赤龍帝の兄(仮題)   作:ウッキー

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一話

階段からドタドタと音がする。

音と共に降りてきたのは俺のバカな肉親、弟であるイッセーだ。

「今、なんかバカにされた気がする。」

バカだけど意外に鋭いようだ。

「アホな事言ってると、遅刻するぞ。」

「うおおおおお、ヤベェ!!じゃあ、兄貴行ってきます。」

 

バタン!!!

 

うるさい音を立ててイッセーが出ていく。

「今日がイッセーの悪魔になる日か・・・」

原作の情報を持っている自分は、イッセーが死ぬことを知っていながら送り出す。

「サイテーだな、俺・・・」

その言葉は、自分の心に刺さる。

両親の仏前に立つ。

「父さん、母さん、俺がイッセーを守るから・・・強くさせるから・・・あいつを・・イッセーを見守ってやってくれ・・・」

たてられた線香の煙が少し揺らいだ。

 

その日の夜、イッセーの気配と共にリアス・グレモリーの気配を感じた。

イッセーは悪魔化していた。

「無事に悪魔化したか・・・そろそろ俺も動き出すか・・・」

そっと瞼を閉じ眠りについた。

 

イッセーSIDE

『オキナサイ!オキナサイ!オ、オキナイナラ、キ、キス、スルワヨ……』

ツンデレ声で目が覚める。

いつもなら心地よく起きられるが、最近はそうじゃない。

いつも、付き合っていた夕麻ちゃんに殺される夢を見る。

生きてるんだから、夢だよな。

って思ってみても、最悪な気分に違いはない。

「おい、イッセー早く起きろ。遅刻するぞ。」

一階から兄貴の声がする。

「わかった、すぐ行く。」

そんな返事をして、立ち上がった。

 

 

やっぱり、イッセーはうなされていたんろう。

それに加え、悪魔化したことも影響しているのだろう。

太陽の光に極端に弱くなっている。

まあ、そこらへんはリアス・グレモリーがどうにかしてくれるだろう。

不意に朝から携帯が鳴る

 

着信源―――不明

 

「もしもし」

「こんにちは、いや、おはようかな?」

「どっちでもいい、とっとと用件を話せサーゼクス。」

俺も俺の仕事をしよう。

 

「やあやあ、久しぶりだね悠誠。」

紅の髪を揺らしながら近づいてくる。

「そうだな。グレイフィアも久しぶり。」

傍にいる銀髪のメイドが恭しく頭を下げた。

「それで、話ってなんだ?」

俺が話を切り出す。

「いや、君の弟君のことだよ。」

成程、そういや妹だったなサーゼクスの

「イッセーのことか?それなら気にしなくていい。お前の妹の事だ、可愛がってもらってんだろ。」

その言葉にサーゼクスもホッとした表情を見せた。

「あいつを頼むぜ、サーゼクス。もしかしたら、お前の弟になるかもな。」

「それは素晴らしいね。」

満面の笑みで返事をする。

「んで、本題だ。」

その一言で、サーゼクスの顔が引き締まる。

「無限が動き出している。お前らの旧魔王を連れてな。」

「なるほど・・・」

「俺は、無限の陣営に潜入する。」

この一言はサーゼクスだけでなくグレイフィアをも驚かせた。

「本気か?」

真面目な顔で俺を問いただすサーゼクス。

「ああ、だからお前にあいつを、イッセーを頼んだんだ。」

「死ぬかもしれないんだぞ!!しかも、弟と敵対するかも知れないんだぞ!!!」

「敵対は多分するだろうな・・・

 お前は、俺の実力知ってんだろ?死なねえよ。

 雑魚に命を取られるわけにはいかねぇ。

 俺の命を奪うやつはもう決まってんだ。」

その言葉にサーゼクスは表情をゆがめる。

「君の願いは今でも変わっていないのか・・・」

「ああ、俺の願いはイッセーの手で殺されることだ。」

その答えにサーゼクスもグレイフィアも何も言えなかった。




次回から話が一気に飛びます。

自分の文才の才能のなさに愕然としてます。

アドバイス、感想お待ちしております。

そして、お気に入り登録をしてくれた方々に感謝を。

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