マイナス一誠とシトリーさん   作:超人類DX

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なんやかんやでオーディンがやって来て、銀髪女性がからかわれたりする中、堕天使側の護衛としてやって来たのは彼女の父親だったらしい……


逃げ出したい女王の駆け込み寺

 北欧神話の会談がどうのこうのという、イッセー達にはまるで関係の無い話が出来上がってる最中、姫島朱乃はまさに修羅場に身を置いていた。

 

 

「私に近寄らないで!!」

 

「ま、待て朱乃!」

 

 

 日本へとやって来たオーディンの護衛役としてグリゴリ側から派遣された堕天使バラキエルは姫島朱乃の父であった。

 まさか顔を合わせる事になるとは思っていなかった朱乃は父の姿を見るなり全力の嫌悪と憎悪を剥き出しに拒絶の声をあげると、そのまま走り去ってしまった。

 

 

「俺が連れ戻してきます!」

 

「待ちなさいセーヤ!!」

 

「修羅場じゃのぅ」

 

 

 走り去る朱乃を追いかけようとする誠八をリアスが止め、一部始終を見ていたオーディンが他人事のように呟く。

 

 

「仕方ねーな、俺が連れてくるからバラキエルは引き続きオーディンに付いてろ」

 

 

「す、すまんアザゼル」

 

「まあ、お前ら父娘の事は知らん訳じゃねーからな。

つー訳だから兵藤、お前はここに居ろ」

 

「で、ですが……!」

 

「わかった、言い方を変えようか? お前がこのまま朱乃を追いかけても何にもならねーんだから大人しくしてろ」

 

「っ!?」

 

 

 追いかけようとする誠八に対してそう言うと、アザゼルは朱乃が走り去った方向へとテクテク歩いていく。

 

 

(まあ、行く先の予想はできるが、それはハッキリ言って悪手だぜ朱乃よ?)

 

 

 どうせ向かう先は彼等の所だという外れる事はない予想をたてながら……。

 

 

 

 

 知らない所で修羅場になってるだなんて思いもしてないイッセー達はというと、この日は真面目に何時の間にか学級崩壊となったイッセーのクラスの教師を担当し始めたアザゼルから出された課題をやっていた。

 

 

「イリナは割りと頭が悪いのね」

 

「う! うっさいわね、良いのよ成績なんて! イッセー君のお嫁さんになるのが私の将来設計なんだし!」

 

「いやイリナちゃん? 悪いけど俺はセンパイと駆け落ちする予定しかないんだけど?」

 

「くっ、この古文というのは難しいぞ」

 

 

 まるで某・ファーストフード店に集まって勉強にもならない勉強をするノリだが、割りと彼等は真面目にやっているようで、意外に地頭が悪いイリナに対して全員がフォローするという流れだった。

 

 

「センパーイ、できましたー」

 

「ん、正解よ。ふふ、イッセーはやれば出来る子ね?」

 

「やったぜ、センパイに褒められた」

 

「ぐ、ぐうぅ!! わ、私もできたわ! 正解したらイッセーくんに頭なでなでしてもらうからね!」

 

「わ、わたしもできたぞ!」

 

 

 それはひとえに一問正解ごとに指定した相手から何かして貰えるという彼等が好きそうなご褒美システムのお陰であり、今も一問正解したイッセーがソーナに撫で撫でされている。

 

 

「全問正解したら、何をして欲しい?」

 

「抱き締めて欲しいっす」

 

「わかったわ、だから頑張りなさい?」

 

「よーっしゃ、やる気出てきたぜ!」

 

 

 動機は不純だけどもやる気を引き起こす。

 上手い勉強方を考えたものだと、今は居ないアザゼルに拍手を送りたいと思うソーナは、正直正解しなくても抱き締めるどころかそのまま外国映画のちょっとエッチなシーンばりのキスでもしてあげたい気持ちを我慢しながら、愛しそうにペンを走らせるイッセーの姿を見つめるのだった。

