ソードアート・オンライン ~黒の剣士と絶剣~   作:舞翼

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皆さま、ありがとうございます。

続き書きました。

それではどうぞ。


第4話≪お風呂でパニック≫

「よし。じゃあ、明日のボスの事をもう一度確認するぞ……」

 

何故かユウキに見つめられている俺。何故なんだ……。

 

「もしかしてキリト。今日の攻略会議の内容あんまり聞いてないでしょ?」

 

「うっ」

 

「まぁ。あんな状況じゃ仕方ないと思うけど、少しは話を聞こうね…」

 

「はっはい……」

 

怖いですよ。ユウキさん。

 

「全くキリトは、じゃあ明日の確認をしようか?」

 

「はいっ。お願いします!」

 

「そう言えば、アスナはどうしたの?」

 

「……分からん」

 

「分からんって。もーキリトはー!」

 

「すいません。もしかして、ユウキさん怒っていらっしゃる?」

 

「うん。ちょっとね」

 

やばい。この展開になったら俺は絶対にユウキには勝てん。

それは俺の経験上から体験済みである。 アスナさん早く来てください。

この様なやりとりをしていたら、こちらに歩いてくる足音が『かつかつ』と聞こえてきた。

俺はその足音を聞き、これはアスナの足音だと思ったので「助かった~」と思ってしまった。

ユウキさん、ごめんなさい。

 

「元の場所に居たんだ。探したよ。もしかして貴方達って何時も2人でいるの?」

 

「時々別行動を取るよ」

 

「キリト君も?」

 

「うん。ユウキの言う通り、時々別行動を取っているよ」

 

「でも、1日の大半はボクと一緒にいるよね?」

 

「そうだな」

 

「貴方達、仲がいいのね?」

 

「まぁ、ボク達にも事情って言う物があるんだよ」

 

俺達の事情と言うのは『あの日』の出来事『デスゲーム』が始まった日を指している。

『あの日』以来、ユウキは俺と一緒に居くれたんだ。ユウキには本当に感謝している。

≪はじまりの街≫を1人で出ていたら俺は今ここに居ないんじゃないか?とも思ってしまう。

俺は重い空気を紛らわす為、言葉を発した。

 

「じゃあ、改めてボスの確認をしようか?」

 

と俺が問うと、二人は

 

「「分かった!」」

 

と言ってくれた。

俺達が居る場所は先ほどの少し長いベンチだ。

 

「ボスの名前は≪イルファング・ザ・コボルドロード≫だ。 このボスはHPバーが4つある。 ボスの武器は斧とバックラー。最後の1つになると腰に携えている、曲刀カテゴリーのタルアールに武器を持ち変え攻撃パターンも変わるんだ。 でも、俺達の役割は取り巻きの≪ルインコボルド・センチネル≫を潰す事らしいな。 俺達はおまけ扱いだ。 何か質問はあるか?」

 

「ボクは了解したよ」

 

「私も大丈夫よ」

 

「じゃあ、ボク達の場合スイッチとポットが重要になって来るかもね?」

 

「スイッチ……、ポット……。 何それ?」

 

「……明日、ボク達が詳しく説明するよ。 じゃあ、解散ー。 キリト、早く帰ろうっか? ボク早く『お風呂』に入りたいからね!」

 

「……なんですって!!」

 

俺は見た。 『お風呂』と言うワードにアスナが神速のようにユウキの肩に手を掛ける所を…。迫力が籠った声が響いた事も…。

そして、次の言葉にユウキと俺は一緒に目を見開いてしまう…。

 

「……貴方達の所で『お風呂』貸して……」と。

 

俺達が借りている宿は≪トールバーナの町≫に広がる母屋のような場所の二階だ。

一階にはNPCが住んでいる。

 

「まっまぁ。どうぞアスナさん」

 

何か緊張するな。

 

「今日も無事に終わったー」

 

と言いユウキは部屋の中央にあるベットにダイブした。

 

「近所迷惑だぞ。大きな声出したら」

 

「ぶー。キリトのいじわるー」

 

「貴方達、本当に仲が良いのね」

 

「じゃあ、アスナ先に『お風呂』入ってきていいよ。ボクは後から入るから」

 

「じゃあ、お先に頂きます」

 

「此処を真っ直ぐ行って左に曲がるとお風呂場になっております」

 

