
「秘密だと?」
「そうだ。何で俺が『高速の獣人』と
次回、ライガーのアビリティが明らかになります!!