 

 だがそんなのほほんとした――常人達から見れば吐き気を催す時間は、勢い良く開けられた扉の音と共に入ってきた泣いてる少女によって唐突に終わりを迎えてしまう。

「………ぐすっ」

 

「チッ、また来た」

 

「ホントだ、飽きない人だなぁ」

 

「姫島さん、いきなり入ってきてなんですか? 確か今お仕事中じゃなかったかしら?」

 

「ま、待て待て。泣いてないか?」

 

 

 誰かと言われたら姫島朱乃であり、入ってくるなり泣いてる彼女を前にイッセー、ソーナ、イリナの三人は特に疑問に思わず、最近頼んでもないのに勝手にやって来る片割れに対して割りとドライな態度をする中、ゼノヴィアだけは泣いてる彼女に気づいて首を傾げていた。

 

 

「ぐすん……ぐすん……」

 

「転んだとかじゃないのか?」

 

「だとしたら保健室にでも行けって話よ。何でわざわざここに来るのかしら」

 

「姫島さん? 見てわかる通り今勉強中なのよ。

だからどこか痛いのなら保健室に行ってくれると非常にありがたいわ」

 

「いや、怪我をしたからじゃないと思うけど……」

 

 

 泣いてるから何だとばかりに、特にイリナが来るんじゃねぇオーラを撒き散らして辛辣な言葉を吐き、ソーナも割りとめんどくさそうに帰れと言う。

 けれど朱乃は泣くばかりでその場からまったく動こうとはしない。

 

 

「くすん……くすん……」

 

「………。え、何すか? 『どうしたの?』とでも聞いて欲しいのかこの人?」

 

「また始まった。

今度は何を持ってきたのよこのメンヘラ女は」

 

「はぁ……勉強どころじゃないわねこれでは」

 

 

 まっっったく動く気配がない朱乃に、イッセーもいよいよめんどくさい人だなと思い始めてると、何も聞いていないのに突然嗚咽混じりの声で朱乃が語りだした。

 

 

「い、今私の父と遭遇してしまいました。

それで嫌になって飛び出してしまって……」

 

「また勝手に語りだしたんだけどこの人……」

 

「構ってちゃんなら他所でやれよ……。

ホント何から何まで鬱陶しいわねこの女」

 

「どうしましょう? 一応聞いてる体だけは示してみる? 勝手に話して満足したら帰りそうだし」

 

「それしかないかぁ……ホントめんどくせっ」

 

 

 何で自分達が他人の相談話を聞かなければならないのかをと思いながら、取り敢えず朱乃を椅子に座らせ、話だけを聞いてみる事になる。

 

 

「前にもお話しましたが、父は堕天使で母が人間だったんです。

だから私はハーフ堕天使でして……」

 

「ふーん?」

 

「大変ねー?」

 

「ハーフは偏見の目で見られがちですからね」

 

(ほ、本当に面倒そうな顔だな三人は)

 

 

 そんな話は誠八にでもして適当に慰めて貰えば良いだろうに、何で外様の自分達にそんな話をするんだ。

 今は居ない小猫共々、わざわざやって来ては勝手に話す朱乃にうんざりする。

 

 これもまた不運だというならマイナス故に受け入れるが、これは少し違う気がするのだ。

 

 

「そのお父さんが今居て、憎い気分が爆発してしまったってのは何となく聞いててわかりましたけど、ここに来たって何の解決にはなりませんよ?」

 

「そうよ、アンタのお仲間とやらに慰めて貰えば良いのよ」

 

「リアス達の方が話してて安心する筈ですよ?」

 

「……………」

 

 

 適当に相手して適当言って煙に巻こうとする気全開の三人の心なき言葉を受けるが、それでも朱乃は帰ろうとはしない。

 

 

「こういう話は貴方達にすると安心出来る気がするので――いえ、現に今安心してます」

 

