上条「多分」
魔界魔「・・・・・・勉強も大変」
<???>
俺は意識を取り戻した。
そして体中が何かに引きつけられるだった。
そして状況をすぐ理解した。理解するのに数分もかからなかった。
ネプテューヌの体が地面に落ちて行くのを見て
「不幸だあああああああああああああああ!!!」
「私達、空中落下中だね。・・・ってこれデジャヴ?」
「どうでもいいけど、俺達このまま落下したら確実にお陀仏だぞ!!」
こんなところで死にたくねえよ、俺は!!
てゆーか、どうしてこうなった?俺はたしかイストワールとちょっと話してただけだよな?それがどうしてこうなった?
「・・・私達は死なないよ、何せ最強の武器を持っているんだから!!」
ネプテューヌが自信満々に冷静に空中で胸を張っていった。
「武器?そんなもんどこに・・・?」
そしてネプテューヌは満点の笑顔で言った。
「主人公補正だよ!!」
「・・・・・・・・・」
・・・本当に大丈夫か、これ・・・・・・
<とある森>
「遅いわよ、早くしなさいよ」
黒い髪のツインテール少女、その少女が護身用の西洋剣を携えこの森をどんどん進んでいった。
そしてそれについていく、紫髪のぬいぐるみを持った少女。
「はやいよぉ~ノワールちゃん、もうちょっと待って~」
「だから、付いてくるなって言ったのに・・・」
「けどぉ~・・・ノワールちゃん心配だしぃ~」
「心配する方が心配されてどうすんのよ!!」
「ごめんねぇ、ノワールちゃんに心配かけちゃって~それと・・・・・・」
「それと?」
紫髪の少女はノワールの頭上を指差した。
「あぶないよ?」
その時、二人の男女がノワールの上に落ちた。
「・・・・・・大丈夫か、ネプテューヌ?」
「うん、大丈夫だよ」
イテテテ・・・あれだけの高さから落ちて無傷かよ、すごいな補正。
すると俺はようやく目の前の少女に気付く。
片手にぬいぐるみを携え、スリッパを履いていた、そもそもなんで室外でスリッパ?
なんというかこう・・・・・・メルヘン?
するとメルヘンみたいな少女が話しかけてきた。
「あのぉ~大丈夫ですか?」
少女の質問にネプテューヌが答えた。
「え?あ、ああ・・・大丈夫だよ大丈夫、全然大丈夫・・・」
そうには見えないけどな。
「とりあえず自己紹介させてもらうけど、あたしネプテューヌ、よろしくね」
「あ~、あたしはプルルート、よろしくね~」
「プルルートか・・・読みにくいな~、ぷるるんでいい?」
「いいよぉ~、あたしも長くて読みにくいからぁ~、・・・ねぷちゃんでいい?」
「おっけー、それよりもここどこ?」
「ここはプラネテューヌだよぉ~」
「プラネテューヌ、あれ・・・私もさっきプラネテューヌにいたのに?」
「ほえ?それじゃあ、ねぷちゃん、プラネテューヌの人なの~?」
「人っていうか・・・女神、私はこのプラネテューヌの女神だよ!!」
「そうなんだぁ~、私もこのプラネテューヌの女神なんだぁ~」
「ぷるるん、そんなご冗談をー、女神が二人もいる訳・・・」
「なあ、ちょっといいか?」
これだと永遠に話しが終わりそうにないので一旦止めた。
そして俺はネプテューヌの下を指差す。
「そこ」
「え?」
すると黒い髪のツインテ少女はむくりと起き上がった。
「いつまで人の上でのんびり喋ってんのよ!!」
起き上がった少女を俺とネプテューヌがしっかりと視界に入れる。
だが考えるよりも先に口に出てしまった。
「「ノワール!?」」
その少女は、まさしくノワールと瓜二つ
姉妹にしてもどっちがどっちだが分からなくなるくらい
「え、どうして私の名前を・・・?ていうかあなた達、いきなり空から落ちてくるなんて非常識にも程があるわよ!!」
落ちて来た俺達がその非常識の被害者なんだけどな
「それよりも・・・あなた達は一体何者!?」
「ノワールこそ何してんだよ、こんなところで?」
「ノワールこそって・・・私はあなた達の事なんか知らないわよ!!」
「知らない?そんなノワール、冗談言わないでよ!!」
「冗談じゃないわ、本当よ」
「なあ、とりあえず落ち着ける場所に戻ってからゆっくり話ししないか?」
「うーん、そうかもね~」
とりあえず俺達はプラネテューヌに戻る事にした。
<プラネテューヌ:プルルートの部屋>
俺達はプルルートの部屋にお邪魔させてもらった。
彼女の部屋はぬいぐるみがたくさん置いてあり、いかにも女の子らしいといえばらしい
だけど俺達は女の子の部屋調査をしに来た訳ではないのでとりあえず話しに入る事にする。
「えーと、俺は上条当麻、よろしくな」
「私はさっき言ったけど、ネプテューヌだよ、よろしくね」
