Tail of Twin 作:グラコ口
プロローグ
この作品では、説明を端折っている部分が多いので原作orアニメの既読or視聴済み推奨です。あるいは他の二次作品でも大丈夫な程度だとは思いますが、一応。
ちなみにこれを書き始めた理由を書いておきますと……一巻だから仕方ないんですけど、ドラグギルディ隊長がツインテール属性なのにあっけなく(他の部隊長と比べて)倒されて不憫だからです。ので、ちょっとだけ強化されると思いますがご理解をお願いします。
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―――――ツインテールとは、何か。
簡単に言ってしまえば、それは左右で二つの房ができるように結んだ髪型であると言える。
しかし、世界に一つとして同じ顔が、手が、足が、胸が存在しないのと同じように、ツインテールもまた同じものなど存在しない。髪の長さ、毛色、纏める角度、はたまた位置やその動き。何一つ同じものはなく、例え同じ人のツインテールでもその瞬間ごとに異なるものだろう。
故に、どんなツインテールが至高であるかという問いは虚しく。全てのツインテールに貴賎はない。ただ、そこにあるのは個人の嗜好のみ――――。
だが、あえて己にとって最高のツインテールを求めるのならば。
きっとそれは、その人がツインテールに込めた想いが決める。
たゆまぬ愛を注ぎ込まれ、輝くツインテールこそ最高のものだと、そう俺は信じている。
さて、ここから本来ならば自分の理想のツインテールの角度、色、ツヤ、位置、毛先のカール具合やハネ具合などを語り合いたいところだが、残念ながらツインテールは子どもっぽいというイメージを持たれてしまっている髪型。そろそろ切り上げないと、もれなくブラウザバックにマウスが向かっている頃だろう。
それは、人間が社会を持つ生き物である以上仕方のないこと。
異端者はそこにはいられないから、社会で生きていくためにツインテール好きは表に出せない。……いや、まぁ。仮に巨乳好きや貧乳好きだったとして、それをフルオープンにしたら同じく変態扱いだろうがそれはともかく。
だからもし、ツインテールが好きだと告白できる相手がいるのなら。それは同じくツインテールを愛している相手だけ。
そして先に述べたように、最高のツインテールを持つ人はきっとツインテールを愛しているはず。
だから。俺……もし最高のツインテールをもつ人に出会えたら、告白するんだ。
「―――――好きです、ツインテールが!」
そんな要らないフラグとともに始まる、とある ついんてーるな物語。