「いやいや、俺達をどこぞのアロマテラピーみたいに言わんでくださいよ」

 

 

 何時にも増して構ってちゃん化が凄まじい朱乃に、イッセー達は引き続きうんざりしていると、今度はアザゼルが『やっぱりな』みたいな顔をしながら入場してきた。

 

「思った通り、ここに居たか」

「………」

 

「あー先生? この人早く連れてってくれますかね? 何か親父さんと出会したとかで……」

 

「バラキエルの事だろ? 顔を見るなり憎悪全開で拒絶して飛び出しちまったんだよ」

「それで何でここに来るのよ?」

 

「さぁな、お前達みたいなマイナスの傍が心地良いからじゃねーの? そうだろ?」

 

「……………」

 

 

 アザゼルに言われ、無言で頷く朱乃。

 

 

「俺達を体の良い精神安定剤にしてほしくないんすけどね。

第一、何度も言うけどうちの兄貴にでも慰めて貰えよって話なんすよね。

あの人なら満足する言葉でもくれそうですし?」

 

「なにかを言って欲しいとかじゃないの……」

 

 

 小猫に誘われる形で生物として最低なイッセー達について少し深く知ってしまった朱乃は、その複雑な過去すらグチャグチャにかき混ぜて台無しにして忘れさせてくれる気がしてならないという安心感を知ってしまった。

 

 

「第一誰だしバラキエルって?」

 

「アザゼルと同じ堕天使なのよ。で、そこの女の父親みたい」

 

「へー?」

 

「まあ、そんなリアクションしかできないよな。私も正直よくわからんし」

 

「いっそ匙達に押し付けてしまいましょうか……」

 

 

 それはリアスや仲間達からでは決して獲られない劇薬の様なものだった。

 差が無く、種族の隔たりもない。

 サイラオーグの様な悪魔だろうと、アザゼルの様な堕天使だろうと関係ない奇妙な関係。

 そこには勿論偏見の目は無い。

 

 

「要するにその父親との関係を綺麗さっぱりにすれば先輩は満足って事なんですか?」

 

 生まれや育ちなんて関係ない。

 夏休みの時に偶々彼等を見たが、それは朱乃にとってまさに理想だった。

 

 

「おい待て、まさかお前、コイツの血縁関係を否定するつもりか?」

 

「だってこの人それが望みなんじゃないですか? それとも単純に構ってちゃんがその親父さんに発動してるってんならわざわざこんな場所に来る理由もないでしょうに」

 

「そりゃあそうだが、一応バラキエルは堕天使としての同期だからよ……」

 

「じゃあ同期として彼女のメンタルケアをしてあげてくださいよ? なにかある度に駆け込み寺扱いされても困るだけですし、第一ですよ? こう他の事に時間を取られてはセンパイとの時間が削れるんですよねぇ?」

 

「だらけた面しながら今まさにソーナに甘やかされてる奴がいう台詞じゃねーだろ」

 

 

 落ちこぼれだろうが異端だろうが関係ない……後ろめたい過去など関係ない奇妙な繋がり。

 その繋がりを持つイッセー達がとても羨ましく、その一端に触れてしまった安心感は麻薬の様に朱乃を蝕む。

 

 

「ていうか、この人が飛び出して此処に来てるってお兄様は知らないでしょうね?」

 

「どこに行くとは言ってねーが、ある程度察してるんじゃねーか? まぁ心配せずともここに乗り込んでくることはねーと思うぜ?」

 

「なら良いんですけどね、また変な言いがかりつけられて殴られでもしたら堪りませんよ」

 

「この前も顔を殴られましたからねイッセーは」

 

 

 

 優しく、ゆっくり、確実に精神を腐らせていく。

 それが彼等マイナス組の持つ一種のカリスマ性であり、朱乃も小猫も半分は魅入られてしまっているのだ。

 

 