「私も言ったけどぉ~プルルートだよぉ~よろしくねー」
「私はノワール、って知ってるなら言わなくてもよかったわね」
自己紹介が終わると考えなければならない事がたくさんある。
なぜプルルートがプラネテューヌの女神だとかノワールの事とか・・・
だけどある程度の推測は俺の方でも大体立っている。
「えーと、とりあえず質問があるんだけど・・・プルルートはこのプラネテューヌの女神なんだよな?」
「そうだよぉ~」
「だけど私もプラネテューヌの女神だよ?」
同じ国の女神が二人いる訳無い、だけど確認を取るにもどうしたら・・・
するとノワールがネプテューヌに言葉を投げた。
「ねえ、あんた」
「ん、何?ノワール」
「もし、あなたがこの国の女神なら変身できる筈よね?」
変身、たしかにその手があったか。
「分かった、私が女神という証拠を見せてあげるよ、いざ、活目せよ!!」
ネプテューヌがそそくさと女神化をする。彼女の体が光に包まれる。
光が晴れれば、パープルハートが出てくる筈・・・だった。
「・・・あれ?」
光が晴れてもネプテューヌは変化無しだった。
体は子供のままだ、中身も子供のままだ。片方が大人になってすらいない。
「女神化できない、なんでー、女神化してボッ キュ ボンになるのが私なのに!!」
「ほら、やっぱりね、女神じゃないんだから女神になれるわけないじゃない」
どうゆう事なんだ・・・ネプテューヌが女神化できなくなっている。それじゃあ俺も・・・
「ねえ当麻!!当麻も女神化してみてよ!!」
「俺が?お前が無理なら俺も無理じゃないのか?」
そもそも俺は女神化したくない、特にこの初対面がいる相手の前では!!
何故かって、へんな性癖持ってるとか思われたくないからだよ!!
「ふぇぇぇ~?当麻くんも女神なの~?」
「そうだよ、当麻は初めての男性の女神だよ!!」
言うな!!それ以上言うと・・・何かが減っていく気がする!!
「男性の女神、そんなのいるわけ・・・・・・」
ほら、ノワールは信じていない訳だし、だからこれでその案は・・・
「私ぃ~見てみたいな・・・当麻くんの女神姿?」
「ほら、ぷるるんもこう言ってるし?」
何がほらだよ、恨むぞネプテューヌ。
それになんだか目に汗が・・・何これ何涙?
「嫌だ、俺は戦い以外で女神化したくない!!」
するとネプテューヌとプルルートが口を閉じてジーッと見つめてくる。
・・・なんだ、今度は無言で見つめる攻撃か?
ジーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…ああ、もう分かった!!分かったからそのジーッと見るのをやめろ!!」
「ただ一つ言っておくぞ!もし女神化できたとしても、女神化したのはネプテューヌが女神っていう証明だからな!!」
「分かったから、早く女神化してみなさいよ」
・・・はあ
ネプテューヌ、恨むぞ。
「えーとユニットセット、女神化・・・・・・」
「テンション低いね」
「別にいいだろ・・・」
すると俺の体が光に包まれる。
そして俺の意識に何かが混ざる、体が軽くなる。胸が重くなる
・・・・・・まさか成功?いやいやそんな筈は・・・
しかし現実は非情である。
光が晴れると私はプルルートの部屋に立っていた。
女神化成功したみたいね、そして私を見ていたプルルートは余り表情の変化が無かった様に見える。
けれどノワールは私の方を見て口を開けたまま静止している。
「どうしたのノワール?鳩が豆鉄砲喰らった様な顔して」
「嘘、嘘でしょ・・・?」
「・・・・・・本当よ、現実は非情だけれど」
現実は本当に非情よ、悲しいけれど・・・
「すごぅい~当麻くん、本当に女神だったんだ~」
「・・・・・・できれば現実をずっと見なかった事にしてほしかったけどね」
「ずるいー、なんで当麻は女神化できて、私は女神化できないのー?」
・・・・・・・・・なんでこんな事になってしまったのかしら。
何かもう色々ありすぎて頭が混乱状態よ、健康に悪いわね。
それに・・・まだプロローグも終わってないのよ?
当分、エピローグは迎えられそうにないわね。
私は余計な話を始めたネプテューヌとプルルートとノワールを見て、溜め息を漏らす。
「・・・結局、謎は進展せずだったわね、はあ・・・・・・・・・」
とりあえず早くこのプロローグが終わる事を願うしかないみたい。
魔界魔「当分、更新が遅くなります。」
上条「勉強でパソコンできなかったもんな」
魔界魔「前ほどではないけどな、今回は書く時間はあんまりないけど、ときおり少し進めたりするし」
上条「次回もお楽しみに!!」