俺のガンプラが擬人化した。何を言ってるかわか(ry   作:高坂ミチル

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はい。今回ついに......もう一機、主人公が最初に言っていた、『あいつ』が擬人化してしまいます!どうなる主人公!?ちくしょう羨ましい!爆発しやがれ!!


俺のガンプラがもう一つ擬人化した。何を言ってるかわか(ry

 

 

......さて、と。

 

 

まずは、何から話をしようものか。そう考えるが、一向にどこから話を切り出せばいいのかもわからず、頭を悩ませる俺。

 

そうだ。昨日だ。

 

昨日はユニコーンと色々あり、一時は気まずい空気が流れていたが、なんやかんやでなんとかなった。その後のユニコーンの行動が色々といつものユニコーンっぽくなかったが、俺の気のせいだろうと思い、あえて何も触れなかった。

 

そうして昨日は終わったんだっけか。

 

......さて、ここからが問題だ。問題が起こったのは、今朝。目を覚ました時から、俺は異変に気が付いていた。

 

さてさて、その問題とは、異変とはなにか、であるが。

 

結論からして、これは俺の頭では到底理解できないことだったのだ。だから上手い説明の仕様もない。これは仕方が無い。ユニコーンのことでも俺の頭では到底理解できなかったが、今回のことも理解できないくらいだ。

 

ほら、よくあるじゃないか。科学で解明できないことはない、って感じのやつ。

 

確かに俺も最初はそう思っていたさ。科学者ってのに異様に憧れた時期もあってか、中学時代は科学のことを知りつくそうと色々やっていたのだ。だからこう見えて知識や雑学はかなりある方だと自負している。特に科学系統は。......いやまあ、ほとんどネットにあった知識の受けおりだけどな。それは御愛嬌ってことで。

 

とにもかくにも俺には、科学で得た知識があった。

 

しかし前回のユニコーンの件といい、今回の件といい、科学などでは到底証明のできない問題があるのだと、俺はそうとだけ理解した。この世に科学で解明できないことはない、などという言葉は嘘だと、はっきりわかった瞬間である。

......さて冒頭に戻るのだが、果たしてこの件、どう説明すればいいのだろうか。

 

もうこの際、はっきりと言ってやろう。俺の出来る限りわかりやすくした説明の仕方だ。

 

 

 

 

「マスターマスター!白いのだけずるいぞ!私にも撫でたりとかしてくれよ!」

 

「......そもそも撫で撫では、私がマスターのために頑張ったご褒美であり、あなたには関係ないはずです。......引っ込んでください」

 

 

 

 

ーーー俺のガンプラがもう一体、擬人化した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★★★

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー......と、いうわけで。お前は俺の机の上にあったガンプラ、『バンシィ』......ってことでいいんだな?」

 

「そうだよマスター!いやぁ、自我はあったんだけど、ずっと動けないしどうすればいいんだろって思ってたら白いのだけ先に人間の体になるし、マスターとお喋りばっかしてずるい!って思ってたら勝手に人間の体になってたんだ!びっくりだな!」

 

びっくりなのはこっちだばかやろう、とは決して言わない。ややこしくなるから。

 

......まあ、驚かないさ。ユニコーンで慣れてるしな。この程度では全く驚かないーーーわけねぇだろ!?

 

えっ?なんで?なんでバンシィまで擬人化してんの!?ユニコーンだけだと思ってたら、まさかの二機目!?不意打ちすぎるわ!!

しかもなんか、ユニコーンより色々と発達してる!次世代機だからか!?

 

「......マスター、いま、私の胸とバンシィの胸、見比べましたか?」

 

「ソンナコトナイヨーナニヲイッテルンダー」

 

あ、あぶない。危うくビームマグナムの餌食になるところだった。何故かユニコーンは、胸のこととなると異様に勘が鋭い。大丈夫です、まだ成長余地はあります。なんて言って自分の胸に手をやってるユニコーンに俺はエールを送りたい。

 

......だがそれにしても、バンシィの『それ』はいかんだろうに。完全にユニコーンに喧嘩売ってるぞ、あれは。

 

真っ黒、それでいてどこかきらびやかさを醸し出している漆黒の髪。その髪を二つに束ねている、いわゆるツインテール、というのがバンシィの髪型。

姉妹機ということもあってか、顔もユニコーンにどことなく似ているが、明らかに違うのは、瞳の色。ブルーサファイアのユニコーンに対し、バンシィの瞳の色は燃えるように真っ赤なガーネット、と例えられる。

漆黒の髪とは正反対のユニコーンのような白い肌に、これまたユニコーンと同じくらいの背丈。身長170cmの俺の肩あたりにユニコーンの頭は位置しているので、ユニコーンもバンシィも大体160cmくらいだろう。

更に四肢には、ユニコーンと同じようなゴテゴテの黒いアーマーが。ここまで似ているものなのか。やはりこれは、姉妹機だから、というのが大きく影響しているからだろうか。......いや、髪の色髪型、瞳の色とその活発そうな喋り方以外にもう一つ、明らかにユニコーンと違うところがある。

 

 

 

 

ーーー胸だ。

 

 

 

 

これがもうほんと、俺が最初に思った『それ』。ユニコーンに喧嘩売ってると思ってもしかたがないほどの差が、そこにはあった。

あれだな。バンシィは発育が良いんだ。後に作られたから。うん。だからユニコーン。そんな今にも『その脂肪の塊引きちぎってやろうか?あぁん?』みたいな目はやめてくれ。怖い。

 

「......ビームサーベルで、焼き切って、あげましょうか」

 

「ユニコーン!?」

 

いかん!俺よりさらにひどいことを考えてやがった!