「んまぁ、帰る気がそんなに無いってんなら、取り敢えず腹減ったんでご飯食べようぜ? 実は皆で材料持ち込んでたこ焼きパーティーをするつもりだったんで」

 

「面白そうだなそれ、俺にも食わせろよ?」

 

「言わなくても先生の場合勝手に食べるでしょう? しょうがないから姫島さんにも食べさせてあげるわ。

どうせ何言っても帰る気も無さそうですし」

 

「はぁーぁ、ホント役に立たないわねセーヤ君は」

 

 

 この頭からっぽにして何にも考えずに居られる空気が……。

 

 

「あの、手伝います……」

 

「当たり前でしょうが、勝手に来てタダ飯まで食らう様だったらぶち壊してるわ。ほら、アンタは材料を切ってちょうだい」

 

「私は何をしたら良いんだ?」

 

「キミは匙君達でも呼んできてよ。

キミに刃物を持たせたら何でもかんでもみじん切りにしそうだし」

 

「タコだけじゃなくてフルーツも揃えてみたわ」

 

「何でも良いからはよ食わせろ」

 

 

 故に自ら堕ちていくのだ……。

 

 

「姫島先輩が居るけど、兵藤がまた来たりとかしないよな?」

 

「うーん、多分。

勿論最初はおいかえそうとしたんだけどさ、何時にも増して構ってちゃん化がひどくて帰ろうとしないんだもんよ」

 

「何で会長やお前達の所にそもそも来るんだよあの人は? グレモリー先輩とかお前の兄貴は何してる訳?」

 

「それこそ俺が聞きたいぜ匙君」

 

 

 より酷い構ってちゃんに。

 

 

 

 

終わる。

 

 

 

 

 

 

 オマケ・もしかしての未来(パターンその1)

 

 

 上司というか社長というか、とにかくそんな立ち位置の人に男の影が無いとわざわざ会合した悪魔や堕天使達の前で言われて執着を味わされた秘書のロスヴァイセは、その悪魔の女性達が仲間の男性悪魔と楽しく遊んでる姿を見てますます落ち込んでいた。

 

 

 それは所謂僻みなのだが、彼氏いない歴と年齢が=になってしまってる彼女はわかっていても自分の状況に嫌気が差してしまっていた。

 何せ上司には常々からかわれるし、同僚からも笑われる。

 挙げ句の果てには過去にちょろっとやらかしたせいで変なあだ名まで付けられる。

 

 別に不幸な人生とは思わないけど、不運なのかもしれないと、一人トボトボと暇を貰って散歩をしながらロスヴァイセは思っていた。

 

 だが、そんなロスヴァイセの身に後日更なる不運が降り注ぐ。

 

 

「り、リス……トラ……」

 

 

 実は手違いでそんな流れになっただけなのだが、ロスヴァイセはこの日オーディンからまさかのリストラをされてしまい、完全に路頭に迷ってしまった。

 それを見て哀れに思ったのか、リアスから良い条件をつけて転生悪魔にならないかと誘われたが、とにかくショックが大きすぎて頷けなかった。

 

 

「ふ……ははは、私、何の為にこれまで生きてたんだろ……」

 

 

 遠い故郷の祖母に顔向けすらできない体たらくに泣けば良いのか、それとも笑えば良いのかもわからなくなったロスヴァイセはフラフラと宛もなく街をさ迷った。

 だからなのだろう――

 

 

「あら、アナタは確かオーディンの秘書の方でしたね?」

 

「何で人生終わったみたいな顔してるのよ?」

 

「前の私みたいだな……」

 

「買った卵でも割っちゃったのか?」

 

 

 ロスヴァイセの不運はより強烈なものへと膨れ上がっていく。

 

 

「リストラされた?」

 

「はい……。これからどうしたら良いのかわからなくて

 

 

 同じレベル? いや、それ以下に最低な者達に話をしていく内にどんどんと自分の中の何かが消えていく。

 

 

