Kranteerl y io dyin   作:witoitaa

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戦闘開発科

 

「この式はここに接続するぞ、皆ここテストに出るからな。」

黒板の前に立つ先生が黒板をこつこつと叩いて言う。WP化学の授業はというととても楽しい。今まで独学でやってきた所もあるがそれを超えて様々な知識が入ってくる。そんなことを思いながらぼーっと教室の外を眺めていた所だった。

 

「!?」

突然、爆発が発生する。その爆発から二人の人影が確認できた。二人はフェグラダの制服を着ているがその制服は自分達、WP化学科の蒼色制服とは違って赤い制服を着ている。

 

「チッ、また赤の奴等か。」

キーアが窓から顔を出して言う。何のことだろう。

その二人のうち、一人は電撃を放ちながら、もう一人は火弾を放ちながらお互いを攻撃しようとしている。流れ弾が校舎の壁に当たり爆発する。

 

「おい、お前等!!!戦闘区域から出るな!!!」

キーアが牽制しようとするが二人は話を聞かない。その上戦闘は激化して流れ弾がこちらにも飛んでくるようになってきた。

「赤も良くやるもんだ。迷惑で下品な奴等ばっかりだ。」

そんなことをキーアがぐちぐちと言っていた。しかし、『赤』とはどういう人たちなのだろうか。エレーナに聞いてみた。

「赤?ああ、WP戦闘科の人たちの事だよ。ここに留学に来るとき聞いてなかったっけ?この学校は学科ごとに制服が違うんだよ。」

「WP化学科は蒼色制服、WP論理科は萌黄色制服、WP戦闘開発科は赤色制服、WP医療科は衛生白衣だ。そんなことも知らないのか。」

「そうだったのか。」

まったく知らなかった。元々、ここに来る前までフェグラダ・ヴェイユファイト・ア・デュアンについてはすごい教育機関であることくらいしか知らなかったからだ。しかし、戦闘開発科の生徒が乱闘しているとはどういうことだろうか。

 

---

「お前~!!!俺の朝飯を返せ~!!!」

「嫌だね~!!!どうしてもと言うなら僕をぼこぼこにしてからだよ!」

「この野郎~!!!ぶっ殺してやる~!!!」

「ふっふ~!!!」

---

 

そんなことを言いながら戦闘を続けていると誰かが戦闘開発科棟から出てきた。

「無駄無駄無駄無駄ァ!」

「この野郎!」

なんと、人間二人が空中戦をしているのだ。よくユエスレオネやデュインではこんな光景が見られるという。すると、キーアがまたつぶやいた。

「なんだ、やっぱりあいつか」

俺は問いてみた。

「あいつ、とは?」

「あいつは戦闘開発科の優等生のターフ・エリ・イレーン。ほぼ毎日のように乱闘を起こす。その上戦闘の上は学園でもトップクラスと言われているんだ。」

その後を謎の白い玉が追いかけていた。どういうことだ?あれは確かこの学園に入ってきてはじめに見たやつそのまんまだ。

「キーア、あの白い玉、見たことあるぞ」

「な、見たことがあるのか。あれはターフ・リーダってやつといつも一緒にいる生物だな。」

ターフ・リーダ、学園に入ってきて一番最初に知った人だ。あの人は戦闘開発なのか?

そこへエレーナが入ってきた。

「あれはもともと我らファリーア一族のものなんだけれど、私の戦闘力じゃあれを抑えることができないから、普段はあの娘に預けて一緒にいさせているの」

俺はエレーナに問い返した。

「あの娘と仲がいいのか?」

「し、知っているの?」

「初めてここに来た時に、アレといっしょに見かけて、少し会話を交わした...」

そこへ教師の喝が入った。

「そこ三人トリオ。今のウェールフープ式を説明できるのか?今回初めて習う型だぞ」

キーアが返した。

「いいでしょう」

キーアはすくっと立ち上がり、黒板に立ってチョークを踊らせた。まるで蛇のような字を書く。

「うわ、相変わらず雑な字だな。まあ、合っているが」

黒板の字をまじまじと見てみる。デュテュリパのウェールフープ式はよく見ているが、あれはデュテュリパというより有字ではないかと思うほどに汚い。先生もよく解読したなと思った。

 

---

 

6時限目も終わり、放課後に入った。一部のものは補修があると行って七時間目を受けた。俺は一応エレーナに合わせることにした。エレーナは補修は受けていないらしい。部活はどうなのだろうと思いエレーナについていくことにした。


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