 

本気ではないだろうがーー恐らく冗談だ。そう信じたいーー念のために俺はバンシィの前に立ちふさがる。ユニコーンから守るために。

 

「マスター!!今まで動けず机の上で我慢していた分、今日は甘えさせてもらうからな!!」

 

「のわっ!?」

 

すると奴さん、何を考えたかは知らないが、突然俺の背中へと飛びついてきやがった。もちろん奴さんっていうのは、後ろにいたバンシィのことだ。まったく、何がしたいんだバンシィは。っていうかもう、こいつがバンシィであることに疑いを持たない時点で俺も相当ユニコーンに毒されてるんだなと思う。......ん?

 

 

 

ーーーッ!?む、胸が!?その豊満なおっぱいが俺の背中にぃぃぃぃ当たってるぅぅぅぅ!!

 

 

 

「......マスター、鼻の下が、伸びてますよ?」

 

はっ。いかん!心頭滅却!おのれバンシィ。こんな方法で俺が動じるとでも......思って、いる、の、やわらけぇ!!

 

「......バンシィ、マスターから、離れてください」

 

「やーだよーだ!白いのはもう存分にマスターと触れ合っただろ!!」

 

「......そんなに、触れ合って、ません。......これから、です」

 

ん?これから?どういうことだろうか、ってやめろぉバンシィ!背中に密着したまま動くなぁ!!感触がぁぁぁぁぁぁ!!

 

「......マスター、あとでお説教です」

 

ほら見ろぉ!?ユニコーンさんがお怒りじゃないか!!どうしてくれるんだバンシィ!!

 

と目線だけ背中に向けると、バンシィは俺の顔を見て、ニッと笑ってみせた。こういう表情豊かで明るいところ、ユニコーンとは正反対だよな。

 

そしてバンシィは改めてユニコーンを見据え直して......。

 

 

 

 

 

「うっさい!マスターを喜ばせることすらできない胸部のくせに!!」

 

 

 

 

 

ーーーなどという、爆弾発言をかましやがった。

 

「......」

 

「......」

 

「ふふん」

 

いや、何ドヤ顔してんですかバンシィさん。何私勝ったよ褒めて褒めて、みたいなキラキラした目をしてるんですか。向こう見てくださいよ。ドロドロした目をしてますよ?ちょう殺気立たせてますよ?

 

「......あなたが、人の形をする前に、手足の二、三本へし折ってやれば、よかったですかね?」

 

「「ーーーひぃっ!?」」

 

や、やばい。こんなにドスの効いた声をしたユニコーンは初めて見るぞ。本気で怖い。怖いっていうかやばい!

 

「ふ、ふんだ!そんな脅し効かないぞ!私は我慢した分、マスターといっぱい仲良くなるんだ!」

 

「......私とマスターとの間に、何勝手に入ってきてるんですか、この泥棒猫」

 

「そんなの私の勝手でしょうが!ねぇ知ってる?噂では白いの、あんたは『白いバンシィ』って呼ばれてるんだよ!私の方がスペック機体性能その他もろもろ勝ってるのよ!敗者は出ていきなさい!!」

 

「......私は、一度仕えると決めた方には、一生尽くす。......逆にあなたは、乗り手を色々と変えられてる、いわば淫乱」

 

「い、いいいいっ、言ってはならないことを言ったなぁ!?誰が淫乱だぁ!!」

 

な、なんだこれは!?なんでこいつらはこんなに仲が悪いんだ!?姉妹機だろ?もっと仲良くしろよ!

 

そもそも俺は喜んでいいのかそれともこれからの生活に不安を抱かなければいけないのか、一体どっちなんだ!?どっちなんだってばよ!!

 

「......その点私のことをマスターは、部品の一つ一つを、大切に扱いながら、心を込めて作ってくれた。......作った後も、ちゃんと私のことを、想ってくれていた。......私こそ、マスターにふさわしい」

 

「ふふん!それは私のことを、より正確に、精密に作ってくれるためよ!白いのはつまり、本命である私をより上手く作るための、試作品ってわけよ!現に私の方がよりいい作り方をしてくれてるし!」

 

いや、そんなことはないぞ?普通にその時あったお金で買えるのがユニコーンで、そのあとにもう一回同じ店に行ったら、買ったユニコーンが置かれていた場所にバンシィがあったから、買ったんだぞ?だってユニコーン世代のこの二機は一番好きだったし。

 

ちなみにバンシィはよりいい作り方、とか言ってるけど、ユニコーンを作った時と同じような物しか使ってないからな? ......などということは言わない。死にたくないからだ。

 

あぁ、もう......。

 

「やるのか、白いの!!」

 

「......ふん、三分で、ケリをつけてあげます」

 

「いやそもそもこの部屋で喧嘩しないでくれるかなぁ!?」

 

俺の生活、これからどうなるのさ!!

 

 

 




はい。バンシィがついに擬人化しましたね。ちなみに言えば私、ユニコーンなどの知識は、昔見ただけなので、結構うろ覚えだったりします。え?ggrks?......坊やだからさ(錯乱)。

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