やばっ敬語になったよ…。

 

「覗かないでね?」

 

「ばっ、そんなことしないよ!!」

 

「怪しいな。この前キリトさ、ボクが入っている時『お風呂場』の扉を開けそうになったよね?」

 

「あれは、不幸に不幸が重なって起きた不可抗力なんだよ!」

 

今の俺の顔が真っ赤だろう、ナーブギアの感情表現はオーバーなんだよな。

こうなってしまったら男はとことん弱い。

なので俺は何も言えなくなってしまったのだ。

 

 

Side アスナ

 

「ここがお風呂場か。結構綺麗な所ね」

 

私はメニューを開きウインドウを操作する。≪装備フィギュア≫の武器、防具を解除した。ローブは部屋にお邪魔した時に解除しておいた。

そして≪装備全解除≫のボタンをタップした。

解除した為、栗色のストレートヘアが露わになった。

そしてまた、変化したボタン≪衣服全解除≫のボタンにタップした。

もう、これで生まれた時の姿だ。「ばしゃーん」と背中から湯船にダイブする。

 

「きゃー。気持ち!!」

 

Side out

 

一方リビングでは

コンコンとノックの音が聞こえていた。

 

「誰だろうキリト?」

 

「一応警戒していてくれ」

 

「了解」

 

俺はゆっくりとドアを引き開けた。

 

「珍しいなアルゴ、“俺達”の部屋に来るなんて」

 

「うん。 今ボクもそう思った」

 

「こんばんワ。 ユーちゃん、キー坊」

 

とりあえず。俺は3つのグラスにミルクを注ぐ。

 

「キー坊にしては気が利くナ。 睡眠薬でも入っているのカ?」

 

「そんなことはしないさ。 もし眠っても、圏内でなら問題はないだろう?」

 

「まー確かにそうだナ。 いただきまス」

 

と言ってからアルゴはミルクを一気に飲んでしまった。

 

「そういえば、あのガイドブック無料で配布しているんだったな?」

 

「そうだガ?」

 

「なんで、俺だけコル払ってるんだよ…」

 

「ああ。 キー坊のハ、初版でアルゴ様のサイン付きだからナ」

 

「………………それなら、今度も買わないとな」

 

「で、本題はなんだ?」

 

「クライアントが、キー坊の片手剣『アニールブレード+6』を買いたいそうダ」

 

「……いくらだ」

 

「3万9千8百、だそうダ」

 

「微妙な金額だな、おい! 今の『アニールブレード』の相場は1万5千、2万あれば強化に必要な材料買えるぞ。 だから俺と同じ+6までは、安全に出来るはずだ。 まぁ、鍛冶料金もプラスされるが」

 

「オレッちも、これならあんまりかわらないゾト。 何回も言ったんダゾ」

 

「クライアントの名前って教えてくれるのか?」

 

「教えて構わないそーダ」

 

「誰だ?」

 

「キー坊もよく知っていル人物サ……。 今日の攻略会議で暴れたやつサ」

 

「まっまさか……。 キバオウ、か?」

 

「どうすル。 キー坊?」

 

「…………」

 

「無言と言うことハ。 不成立でいいんダナ?」

 

「ああ」

 

「わかっタ」

 

すると、今まで静かに聞いていたユウキが言葉を発した。

 

「ボクの考えだと、キリトの戦闘力を落とす事が目的じゃないかな?」

 

「そうかもな」

 

俺は会話に夢中になってしまってもう一人の存在を忘れてしまっていた。

やばっ。 『風呂場』にアスナが居るんだった。

 

「キー坊、『お風呂場の脱衣所』借りるヨ。 「夜専用」に装備に着替えたいからナ」

 

んっ、アルゴの奴。 今なんて言った?

 

「ねぇ、キリトやばいよ。 アスナが『脱衣所』にいたら……」

 

次の瞬間。

 

「ウワ!!」

 

「………………きゃあああああああー」

 

と言う声がこの部屋に響き、屋敷全体が悲鳴で揺れた。

直後、アスナが飛び出してきた。生まれたきたばかりの姿で…………。

 

俺はこの後の記憶がない。

 




こんな感じです。

ご意見、ご感想よろしくです‼

優しくお願いします(汗)

アルゴの言葉使い合ってるかな?

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