「最近こういう話をよく聞くよな? あの姫島先輩も結局父親との縁を否定して壊しちゃったしさ?」

 

「そうね、その後イッセー君が理不尽に殺されかけたけど」

 

「兵藤君が手加減もせず本気だったし、バラキエルは精神が壊れるしで大変だったわね」

 

「姫島朱乃が望んだから仕方なくって何度も説明したのに全然聞いてくれなかったしな……」

 

 

 使命も。目的も。夢も。理想も。

 何もかもが彼等を見ているとどうでも良くなっていく。

 

 

「サイラオーグさんの奢りですき焼きを食べに行くんだけど、キミも来るか? 最近姫島先輩の件があったせいで変に拒否すると却って大変な目に合うとわかったし、お腹減ってるんだろ?」

 

「アナタを見てると清々しい程の『不運』だし、どことなく同じ匂いがアナタからするから特別よ特別」

 

「こう、私に近いものを感じるから微妙に放って置けない」

 

「嫌なことは飲んで食べて忘れるに限るわ」

 

 全てをただ台無しにしてしまう彼等から感じる心地好さに……

 

 だからロスヴァイセは踏み込んでしまった。そして開けてしまったのだ。

 

 

「お前らってホントにエグいな。

ヴァルキリーにまでマイナスを覚醒させるとか……」

 

「別に何もしてませんけど俺達」

 

「私達ですら見てて哀れだったから、適当にご飯食べさせたり遊んでただけよ?」

 

「まあ確かに日に日にグータラにはなってますが」

「けど自分の不運を他人に押し付けるってスキルは相当やべぇだろ。

最近オーディンが事故で片目を潰して全盲になったり、北欧神話連中が不慮の事故で次々と消滅してるのって絶対にコイツのせいだろ?」

 

「それは知らないけど、何でか俺が疑われてるんすよねぇお兄様に。

まあ、何時もの事ですがねー」

 

 

 

 シンプルに酷いマイナスを。

 

 

「それくらいは大騒ぎなんだぜ?

まぁ、元々そういう素養を生ませたのがオーディン達な訳で自業自得とも言えなくもねーがよ」

 

「でしょう? 俺達は別にこの人にご飯食べさせたりしてただけですもん。ねぇ?」

 

「そうね、変な生真面目さがあったから、ちょっと怠ける方法を教えただけね」

 

「じゃが○こが美味しい」

 

「その結果本人はこんなんだし、北欧神話と手を切ってからのコイツのグータラっぷりはスゲーなオイ」

 

「苦労したんならその分今から好きにしたら良いんじゃね? って言ってセンパイの家に住まわせて皆でこの子の身の回りの世話をしてたらこうなっちまいました」

 

 

 凄まじい勢いで堕落しまくる元・ヴァルキリー。

 それを攻める者は誰も居ない。

 

 

「ロスヴァイセ、ねるねるね○ねなるものを入手したぞ!」

 

「ありがたき幸せですゼノヴィアさん」

 

 

 だって下手に甘やかしたのがコイツ等なのだから。

 

「あー……もうどーでも良いやぁ。

皆さんと居るだけで満たされるし」

 

「わかるぞロスヴァイセ。

なんだろうな、この毎日が家に居る感覚……」

 

 嘘終了




補足

イッセー達と関わらなければ、ここから関係修復となる筈だったのだが、彼等という何を抱えてようが一度受け入れたら間違いなく裏切らない繋がりを知ってしまって半分嵌まってしまったのでこうなってしまった。

そして構ってちゃんが凄い事になった。


その2
自称一般転生悪魔の匙君視点でも、何であけのんやら小猫たんがこっちに来るのかがわからないらしいし、高確率で兄貴が来て騒ぎになるから割りと勘弁して欲しいとのこと。


その3
まあ、ワンチャンそうなったら彼女はきっと自分に降りかかる不運を他の誰かに押し付けるという何かに覚醒してしまうのかもしれない……。

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