Kranteerl y io dyin   作:witoitaa

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意外な教師

「はい、今日は担任の先生が病欠なので僕が授業やりますね。」

そういって出てきたのは、寝癖のままのような髪で白衣を着た男性が教室に入ってくる。どこかで見たことがあるような、そんな顔をしていた。

 

「僕の名前は、S・シェルケン・スカーナです。」

 

そう聴いた瞬間、クラス内がざわめいた。あのシェルケン・スカーナである。ウェールフープ学を近代から先導してきたシェルケン・スカーナが目の前で授業をやっているのだ。とても信じられる事じゃない。

 

「それじゃあ、授業を始めるよ。今日は物質間におけるWPoの移動の利用を学習する。」

そういって、スカーナは電子黒板をタッチしながら授業を始めた。

 

「あっ、そうだ。」

そう、キーアが呟くと手を挙げた。

「ん?えっと……キーア君?どうしたんだい?」

スカーナが尋ねる。

 

「俺たち、今年の文化祭でジェットコースターを作るんですけど安全面をクリアしないといけないんです、先生が手伝ってくれると嬉しいんですがどうですか?」

世紀の生んだウェールフープ科学者が一端の高校生のジェットコースター作りに協力するとは……。いや待て、これはレヴィアの安全性の確保なり主導者なりの条件に完全に外れているじゃないか。多分、あんなに聡明なウェールフープ学者を手伝いに入れたらキーア含め自主性を完全に喪失しかねない。そういって、キーアを止めようとしたところ、

 

「ん、分ったよ。」

あっさりOKしあがった!?しょうがない、スカーナの手伝いを得られるのであれば有用に使おうではないか。

 

---

 

今日は授業は三時限までは授業で四限、五限は文化祭の準備と言うことになった。とりあえず、キーアが教卓の前に立つ。

 

「それじゃあ、ジェットコースターのアイデアを出していきたいと思う。何かアイデアある人!」

「は、はい。」

そう言って、メシェーラが手を上げた。

「はい、エレーナ。」

「えっと……途中でWPで幻想的な演出をして見たらどうかなって思って……。」

「おっ、それいいな。」

そういってキーアが黒板に書き加える。

 

「次だれか意見がある人~!」

「そうだ、メシェーラを使ってジェットコースターの通る横でパフォーマンスしてみたらどう?」

一人女子が声を上げる。

「それって誰がパフォーマンス作るんだ?」

「え~っと……。」

一瞬沈黙した後、ハッと気付いたかのようにこちらを向く。

 

 

「アルシー君って、ハタ人だからできるよね!?」

 

---

 

そういうわけで何やらメシェーラで出来るパフォーマンスを考えろと言われ、考えている所である。


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